紹介記事
似て非なる,でもやっぱり似ている「ブラウザ三国志」と「ブラウザ キングダムライジング」。結局のところどっちを選べばいいのかを考えてみる
「ブラウザ三国志」 サービス開始:2009年7月15日 |
「ブラウザ キングダムライジング」 サービス開始:2013年6月17日 |
「ブラウザ三国志」公式サイト
「ブラウザ キングダムライジング」公式サイト
同社がなぜこういった同じ輪郭を持つタイトルのサービスを並行して行うに至ったかについては,「こちら」のインタビューで明らかにされている。
かいつまんでいえば,後発のブラキンは,ブラ三を下敷きにして制作されたタイトルだ。ブラキンは,ブラ三の持つ“高い緊張感”を抑えるような形で制作されている。戦争を含めた外交を楽しみたい人はブラ三を,内政にフォーカスして遊びつつ,自分のペースで戦争コンテンツにも参加したい人はブラキンを,といったコンセプトの違いがあるのだ。
もちろん両作共に,プレイヤーが主体的に“遊び方”を選べる高い自由度を持っている。ブラ三で内政を,ブラキンで戦争をと,ある意味で“あべこべ”な楽しみ方も当然可能である。
ともあれ本稿では,両作の異なるコンセプトが,具体的なシステムにどのような違いを生んでいるのかを,細かく見ていきたい。
これから両作のどちらかを始めようと思っている人はもちろん,既存のブラ三/ブラキン両プレイヤーも,ぜひ自分がプレイしていないほうのタイトルの特徴を掴んで,興味を持ってもらえれば幸いだ。
ブラ三は,2013年11月7日に第24ワールドがオープン。現在同ワールドの1ゲーム(シーズン)目が進行している |
正式サービス開始が2013年6月のブラキンは,現在六つのワールドでサービスされている(うち四つは10月17日にスタートしたYahoo! Mobage版) |
一般的なシステムといえるブラ三と,少し特殊なブラキン
“コンセプトの違い”は戦争コンテンツの扱いに出ている
ブラ三/ブラキン共に,“村ゲー”とよばれるスタイルから大きく外れてはいない。まずは両者の共通点であるゲームの類型から見ていこう。
両作のゲームの目的は同じで,プレイヤー(あるいはプレイヤー同士で組織する同盟)が,1シーズン(約4か月)の間に大陸の制覇を目指すというものだ。ブラ三は,マップ上に存在する雲南・北平・鄴・長安・建業・成都・許昌という七つの城を制圧した状態で,ブラキンは,合戦の報酬などで得られる「覇権旗」を最も多く所有した状態でシーズンを終えることが,それぞれ天下統一・大陸制覇の条件となっている。
ゲームの流れは,両作共に以下のような形だ。
(1)都市を発展させる
・資源回収施設を建設して木/石/鉄/糧といった資源を集める
・資源を元に施設(資源回収/兵士生産/兵士宿舎/市場ほか多数)を充実させる
・領地を拡張し,内政の対象マップを広げる
【ブラ三】内政画面 |
【ブラキン】内政画面 |
(2)武将を育成し兵力を増強する
・無料/有料ポイントを使うブショーダス(ガチャ),あるいはトレードによって武将を入手する
・出兵,あるいは専用の訓練用施設によって武将に経験を積ませる
・各種「合成」によって,武将のレベルやスキルレベルを上げ,新たなスキルを習得させる
・兵士生産施設で兵士を作る
【ブラ三】武将管理画面 |
【ブラキン】武将管理画面 |
(3)戦う
・制覇を目指して,NPCやほかのプレイヤーと戦争する
【ブラ三】全体マップ |
【ブラキン】合戦マップ |
内政で自領地に施設を建設する,施設をレベルアップして稼働効率を上げる,兵士の訓練施設で兵士を作る,ほかの領土を攻める,こういったすべての行動に,数分から数時間の時間を要する。これは一般的な村ゲーに共通する特徴だ。
そのためプレイヤーは,自分のペースで,空いた時間に数分プレイする(“命令”だけを出しておく)というスタイルでもゲームを楽しめる。もちろん1分1秒を無駄にしないよう,ゲームに張り付けばその分有利なことは確かであり,それはそれで楽しい。
しかし,ゲームの都合でプレイヤーの時間を拘束しないのが,村ゲーの人気の秘訣の一つだ。
