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クローズドβテストを終えたばかりの「IL:Soulbringer」,かわいいパートナー“ピオ”の魅力と,日本展開への意気込みをガーラジャパンに聞いてきた
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印刷2011/05/21 00:00

インタビュー

クローズドβテストを終えたばかりの「IL:Soulbringer」,かわいいパートナー“ピオ”の魅力と,日本展開への意気込みをガーラジャパンに聞いてきた

画像集#002のサムネイル/クローズドβテストを終えたばかりの「IL:Soulbringer」,かわいいパートナー“ピオ”の魅力と,日本展開への意気込みをガーラジャパンに聞いてきた
 ガーラジャパンの新作オンラインゲーム「IL:Soulbringer(アイエル:ソウルブリンガー)」(以下,IL)は,“ピオ”と呼ばれる不思議でかわいい生命体をパートナーに,冒険を繰り広げていくMMORPGだ。

 ピオとは,ときにキャラクターに装着することで一緒に闘ったり,あるいは共に戦闘に参加したりもできるという,本作における装備とスキル,そしてペットシステムを兼ね備えた存在のこと。単にプレイヤーのレベルを上げていくだけでなく,ピオを収集し,配合や進化をさせていくことがキャラクターの強化に繋がる本作は,そのコンセプトにおいて,MMORPGとしては一風変わったタイトルである。
 すでに2011年5月17日から19日までの3日間にわたってクローズドβテストが実施されており,そのパステル調グラフィックスで描かれたピオの可愛さに,すっかりハマってしまった人もいるのではなかろうか。

 4Gamerでは今回,本作の日本展開に先立ち,開発元であるGalaLabのProject Manager,Jeong SangHun氏と,運営を手がけるガーラジャパンのプロデューサー 首藤龍一氏に話を伺った。インタビュー自体はクローズドβテスト前に行ったものであるため,具体的なゲームの内容にまでは踏み込んでいないものの,紆余曲折あった開発経緯や,日本展開における意気込みなど,興味深い話を聞くことができたので,クローズドβテストに参加した人もちろん,次のオープンβテストへの参加を考えている人は,ぜひチェックしてみよう。

「IL:Soulbringer」公式サイト



アクション性を加味した,スピーディーな戦闘


ガーラジャパン ゲームプロデューサー 首藤龍一氏
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4Gamer:
 本日はよろしくお願いします。掲載時には,クローズドβテストに参加して,すでにプレイ済みという人もいると思いますが,まずは改めてタイトルの概要などを教えてください。

ゲームプロデューサー 首藤龍一氏(以下,首藤氏):
 「IL」はアイテムと“ピオ”の収集をメインにデザインされたMMORPGです。プレイヤーはピオと契約し,キャラクターの成長とピオの進化を共に行いながら,舞台となる「ヘスティア」という大陸で冒険を繰り広げていきます。戦闘などのアクション面にもこだわって制作していますので,プレイヤーの皆さんには,そのあたりも楽しんでいただけるのではないかと思っています。

4Gamer:
 先ほど我々もテストプレイをさせていただきましたが,キャラクターも可愛いし,日本のプレイヤーにも受け入れられやすそうだと感じました。

首藤氏:
 本作は,実は企画段階から日本を意識して作られたタイトルなんです。パステル調の柔らかいテイストで,ゲームに慣れていない人にも受け入れられるような世界観を意識しています。

4Gamer:
 戦闘のテンポも良く,遊びやすいですね。

プロジェクトマネージャー Jeong SangHun氏:
 戦闘の気持ちよさについては,こだわって制作しています。純粋なノンターゲッティング方式でこそありませんが,アクション性は高いと思います。

4Gamer:
 範囲攻撃で敵をまとめて吹き飛ばせるのが,なかなか爽快でした。

首藤氏:
 そうですね。スキルを連続して使えるので,移動距離が長いスキルで敵の群れに切り込んだり,回避系スキルで避けながら近づいて,強烈な単体攻撃を当てたりといった戦闘が楽しめます。スキルの少ない序盤こそちょっと地味かもしれませんが,中盤以降はプレイヤーのアイデア次第で縦横無尽にフィールドを駆け回れるようになります。

