シャーロック・ホームズと相棒のワトソン博士が活躍する推理アドベンチャー，「Sherlock Holmes vs. Jack the Ripper」のデモ版を4GamerにUpした。
　霧の都ロンドンで，一人の娼婦が残忍な手口で殺害される。それを聞いたホームズは，事件の背後にただならぬものを感じ取り捜査を開始するのだが，この事件こそ「切り裂きジャック」と名乗る犯人による，連続殺人事件の発端だった。名探偵ホームズの推理は，犯人を追い詰めるのか？　それとも事件は迷宮に消えてしまうのか，それはあなたの推理力にかかっているのだ。


　というわけで，このデモ版には切り裂きジャックによる最初の殺人事件を，名探偵シャーロック・ホームズとなって推理していくというゲームの序盤部分が収められている。
　ベイカー街のホームズ宅で事件を知ったホームズは，相棒のワトソン博士を伴って現場へ急行する。事件の捜査にあたっている警察に協力を申し出るが，担当の警官は大事なカバンを紛失してしまったのでホームズに協力するどころではないと，とんでもないことを言い出す始末。ホームズ最初の捜査はかくして，なくなったカバン探しとなる。


　ゲームシステムは，キーボードとマウスの併用で，単純なポイント＆クリック式よりはちょっとだけ複雑だが，例えばSpaceバーを押すことで，調べるべき場所や会話しなければならない人物にマークが表示されるという親切設計で，すぐに慣れるはず。またホームズの一人称視点へいつでも切り替えられ，より詳しい観察ができる。
　無事にカバンを見つけ出すと最初のパズルの登場だ。カバンに取りつけられた三つのダイアル錠の正しい組み合わを見つけるのだが，一つを動かすとほかのダイアルも動くので，カバンを開けるにはそれなりの試行錯誤が必要となるだろう。
　捜査報告書を手に入れたあたりから，いよいよ本格的な捜査の開始だ。事件現場を細かく検分したホームズは，犯人の手がかりを得るため，事件当夜の再現を試みる。ここでプレイヤーは，捜査から得た手がかりをもとに，起きたことを正確に再現しなければならない。簡単な組み合わせパズルのようなものだが，今まで得た手がかりをすべて正しい順番に並べ替え，それから得られる推理を引き出すのだ。


　英語の理解力なども必要となってくるため，少し厄介なパートといえるだろうが，手がかりを正しく並べ，そこから導かれる推理を展開し，論理的に間違いのない結論を導き出せれば，このデモ版は終了となる。

　終わってみれば，それほど長いデモ版ではないが，用意されたパズルや推理などが手ごわいので，やり応えは十分感じられるはず。ホームズに扮して事件を推理していくプロセスが，今までのシリーズの中では最も良くできている作品という印象だ。果たして，切り裂きジャックの正体は明かされるのだろうか？

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