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【PR】Alienwareインタビューで分かった,同社製品がなぜ宇宙最強のゲームPCであるのか
元々のAlienwareは,ゲーマーが集まって作られたブランドである。それに世界的なPCメーカーであるデルの力が加わっており,ユニークかつ最先端と,マニアの琴線をくすぐりまくる製品展開が行われている。そんななか,急遽来日した同社ゲーム事業部担当副社長 兼 ゼネラルマネージャーArther Lewis氏に,最近および今後のAlienwareの展開と最新のパフォーマンスPC動向についてのインタビューを行った。
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本日はよろしくお願いします。
Alienwareブランドが日本で展開されてから,半年くらい経ちましたが,日本での手応えはいかがでしょうか。
Lewis氏:
私のチームも日本のチームも,とても頑張ってくれていますし,昨年の東京ゲームショウのあたりから,かなりよくなってきていると思います。目標にしていたセールスの数字も追いついていますので,これからも戦略をもってどんどん展開していきたいと思います。
4Gamer:
Alienwareでは,長年ゲーミングPCを作り続けているわけですが,「最近のゲーマー向けPCはここが違う」といったようなポイントは何かありますか?
Lewis氏:
年々,いろいろな新しい技術が出てきています。最近ではCPUがゲーム向きになってきましたね。日本で発売している製品ではインテルのCore i7などを使っているのですが,TurboBoostというのは,なかなか素晴らしいテクノロジーだと思います。これは,ほかのコアを閉じて,一つのコアだけブーストできる,というテクノロジーですが,これは,ゲームにとって非常に重要です。
というのは,ほとんどのゲームはシングルスレッドで動作しますので,これまではコアが四つあっても,そのうちの一つしか使われてないという状況がたびたび発生していました。三つのコアを低発熱/低消費電力にする代わりに,一つのコアを規定以上の速度で動作させることができれば,シングルスレッドのゲームでもきわめて高速に実行できます。これは,お客様にとっても,Alienwareにとっても素晴らしいテクノロジーだと考えています。
4Gamer:
この技術を生かすためには,CPUの冷却が非常に重要だと思うんですが,そのあたりのAlienwareのアドバンテージについて聞かせてください。
私は15年間ハイパフォーマンスPCを作ってきていますが,そのなかで最大の課題の一つが,冷却システムですね。Alienwareでは,クーリングシステムについては,この分野に特化したサーマルエンジニアを用意して,いろいろと試行錯誤を繰り返してきました。
現在のクーリングシステムチームは,このあたりの調整に関してはエキスパートなので,非常によく頑張ってくれています。例えば,デスクトップPCに関しては,液冷システムを取り入れています。BTO対応の市販PCでは,世界でもほかに例がないと思います。
4Gamer:
AuroraもArea 51も液冷システムを採用していますね。
Lewis氏:
ノートPCの例でいうと,M11xでは,全体の消費電力を55Wに抑えています。
搭載しているGPUが35Wのものですから,この大きさの製品だと,通常の半分くらいの消費電力ですね。いろいろな製品を開発するたびに,クーリングについての投資もしていますし,非常に重要だと考えています。
その小ささが新しいゲーム環境を開拓するAlienware M11x
昨年,東京ゲームショウでインタビューしたときに,私はM15xを見て,普通の鞄に入るくらいの製品はできないのかと聞いた覚えがあるのですが(インタビュー記事からは割愛している),M11xが出てきて非常に驚きました。こういった製品は前から企画して作ろうと思っていたものなのでしょうか?
Lewis氏:
一般の人が使うPCのトレンドでは,機動性が重要になってきています。常に考えているのが,どこでも,いつでも,誰でもコンテンツにアクセスできるということが,とても大事だということです。Intelのような会社から出てくる製品のおかげで,このようなサイズのPCを作ることが可能になりました。モバイルな技術,モバイル性を持ちながら,クオリティの高いゲームもできるという製品です。
4Gamer:
M11xを発表してからの反響はいかがでしたでしょうか?
