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    印刷2018/10/16 00:00

    プレイレポート

    「レッド・デッド・リデンプション」は何がユーザーを引きつけ,そして熱かったのか。「2」の発売直前となった今,振り返ってみた

     2018年10月26日に発売される,Rockstar Gamesの新作アクションアドベンチャー「レッド・デッド・リデンプション2」PS4 / Xbox One 以下,RDR2)。初代「レッド・デッド・リデンプション」PS3 / Xbox360 以下,RDR)から実に8年ぶりとなる最新作は,世界観や登場人物はそのまま引き継ぎつつも,時代設定は過去に遡って物語が繰り広げられることが発表されている。

    レッド・デッド・リデンプション2
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     Rockstar Gamesの最新作ということで期待している人や,筆者のように前作にしっかりとハマったプレイヤーなど,発売を楽しみにしている人も多いと思われるが,8年という月日はかなりの期間だ。当然,前作のRDRをプレイしていない人はいるだろうし,プレイしていても内容をすっかり忘れている……といったゲーマーも多いかもしれない。というかぶっちゃけてしまうと,実際に筆者が後者のタイプで,大枠は覚えているものの,細かい部分は忘却の彼方となっていた。

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    レッド・デッド・リデンプション
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     そんなわけで今回,RDR2発売前の予習もかねて,RDRを再度プレイしてみることにした。プレイ前は「ストーリーが思い出せるくらいでいいか」といった気持ちで始めたが,久しぶりにRDRの世界に戻ってみると,当時ハマった部分を思い出して熱くなったり,現在の視点で楽しさを新発見できたりと,本作の魅力をあらためて確認することができた。
     今回のプレイレポートでは,そんな魅力たっぷりのRDRの世界を紹介するので,前作をプレイした人もそうでない人も本稿に目を通して,おさらいしてほしい。なお,本記事はXbox 360版でプレイしており,画面写真もそれを取り込んだものを使用している。

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    西部開拓時代が終わりを迎えた20世紀初頭。家族のため,かつての仲間を殺すために荒野を目指す


     本作の概要を軽く振り返っていこう。舞台は20世紀初頭となる1910年代のアメリカ西部地方。かつてギャング団のメンバーだったジョン・マーストンは,仲間の1人だったビル・ウィリアムソンを殺すため,未だ法整備が十分に行き届かない西部の地に足を踏み入れる。目標のビルには早々に出会えるものの,手下を多数従え,砦に立てこもるターゲットに為す術はなく,ジョンはあっさり返り討ちにあってしまう。

    本作の主人公,ジョン・マーストン
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    中盤まで追い続けることになるギャング団の元仲間であるビル・ウィリアムソン。序盤の展開から,決闘でカタを付けることになるかと思いきや……
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     運良く地元の農民に命を救われたジョンは,ビルに対抗すべく地元の協力者を得るため,無法者達を退治するガンマンとして活躍していくことになる。なお,ジョンがビルを追う理由だが,これは恨みや正義感からではない。政府関係者に妻子を人質に取られており,家族を救う代償として,かつての仲間と血で血を洗う戦いに身を投じていくことになるわけだ。

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    頼りになる味方シリーズ。元早撃ちガンマンで,ジョンの師匠になるランドン(上)と命を助けられるボニー(左),たびたび共闘する保安官のジョンソン(右)。奇人変人が多い本作では清涼剤的な存在だ
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     Rockstar Gamesの看板タイトル「グランド・セフト・オート」(以下,GTA)シリーズと同じ,オープンワールドタイプのアクションゲームとなる本作だが,広大なマップには西部劇から連想されるような荒野や砂漠のほか,沼地や草原地帯,雪が積もる山岳地方が用意されており,場所によってまったく違った姿を見せる。
     ストーリーはミッションをこなすことで進んでいき,中盤はメキシコにも足を伸ばすことになる。マップには拠点となる集落があるが,土地の大部分は未開発であり,汽車以外の移動手段は馬や馬車だけ。町には賞金首の似顔絵が貼られ,知名度が上がれば決闘をふっかけられ,街道沿いでは強盗や野生動物に襲われた市民が助けを求めてきたりするのだ。

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     プレイヤーは淡々とミッションをこなしてもいいし,賞金首を追ったり野党の巣窟を壊滅させてもいいし,さまざまなミニイベントを発生させる「見知らぬ人」の依頼を受けてもいい。町では賭けポーカーを楽しんだり,酒を飲んだり,店で装備を調達できる。メインミッションは基本的に決められた順番でしか登場しないが,それ以外の行動は自由なので,物語そっちのけで寄り道を楽しめば,トラブルだらけの西部地方を存分に満喫できる。