マウスカーソルの位置とキャラクターの向き,どちらに合わせてスキルが発動するのかが分かりにくかった。しかしスキル自体はスムーズに発動でき,さらに連続的にスキルを使っていけるため爽快な戦闘が楽しめそうだ
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4Gamer:
 こういったハック&スラッシュなパワープレイができる戦闘は,個人的に好みですね。キャラクターもきびきび動きますし。

首藤氏:
 ダメージをなるべく受けないような慎重な立ち回りも可能ですが,回復をポーションに任せて,スキルで豪快に切り込んでいく,ダイナミックな戦い方がオススメですね。

4Gamer:
 テストプレイではキャラクターはソロで遊ばせてもらいましたが,パーティでの戦闘はどんなプレイフィールになるんでしょうか。

首藤氏:
 ソロも楽しいですが,パーティプレイも熱いですよ。きっちりした役割分担が用意されているタイプのMMORPGではないので,パーティも組みやすいと思います。街にパーティ募集掲示板があるので,ぜひ活用してください。

4Gamer:
 ああ,ヒーラーが足りなくて冒険に行けない,なんて良くありますよね。ということは,パーティメンバーが増えると,純粋に火力が上がっていくわけですか。

首藤氏:
 そうですね。とくにインスタンスダンジョンでは難度が選べるようになってるので,パーティプレイに最適だと思います。高難度のダンジョンを皆でスピーディに攻略していくのが気持ちいいんです。そのほうが経験値も稼げますし,アイテムのドロップ率も高められるのでお得です。

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かわいい見た目の頼れるパートナー,ピオの役割


4Gamer:
 では本作のもう一つのキモである,“ピオ”について伺っていきます。ピオというのは成長する装備のようなものと考えれば良いのでしょうか。

首藤氏:
 ピオには“装着ピオ”と“傭兵ピオ”の2種類があるんです。装着ピオは,種類によってさまざまなタイプのスキルを所持していて,キャラクターが装着することで,そのスキルをプレイヤーが使えるようになります。ピオのレベルを上げると開放されるスキルもどんどん増えていきます。

4Gamer:
 通常の装備とは別に,ピオを装備できるんですか?

首藤氏:
 その通りです。装備したピオは,キャラクターのグラフィックスにも反映されるので,おしゃれのバリエーションも豊富です。

4Gamer:
 ピオを装備することで,スキルが使えるようになるということですが,キャラクター自身もスキルを持っていますよね。

首藤氏:
 はい。ピオとは別に,キャラクターにも職業に応じたスキルが用意されています。こちらはアクティブスキルが主ですね。

4Gamer:
 キャラクターのスキルにプラスして,装備したピオのスキルが使えると。ということは,戦闘中に装備するピオを切り替えながら戦う,なんてこともできるんでしょうか。

首藤氏:
 うーん,不可能ではありませんが,スキルをショートカットに登録し直さなければならないので,今のところあまりオススメはできませんね。でも今後はそういったスタイルもサポートしていくかもしれません。

ゲームは街でクエストを請負ったのち,ツリー上に配置されたマップに移動して依頼をこなす流れで進行する。一度行ったことのあるマップへは,エーテルゲートからすぐに移動できるのでスピーディだ
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4Gamer:
 では先ほどお話に上がった“傭兵ピオ”というのは?

首藤氏:
 傭兵ピオは,プレイヤーと一緒に戦うタイプのピオです。“記憶の結晶”という専用アイテムをインストールすることで,プレイヤーの手でAIをプログラムできます。ただβテストの段階では,傭兵ピオは一部のみの公開になります。本格的なものは,もう少しチューンナップしたうえでお披露目したいと思っているので,もうしばらくお待ちください。

4Gamer:
 それはちょっと残念ですね。でも面白そうなシステムに思えます。もう少し詳しく教えていただけますか。

Jeong SangHun氏:
 例えば主人となるプレイヤーが待機中なら「アイテムを収集」,自分のHPが60%未満のときは「対象を攻撃」,敵との距離が5メートル以内のときは「攻撃スキルを詠唱」,といった具合に,命令が設定できるのです。

4Gamer:
 ああ,そこまで細かい設定ができるんですね。ペットシステムを備えたMMORPGは近年多いですが,そこまで手が込んでいるというのは珍しいように思います。実装が楽しみですね。


ピオはどうやって手に入れるの?