Lewis氏:
そうですね。やはり,お客様にはとても喜んでいただいています。大きさ,機動性,あと値段ですね。値段がぐっと下がったので,その部分も評価されていると思います。
この製品にも,まだ改善の余地はあると思いますが,いままでのPCでゲームをする人は,"2 Foot Experience",つまり画面の前に座って,2フィート(約60cm)の距離でマウスとキーボードを使ってゲームをやるというスタイルでした。また普通の家庭用ゲーム機になりますと,"10 Foot Experience",画面から10フィート(約3m)離れて,マウスやキーボードを使わないで,コントローラを使ってゲームをしますよね。
この製品(M11x)には,VGA端子と同時にDisplay PortとHDMI端子が標準搭載されています。そこで,このVGAとHDMI端子を使うことによって,リビングにあるテレビにも接続できます。いままでの2 Footだけでなく,家庭用ゲーム機のような10 Footの距離で,PCゲームの体験を可能にしています。
4Gamer:
最近NVIDIAでは,GPUと内蔵グラフィックスを自動的に切り換えるOptimusという技術を発表しています。この製品は,ほぼ要件を満たしているように見えるのですが,Optimusには対応できるんでしょうか?
Lewis氏:
このAlienware M11xには,GPUが二つ搭載されています。まず,35WのGeForce GT 335Mです。さらにIntelのチップセット内蔵グラフィックスも搭載されています。
この製品を普通のPCとして使うときは,チップセット内蔵グラフィックスを使っているので,ご覧のようにセーブパワーというウインドウが出ています。だいたい8時間のバッテリー駆動時間です。
ここからリブートをしないでGPUの切り替えができるのです。お見せしましょう。いまパワーセービングモードですね。
(実演中)
で,4秒で,ディスクリートグラフィックスに変わりましたね。
4Gamer:
……4秒もかかってませんね(1.5秒くらい?)。
Lewis氏:
一応,コンサバティブに4秒といっています(笑)。
4Gamer:
このへんの技術というのは,Alienwareの独自開発のものなのでしょうか?
Lewis氏:
これはIntelやNVIDIAと共同開発したものです。NVIDIAではHybrid Slideと呼ばれている技術をベースにして,Alienware M11x用に改良するため,3社で共同開発したものです。
4Gamer:
これがあるのでOptimusは,とくに必要ないということでしょうか?
Optimusというのは,自動的に機能するものなのですが,Alienwareを好んでお使いいただいているお客様というのは,マニュアルでそういうことをするのが好きな人が多いんですよね。オートマ車よりもマニュアル車のような感覚で、簡単にやるよりも,TURBOボタンで自分の意思でターボを効かせられるような。
4Gamer:
ああ,それはよく分かります(笑)。
ところで,M17xとM15xが出て,M11xというのがこれで出てきました。となると,M13xを出そうという予定はないのでしょうか?
Lewis氏:
TGSでもお話ししたと思いますけど,いつも新しい,トレンドに沿ったものを作っていますし,お客様のニーズを満たしたいと考えています。そこで上位機種から下位機種までラインナップを揃えました。じゃあ,逆に聞きたいのですが,なぜ11インチ以下じゃなく,13インチにいくとお考えなんでしょうか?
4Gamer:
主に,GPU性能と画面の解像度の問題ですね。これ以上小さいと,どちらも十分なものを作るのは難しそうですので。
Lewis氏:
テクノロジーは進んできていますので,その辺の考え方も変わるかもしれませんね。
4Gamer:
とりあえず,いまのところは13の予定はないということですね。
Lewis氏:
そうですね,今のこの時点では,開示できないですね。しかし,いつもいろんなプランを持っていますよ,はい(笑)。
パフォーマンスを追求しつつ,より幅広い展開へ
4Gamer:
さて,Alienware製品について,私の身の周りで話を聞いてみると,概ね素晴らしい製品だということはみんな認めているのですが,値段的に手を出しづらいという人が多いですね。で,とくに私の周りというのは,日本でもPCゲームをやっているような人が多い環境なので,一般的なアジア市場だとさらに価格に対してシビアな人が多いと思うんですが,そのあたりの対策は何かお考えでしょうか?