    強烈なインパクトを残してくれる困った人シリーズ。万能薬詐欺師のディケンズ(左上),生者より死体が好きな墓荒らしのセス(右上),メキシコの腐敗軍人アジェンデ大佐とデ・サンタ大尉(左下),差別主義者で薬物中毒のハロルド教授(右下)。なおメキシコ人の2人以外は全員味方だ
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    作り込まれた西部劇の世界と,それを生かす「デッドアイ」システム


     本作の大きな魅力の1つは,やはり隅々まで作り込まれた「西部劇そのまま」の世界だろう。時代設定としては西部開拓時代後となっているのだが,秩序や文明が行き渡るほど成熟しているわけでもなく,町を離れればひたすら荒涼とした大自然が広がり,街道沿いですら強盗と化した無法者を頻繁に見るありさまだ。

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     おまけに一歩道を逸れると,オオカミやクーガーなど危険な野生動物が闊歩しており,移動手段がなければ襲われて餌になることも珍しくない。ミッションやアイテム収集など,否が応でも町の外で活動しなくてはいけないのだが,そこはまさに強くなければ生きていけない弱肉強食の世界なのだ。当然そういった世の中だからこそ,銃と己の腕によって難局を切り抜ける「凄腕ガンマン」であるジョンのキャラクター性が強く生きてくることになる。

    野生動物は単なる敵ではなく,倒すことで毛皮や肉を入手でき,それを店に売ることもできる。人間の賞金首ほど高額ではないが,小まめに集めていけば小遣い稼ぎとしては悪くない額になる
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     また,PS3とXbox 360という前世代機で発売されたソフトながら,グラフィックスは現在の目線で見ても十分に美しい。砂埃にまみれながら町で暮らす人々はそれでも生活感に溢れ,街道には馬や馬車がひっきりなしに行き交い,バーにはピアノの生演奏をバックに血気盛んでむさ苦しい男達がたむろする。まさに西部劇の世界をそのまま体験しているようで,当時のアメリカの生活を垣間見られるだけでなく,そこの住人として生活できることが面白く,そして楽しいわけだ。

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     より印象に残るのは,マップの大部分を占める大自然だ。行動範囲の多くは荒れ地か砂漠となるのだが,南のメキシコはさらに荒涼としていたり,逆に北に行くと緑豊かな草原や険しい雪山が広がっていたりと,バラエティ豊かだ。地平線までひたすら続く砂とサボテン,草原の中を走るバッファロー,凍えるような雪山と美しい湖などはそれだけで見応えがあり,さらに夕日や朝日と組み合わさったときはハッとするほど美しい。

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     世界観とプレイフィールをうまく融合した「デッドアイ」も印象的なシステムの1つだ。これは発動すると時間がゆっくりになる,いわゆる「バレットタイム」なのだが,少しゲームを進めると単に時間が遅くなるだけでなく,敵をターゲッティングして任意のタイミングで一斉射撃ができるようになる。これがまた「カッコよく」そして「気持ちいい」のだ。

    ※バレットタイム:Rockstar Gamesのアクションシューティング「マックスペイン」などで有名なゲームシステム。プレイヤーの動作はそのままに時間経過のみがスローになるシステムで,複雑なエイムや緊急回避などを容易に行える

    デッドアイを使えば人質を取る敵の頭を苦労せず撃ち抜けるし,複数のターゲットも一気に対処できる。攻略のキモとなるシステムだ
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     バレットタイムそのものは特段珍しいシステムではないが,本作のデッドアイはランクが上がるにつれ,「時間の進みが遅くなる」→「照準を合わせるだけで次々ロックオンする」→「スローの間に自由にロックオンできる」と変化していき,後は引き金を引くだけで次の瞬間に敵は倒れていく。眼前の多数の敵を目にも止まらぬ早撃ちで倒すといった,まさに映画さながらのプレイも簡単に再現可能だ。
     また,西部劇の定番である決闘も,デッドアイシステムを応用する形で盛り込まれている。決闘が始まると即座に時間が遅くなり始めるので,銃をホルスターから抜いて急所を狙い,最終的にデッドアイが終わるまでにゲージを敵より多く溜めると勝利という流れだ。

