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【PR】君は「DirectCU」を知っているか。高性能クーラーを搭載したASUS製グラフィックスカードは要注目の存在だ
そういった事態を生むほどに,最近のグラフィックスカード市場では,カードメーカー各社が,独自仕様のGPUクーラーを搭載し,他社と差別化を図るのが常態化している。なかでもトレンドは,冷却能力と静音性の両立。「静かで冷える」クーラーを搭載するカードが好評を博す傾向にあり,安定した高評価から,“ブランド化”を果たしている例も一部にはあるようだ。
ASUSTeK Computer(以下,ASUS)がミドル〜ハイクラスGPU搭載モデルに搭載しているGPUクーラー,「DirectCU」(ダイレクトシーユー)も,そんなオリジナルモデルの1つである。元素記号「Cu」こと銅製のヒートパイプが,GPUのダイやパッケージと直接(Direct)触れる設計により,高い冷却能力を得られるとして,DirectCUという名前が与えられている。
失礼を承知ではっきり言うなら,国内での知名度はゼロに等しいのだが,実際のところ,このDirectCUというのはどんなクーラーなのか。そしてそもそも,市場のニーズを満たすことはできるのか。今回は,ASUSの販売代理店であるユニティから,DirectCUを搭載した6モデル,
- EAH5850 DirectCU/2DIS/1GD5
(以下,ENGTX460 DirectCU TOP 1GB) - ENGTX460 DirectCU TOP/2DI/1GD5
(以下,ENGTX460 DirectCU TOP 768MB) - ENGTX460 DirectCU/2DI/1GD5
(以下,ENGTS450 DirectCU TOP) - ENGTX460 DirectCU TOP/2DI/768MD5
(以下,EAH5850 DirectCU) - ENGTS450 DirectCU TOP/DI/1GD5
(以下,ENGTX460 DirectCU 1GB) - ENGTS450 DirectCU/DI/1GD5
(以下,ENGTS450 DirectCU)
の貸し出しを受けることができたので,その実力を詳らかにしてみたいと思う。
EAH5850 DirectCU/2DIS/1GD5 |
ENGTX460 DirectCU TOP/2DI/1GD5 |
ENGTX460 DirectCU/2DI/1GD5 |
ENGTX460 DirectCU TOP/2DI/768MD5 |
ENGTS450 DirectCU TOP/DI/1GD5 |
ENGTS450 DirectCU/DI/1GD5 |
8mm径のヒートパイプがGPUに直接触れるDirectCU
GPUの発熱に応じた2モデルで,高い静音性を発揮
「オリジナルクーラー搭載製品=メーカーレベルで動作クロックが引き上げられたモデル」というイメージが先行しやすいのだが,DirectCUはあくまでもGPUクーラーの名称だ。クロックアップモデルかどうかは,製品型番に「TOP」とあるかどうかで見分けられる。TOP付きがクロックアップモデル,という理解でいい。
DirectCUは,AMDやNVIDIAのリファレンスモデルと比べてGPU温度を20%引き下げているとされるので,ターゲット温度とコストの兼ね合いから,このような使い分けになっているのだろう。
今回は代表として,EAH5850 DirectCUとENGTX460 DirectCU TOP 1GB,ENGTX460 DirectCU TOP 768MBのクーラーを“剥いて”みた。
すると,DirectCUという名のとおり,ヒートパイプがGPUのダイやパッケージと直接触れる構造になっていること,そして,ENGTX460 DirectCU TOP 1GBはヒートパイプ3本仕様で,残る2製品は2本仕様の同じユニットを搭載しているのがよく分かる。
ヒートパイプの径はいずれも8mmで,搭載するファンは,ヒートパイプの本数によらず90mm角相当だ。
なお,GTX 460 1GB搭載カードとGTX 460 768MB搭載カードで,「低負荷時にフェーズ数を少なく,高負荷時には多くといった具合に,GPUが要求する電力量に合わせて動的に複数のフェーズを切り替える」(ASUS)というASUS独自のコントローラ「EPU」(Energy Processing Unit)が搭載されていた点は指摘しておきたい。
