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最大256人による対戦が可能な前人未到のFPS「MAG」がいよいよ日本上陸! βテストレポートをお届け
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印刷2009/12/02 11:27

プレイレポート

最大256人による対戦が可能な前人未到のFPS「MAG」がいよいよ日本上陸! βテストレポートをお届け

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 2009年6月,E3におけるSony Computer Entertainment Americaのプレスカンファレンスで正式発表され,128人対128人の対戦が可能という,そのスケールの大きさから話題を呼んだPlayStation 3用多人数対戦型FPS「Massive Action Game(MAG)」。同じPS3用タイトルの「RESISTANCE 2」では30人対30人の60人対戦が実現されており,発売当時はその賑やかさに感動しながらプレイしたものだが,MAGでは100人や150人を通り越し,一気に256人対戦である。ここまで人数が増えるとなると,いったいどのような戦いが繰り広げられるのか,FPSをこよなく愛してきた人達でさえ,簡単には想像の及ばないところがあるのではないだろうか。
 いや,むしろ想像が及ばないからこそワクワクして仕方がないというシューターのほうが多いかもしれない。何はともあれ,MAGの日本展開を楽しみにしている方々へ向けて,βテストの内容をお伝えしよう。

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3大民間軍事会社のいずれかに属し,ライバル企業との戦いに挑め!


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 ゲームの舞台は西暦2020年頃。各地で勃発する内戦や,それに伴う犠牲を嫌う先進国の国民達は,政府が直接的に紛争へ参加することを拒否。この世論を受ける形で,紛争への関与は政府から民間軍事会社へと委託されるようになっていく。
 そうした企業同士による代理戦争が繰り広げられる中,勝ち残ってきたのがレーヴン工業,ベイラー株式会社,S.V.E.R.(セルゲイ・ヴォルク・エグゼクティブ・レスポンス)の3社だ。プレイヤーはこの3社のいずれかに所属して,激化していく他社との競争を制すべく,戦火に身を投じていくことになる。

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 各会社の特徴については,以前掲載した記事を参考にしてほしいが,どこに所属してもプレイ開始時の能力差はないに等しく,初期装備によって差別化が図られているという形だ。
 とはいえ,アサルトライフルやスナイパーライフルといった基本的な武器はどの会社にも揃えられているため,どこを選んでも有利不利は発生しないと思われる。見た目の好みや,使用したい武器の有無等で決めてしまって構わないだろう。
 ただし武器の種類は会社ごとに固定されているため,M4A1が使いたければベイラーを選ぶしかないといった具合だ。見た目と武器のどちらを優先するかはプレイヤー次第だが,ここはプレイ開始時に大いに悩んでほしい。


 所属会社の選択の後はキャラクターのヘッドとボイスを決めなくてはならないが,とくに補正やスキルがつくわけではないので,ここも好みで選べば問題なし。βテストの段階ではヘッドが15パターン,ボイスが9パターン用意されていて,どの会社も共通のものとなっていた。
 またボイスに関しては10月下旬のアップデートから日本語化が行われ,メッセージ関係も含めて日本語されることは間違いなさそうだ。簡易チャットで済むようなやりとりであれば,仲間が外国人であっても問題なくコミュニーケーションが図れるというのは非常にありがたい。

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βテストでプレイ可能なゲームモードは3種類


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 筆者が参加したβテストでは,「制圧作戦」「襲撃作戦」「妨害作戦」という3種類のゲームモードがプレイ可能だった。。どのモードもきっちり攻撃側と守備側に分かれるのが特徴で,どちらの立場になったかによってスタンスを変えて戦っていかなくてはならない。
 3社による勢力争いをリードしている会社が常に守備側となってホームマップで戦えるというルールなので,自分の戦績にこだわるだけでなく,一戦一戦の勝利を確実なものにしていけば,後々有利な状況が生み出せるようになるというわけだ。
 では,3種類のゲームモードについて簡単にまとめておこう。

●制圧作戦
広大なマップに点在している八つのターゲットを巡って,128人対128人で制圧戦を繰り広げるという内容。攻撃側はすべてのターゲットを確保することが目的となり,守備側はそのターゲットを制限時間内死守する。256人対戦は規模が大きすぎて,慣れないうちは戦況を把握することすらままならないかもしれない。

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●襲撃作戦
64人対64人で行う中規模戦。攻撃側は敵の対空砲台を無力化しつつ,プロトタイプ車両を強奪することが目的となり,守備側はそれを阻止しなくてはならない。制圧作戦よりもスケールが小さくなったとはいえ,128人による対戦はやはり混乱必至。敵陣での激しい銃撃戦は,これまでのような32人対戦規模のFPSでは味わえない迫力がある。

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●妨害作戦
MAGの中では小規模戦となるが,それでも32人対32人というPC用FPS並みの人数で行われるモード。攻撃側はデータセンターを破壊,守備側は死守が目的となるが,データセンターへアクセスするには二つの衛星通信施設を確保しなければならず,これに対して両者がどのように兵力を分散させるかが勝負の決め手となってくる。