おおざっぱにゲームの流れを把握してもらったところで,先ほどの(1)(2)(3)で,文字色の異なる項目に注目してほしい。再度書き出すと,以下の二つの項目だ。これが,ブラ三/ブラキンのゲームシステムが大きく異なる点を表している。
・領地を拡張し,内政の対象マップを広げる
・制覇を目指して,NPCやほかのプレイヤーと戦争する
もう少し噛み砕いてみると,ブラ三/ブラキンの違いがさらに明確になってくる。
・領土について
【ブラ三】:自領地を拡張してくと,やがてほかのプレイヤーの領地に衝突する
【ブラキン】:自領地の拡張は,ほかのプレイヤーに影響を与えない
※これは,全体マップをプレイヤー間で共有していないため
・NPCやほかのプレイヤーとの戦争について
【ブラ三】空き地,あるいはほかのプレイヤーの領地を攻撃する
【ブラキン】戦争専用のマップを使った「合戦」イベントで定期的に戦う
両作の違いを簡単に説明すると,上記のようになる。そしてこの2点の大きな違いが,全体に細かいゲームシステムの違いを生んでいる。以下,内政,武将育成,戦争という三つの項目に分けて,その違いを見ていこう。
なお,本稿は便宜上,ブラ三が一般的な村ゲーに近く,ブラキンはやや特殊であるという立ち位置で執筆している。そのため,「ブラ三に対してブラキンはこうなっている」という記述が多くなることについては,ご容赦いただきたい。
両作共に,内政は“戦う準備”を行うパート
ただしブラキンの方が内政に集中しやすい
●ブラキンの内政マップは“安全”である
ブラキンが内政を重視しているというのは,ブラ三と比較してリッチなグラフィックスからも想像できるだろう。前述のとおり,合戦期間以外は内政に集中できるのがブラキン。箱庭ゲームとして,ブラキンの内政パートだけを楽しむ人も多いに違いない。
前述のとおり両作品は,「全体マップをほかのプレイヤーと共有しているかどうか」が大きな差異となる。もっと単純にいうと,ブラキンには,基本的に全体マップというものが存在しないのだ。以下のスクリーンショットを見れば,その違いを把握してもらえるはずだ。
なお以降は,ブラ三/ブラキンにおいて「施設の建設」が可能な画面を,便宜上「内政マップ」と呼ぶ。
ブラ三において,最初に与えられるプレイヤーの拠点「城」。プレイヤーはこの範囲で,施設を建設したり,兵を訓練したりして,軍備を整える。そして「全体地図」を押すと―― |
“城の外”である広域マップを確認できる。これを見れば,プレイヤー同士の城は地続きであることが分かるはずだ。プレイヤーはゲーム開始時,広大なマップのとある座標に,城を与えられるわけである |
一方のブラキン。城が内政の対象となることは同じだが,全体マップのようなメニューは存在しない。画面右下のメニューかマウスホイールを使って,視界を広げていく(ズームアウトする)と―― |
周囲にほかのプレイヤーがいる……ような形で表現してある。が,実際に見える位置にプレイヤーの拠点はない。空き地をどんどん自君主の土地にして内政マップを拡張していっても,ほかのプレイヤーにぶつかることはないのだ |
要するにブラ三は,プレイヤー間でゼロサムの領土を争奪して内政マップを“増やす”。一方のブラキンは,元々存在する内政マップを“拡張してく”仕組みというわけである。ブラキンの内政に領地の争奪という概念がないということは,つまるところ他者の侵攻におびえることなく,どっしり構えて内政に専念できるということなのだ。
●ブラキンの内政は「デカ施設」の存在によりパズル要素あり
また,後発であり内政を重視しているブラキンに導入された,2×2マスの施設「デカ施設」も注目すべき存在だろう。
ブラ三もブラキンも,内政マップにさまざまな施設を建設し,それらをレベルアップしていくという形で,より多くの資源を集め,貯蔵し,それを元に兵力を蓄えることになる。そして施設は原則として,1マスにつき一つ建設する。
しかしブラキンでは,同じ施設を4個並べて四角く建設することで,「デカ施設」を建設することができる。「デカ施設」にできる施設は限られているが,2×2マスの巨大な施設にすることで,マス当たりの施設の能力を高めることができる。その手順は,以下のとおりだ。
