レビュー
ピュアな紳士御用達の“あのお店”に潜入! 「DREAM C CLUB」のレビューを掲載
だが,それがあるのだ。それこそがディースリー・パブリッシャーから発売中のXbox 360用ソフト「DREAM C CLUB」(以下,ドリームクラブ)だ。プレイヤーはある日偶然,このドリームクラブに通うことになった主人公となり,会員パスの有効期限である一年間のうちに,ホストガールとの恋愛を成就させるのがゲームの目的だ。まあ確かに,ピュアといえばこのうえなくピュアな目的であるといえる……かな?
貧乏ヒマなし!
平日はアルバイトで軍資金を稼ぐべし
アルバイトは,コンビニ,コールセンター,謎のお仕事の順に拘束期間が長くなり,その分給料も増えるが,拘束期間中はドリームクラブに通えなくなってしまう。また,ギャンブルはコンビニでのアルバイトと同じく,期間は一週間と短いが,ときおりお金が減ってしまうこともあるので注意が必要だ。
実は,ドリームクラブは入店するだけで基本料金7000円,ホストガールの指名料3000円の,計1万円の出費が確定している。ここに,注文次第でドリンク(自分とホストガールの二人分)やおつまみなどの料金が加算され,さらに時間を延長すると延長料金も発生する。
一番安いコンビニのアルバイトで初めてもらえる給料は2万円なので,この時点ですでにカツカツだが,さらにホストガールと親しくなってVIPルームに案内されるようになると,指名料は一気に1万2000円に跳ね上がる。すでにお気づきのとおり,主人公はアルバイトで稼いだお金の大半をドリームクラブにつぎ込んでいる(場合によっては赤字)わけで,いくらゲームとはいえ将来が不安でならない。
平日はアルバイトだけでなく,ホストガールに贈るプレゼントを買うために「ショッピング」にも出かけられる。下手すると自分の生活すら危ういところだが,ホストガールの気を引くためにも,たまにはプレゼントを贈ってあげたいところだ。どのアイテムが喜ばれるのかはホストガールによって異なり,アクセサリー系のアイテムをプレゼントすれば,ホストガールにそれを身につけてもらうことができる。
また,ホストガールと親しくなってデートの約束をしているときは,平日に「デートに行く」コマンドが出現。デートに行くとホストガールとの仲が一段と深くなり,恋愛成就にまた一歩近づくことになるのは説明するまでもないだろう。ちなみに,ショッピングやデートに出かけると,その週はアルバイトができなくなってしまう。まあ当然,デートが最優先だ。
知り合いになったホストガールからメールが届くこともある。ドリームクラブからのお知らせもメールで届くので,欠かさずチェックしよう |
玲香さんと海デート。そういえば,海とか水着とか,現実世界ではもう何年も見ていない気がする。いいなあ,海…… |
キミの瞳に乾杯!
ほろ酔い気分のホストガールにメロメロ
すでにお分かりのとおり,お酒を飲みながらホストガールとの会話を盛り上げ,好感度をアップさせるのがドリームクラブでの目的だ。ここで重要となるのが「IIS」「ETS」という二つのシステム。何やら難しそうだが,実際には非常に簡単なので心配はいらない。まずIISとは「インタラクティブ飲酒システム」の略で,コントローラの右スティックでグラスを傾け,ドリンクを飲むというもの。スティックを少しだけ倒すとチビチビとお酒を飲み,一気に傾ければグビグビと飲みほせるという,バカバカしくも画期的なシステムだ。
お酒を飲むと画面右上の「飲酒量ゲージ」が上昇し,これが一定以上になるとほろ酔い状態になる。さらに飲み続けて酩酊状態になると強制的に退店させられてしまうので,飲みすぎには注意しよう。もちろんホストガールもお酒を飲むと酔うのは当然で,あまりにたくさん飲ませてしまうとホストガールが酩酊状態になり,このときもまた強制的に退店させられる。
語り始めるとキリがないのでごく簡単に触れておくと,本作ではお酒を飲んだホストガールの仕草や口調が猛烈に可愛い。思わずもんどりうって椅子から転げ落ちてしまうほどに可愛い。それと同時に,カラカラに乾ききった4Gamer編集部に所属しているわが身の不幸を呪いたくなる。4Gamerに何が足りないって,とにかくうるおいが足りなすぎる! それも圧倒的に! そんなわけで,ついついヤケ酒を飲みたくなってしまうのだが,お酒はほどほどに,というのが現実でもドリームクラブでも共通の大人のマナーなのだ。
また,ほろ酔い状態のときは選択肢が「○」「×」「△」の3択に変化してしまうので,フィーリングで「これだ!」と思えるものを選ぶことになる。メインシステムの一つでありながら,この実に酔っ払いらしいアバウトっぷりは,本作ならではの特徴といっていいだろう。
またドリームクラブでは,ホストガールとのおしゃべりのほかに,ドリンクやおつまみを追加オーダーしたり,用意したプレゼントを渡したりもできる。注文したおつまみによっては,ちょっとしたミニゲームが発生することがあり,うまく盛り上げるとさらに好感度がアップするので,手加減抜きで頑張ろう。
さらに,ある程度好感度が高くなるとリクエストを受けてもらえるカラオケも,ドリームクラブでの楽しみの一つ。カラオケシーンは簡単なリズムゲーム風になっており,ホストガールの歌に合わせてタンバリンなどの鳴り物でステージを盛り上げていく。チラチラ見えるおパンツ様に見とれている場合ではないのだ。
なお,ドリームクラブの滞在時間は1時間で,おしゃべりしたり,お酒を飲んだり,カラオケをお願いしたりといったアクションを行うごとに時間が進行していく。滞在時間の終了時には,一度の来店につき一回だけ,40分間の延長が可能。もちろん,追加料金が必要だ。これってどう見てもフリーターが通うお店じゃないと思えてならない……が,泣き言をいってみても始まらないので,せっせと稼いでじゃんじゃん投資するしか,ピュアな紳士たる我々に残された道はないのだ。
一見すると奇抜だが,中身は王道的
個性的な設定が光る恋愛シミュレーション
奇抜な設定やゲームシステムが目を引く本作だが,ゲーム自体はかなりオーソドックスな恋愛シミュレーションだ。プレイヤーが取れる行動の選択肢は決して多いほうではなく,平日と週末でやれることがはっきりと分かれているため,ゲームの作りとしてもむしろシンプルな部類に入るといえる。
そんな中でも,酔ったときと通常時のそれぞれで用意されている会話パターンやカラオケの歌い方を,ゆるゆると楽しめるのが本作ならでは魅力となっている。もちろん,10名全員のホストガールを攻略しようと思ったら,かなりのやり応えであることは間違いない。
最近なんだか疲れちゃったなあという人や,うるおいのない職場環境に飽き飽きしている人は,魅力的なホストガールが多数在籍しているドリームクラブで,思う存分癒されてほしい。
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DREAM C CLUB
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キーワード
(c)D3 PUBLISHER
- DREAM C CLUB(ドリームクラブ)(2009年8月発売予定) 特典 限定コスチュームDLCカード付き
- ビデオゲーム
- 発売日:1970/01/01
- 価格:¥2,227円(Amazon) / 1970円(Yahoo)