以上を踏まえ,今回入手した6製品のスペックをまとめたものが表1となる。今回は,後述するテスト環境で,OS起動後30分間放置した時点を「アイドル時」,「3DMark06」(Build 1.2.0)を30分間連続実行した時点を「高負荷時」として,それぞれの時点における動作クロックとファンの回転数を計測したものもデータとして併記してある。
回転数が分かったところで,実際の動作音を確かめてみたい。今回は,ヒートパイプが2本のモデルと3本のモデルから,それぞれカードのスペックが最も高いものということで,順にEAH5850 DirectCU,ENGTX460 DirectCU TOP 1GBをチョイス。両製品の動作音を,後述するテスト環境でそれぞれリファレンスカードと比較してみることにした。
テストにあたっては,動作音の違いをよりはっきりさせるべく,カードのファン部分から,基板に対して垂直方向へ10cm離れた地点にマイクを設置。PCをいったん起動したうえで,最初の30秒間は何も操作せず,その後,GPU負荷を高めるべく,3DMark06の「HDR/SM 3.0 Test」を60秒間実行している。
その結果は下に並べたので,ぜひ聞き比べてみてほしい。HD 5850搭載カードの場合,アイドル時は,高周波成分の多いEAH5850 DirectCUのほうが音は大きく感じられるものの,3DMark06実行時のピークは,EAH5850 DirectCUのほうが低かった。アイドル時の音は,PCケースに組み込んでしまえばその差は分からないレベルなので,EAH5850 DirectCUのほうが静かであると断言して差し支えない。
一方のGTX 460 1GB搭載カードの場合は,アイドル時,3DMark06実行時とも,ENGTX460 DirectCU TOP 1GBのほうがリファレンスカードより静かだ。ENGTX460 DirectCU TOP 1GBはクロックアップモデルであることを考えると,これは驚くべきテスト結果である。
定番のX58マザー「P6X58D-E」を使ってテスト
ASUS製グラフィックスカードと組み合わせて省電力化も
P6X58D-Eは,X58マザーボードとして比較的リーズナブルな価格設定でありながら,16+2フェーズの電力回路や,電源安定化エンジン「EPU-6 Engine」をはじめとするASUS独自機能,USB 3.0&Serial ATA 6Gbpsといった最新の機能をサポートし,さらにNVIDIA SLI&ATI CrossFireX両対応という,機能面に優れるモデルだ。
しかも,DirectCUモデルをはじめとしたASUS製グラフィックスカードを差した場合には,グラフィックスカード側のGPUクーラーも回転数もEPU-6 Engineから制御可能。ASUS製マザーボードは国内シェアNo.1だけに,使っている人も多いと思われるが,ASUS製グラフィックスカードを組み合わせると,さらにきめ細やかな制御を行えるようになるのだ。
さて,このほかテスト環境は表2のとおり。DirectCU搭載の6製品とリファレンスカードとの違いを見るべく,機材を揃えた。
テスト方法は基本的に4Gamerのベンチマークレギュレーション10.0準拠だが,今回はDirectX 9世代の3DMark06,DirectX 11世代の「Battlefield: Bad Company 2」(以下,BFBC2)と,DirectX 10世代の「Just Cause 2」,3本でパフォーマンスをチェックする。
なお,テストにあたって,CPU側の自動オーバークロック機能である「Intel Turbo Boost Technology」は無効化する一方,「Intel Hyper-Threading Technology」は有効化したままにしてあるので,この点はあらかじめお断りしておきたい。
消費電力はカードの電圧設定をセットで確認
DirectCU搭載モデルはクロックが高くても“熱くない”
DirectCUの動作音については先ほどお伝えしたが,静かであったとしても,冷却能力が低ければ元も子もない。
そこで今回は,OSの起動後,30分間放置した時点を「アイドル時」,3DMark06の30分間連続実行時点を「高負荷時」として,各時点のGPU温度を,TechPowerUp製GPU情報表示ツール「GPU-Z」(Version 0.4.6)から取得することにした。その結果をまとめたものがグラフ1だ。
高負荷時の温度に注目すると,「TOP」の名を冠したDirectCU搭載モデルでリファレンスカードと同等か少し高い程度,リファレンスクロックで動作するDirectCU搭載モデルではリファレンスカードより低い程度に収まっており,DirectCUの持つ冷却能力の高さは明白となった。