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     単に勝つだけなら少しでも早く銃を抜いて,敵の頭や心臓を狙うのが手っ取り早い。だが,決闘は銃を持っている相手の手を狙い,叩き落とすことでも勝利でき,その際は1発撃つだけで勝敗が決する。手はサイズが小さく,狙う難度は高いが,「イキって絡んでくる相手を軽くいなし,しかも殺さず戦闘不能にして力の差を見せつける」というのはこれ以上ないほどカッコいい。
     物語後半になってくると決闘相手のゲージ量はかなり多くなり,手段を選んでいる余裕もなくなってくるのだが,やはり「なるべくかっこよく勝ちたい」のがゲーマー心というもの。「銃を使って戦うオープンワールド作品」自体は珍しくもないテーマだが,ここまで西部劇やその時代に生きるガンマンにこだわった作品は,現在でもかなり稀有に感じられる。

    「横に並んだ敵が道をふさいでいる」場合は,すぐにデッドアイを使いたい。スタイリッシュに敵を一掃するチャンスだ
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    過去にしがみつく男と,過去を清算できない男。時代に取り残された男達のドラマ


     本作は西部開拓時代(西部劇)をモチーフにしながら,時代設定はそれがほぼ終わってしまった20世紀初頭だ。「無法者が集団で町そのものを支配する」といった分かりやすいシチュエーションはなく,あくまで被害を受けるのは郊外の農場や移動中の馬車といった,法の目が届きにくい場所だ。敵役となるビルも,郊外の砦に立てこもったり,革命で混乱するメキシコに逃げ出したりと,真っ正面から権力に立ち向かってくるわけでもない。無法者達が本当に自由を謳歌できた時代は,すでに終わっていたのだ。

    地方の「文明化」を急ぐ東部と,実態が追いついていない西部の開拓地の軋轢は登場人物の口から頻繁に発せられるテーマだ
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     時代の流れを感じられる要素は作中の随所に登場し,都会であるブラックウォーターでは整然とした街並みに街灯が整備され,地方の「いかにも西部開拓時代」といった雰囲気とは一線を画している。乗り物としては蒸気機関車はもちろん,T型フォードのような自動車も登場し実際に乗る機会もあるなど,馬車の時代が終わりモータリゼーションの流れが目前まで迫っていることが示唆される。また,あくまで小道具としてだが,電話が登場するのも個人的には印象に残る場面だ。

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     作中で登場する敵役のビルやダッチも,元はジョンが身を置いていたギャング団のメンバーだ。対峙したときのセリフから,無法者の時代が終わったことを理解しているものの,結局それ以外の生き方はできなかったことがうかがえる。法と秩序によって成り立つ文明社会においては,どこにも居場所がない,まさに時代に取り残された男達なのだ。
     反面,主人公のジョンは組織から抜け足を洗おうとしたものの,過去の行いに目を付けられ,望まない血なまぐさい戦いに巻き込まれていくことになる。少なくとも本人は,家族と共に静かに農業を営み暮らすことが目的だが,かつての悪行と卓越した銃の腕がそれを許さない状況に追い込んでいるわけだ。

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     もはや文明の敵である残虐なギャング団のボスと,それをどこまでも追う流れ者のガンマン。彼らの立場は対極にあるが,どちらも過去に囚われており,片方は過去の栄光を忘れられず,もう片方は過去にケリを付けるため命をかけて戦うことになる。急速に変わる社会の中で,暴力というルールの中でしか生きられない男達の哀愁を描いたストーリーには,色々と考えさせられるものがある。

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    車がないから不便? いいえ,馬が便利なんです


     せっかくなので,本作のもう1人の主人公と言って過言でない「馬」についても触れておきたい。前述のとおり,本作の舞台は一部を除き,ほとんどの交通インフラが整備されていないので,移動はほぼ馬か馬車に限られている。単に「乗り物で移動する」という点では,GTAシリーズと共通する部分もあるが,自動車と違い,機械ではなく生き物なので当然いろいろと事情は異なる。

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     まず大きな違いは,ある程度自立して動いてくれることだろう。口笛を吹けば近くまでやってくるし,障害物に当たってもなるべく身をかわしてくれるので,車のようにダイレクトに衝突してしまう機会は少ない。本作はマップに建物が非常に少ない関係上,街道の外を突っ切って移動するのが楽なのだが,石や植物がいくつもあるときでも速度が落ちる以外は問題なく通過できる。GTAシリーズですぐに車をボコボコにしてしまう筆者のようなプレイヤーでも,安心して荒野を乗り回せるわけだ。しかも車と違いジャンプもできるので,小さい段差ならものともしないのも嬉しいところ。

