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CoDMW2連載 / 第3回:モダン・ウォーフェア2で体験できる,マルチプレイとは
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先週までで順調にシングルキャンペーンの解説を終えたので,今日からは,2回にわたってマルチプレイの解説を行っていきたい。“CoDシリーズはマルチ目当てで買う”というプレイヤーが世界中にたくさんいるほど,「コール オブ デューティ モダン・ウォーフェア2」(PC/PlayStation 3/Xbox 360。以下,モダン・ウォーフェア2)のマルチプレイは奥が深い。もしかすると,2回では紹介しきれないのではないかと,心配だったりするのだが,とりあえず頑張りたいと思うので,読者の皆さんも筆者を応援しよう。
ちなみに,以前書いたように,この記事はPC版をベースにしており,PlayStation 3版およびXbox 360版のマルチプレイとは微妙に異なる部分があるかもしれないことは念頭において読み進めてほしい。とはいえ,基本的には,コンシューマ機版とほとんど同じで,筆者の気づいた違いを強いて挙げれば,分割画面での対戦ができないことくらいなのだが。
今回も,前作「コール オブ デューティ4 モダン・ウォーフェア」(PC/PlayStation 3/Xbox 360)と同じく,歩兵戦闘をメインにした熱い対戦が楽しめる。例によって,支援航空機を遠隔操作できるが,登場するビークルそのものは操作できない。
また,PC版モダン・ウォーフェア2のマルチプレイは,開発元のInfinity Wardが運営するサーバー,「IWNet」による一元管理が行われている。要するに,クイックマッチのみになったわけで,ユーザーが立ち上げるデディケイテッドサーバーのサポートは廃止された。これにより,「行きつけの国内サーバー」はなくなってしまうわけだが,よほど同じメンツでプレイしたい場合を除いて,個人的にはさほどの不便は感じていない。フレンドとはパーティが組めるし,クラン戦がしたければプライベートマッチという手もある。
IWNetのマッチングは,これといった面倒な手続きは必要なく,希望するゲームモードを選択するだけですぐにゲームに参加できて楽だ。Ping値が低い順に,条件が合うプレイヤーとのマッチングが行われ,その中から最も条件の良いプレイヤーをホストとし,以降はP2P方式でマッチが行われるというスタイル。このため,ホストが途中でマッチを抜けると,試合が中断されてしまう。
PCゲーマーにとって,“デディケイテッド・サーバーの廃止”には賛否両論あるが,現状では,おおむね快適なゲームが楽しめており,筆者としては不満はない。むしろ時間を問わず対戦相手に困らず(国内サーバーだと昼間に人が少ない),しかも,国内ではまずサーバーが立たないようなゲームモードも楽しめている部分などには,メリットも感じている。
と,そんな熱いモダン・ウォーフェア2のマルチプレイだが,今回はゲームモードと,連続キルを重ねることで得られる“キルストリーク報酬”について解説していこう。
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モダン・ウォーフェア2には,これまでのシリーズと比較しても,かなり多くのゲームモードが準備されている。参加人数は,「グラウンド・ウォー」(Ground War)では最大9人対9人の計18人でプレイでき,そのほかのゲームモードでは最大で12人対戦となる。
多くのFPSタイトルが大人数の対戦にシフトしていく中,最大参加人数だけを見ると少ないように思えるかもしれないが,プレイしてみると,まったくそんなことは感じない面白さだ。個々のプレイヤーの手腕や行動によって勝敗が大きく左右されるため,よりシビアで戦術的な行動が求められるところもいい。
マルチプレイの人気はやはり「チームデスマッチ」と「ドミネーション」の二つに集中しているようだが,ぜひそのほかのゲームモードも試してみてほしい。“銃を撃って敵に弾を当てる”という基本は変わらないものの,いずれもよく練り込まれた魅力的なモードなのだって……,なに? ルールがよく分からない? なるほど。そういう人は下の解説を読もう。
二つのチームに分かれて,ポイントを競い合うモード。チーム戦の基本となるゲームモードだが,純粋に敵を倒せばポイントが加算されるので,“籠り”のプレイが多くなるのはいたしかたないところか。
