レビュー
「SPOREクリーピー&キュートパーツパック」で想像力の限界に挑もう! という感じのレビューを掲載
「SPORE」のクリーチャー作りをより豊かにする
拡張パックがリリース
小さな単細胞生物に始まり,銀河を制覇する知的生命体へ至る,数十億年の進化の過程を手軽に体験できる,過去に類を見ない異色のシミュレーションゲームが「SPORE」だ。発売から3週間で世界販売本数百万本を記録というのは,さすが奇才ゲームデザイナー,ウィル・ライト氏が作った作品だけのことはある。
そんなSPOREだが,やはり好評の理由は,好きなパーツを組み合わせて自由にクリーチャーを作り上げ,それらをゲームに登場させられる「エディタの面白さ」にあると述べても過言ではないだろう。
ゲームをプレイするよりは,新たなクリーチャーを生み出すことのほうに専念しているプレイヤーも多いし,本体は持っていないけど「SPORE クリーチャー クリエイター」は持っているという人もよく聞く。世界中の人々が目や口や腕や脚を取っ替え引っ替えしながら,クリーチャー作りに熱中しているのである。その証拠に,現在ではプレイヤーが作成したクリーチャーがネット上に3千万体以上も存在するというのだから恐るべし。
どのパーツをどう組み合わせても,(出来,不出来は別として)まったく破綻がないという自由度を持ち,しかもそのクリーチャーがゲームの中で飛んだり跳ねたり恋をしたりするうえ,小さなファイルに収まってしまうなどなど,なにげに高度なテクノロジーが惜しげもなく使われているところも魅力の一つかもしれない。
というわけで,今回紹介するのがエレクトロニック・アーツより12月4日に発売となったSPOREと「SPORE クリーチャークリエイター完全版」の拡張パック,「SPOREクリーピー&キュートパーツパック」である。
この拡張パックを導入することでクリーチャー用のパーツが72種類,ペイントテーマが12種類,ペイントデータが36種類,さらには新アクションが24種類も追加されるのだから,クリーチャー作りに勤しんでいる人は見逃せない話なのだ。
しばらくはアイデアに困らないほど
多数のパーツが追加
追加されるパーツを見ていくと,口,目,手,足,ディテールのパレットごとに各12種類,合計72種類が追加される。クリーピー&キュートパックという名前で想像できるかもしれないが,今回追加されるパーツについては,身の毛もよだつおぞましい怪物系のパーツとアニメ風の可愛らしい系のパーツが揃っている。
もちろん,従来のパーツと拡張パックのパーツを組み合わせることに問題はないので,今まで以上にバリエーションに富んだクリーチャーが作れるのである。
追加されたパーツについては,各パレットを2ページ目に切り替えるか,パレット上部にある赤いクリーピー&キュートボタンを押すことで選択が可能。従来のパーツと分けて参照できるため「これはオリジナルのパーツかな,追加されたパーツかな?」と悩まずにすむのが嬉しいところだ。ちなみに腕&脚の追加はないものの,最新パッチである「Patch 3」において,24種類の昆虫っぽい手足(外骨格手足)が追加されているので,忘れずに最新パッチも当てておこう。
ここで,ライターのUHAUHA氏が作成したクリーチャーの姿を見ていただきたい。「新規パーツをなるべく多く使ってほしい」という編集部のオーダーがあったためか,なんだかやたらと複雑っぽくなっているが,新ペインティングと新たなアクションなどが確認できるはずだ
ペイント関係についてはワンタッチで全体の色合いを設定できるペイントテーマが12種類用意されており,およそ生き物とは思えない,布地やパッチワーク風のもの,筋肉が透けて見えているようないささかグロテスクなものなどがある。
また,ベース,コーティング,ディテールのレイヤーごとに12種類ずつ合計36種類のペイントデータも追加されたので,色とレイヤーを組み合わせ,今まで以上に細かい色設定ができる。なお,ペイント関係についても2ページ目にするか,クリーピー&キュートボタンを押すことで新たなデータへ切り替えられるようになっているのは,上述のパーツと同様だ。
作り上げたクリーチャーがどんな動きをするのかはテストモードで確認しよう。
テストモードにはクリーピー&キュートをモチーフにした背景が2種類のほか,歩く,走るといった通常アクションと,2ページ目に切り替えると,ナンパ,クシャミ,ロボットダンス,スペースウォーク,電撃,ゾンビウォーク,遠吠え,パンジーの叫びといった合計24種類のアクションが追加されており,今までとは違うクリーチャーの動きが見られて愉快だ。ちなみに,今回の拡張パックで本編でのゲームシステムに大きな変更はないが,追加されたアクションは当然ながら使用可能なので,注意深く眺めていると面白い光景が見られるかもしれない。
独創的なクリーチャーを作って
ぜひ世間をあっ! と言わせてほしい
以上,拡張パックについて簡単に紹介した。実をいうと,SPORE本編またはオリジナルのクリーチャークリエイターのみでは,ストレートに怖いクリーチャーや可愛いクリーチャーを作るのは意外と難しかったのだが,今回の追加パックを導入すれば,今までとはかなり印象の違う生き物連中を手軽に作成できてオススメだ。値段もお手軽なので,クリーチャー作りを楽しんでいる人は導入して損はないと思う。
ちなみに私事で恐縮だが,小学校2年生になる筆者の息子もクリーチャー作成にハマってしまい,毎日何体も新たなクリーチャーを生み出している。年末年始のお休み,子供と一緒にいろんなクリーチャー作りを楽しむなんていうのもアリかなぁと思った次第だ。
- 関連タイトル:
SPOREクリーピー&キュートパーツパック
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SPORE
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(C)2008 Electronic Arts Inc. EA, the EA logo and SPORE are trademarks or registered trademarks of Electronic Arts Inc. in the U.S. and/or other countries. All Rights Reserved.
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