このデカ施設は,まず元となる四つの施設を建てることが重要だ。たとえば“デカ”化できる施設の一つ「伐採所」には「木の隣にしか建設できない」という縛りがある。内政マップを見渡して,「すべて木隣り合ったマスで,なおかつ四つを菱形に配置できる」場所を探す必要がでてくるわけだ。このパズル要素が,ブラキンに加わっているのである。
●両作では「糧」の重要性が異なる
もう一つ,インパクトの大きな両作の違いとして「糧」の扱いが挙げられる。
端的にいえば,ブラ三に比べて,ブラキンでは糧の重要性が低くなっている。これは,拠点の兵士が糧を消費しない(維持費がかからない)ためだ。
そのためブラキンは,序盤から積極的に兵士を生産することが可能となっている。これは,ブラキンにおいてほかのプレイヤーへ干渉するタイミングが,合戦に絞られているためかもしれない。
ブラ三では,軍備の拡張速度が速すぎると兵の維持に多量の糧が必要となる。つまり,序盤に軍備拡張をしすぎると,その後の内政拡張がしにくくなってしまうわけだ。バランスをどのように設計するかが,攻略上非常に重要になっている。
ブラ三/ブラキン共に,NPCの砦や城など,俗にNPC拠点とよばれるものがある。ブラ三のNPC拠点は全体マップ上に配置されており,これらを陥落させて所有すると,陥落させたプレイヤーの同盟員すべてに資源ボーナスが与えられる |
ブラキンの場合は,内政マップ内にNPC砦が存在している。こちらは,破壊して自拠点とすることにより,兵を滞在させることが可能になる |
ブラ三は1枚単位,ブラキンは3枚単位でデッキを組む
合成による武将の強化方法にも違いあり
●武将カードの入手方法は基本的には同じ
武将カードを入手するには,BP(ブショーダスポイント)/CP(チャージポイント,有料),あるいは褒賞としてゲームで得られる各種チケットを使用して,「ブショーダス」と呼ばれるガチャのシステムで“引く”か,TP(トレードポイント)を使用して,ほかのプレイヤーから獲得する必要がある。これは,ブラ三もブラキンも同様だ。
●武将カードの持つパラメータは,ブラ三の方が豊富
両作のカードを見比べてみると,武将カードそのものが持つパラメータは,ブラ三の方が多くなっていることが分かる。
カードの裏面には,攻撃力を高めたり,資源生産速度を高めたりといった,その武将が持つスキルが記載されており,このスキルはブラ三/ブラキン共に,1武将カードにつき三つまで覚えられる仕組みだ。
●ブラ三は1枚単位,ブラキンは3枚単位でデッキを構成
ブラ三/ブラキンには,さまざまな形での戦闘が用意されているが,戦うには必ず同じ手順が必要になる。まず武将カードをデッキに配置し,必要なら当該カードに配下となる兵士を帯同させて出兵する,という手順だ。
デッキは,いわゆるカードゲームの,組み合わせて強いデッキを作るといった類のものではない。ブラ三/ブラキンにおけるデッキは,あくまでも“稼働待機状態”にする武将カードを選んでセットしておき,デッキに入れたことによる恩恵を受けるというものである。その恩恵とは,通常の待機状態では300までしか回復しない討伐ゲージが,500(最大値)まで回復するようになる,といったものだ。
そしてここが大きな違いになるのだが,ブラ三は1枚単位で,ブラキンは3枚(部隊)単位でデッキにカードをセットすることになる。デッキにセットしたカードは,出兵で戦闘を行ったり,内政を担当したりするわけだが,ブラキンの場合,それらの行動はすべて3枚セットで行われるのだ。
【ブラ三】1枚単位で武将カードをデッキにセットする |
【ブラキン】3枚の「部隊」単位で武将カードをデッキにセットする |
戦争や内政を武将カード3枚という単位で行えるため,スキルの効果は大きく高まる。3武将のスキルを同時に発動すれば,戦争なら攻撃力や防御力を大きく高める,内政なら資源生産力を大幅にアップしさせる,といったことが可能になる。
ただ,ブラキンには「スキルを発動することを前提に3枚で部隊を組む」という要素が追加されていることは覚えておきたい。
●合成による強化の細かい違い
両作では,武将カード同士を「合成」することで,カードの能力を強化することができる。合成によってできることは,以下のとおり。“できること”そのものはブラ三/ブラキンで変わらないが,メニュー構成や,合成の条件などに違いがある。
