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【PR】「Alienware M15x」徹底検証。これがゲーマー向けノートPCの新時代だ
デルが展開する「宇宙最強」のゲーマー向けPCブランド「Alienware」(エイリアンウェア)。その最新モデルとして登場してきたのが,15.6インチワイド液晶ディスプレイを採用する「Alienware M15x」だ。一般的なノートPCサイズに,インテルの最新CPU「インテル® Core™ i7プロセッサー」など,最新の仕様を盛り込んできたエイリアンの新兵器には,果たしてどれだけのポテンシャルが秘められているのか,今回はこのあたりを中心に検証してみよう。隙のないその実力を,ぜひチェックしてほしい。
Alienwareによる日本侵攻の尖兵として,17インチワイド液晶パネルを搭載したゲーマー向けノートPC,「Alienware M17x」が登場したのは2009年6月のこと。そして,それに続く形でリリースされたのが,今回取り上げる「Alienware M15x」だ。
Alienware M15xの本体サイズは378(W)×309(D)×48.7(H)mm。一般的な15〜16インチクラスのノートPCと比べると,奥行きの長さを多少感じるものの,横幅はそれほどでもない。同サイズのノートPCから買い換えても,マウスパッドの設置スペースは,十分確保できるだろう
製品名からもある程度想像できるように,Alienware M15xは,15.6インチワイドの液晶パネルを採用した製品である。
Alienware M17xは,大きな筐体を最大限活用してマルチGPU構成をサポートするなど,徹底的に高い3D性能を志向しているが,Alienware M15xは,一般的なPCユーザー向けノートPCと同等サイズのまま“Alienwareらしさ”を追求しているのが特徴と述べていいだろう。
横から見ると傾斜のある本体デザインや,本体のそこかしこにLEDが埋め込まれ,専用のコントロールソフト「Alienware Command Center」の「AlienFX」から徹底的にカスタマイズできる点は,4Gamerで先にレビューをお届けしているAlienware M17xとまったく同じだ。
Alienware Command Centerにはこのほか,省電力設定を行う「AlienFusion」や,タッチパッドの設定を行う「AlienTouch」,内蔵Webカメラと連動した顔識別機能で,顔認識型のセキュリティ技術である「AlienSense」も用意されている。購入直後は頻繁にお世話になるはずだ
物理的な制約から,キーボードから10キーは廃されたが,逆に,この決断によって,ゆったりとしたキー配置が維持されているのはポイントが高い。
なお,キーボードの同時押し対応は,組み合わせにもよるが4〜8キー。世にある多くの“ゲーマー向けノートPC”だと,同時押し対応への配慮はほとんどないが,この点はさすがAlienwareといったところだ。
ディスプレイはアスペクト比16:9仕様。デル製PCということで,当然のようにBTO(Build To Order,受注生産方式)対応となるAlienware M15xでは,パネル解像度を1600×900/1920×1080ドットから選択できる。今回筆者がテストしたマシンは1600×900ドット仕様だったが,15.6インチパネルということを考えると,文字の視認性はこちらのほうがいいかもしれない。
気になるパネルの反応速度は,高速性をウリにする最新世代のTN液晶パネルと比べると多少落ちるものの,致命的な遅延はない印象だ。むしろ,白色LEDバックライトと,ガラスパネルを張ったグレア(光沢)仕様のおかげで,コントラストのはっきりした,鮮明なゲーム画面を楽しめるメリットのほうを強く感じた。
ヒートスプレッダも兼ねる「エイリアン入り金属板」があしらわれるなど,見えないところまでしっかりデザインされた本体底面。バッテリーユニットを取り外し,2か所のネジを外すだけで,ストレージやメモリモジュールへ簡単にアクセスできる。なお,CPUとGPUは,それぞれ別のクーラーで冷却する仕様だ
スペック面で注目しておきたいのは,CPUとして,インテル® Core™ i7プロセッサー・ファミリーを全面的に採用することだ。
BTO標準構成で搭載される「インテル® Core™ i7-720QMプロセッサー」は,基本動作クロックこそ1.60GHzながら,「インテル® ターボ・ブースト・テクノロジー」により,必要に応じて最大2.80GHzまで自動的にクロックアップ可能。さらに,最大8スレッドを同時実行できる「インテル® ハイパースレッディング・テクノロジー」や,容量6MBのL3キャッシュ「インテル® スマートキャッシュ」も搭載している。
Alienware M17xも,性能に定評あるインテル® Core™ 2プロセッサー・ファミリーを採用しているが,ことCPUパワーに関しては,Alienware M15xのほうが上といっていいだろう。
ちなみに,Alienware M15xのBTOオプションでは,上位モデル「インテル® Core™ i7-820QM プロセッサー」「インテル® Core™ i7-920XM プロセッサー」も選択可能だ。