チームで参加してくる場合もあるので,クランなどに所属していない場合は,多少不利になるかも。上でも触れたようにシンプルなルールで,プレイヤー数もダントツに多い。
基本はチームデスマッチと同じだが,通常のデスマッチのようにフレンドとチームを組んで参加はできず,個々のプレイヤーを自動的に割り振ったチームでの対戦となる。チームデスマッチでクランにコテンパンにやられて悔しい思いをしている場合,この傭兵モードを試してみよう。
タイトルどおり,「自分以外はすべて敵」という鬼のようなモード。どの方向からも常に狙われるため,長時間生き残ることそのものが難しい。
誰かが規定のポイントを満たすか,制限時間がいっぱいになると終了だ。完全な個人戦のため,どんなプレイをしてもチームに迷惑がかからず,自由奔放に振舞える点がいいかも。ただし勝利チームへのボーナスがないため,獲得できる経験値は少なめだ。
マップに3か所ある拠点を奪い合う。押さえている拠点の数に応じて,一定時間ごとにポイントが加算されるシステムだ。デスマッチのように敵を倒せばいいだけでなく,目標があるぶん敵の動きを予想しやすい。
こちらもルールが単純で分かりやすいため,プレイヤーの人気が高い。
チームデスマッチかドミネーションを,ランダムでプレイするモード。全ゲームモード中,18人対戦が可能なのはこれだけだ。人気の高い二つがパックになっているため,どちらも楽しみたい場合や,多人数でのプレイをしたい場合は,これを選択するといいだろう。
攻撃側と防衛側に分かれ,マップに2か所ある目標を攻めたり守ったりする。ラウンド中に目標を2か所とも爆破すれば攻撃側のポイントとなり,逆に目標を一つでも守り切れれば防衛側のポイントになる。目標を破壊するための爆弾は,攻撃側全員が常に所持している。
当然ながら,目標が一つ破壊されたあと,もう一つの目標の攻防が苛烈になる。ゲームは攻守交代で最大3ラウンド行われ,先に2ラウンドを制したチームが勝利だ。
マップ上に1発ある爆弾を奪い,敵の陣地にある目標を破壊したほうが勝利となる。爆弾を保有しているプレイヤーだけが敵の目標物を破壊でき,また全員に居場所が知らされてしまうため,集中砲火を浴びる。
保有者がやられると,その場に爆弾が落とされ,それを取りあって一進一退の攻防となるのだ。まるでアメフトのような展開となるため,単なる撃ち合いとは一味違った面白さがある。ちなみに制限時間内に決着がつかない場合,サドンデスの延長戦となる。
マップ上のランダムな場所に一つだけ湧くインテル(ノートPCのようなもの)を奪い,そこに司令部を設置するとポイントが入る。敵の司令部は破壊可能で,また,維持し続けても1分間で自動的にオフラインになってしまう。司令部がなくなると,また別の場所にインテルが湧くので奪い合う。
先に所定のポイントをあげたチームの勝ちだが,どのへんが「プロ」なのかは不明。
攻撃側はスタート地点近くにある爆弾を運び,防御側が守っている目標物を破壊すれば勝ちとなる。あるいは,敵を全員倒しても勝利だ。ルール的には「サボタージュ」と似ているが,倒されたら次のラウンドまで復活できないため,より慎重な行動を取ることになり,ゲーム性は異なる。爆弾の運搬より敵を倒すことを優先する場合もあり,チーム内で事前の打ち合わせをしておくことが望ましい。
自軍と敵軍それぞれの陣地に設置されている旗を奪い合う,おなじみのモード。敵の旗を持ち帰るだけではダメで,自軍の旗が無事であるときにポイントが入る。
いったんポイントが入ると旗はホームポジションに戻るため,攻守の緩急をつけた戦術が必要になるだろう。
三人称視点でプレイするモードで,操作に少々慣れが必要かもしれない。本当は敵が見えない位置からでも,三人称視点では見えるため,戦闘にもコツがいる。一人称視点に飽きたときにやると,新鮮で楽しめる。
参加人数は最大8人で,二つのチームに分かれてチームデスマッチ,ドミネーション,キャプチャー・ザ・フラッグ,デモリッションがランダムで行われる。
サーチ&デストロイのハードコアモードで,なおかつ跳弾システムを採用。跳弾システムとは,味方への誤射が自分自身へのダメージとなって返ってくるもの。
接近戦で敵味方がもみ合っているときや,グレネードなど範囲ダメージのある武器を撃つときは,十分に気をつけなくてはならない。
チームデスマッチのハードコアモード。ハードコアモードでは,武器の威力が強化され,HUDも制限される。また味方を誤射すると,そのままダメージが自分に入るので気をつける必要がある。マップやクロスヘアも表示されないので,ビギナーは避けたほうが無難だ。