4Gamer:
 ピオの能力自体は大体分かってきたのですが,具体的にどうやって入手するんでしょうか。

タマゴからは両手と鎧のピオが孵る。指輪ピオはボス級のエーテルを集めなければならないのだとか
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首藤氏:
 一番最初のピオはゲーム開始時に貰えますが,増やしていくためにはタマゴを孵化させる必要があります。タマゴを孵すには,まずお店で売っている“タマゴのカラ”に,敵を倒したときに出る“エーテル”を吸収させていきます。エーテルが100%になると“ピオのタマゴ”になるので,それを孵化器にかけます。

4Gamer:
 つまり吸収させるエーテルの種類によって,生まれてくるピオが変わると?

首藤氏:
 そうです。例えば1種類のモンスターのエーテルだけを100%集めると,純血種が生まれます。ほかのモンスターを混ぜると混血種になります。

4Gamer:
 純血種のほうが強いんですか?

首藤氏:
 一概にそうとも言い切れませんが,やはり純血種を狙う人は多いですね。あと純血種と混血種では色が若干違います。

4Gamer:
 なるほど。孵化器というのはアイテムですか?

首藤氏:
 孵化器はピオショップに用意されていて,タマゴはショップに預ける仕組みになっています。孵化までにはなかなか時間がかかるうえに,失敗する可能性もあります。なので,常にいくつかのタマゴを孵化待ちにしておくのが良いと思います。

4Gamer:
 失敗することもあるんですか……。ああ,でも上手くいったら,その分喜びも大きいでしょうね。苦労して誕生させたピオと一緒に冒険できるわけですから。そしてプレイヤーと共に成長していくと。

エーテルを吸収することで,ピオのタマゴを孵化段階にできる
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首藤氏:
 成長というより,進化でしょうか。とある条件を満たすことで,ピオはより高性能,かつ外見も異なる“2次ピオ”に進化できます。クローズドβテストでは2段階ですが,現在は“3次ピオ”まで企画中です。

Jeong SangHun氏:
 進化とは別に,同種のピオのオスとメスを配合して,より強力なピオを作ることもできます。これはピオ配合機を使って行うんですが,成功すると「“筋力が強化された”ナイトベア」など,称号の付いた強力なピオが生まれます。

4Gamer:
 進化と配合は別なんですね。進化させるためのとある条件とは,一体なんなんでしょうか?

首藤氏:
 進化させるためのトリガーには,配合回数が関係しています。配合で生まれたピオ同士をさらに配合させることで,より強いピオが生まれるんですが,これを繰り返すことで,進化に繋がっていきます。

4Gamer:
 なかなか大変そうですね。配合に失敗するとどうなってしまうんでしょうか。まさか両方とも消えてしまうとか?

Jeong SangHun氏:
 消えることはありませんが,強化値が下がってしまいますね。

4Gamer:
 なるほど。まずタマゴを孵化させるハードルがあって,次に配合のハードルがあるとなると,進化に成功するプレイヤーはかなり少なくなりそうな……。

Jeong SangHun氏:
 現状の2次ピオは,かなりのレアリティが高い存在に設定されていますね。日本に先んじてサービスを開始している韓国と台湾で,2次ピオを所持しているプレイヤーは全体の1%にも満たないと思います。

首藤氏:
 ただ日本では,今後のβテストなどで皆さんからの意見をいただいたうえで,成功率なども調整していこうと思っています。現在はプレイヤーの皆さんの目標になるよう,高めハードルを考えていますが,配合自体は1日に何度でも試行できます。回転はかなり早いペースになるので,十分にクリア可能だと思いますよ。

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ゲームシステムを大幅にリファインした,新生「IL」


プロジェクトマネージャー Jeong SangHun氏
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4Gamer:
 さきほど韓国と台湾では,すでにサービスを開始しているとおっしゃっていましたが,現地でのプレイヤーの反応はいかがですか?