このほかBTO標準構成のスペックを見ておくと,まず,組み合わされるGPUは「GeForce GT 240M」。3Dオンラインゲームをプレイするならこちらでも十分だが,最新世代の3Dゲームも視野に入っているなら,ぜひもう一つの選択肢,「GeForce GTX 260M」を選んでおきたいところである。
メインメモリ容量は標準で2GB×2の,計4GB。標準で64bit版Windows 7 Home Premiumがプリインストールされているため,搭載するメインメモリはフルに利用できる。
以上を踏まえつつ,パフォーマンスの検証に入っていこう。
今回4Gamerで入手したAlienware M15xの主なスペックは表1のとおり。GPUがGeForce GT 240MからGeForce GTX 260Mへ,HDD容量が320GBから500GBへ変わっているほかは,標準構成を踏襲したものになっている。
比較対象として用意したのは,OEM/ODM(※Original Equipment/Design Manufacturing,広義に,相手先ブランドの製品を製造する意)メーカーとして知られるCLEVOのベースモデル「M860TU」を採用した,国内ショップブランド系のゲーマー向けノートPC(以下,便宜的にM860TUと表記)。主なスペックは表2のとおりで,搭載するGPUは,Alienware M17xと同じくGeForce GTX 260Mになっている。
CPUは,旧世代の中上位モデルで,ゲーマー向けノートPCにおける採用例の多い「インテル® Core™ 2 Duoプロセッサー P8700」だ。
搭載するGPUを比較すると,グラフィックスメモリクロックはAlienware M15xが1900MHz相当(実クロック950MHz)なのに対して,M860TUは1600MHz相当(実クロック800MHz)と開きがあるため,多少はAlienware M15xが有利となる。
ただ,3D性能をより左右するコアおよびシェーダクロックは順に550MHz,1350MHzと同じなので,メモリクロックの違いが及ぼす影響はそれほど大きくないはずだ。そのため基本的には,CPUを中心としたプラットフォーム世代の比較を行えると考えている。
もう一つ,お断りしておく必要があるのは,テスト条件を揃えるため,チップセットドライバは「インテル® チップセット・ソフトウェア・インストール・ユーティリティー 9.1.1.1019」,グラフィックスドライバは「Notebook Driver 195.55 Beta」でそれぞれ統一しているということ。Alienwre M15xは,NVIDIAの公開している公式グラフィックスドライバを導入できるので,今回はテスト開始時点の最新版を用いた次第である。
なお,テストに当たっては,4Gamerのベンチマークレギュレーション8.3から,「Left 4 Dead」「Call of Duty 4: Modern Warfare」(以下,Call of Duty 4)「バイオハザード5」「Race Driver: GRID」(以下,GRID)の4タイトルをピックアップ。テストする解像度は,Alienware M15xに合わせて,1280×720/1600×900ドットの2パターンとした。
また,最新世代のPCをチェックするということで,「3DMark Vantage」(Build 1.0.1)を用意し,「Performance」「Extreme」の両プリセットもテストすることにしたが,Extremeプリセットのテストに当たっては,1920×1200ドット解像度が必要なため,この条件に限り,外部ディスプレイを接続している。
ベンチマークテスト結果の考察に入っていこう。
グラフ1は,3DMark Vantageの総合スコアをまとめたものだ。3DMark Vantageでは,CPUによるAI処理や物理シミュレーション処理といった,マルチスレッド性能が問われるテスト項目が用意され,それが実際にスコアを左右することもあって,4コア,8スレッド処理が可能なインテル® Core™ i7-720QMプロセッサーを搭載するAlienware M15xのスコアがM860TUを上回った。
続いては,マルチスレッド処理への最適化が適度になされており,グラフィックス描画負荷はそれほど高くないFPS,「Left 4 Dead」のテスト結果を見てみるが,グラフ2では,3DMark Vantage以上に,Alienware M15xのスコアが良好だ。M860TUに対するアドバンテージは20〜30%あり,新世代のゲーマー向けノートPCらしいところを見せつけている。
続いては,どちらかというとグラフィックス性能がモノを言うCall of Duty 4だ(グラフ3)。GPUが同じうえに,マルチスレッドへの最適化もLeft 4 Deadほどは進んでいない本タイトルだけに,Alienware M15xとM860TUのスコアにそれほど大きなスコアはない。
しかし,ここで注目すべきは,基本の動作クロックが1.60GHz対2.53GHzだということ。このテスト結果は,インテル® ターボ・ブースト・テクノロジーが,有効に機能していることの証左といえそうである。