このビジネスを立ち上げたときから,いつも問題になってきているのが,「製品が大きすぎること」「値段が高すぎること」の二つでした。
大きさとか値段というのは,お客様に十分なクオリティのPCを使っているときの経験,それをお届けしたいがためのサイズであり,値段でした。
値段については,製品の質からするとフェアなものだと思っています。例えば,Apple製品と比べたときに,パフォーマンスやデザイン,コストのすべてで,私達はよりよい製品を提供していると考えています。
まだ大きすぎるとか高すぎるという人はいるかもしれませんが,今回M11xのような製品を出した背景にはそういったものがありました。
製品のクオリティを維持しながらも,できる限りの値段と大きさを抑えた製品を出すということは我々の使命です。
4Gamer:
なるほど。ノートPCでのバリューPCがM11xだとすると,デスクトップについてのバリューPCにあたるのがAuroraですか?
Lewis氏:
そうです,そのとおりです。
Alienwareに死角なし?
4Gamer:
これは私の周りの話なんですが,Alienware製品を見て不評だった点が二つありました。まず,1点はノートブック製品で,表面にガラスが入っていることです。
映り込みがあるということですね。それは認識しています。LCDの上のガラススクリーンですね。当社の製品はLCD部分だけでなく,本体の端から端までぴったりとガラスで覆われています。他社製品で端から端までガラスになっているものはなく,Alienwareデザインのアドバンテージでもある部分なのですが,その問題に関しては解決策を検討しているところです。
4Gamer:
将来的にはノングレアでこういうのも出てくる可能性があるということですね。
Lewis氏:
はい。
4Gamer:
個人的にノングレアのほうが好みですので,ぜひ頑張ってください。
Lewis氏:
私もです(笑)。
4Gamer:
もう1点は,デスクトップタイプで,この上にモノが置けないということなんですけども……(笑)。
Lewis氏:
あ,置けますよ。
え? 蓋が動くじゃないですか。
Lewis氏:
動かさないように設定できますよ。
4Gamer:
ここをフラットにするわけにはいかないんですか?
Lewis氏:
これにはバージョンが二つありまして,ホントにまっすぐのフラットのやつもあります。このようにルーバーが開くのもあります。(写真を取り出して)こういう風に見えるんですけど,実物はもっと平らです。
4Gamer:
なるほど。
次に,最近出た製品についてですが,Auroraのほうに,P55チップセットを使用したものが発表されました。これはArea 51のほうにも今後搭載されていくんでしょうか。
Lewis氏:
それはないですね。私達が提供するハイエンド製品の価値については,「フルHD解像度」かつ「ハイクオリティ設定」で「30fps」を堅持することだと考えてください。これからも将来的にもその辺の価値というのは維持していきたいと考えています,ずっと。
4Gamer:
ハイエンドの製品はずっと出していくということですね。
Lewis氏:
その3つを柱にしつつ,どんどんと進めていくということです。
4Gamer:
デスクトップ製品ではGPUでATIのGPUとNVIDIAのGPUが選択できますが,どちらのほうが人気ありますか?
Lewis氏:
公にどちらが売れてるかということは私の口からはいえません。先ほど申し上げた価値の3つの柱に付随することなんですが,お客様がハイエンドのGPUを選ぶことができるようにするというのは,私どもは非常に重要だと考えています。TGSでもお話ししたと思いますけど,M17xっていうのは,世界で唯一,この大きさでNVIDIAとATIそれぞれのデュアルGPUをチョイスできる製品なんです。
Alienwareが描く近未来のPCゲーム環境とは
4Gamer:
Alienwareでは,ゲームPC本体以外にも,マウスや立体表示ディスプレイも出していらっしゃいますが,例えばモーションコントローラーだったりマルチタッチの液晶といった新しいデバイスについてはどうお考えですか?
私達が重要に考えて投資している部分の一つに,先ほどお話ししたサーマルエンジンがあります。クーリングシステムに続いて,もう一つフォーカスしているのが,ヒューマンインタフェースの部分ですね。最近は,3Dディスプレイやマルチタッチパネルというものの人気が出てきているのが,非常に楽しみでわくわくしているところです。
「マイノリティ・リポート」という映画,ご覧になったか分かりませんが,フリーエアージャストリングみたいな機能,テクノロジーがあったんですけど,そのようなものを実現するのが一つの夢ですね。現時点ではそれに対応するようなアプリケーションは作られてないというのと,そういったテクノロジーの開発にはお金がかかるので限界は感じていますが。マイノリティ・リポートみたいなことが実際にできるようになったら本当に素晴らしいと思います。
4Gamer:
最近ではゲーム市場以外のところでは,ネットブックみたいな,より小さなPCの売れ行きがいいわけですが,インテルのほうもゲームプラットフォームとして獲得をしようという動きもあります。こういったことについてAlienwareではどうお考えですか?