【ブラ三】
・スキルLvUP合成
武将カードのスキルLvを上げるための合成
・スキル習得合成
武将カードに新たなスキルを習得させるための合成
・修行合成
武将カードに経験値を与えるための合成
・スキル削除合成
不要なスキルを削除するための合成
【ブラキン】
・通常合成
武将カードに経験値を与え,スキルレベルを上げるための合成
・付与合成
武将カードに新たなスキルを習得させるための合成
・スキル削除合成
不要なスキルを削除するための合成
おおざっぱにいえば,ブラ三の「スキルLvUP合成+修行合成」がブラキンの通常合成にあたるといったところだろう。合成は基本的に,ベースカードに対して,カードを追加して行う。追加したほうのカードは,合成の結果に関わらず消滅する。そもそもブラ三の修行合成は,拠点となる城のレベルが8にならないと使えないので,序盤から通常合成で武将カードをガンガン鍛えられるブラキンの方が,“武将が育っている”と実感しやすい。
なお,スキルのレベルアップに関してはさらに2点,ブラ三/ブラキンで違いがあるので,以下にスクリーンショットで説明しておこう。
【ブラ三】スキルレベルを上げる場合,同じスキルでなおかつ“同じスキルレベル”を持つカードを合成する必要がある |
【ブラキン】同じスキルさえあれば,スキルレベルアップの合成は可能 |
●両作共に兵科は三すくみ。ブラ三だけに「剣兵」が存在する
両作共に,槍兵(矛槍兵)/弓兵(弩兵)/騎兵(近衛騎兵)(カッコ内は上級職)という基本的な三つの兵科が存在しており,それら兵科は弓>槍兵>騎>弓といった三すくみの形でバランスがとられている。
さらにブラ三の場合は,上記三つに加えて「剣兵」という兵科がある。剣兵は,ある程度施設が整わないと生産できない,槍/弓/騎の代わりに用意する下位の兵科。低コストで速く生産できる,序盤のための兵科だ。
なお,「剣兵」の兵科には11月の大型バージョンアップで,「大剣兵」「盾兵」「大盾兵」の3種類が追加された。盾兵,大盾兵は,防御に特化した兵科で,弓,騎,槍に対して効果を発揮する。剣兵,大剣兵は,盾兵,大盾兵に対して非常に有効な兵科となっているが,弓,騎,槍に対しては弱いというように,新たなすくみの関係が加わっている。これらの新兵科は,新ワールドおよび新シーズンが始まるワールドから,順次追加されていく。
ブラ三は常に戦争状態
ブラキンは戦争をしないことも可能
●ブラ三は常に一触即発の高い緊張感が魅力
前述のとおりブラ三は,広大なマップをほかのプレイヤーと共有している。領地を拡張するためには,城の周りの空き地に殲滅戦をしかけて占領していく必要があり,それを繰り返していると,いつかはほかのプレイヤーが持つ領地にぶつかってしまう。
というより,シーズン開始直後でもなければ,マップはある程度ほかのプレイヤーが空き地を占領している状態でプレイを始める状態になる。初期に与えられる城が,すでに敵の領地に囲まれている,という状態もザラにあるのだ。
【ブラ三】領地を広げる場合の基本は,空き地に武将+兵士で出兵して,そこにいる兵士を殲滅することだ |
【ブラ三】手にれた領地はそのまま放置してわずかな資源収入を得てもいいし,村や砦を作って内政の拠点にしてもいい |
同盟と同盟の関係は非常にデリケートで,一方が他方の同盟に少しでも手を出すと宣戦布告であると受け止められ,大戦争の引き金となる。それを“アリ”とする同盟もあるにはあるが,無闇やたらなちょっかいを禁じている同盟も多い。
同盟同士が敵対関係にある場合は,覇権を得るうえでどこかで衝突することにはなるのだが,少なくとも「初見殺し」のようなゲームにはなっていないのが,ブラウザ三国志の現状である。
そして,占領のメリットの多いNPC拠点に対しては,同盟で結束して戦いを仕掛けていく。同盟内で常に連携し,着々と大陸の制圧を進めていく。どのような人員を割いてNPCを攻撃するか,敵対的な同盟をどうやってけん制するか,仲間をどうやって増やしていくか,こういった複合的な要素を戦略に組み入れて,虎視眈々と,そして狡猾に制覇を目指すというのが,ブラ三の面白さだろう。