三人称視点で1対1のガチンコ勝負が行われる。通常の一人称視点にタイマンモードがないのに,なぜTPSにだけ用意されているのかは不明。たった二人で始められるにも関わらず,なかなか対戦相手が見つからないという不人気モードだ。
とはいえ,プレイ人数を見るとそこそこ人はいるようなので,主としてプライベートマッチで楽しまれているのだろう。
基本は通常のチームデスマッチとまったく同じだが,制限時間が短い。回転が速いので,経験値などを稼ぎやすい。
参加人数8~12人で,各種のゲームモードを,ランダムでプレイする。いろいろ試してみたいときに,いいだろう。
ヘッドクォーター:プロのハードコアモード。こちらも味方を誤射すると,ダメージが自分に跳ね返ってくる。
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チームの勝利に大きく貢献し,しかもガッポリ経験値が稼げる(可能性がある)のが,キルストリークだ。これは,自分がやられずに連続キルを重ねることで発動し,航空機などの強力な支援が要請できるというものだ。
攻撃系の航空支援として,前作では攻撃ヘリとハリアーがあるのみだったが,モダン・ウォーフェア2では種類が大幅に増えている。そのため,いかに連続キルを稼ぐかが勝利への条件であるのは変わりないものの,その重要性がより高まった印象だ。
ただし,モダン・ウォーフェア2では,UAVやヘリ,ハリアーなど,戦場上空に留まるタイプの航空機を撃墜することが可能で,その方法もタップリ用意されている。撃墜することで経験値も稼げるため,せっかく呼んでも「待ってました!」とばかりに撃墜されることが少なくなく,この点がポイントになるだろう。
キルストリークが発動した場合,最初はUAV,救援物資,プレデターミサイルの3種類が使用可能だ。レベル10以降は,レベルが上がるにつれて次第にアンロックされていく。
どのキルストリークからアンロックしていくかはプレイヤーのお好みなので,使いたいものを順次解除していけばいいだろう。ちなみに上位の支援航空機は,ロックオンされても自動的にフレアを放出して回避したりする,憎い演出付きだ。また,ステルス爆撃機は対空ミサイルのロックオンが無理だったりする。
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無人偵察機の支援により,敵の位置がミニマップに一定時間表示される。ただし,次回で紹介するPerkの一つ,「冷血」をつけている敵は感知できない。UAV機を撃墜することは可能で,ミサイルが接近してもフレアは放出しない。
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弾薬もしくは,ほかのキルストリークがランダムで使用できる物資が投下される。投下されるまで何が入っているか分からないが,運が良ければ,最高でEMPまで使用可能だ。
物資は誰でも開梱できるので,少なくとも敵に開けられるのだけは避けたいところ。ちなみに筆者は,落下してくる物資に押しつぶされて死んだことがある。
敵のUAVをジャミングし,敵のミニマップを表示不能にする。UAVもカウンターUAVも同じ機体で,同じように撃墜可能だ。
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自動機関銃が入った支援物資を目標地点に投下させ,物資を開梱することで,運搬可能な自動機関銃が設置できる。一度設置した自動機銃は,90秒という制限時間内であれば,何度でも移動可能。うかつに近づくと,あっという間に撃ち殺されてしまうが,慎重に死角から近寄れば,ナイフ一撃で壊せる。
シングルプレイに登場したものと同じだが,こちらは操作端末を開くと同時に発射される。敵の位置は赤外線で捕捉できるが,建物が多いマップなどでは,UAVなどで敵の位置をあらかじめ把握しておかなければ,不発に終わることも少なくない。
かなり高い位置から発射されるので,敵の支援航空機を撃ち落とすこともできる。この場合,フレアの有無に関わらず撃破可能。
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前作同様,3機の爆撃機が飛来し,指定した地点に爆弾を投下していく。モダン・ウォーフェア2では飛来する方角を指定できるようになったので,より精密な爆撃が可能だ。