Lewis氏:
全世界にゲーマーは,たくさんいますよね。ほとんどがカジュアルゲーマーと呼ばれる人達です。しかし,ほとんどのゲーマーがNetbookでゲームをやるというふうになるとは限らないでしょう。彼らはトリプルAレベルのゲームを,プレイしているわけではありません。テトリスみたいな簡単なゲームだったらNetbookでやれると思います。FarCryなどのゲームはNetbookではやらないと思います。これらを体験するには,それなりに高性能なCPUとグラフィックスカードが必要になりますので。やはりNetbookでは限界があると思います。
4Gamer:
Alienwareとしては,やはりハイエンドのほうを目指していくと。
Lewis氏:
はいとも言えますし,いいえとも言えますね……。
PC用のプラットフォームというのは,いろいろなことに対応できるプラットフォームとしても素晴らしいですし,デザインとかパフォーマンスの観点からも,お客様にいろいろな選択肢を増やしていけます。ゲームもありますし,マルチメディア,ビデオ編集などもそうですね。やはり,いろいろなことに対応可能な,高性能な製品を提供していきたいと常に考えています。
4Gamer:
PCの設計ではかなり独自のデザインをされていると思うんですが,
Lewis氏:
私もそう思っています
4Gamer:
たとえばPC以外のゲームコンソール,そういったものを作る予定はありますか?
Lewis氏:
やはりこの製品の,さきほどいったところにあるんですけど,マルチディスプレイオプションですか,オフィスでも使うこともできますし,ベッドルームでしたら,リビングルーム,すべてのコンテンツにアクセスができるということですね。どこでも,いつでも,好きなときにアクセスができるということが可能なマシンなんですね。
この製品はアウトプットが1080P,ここからそこのテレビのクオリティに一番いい状態でお届けできます。XboxやPlayStationよりも簡単に動かすことができます。
4Gamer:
なるほど。では,今後日本やアジアでAlienwareが展開していくにあたっての,戦略や抱負などがあったら聞かせてください。
世界戦略でアジアだけでやってないということはないので,すべてワールドワイドでやっていくということになります。製品に関しては,やはりお客様というのは,革新的な,しかも小さく,それでいてパフォーマンスがいいものを常に要求していると思います。私達のフォーカスすべきところはそこですよね,それをお届けするということになります。
マーケティング面では,日本には日本独特のやり方があると思いますし,現在のところ,日本のチームはとても頑張ってくれていると思います。
4Gamer:
日本のチームを信頼していると。
Lewis氏:
はい,それは間違いなく。
4Gamer:
最後に日本のゲーマーに対してメッセージを一言いただけますか?
Lewis氏:
hahaha,メッセージはもちろんいっぱいあるんですけど,私達がコミットする,頑張っていきたいと思うことについてなら,よりよい製品をよいデザインとともに素晴らしいパフォーマンスをお届けしていきます。
4Gamer:
ありがとうございました。
自身もかなりのゲーマーで,「Lord of the Rings Online」のヘビープレイヤーだというLewis氏。「Call of Duty:Modern Warfare」もお気に入りのようだが。こっちはご子息のほうが強いとのこと。実際に,M11xをいつも持ち歩いて使っているという。
いろいろと細かい部分について質問しても,すかさず「ちょっとこれを見てくれ」と,周到に対応し,また,それぞれに工夫がこらされてることにはちょっと感心した。Alienware製品は,使い勝手などでは,かなり自由度が高く練り込まれた製品が作られている。
余談気味に,ノートPCではACアダプタを外すとパフォーマンスが落ちるのでゲームには云々と語ったところ,「いやM11xは大丈夫だ」と,目の前で実演してみせてくれた。このあたりは,Windowsでのパワーセーブモードの設定次第ではあるのだが,デフォルトでバッテリー時にフルパワー設定にしているあたり,真にゲーマー向けを志向しているのだなと,また感心させられる。
ゲーマーが念入りに作ったPCの姿はこうなり,こういう人が作っているからAlienwareは一味違うのだなあと再認識させられたインタビューだった。
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