    馬上での戦闘がかなり多いのも本作の特徴。デッドアイは馬に乗りながらでも使用できるので,有効に活用したい
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     馬は店で購入できるが,野生の馬を投げ縄で捕まえることも可能で,手間はかかるが無料で手に入れることができる。馬には信頼度があり,乗り続ければスタミナが増えるなど,一種の育成要素も存在している。自ら捕まえた馬とじっくり関係を深めていくのも,ロールプレイとして楽しい。移動するにせよミッションをこなすにせよ,馬はほぼ必ず乗ることになる一心同体の存在なのだ。

    馬は生き物なので,車のように最高速をずっと維持することは不可能だ。拍車をかけ続けると,スタミナが切れて振り落とされてしまう
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     反面,生き物ならではの問題もある。ある意味当然なのだが,銃撃に巻き込まれる,高所から落ちる,何かに衝突して横転するといったトラブルにより,あっさりと死んでしまうことがあるのだ。購入した馬は(同性能の新馬が)再度呼び出せるが,手なずけた馬は死んだらそれっきりで,せいぜい死体から皮をはいだり肉を取ったりするしかない。
     長期間連れ添った相棒が死んでしまったときは,正直言ってショックが大きいが,これも自然のルールといえばルール。心機一転,店で買ったり,死んだ敵の馬を拝借したり,新しい野生馬を捕まえたりすればいい。もしかしたら前の馬より高性能かも……とポジティブに考えたい。

    屋外でのセーブや町へのファストトラベルは,キャンプをして行う。馬に乗っていれば当然いっしょだ。夜のキャンプは雰囲気抜群だが,街道や町の近くでは実行できないのが玉にキズ
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    ジョンが囚われ続けた過去とは何だったのか。新たな物語が紡がれるRDR2に期待したい


     今回,筆者が本作を再度プレイして感じたのは,「徹底的に西部劇を再現することへのこだわり」とそれに相反するような「社会との大きなギャップを抱えた,時代遅れの男の生き様」という2つのテーマだった。前者の要素を優先するならもっと時代をさかのぼり,コテコテの勧善懲悪な西部劇に仕上げることも可能だったはずだ。
     この場合,主人公のジョン・マーストンは「純粋に人々を守るために戦う,無敵のヒーロー」といった立ち位置だったかもしれないし,ネタバレを避けるため詳細は割愛するが,賛否両論あったエンディングも違った形になっていただろう。

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     だが,あえてそうしなかったのもRockstar Gamesらしいと筆者は思う。同社は言わずと知れたGTAシリーズが有名だが,ゲーム内で犯罪行為ばかりをするせいか,主人公達の行動は苦労のわりに報われないことも多い。同社の作品は犯罪をテーマにしつつも,強烈な皮肉が効いている作風であり,実は「犯罪行為なんて割に合わないし,失うものも多いから真面目に生きよう」という裏のメッセージが込められているんじゃないかとさえ,個人的には考えていたりする。時間が経ったり引退したからといって,過去の蛮行が許されて幸せになっていいのか? というのは,なかなかに深いテーマだと思う。

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     作中でジョンが動かざるを得ないことになる原因は,強制されたものとはいえ過去の清算だ。その過去に何があったのかは,断片的には語られるが,明確に描写されるわけはない。ジョンが語るのは「仲間に見捨てられた」ということだけで,かつての仲間とは,銃を撃ち合う敵としてしか接することができない。
     ジョンやビル,そしてボスのダッチがなぜ殺し合う立場になったのか。そして,新たな主人公「アーサー・モーガン」はどのような生き様を見せるのか。そのすべての答えが解き明かされるであろうRDR2は間もなく発売となる。再びあの世界に戻り,物語を観測できることが楽しみで仕方ない。

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     本作は8年前の作品だが,プレイしていても一部の操作性を除いて,古くささを感じることはほとんどなかった。今回は時間の関係上,駆け足でミッションを進めたのだが,余裕があればもっと西部での生活を楽しみたかったところ。プレイ可能な環境(PS3やXbox 360,あるいはXbox Oneの互換機能(https://www.4gamer.net/games/084/G008437/20160706015/)がある人は,本作をプレイしつつRDR2の発売を待ってみても面白いだろう。より濃密にRDR2の世界を楽しめるはずだ。

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