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前作に登場したハリアーだが,モダン・ウォーフェア2では地上掃射の前に2機が指定地点を爆撃し,次に3機目が飛来して地上掃射するというスタイル。敵のヘリまでミサイルで撃墜してくれるのが頼もしすぎる。
最高で40秒間ホバリングして掃射するが,フレアがないため,撃墜されるときは割とあっさりやられてしまう。
こちらも前作に登場した攻撃ヘリと同じで,ガトリングガンのみでの支援となる。敵機を撃墜できない代わりに,攻撃時間が最大100秒間もある。しかしこれもフレアがなく,あっという間に撃墜されて悲しい思いをすることもしばしば。
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支援物資が,同時に四つ投下される。物資の数以外に「支援物資」とほとんど同じだが,こちらの場合,最高位のキルストリークは「AC-130」まで。物資は直線に並んで投下されるため,回収できないような場所に落とさないよう,注意が必要になる。
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7連続キルで使える「攻撃ヘリ」の上位版と考えてよい。攻撃力がさらに高く,ミサイルの回避能力もある。とはいえフレア放出は1回のみなので,2発撃ちこまれれば撃墜されてしまって悲しい。
B-2ステルス爆撃機が飛来し,指定地点から指定した方角に向かって絨毯爆撃を行ってくれる。ただし速度が遅いので,爆弾を避けることもできる。ステルス爆撃機だけあって,対空兵器ではロックオンできず,レーダーにも映らない。
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105ミリ砲を好きなように切り替えられ,広範囲な攻撃が可能でもある。敵を一掃するだけの破壊力を持った魅力的なキルストリークだ。敵にロックオンされたとき,フレアを2回まで放出する。したがって,撃墜するにはランチャーを3発以上撃ち込む必要がある。最高で,40秒間操作可能だ。
攻撃ヘリの出動を要請し,チェーンガンによる攻撃を遠隔操作できる。発射されるのが榴弾であるため,その破壊力は凄まじい。AC-130とどちらを取るかは,好みの問題だろう,フレアが1回しか使用できない代わりに連射が可能であり,最高60秒間操作できる。
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EMP攻撃により,一時的に敵のHUD,ミニマップ,銃の電子照準機器,支援要請などが使用できなくなる。敵の航空機も墜落するが,撃ち落とせない航空支援機はEMPでも落とせない。
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爆撃とあるが,実は特殊爆弾の起動だ。起動すると10秒間のカウントダウンが始まり,爆発すると敵味方関係なく全滅する。それまでのポイントや状況に関係なく,マッチは起動した側の勝ちになる。
それにしても,25連続キルなどおよそ不可能にも思えるが,7連続キルでハリアーか攻撃ヘリを要請してキルを稼ぎ,さらに11連続キルにしてAC-130かヘリガンナーを使えば,いけるんじゃないかという気がしないでもない。やったことはないけど。
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初心者にとっつきやすく,上級者でも楽しめるモダン・ウォーフェア2のマルチプレイ。初心者は,まずほかのプレイヤーの後ろに付き,ダンドリを学んでいこう。上級者を盾代わりにして,まずはエイミングの練習と,立ち回りを覚えるのだ。低レベル帯では,プレイするたびにレベルがどんどん上がっていくので,武器なども次々にアンロックされていくはずだ。
装備の違いはあれど,基本は敵に弾を当てればいいだけなので,レベルの差はさほど気にする必要はない。同種のFPSに慣れた人であれば,低レベルでも十分にランキング上位に食い込めるはずだ。
というわけで,次回はプレイヤーの個性を大きく反映させるクラス作成を解説していきたい。自分に合った武器とアタッチメントを選択し,さらにPerkと呼ばれる付加能力で,自分のプレイスタイルを最大限に引き出していくのだ。お楽しみに。
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- ライター:虎武須(Kobs)
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