今回取り上げるゲームタイトルのなかでは最も3D描画負荷が高く,かつ,高度にマルチスレッド最適化が行われるバイオハザード5のテスト結果は,非常に面白いものとなった。グラフ4に示したとおり,2コア2スレッド仕様のCPUを搭載したM860TUは,CPUボトルネックによって,スコアが40fps前後で頭打ちになっているのだ。
これに対し,4コア8スレッド処理が可能なCPUを搭載したAlienware M15xは,ボトルネックとは無縁のスコアを叩き出している。
バイオハザード5と同様,GPUだけでなく,CPUのマルチスレッド性能が問われるGRIDのテスト結果は,やはりというかなんというか,バイオハザード5と同じような傾向に落ち着いた(グラフ5)。解像度が上がると露骨にフレームレートが落ちていくあたりからは,バイオハザード5よりもGPU性能がモノをいうタイトルであることも窺えるが,いずれにせよ,1280×720ドット設定時に,レギュレーション8.3で規定される「合格ライン」である平均60fpsを,Alienware M15xが安定的に超えているのは確かだ。
マシンの消費電力という観点では,二つのポイントに注目したい。一つは,最新世代のプラットフォームを採用したことで,旧世代と比べて,消費電力面にはどういった変化が生じているのかということ。
今回用意した2製品では,当然のことながらハードウェアコンポーネントの構造が異なるため,必ずしも横並びの比較は行えないが,ある程度大きめの差がついていれば,傾向は推し量れるはずだ。
もう一つは,Alienware M17xから引き続き採用され,省電力を実現するための特別な動作モード「Stealth Mode」についてだ。Alienware M17xでは,NVIDIA独自のグラフィックス機能切り替え技術「HybridPower」を応用したものになっていたが,インテルのチップセットを採用したAlienware M15xでは,「高負荷時の消費電力を下げる技術」として実装されている。
付属のACアダプタは背が低く,床に置いてもあまり邪魔にならないタイプだ。通電時は,PC本体と接続する端子のところが青く光る。なお,電源仕様は150Wだが,Stealth Modeを有効化すると,消費電力の目安が65Wとなり,CPUとGPUの動作クロックは,この枠内で動作するように自動で設定される
というわけで今回は,ログを取得できるワットチェッカー,「Watts up? PRO」を利用して,システム全体の消費電力測定を試みることした。
テストに当たっては,OSの起動後,30分間放置した時点を「アイドル時」,3DMark VantageのPerformanceプリセットを実行し,その間,最も消費電力の高かった時点を「高負荷時」として,スコアを取得することにし,Alienware M15xについては,Stealth Mode有効時でも検証を行う。
その結果をまとめたのがグラフ6で,ご覧のとおり,アイドル時では,最新世代のプラットフォームを採用することで,少なからず消費電力が下がっていることが分かる。
また,高負荷時に注目すると,Stealth Mode有効時におけるAlienware M15xの消費電力は76.3W。無効時の同105.8Wと比べて7割強に下がっている。ファンの回転数もぐっと落ちて,大変静かだ。さすがに,パフォーマンスも低下するので,常時有効にしておくことはオススメしないが,カジュアルなオンライン3Dゲームなどをプレイするに当たって,消費電力と動作音を下げたい場合には,積極的に選ぶといいだろう。
なお,Stealth Modeを無効化したとしても,Alienware M15xの消費電力はM860TUとほぼ同じ。3Dパフォーマンスの違いを考えると,このスコアは衝撃的である。
ここまで見てきたが,Alienware M15xは,どこからどうチェックしても,まったく隙がない。CPUとGPUの性能は高いレベルでバランスが取れており,ルックスはご覧のとおり。キーボードの使い勝手が非常によく,注文時に差額なしで英語・日本語配列を選択できるのもありがたいところだ。
また,最初は「派手すぎるかな?」と思ったLEDも,自分の好みの色に変えたり,必要ないと思われた部分は消灯したりすると,むしろ,たいへんしっくりきたのが印象的だった。LEDイルミネーションは,ただ光るだけだと鬱陶しく感じられることもあるが,AlienFXは,この問題に対する,実にスマートな回答になっていると思う。
もちろん,搭載するハードウェアコンポーネントのスペックだけで比較すれば,Alienware M15xよりも安価な製品はある。それは否定しないし,「ゲームPCではスペックと価格の安さだけが重要だ」というのであれば,ほかの“ゲーマー向けノートPC”も選択肢となるだろう。だが,外観や質感,実現されている機能などをトータルで考えると,Alienware M15xの存在は突出している。端的に述べて,ゲーマー向けノートPCとしての総合的な完成度という意味で,他社製品は比較にならない。
15〜16インチクラスのノートPCで,ゲームを快適にプレイしたいと思っている人は多いはず。Alienware M15xは,そんな人達に,新時代の到来を告げる製品だ。
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