あまり大きな差がないと思うかもしれないが,先ほど示したとおり,動作音はリファレンスカード以下だ。リファレンスカードと同等かそれ以上の冷却能力を,より静かに実現するという方向性なので,見事に日本市場向けと述べていい。
なお,アイドル時の温度でDirectCU搭載モデルのほうが多少高めになっているところは,より静音の方向へ振っているためと思われる。
クロックアップモデルも含めた消費電力面はどうだろう。ログの取得が可能なワットチェッカー「Watts up? PRO」を用いて,システム全体の消費電力を計測することにした。
ここでは,各アプリケーションベンチマークを実行したとき,最も高い消費電力値を記録した時点を,各タイトルごとの実行時とし,アイドル時ともどもスコアをまとめている。
その結果がグラフ2だが,まず,リファレンスクロックで動作するカードに着目すると,EAH5850 DirectCUとENGTX460 DirectCU 1GBは,リファレンスカードよりも消費電力が下がっており,ASUS独自のカードデザインによって,消費電力面での最適化が進んでいると分かる。
一方のクロックアップ版だと,動作クロックの高いENGTX460 DirectCU TOP 1GBとENGTS450 DirectCU TOPで“順当に”消費電力が上がっているのだが,そんななか,ENGTX460 DirectCU TOP 768MBだけ,リファレンスカードよりも若干低い値になっている点は注目したい。
調べてみると,これは,ENGTX460 DirectCU TOP 768MBのGPU動作電圧設定が低いことが理由のようだ。クロックアップモデルながら消費電力がリファレンスカードと同等以下という,非常に珍しいモデルだと言えるだろう。
クロックアップ効果はカードによりけり
ENGTS450 DirectCU TOPの“伸び率”が目を引く
気になるパフォーマンスに話を移そう。
まずグラフ3,4の3DMark06を見てみると,リファレンスクロックで動作するモデルは,リファレンスカードと変わらないスコアだ。そこで「TOP」型番入りのクロックアップモデルに注目すると,ENGTS450 DirectCU TOPのスコア向上率がいい。また,アンチエイリアシング&テクスチャフィルタリングを適用しない「標準設定」では目立たないENGTX460 DirectCU TOP 1GBが,4xアンチエイリアシング&16x異方性フィルタリングを適用した「高負荷設定」だと頭1つ抜け出しており,高いグラフィックス負荷環境下で,ENGTX460 DirectCU TOP 1GBに大きなメリットがあることも窺える。
グラフ5,6はDirectX 11世代のBFBC2におけるテスト結果だが,全体の傾向としては3DMark06を踏襲している印象だ。クロックアップモデルとなるENGTX460 DirectCU TOP 1GBとENGTS450 DirectCU TOPの2枚が,リファレンスカードからスコアを大きく伸ばしている。
DirectX 10世代のタイトルとなるJust Cause 2の結果がグラフ7,8だが,こちらも同様の傾向にまとまっている。
日本市場にマッチした方向性のDirectCU
これからグラフィックスカードを買うなら要チェック
そこで,搭載カード6製品を一気に検証することで,DirectCUの実力に迫ってきたわけだが,結論として,DirectCUというGPUクーラーは冷却能力と静音性の両面で間違いなく信用に足るとまとめられそうだ。
また,ASUS製グラフィックスカードには「SmartDoctor」というユーティリティソフトが付属し,GPUの温度やファン回数をモニタリング可能なうえ,コア電圧設定の変更も含めた手動オーバークロックや,「HyperDrive」という自動オーバークロック機能を使うこともできるのだが,そのときにも,冷却能力に不安のないDirectCUクーラーは効果を発揮するだろう。
リファレンスクロックで動作させるときも,クロックアップモデルを選んだときにも,冷却能力と静音性に期待できるDirectCU。年末に向けて,グラフィックスカードの新調を考えている人には,そのGPUクーラー名を憶えておくことをお勧めしたい。
ユニティのWebサイトでDirectCU採用のATI Radeon搭載グラフィックスカードをチェックする
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