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 実際にゲームを始める際は,モードを選んで配置につき,人数が揃うのをひたすら待つことになる。そして先に人数の揃った2社が対戦を始めるという仕組みだ。空いているルームを選んで乱入,もしくは自分でルームを立てるといった,FPSの対戦ではお約束ともいえる手順は一切踏む必要がないものの,ゲーム開始を待っている間はなんとももどかしい限り。
 だが,それでもβテストでは5分と待たずに始まる場合がほとんどだったので,待ち時間を危惧することはなさそうだ。



自分好みのスキルでキャラクターを育成。レベルが上がれば隊長に志願もできる


キャラクターは戦闘で経験値を稼ぐことによってレベルアップしていき,レベルアップによってスキルポイントを得られる。そのスキルポイントを消費することで,リロード速度の向上や,命中精度の向上といった能力を習得し,キャラクターを自分好みに育てていけるのだ。
 しかし経験値を稼ぐとなると,敵を多く倒さなければならないのでは……と不安になる人も多いだろうが,MAGではKill数だけがすべてではない。施設を修復したり,負傷者を治療したりすることでも経験値を取得できるので,前線で戦う兵士だけが有利になるということはなく,工兵や衛生兵に専念していても十分にレベルアップを狙えるようになっている。
 銃撃戦にイマイチ自信が持てないという人は,こうしたサポート役に徹して遊んでみるのもよいだろう。

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 そしてレベルが一定値に達すると,今度は分隊長に志願可能となる。MAGは8人のプレイヤーで1分隊を構成し,隊長の指示を仰ぎつつ,分隊単位で行動していくことが基本。となれば,分隊長の役割というのは非常に重要だ。これまでのコンシューマ向けFPSにはあまり見られなかった統率力が試されるシステムということで,チャレンジ精神が旺盛な人はぜひとも志願してみてほしい。
 また分隊員も,隊長の指示に従って行動すると追加経験値がもらえるというボーナスがあるため,「隊長の命令なんて聞けるか!」などと言わずに規律正しく振る舞えば,自身の成長にもつながっていくという,なんともうまい仕掛けだ。なかには自分のことに精一杯でまったく指示を出さない分隊長もいたりするのだろうが,そのときはダメ上司に当たったとでも思って各自の判断で行動しよう。
 さらにレベルが上がっていけば,4分隊を統括する小隊長,4小隊を統括する中隊長と,責任重大なポストを目指すことも可能だ。

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 筆者が遊んだ時間帯のせいか,残念ながらβテスト中は,きちんと指示を出す隊長に巡り合うことのほうが少なく,システム的にいま一つ浸透していない印象を受けた。従来のFPSと同様に乱戦を楽しんでいるプレイヤーもまだまだ多いようで,統率のとれた戦いが展開されるまでにはもう少し時間がかかりそうだ。


256人対戦でもゲームの動作は至ってスムース。大規模な戦場に適応できるかどうかがポイント


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 筆者のインターネット環境はマンションタイプの光回線なのだが,PS3を無線接続にして各モードをプレイした限りでは,ラグによって戦闘に支障が出るようなことはなかった。有線接続であれば,さらにその心配は減るだろう。256人が入り乱れて戦う制圧作戦についても動作は快適そのもので,FPSが3度のメシより大好きだという人であれば,本体ごと購入しても惜しくないといえるぐらいに熱い戦いが楽しめる。

 しかし心配なのはFPS初心者〜中級者のプレイヤーだ。妨害作戦であればまだしも,襲撃作戦や制圧作戦となると戦場はカオス状態。当然ながらマップも広大で,数戦プレイしただけでは到底把握できるものではなく,しばらくは“的”になるのを覚悟しなければならないだろう。またマップが広いということはスナイパーの潜む場所が多いということでもあり,筆者も最初のうちはどこからともなく狙撃されまくりで苦笑するしかなかった。

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 こういった事態は新作FPSを遊ぶ際の洗礼のようなものなので,仕方ないといえるが,FPS慣れしていない人にとっては精神的にキツイものがあるだろう。それに,いくら治療や修理で経験値が稼げるといっても,それさえもままならぬまま倒されてしまっては,キャラの育成が進まずにストレスが溜まる一方だ。

 こうした序盤の苦労に耐えられるかどうかが,同時にMAGを楽しめるかどうかの分岐点になるのではないだろうか。購入を検討中の人は,自分が大規模な戦場に適応できるかどうか判断したほうがいいだろう。「上級者に絶対オススメ!」とは声を大にして言えるが,「初心者にもオススメ!」とは気安く言えないというのがβテストをプレイしたうえで筆者が抱いた正直な感想だ。
 とはいえ,これはあくまでもβテストを遊んだだけで抱いたもの。おそらく製品版には,チュートリアル的なものが用意されるといった処置がとられるだろう。いままだにない規模での戦いを味わいたい人は,続報を楽しみにしていてほしい。

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