●ブラキンでは定期的に,テーマを持った合戦が開催される
一方のブラキンでは,合戦の開催期間以外に,ほかのプレイヤーと戦うことはない。攻められることはないし,こちらからも攻めることはできない。合戦まではひたすら内政で資源を生産し,軍備を整えることになる。
合戦は,まず公式の開始アナウンスで始まる。それから数日間の「勢力投票期間」が設けられ,例えば「虎牢関の戦い」がテーマなら,董卓側か袁紹かといった具合にプレイヤーが任意に所属勢力を選ぶ。プレイヤーが同盟に所属していた場合や,勢力間の人数的バランスがとれない場合は,必ずしも希望の勢力に入れるわけではないが,少なくとも同盟のメンバーは同じ勢力に属することになる。
そして,テーマごとに決められた日数の合戦が始まるのだ。
この合戦のマップは,ブラ三でいう全体マップのような形になっており,すべてのプレイヤーで共有される。ひたすら敵対陣営の出城を攻撃する,敵勢力の大将軍の城を落とすなど,テーマによってさまざまな勝利条件が与えられる仕組みだ。
【ブラキン】合戦マップ。近くに敵対同盟の出城が配置されているようなマップでは,少し目を離すと自分の出城が落とされる |
【ブラキン】合戦で出城を落とされても,自分が防御のためにあてていた兵士が死ぬ以外は,とくにペナルティなどがない。一定時間でまた合戦に「復活」可能だ |
重要なのは,この合戦への参加が任意となっている点だろう。合戦に参加したい人は,エントリーして,合戦マップに出城を持つことになるが,参戦したくなければ,その出城が合戦マップに作成されないだけだ。参加しなくても,同盟に資源などを寄付することで貢献が可能となっているため,合戦参加への強制力は非常に低い。
もちろん,同盟を作る/所属する前に,同盟がどういったプレイを指向しているかは確認しておく必要があるだろう。合戦がメインの同盟なら,合戦に参加しない同盟員は非難されるかもしれない。
しかし,この戦いを回避できるという点,そして合戦に参加して出城を破壊されても,内政的にはなんら被害を被らないというのは,ある意味で「まったり」プレイしたいプレイヤーにはうってつけである。合戦に参加しても,NPC拠点だけを相手にしてディフェンシブに戦うことは可能だし,そもそも内政マップにあるNPC拠点とだけ戦っていてもいい。ほかのプレイヤーのペースに関係なく,主体的に行動できるのが,ブラ三を踏まえたブラキンの大きな特徴なのだ。
仲間との連携を前提にして遊ぶ「ブラウザ三国志」
自分のペースで楽しみたいなら「ブラウザ キングダムライジング」
結論としては平凡極まりないのだが,弱肉強食の世界で自分や仲間の力を試したいならブラ三,あくまでも自分のペースで楽しみたいならブラキン,ということになるだろう。
ただ,サービス開始から日が浅いブラキンは,プレイヤーの武将がまだ成長過程にある,ほかのプレイヤーの驚異にさらされない,インタフェースが洗練されている,といった理由から,村ゲーそのものの初心者が始めるのに向いているのは確かだ。ベースのシステムはかなり近いので,初心者はブラキンからブラ三へ,といった流れのほうが,スムーズにゲームに入っていけるかもしれない。
今回,両作を比較するにあたって,どちらも1か月ほど並行してプレイしてみたわけだが,個人的に「あれ? これ両方遊べばいいのでは……」と感じたことも記しておきたい。まったく異なるタイトルならともかく,ブラ三とブラキンは兄弟のようなものだ。「ブラ三にもう一つ拠点が増えた」ようなイメージでブラキンを遊べたことは,少し意外だった。
いうまでもなく,有料ポイントなどを使ってプレイする場合はどちらかのタイトルに集中して資金を投下したほうが効果的なはず。しかし,まだ自分のライフワークとするタイトルを決めかねているという段階なら,並行してプレイして,どちらが自分に向いているかを見極めてみるのがいいだろう。
ちなみにこの年末年始,両タイトルのYahoo! Mobage版では,コラボキャンペーンを実施中だ。詳細は,先日お知らせしたとおり(関連記事)なので,こちらもお見逃しなく。
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