Jeong SangHun氏:
 韓国と台湾でサービスしているバージョンは,実は今回日本で行うクローズドβテストとはバージョンが違います。一つ古いバージョンになるのですが,やはりピオの配合と収集に人気が集まっていますね。そのほか台湾のサービスでは,アイテム強化要素についても反響が大きいです。

4Gamer:
 旧バージョンということは,日本のバージョンが最新ということになるわけですか。

Jeong SangHun氏:
 そうです。このバージョンの違いはかなり大きくて,顕著なところでは,職業のシステムが追加されています。

4Gamer:
 ということは,韓国や台湾のサービスには,職業が存在しない?

Jeong SangHun氏:
 そうなんです。「IL」の企画は,まずピオという存在ありきで,それに合うような世界を構築していきました。そのためピオそのものが職業自体を司っていて,装着するピオによってプレイヤーの職業が変化するシステムだったんです。

4Gamer:
 なかなか良さそうなシステムに思えますが,なぜ変更することになったのでしょうか。

Jeong SangHun氏:
 まずプレイヤーから,ピオによって職業が変わるシステムは,分かりにくいという意見が多く寄せられました。なので日本でサービスされるバージョンからは,キャラクター自体に職業が設定されて,ピオはスキルを供給する存在になっています。

首藤氏:
 旧バージョンでは,プレイヤーが職業を替える場合,まずピオを集める必要がありました。内部でテストしている我々にとっても,分かりにくいと感じた部分です。

Jeong SangHun氏:
 また別の問題として,新しいピオの開発速度に関する懸念もありました。最初はピオの数も少なくて,ピオが職業を司っていてもさほど問題がなかったのですが,新しい職業の開発というのは,どうしても時間が掛かってしまいます。
 ピオと職業を切り離した新バージョンでは,開発速度もあがって,一度のアップデートで数種類のピオを追加できるほどになりました。それに「何のためにピオを収集するのか」という点も,より明確になっています。「このスキルが使いたいから,このピオが欲しい」というように。

4Gamer:
 なるほど。さまざまな種類のピオを収集する楽しみは残しつつ,ほかをシンプルにしたわけですね。

Jeong SangHun氏:
 ええ。ピオを収集し,ピオと共に冒険するというのが,本作の基本コンセプトです。システムは大きく変わりましたが,その根本の部分については,初期のバージョンから一貫して変わっていません。

キャラクター作成時に,プレイヤーはガーディアンやハンターなどの職業から1種類を選択する
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日本市場を意識して作られたという「IL」。ストーリーとビジュアルに注目してほしい


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4Gamer:
 しかし日本のバージョンが最新というのは,ちょっと驚きです。ということは,今後は日本でのテストの結果が,ほかの国の「IL」に反映されていく形になるでしょうか。

首藤氏:
 そうなります。「IL」の開発自体はかなり以前から進行していて,ガーラジャパンでも日本で展開する頃合いを見計らっていました。新バージョンの準備も昨年からずっと行っていて,満足できるシステムに仕上がったのが,今のこのタイミングです。そこで,この最新のバージョンで日本展開に踏みだそう,という流れになりました。

4Gamer:
 ということは,新バージョンの内容については,ガーラジャパンからの提案が大きく反映されているわけですか。

首藤氏:
 提案自体は開発からですが,新バージョンではガーラジャパンからのアイデアも入っています。

Jeong SangHun氏:
 開発チームとしては,各国のパブリッシャーの意見は大切にしたいと思っています。それに「IL」は日本を意識した作品ですので,ガーラジャパンからの意見はとくに重視していくつもりです。

4Gamer:
 ではクローズドβテストを遊んだプレイヤーには,ぜひ意見を送ってほしいですね。

首藤氏:
 そうですね。運営チーム内の意見だけでは,どうしてもアイデアに偏りが出てしまいますので。プレイヤーの皆さんからの声をまとめて,開発に届けたいと思っています。

4Gamer:
 先ほど日本を意識したタイトルとおっしゃってましたが,日本のプレイヤーにはどんな印象をお持ちですか?

Jeong SangHun氏:
 日本のプレイヤーは感受性が強くて,ストーリーとビジュアルを兼ね備えたゲームを好むと考えています。あとはそうですね,コレクション要素が好きで,細部へのこだわりなんかも特徴的ですね。オンラインゲームでもとても紳士的で……ほかのタイトルを見ても,韓国や台湾とは違う,独特のコミュニティを形成しているように思います。

キービジュアルでも確認できるこの少女が,ストーリーのカギを握っているのだろうか
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4Gamer:
 開発チームの方々も,ストーリー主導でコンセプチュアルなビジュアルのゲームがお好きなんでしょうか。

Jeong SangHun氏:
 はい。私に限らず,開発チームの多くは日本の文化が好きですね。ビジュアル担当のイラストレーターも日本のアニメや漫画が大好きで,よく真似して描いたりしているようです。デスク周辺はオモチャだらけですし(笑)。

4Gamer:
 となると,プレイヤーから寄せられた,オリジナル装備やアバターなどの要望も実現しやすいかも?

Jeong SangHun氏:
 それはもちろんです。実はもうすでに日本のために作っている衣装もあります。制服とか……あと,メイド服とか。

4Gamer:
 それは……日本を理解されているのか,誤解されているのか,判断に迷うところです(笑)。でもそのあたりの衣装は,日本に限らず,どこの国でも人気かも?

Jeong SangHun氏:
 メイド服は,台湾ではとくに評価が高いですね,でも韓国ではそれほどでは……(笑)。

4Gamer:
 各国の嗜好の違いという意味では,韓国では対人戦要素がとくに人気と聞きますが,そのあたりについてはいかがですか? PvPやGvGなどの要素を取り入れる予定はないのでしょうか。

Jeong SangHun氏:
 対人要素については,開発チーム内でも意見が分かれるところです。このままストーリーやマップを追加していけばいい,という意見があれば,PvP要素も必要ではないか,という意見もあります。現在はコンテンツの種類は多いほうが良いという考えで,将来的にはPvPも検討する方向で考えています。

首藤氏:
 現状でも“決闘”という簡易的なPvP要素は実装されています。でもガーラジャパンとしては,本格的なPvPというのはあまり重要視していません。

4Gamer:
 ではそのあたりについても,ぜひ意見やアイデアを送ってみてほしいですね。例えば同じPvPにしても,AI同士が戦う「ピオvs.ピオ」なら面白そうな気がします。ちなみに生産要素についてはどうですか?

首藤氏:
 生産は旧バージョンにはあったのですが,新バージョンへの変更に伴って,全面見直しをすることにしました。したがって日本でのクローズドβテストには入っていません。しかし,近いうちにアップデートで導入したいと考えています。

4Gamer:
 楽しみにしておきます。では最後に「IL」のサービスを楽しみにしている日本のプレイヤーに,メッセージをお願いします。

Jeong SangHun氏:
 日本のプレイヤーの皆さんに強くアピールするため,さまざまな改良を加えて「IL」は生まれ変わりました。まずはクローズドβテスト,またその後に控えるオープンβテストで,ぜひ本作に触れてみてください。

首藤氏:
 運営のガーラジャパンと開発のGalaLabは,同じグループ会社ですので,連携を密にして,サービスしていきたいと考えています。プレイヤーの皆さんからの声を反映して,より良いタイトルにしていきますので,今後ともよろしくお願いいたします。

4Gamer:
 本日はありがとうございました。


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 テストプレイを含めわずかな時間ではあったが,インタビューを通じて,「IL」が持つ魅力が少しずつ見えてきたように思う。ピオの収集/育成といった要素には,もちろん「ポケットモンスター」「デジタルモンスター」といった,日本のRPGの影響を見てとることができる。
 ポケモン的な収集/育成要素と,MMORPGの融合。アイデアとしては分かりやすいコンセプトだが,実際に形にするとなると一筋縄では行かないのは,今回伺った開発の紆余曲折からも窺えるというもの。今後「RAPPELZ」などで定評のあるGalaLabの開発チームとガーラジャパンが,本作をどう料理していくかに注目しておこう。

 まだクローズドβテストを終えたばかりの本作。残念ながらテストに参加できなかったという人は,近いうちに行われるであろうオープンβテストに期待してほしい。オンラインゲームに慣れていない人でも,しっかりしたチュートリアルが用意されているので,取っつきやすいはずだ。もちろん数々のMMORPGを渡り歩いてきた剛の者は,ピオの収集というウリをぜひ試してみてほしい。きっと時間を忘れるほど没頭できるはずだ。

「IL:Soulbringer」公式サイト



──2011年5月12日収録
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