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「FINAL FANTASY 零式」は,近年まれに見る壮大なファンタジー世界での戦乱物が楽しめる作品だ。序盤の第1章と制圧戦のプレイレポートを掲載
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印刷2011/10/27 13:00

プレイレポート

「FINAL FANTASY 零式」は,近年まれに見る壮大なファンタジー世界での戦乱物が楽しめる作品だ。序盤の第1章と制圧戦のプレイレポートを掲載

 

最初の街解放作戦。まずは小手調べ?


 最初の作戦(ミッション)は,魔導院を出たすぐのところにあるマクタイという街の奪還だ。生命の腕輪こそないが,基本は冒頭の首都ルブルムでの戦いと同じだ。
 難度も多少低めで,ほかのプレイヤーに戦闘を手伝ってもらえるマルチプレイ“乱入モード”や,オフラインでもNPCが乱入して支援してくれる“魔導院の支援”が使えるようになる。ちなみに,この作戦からマキナやレムを含めた14人が使用可能に。ここからは好きなキャラクターで遊べるというわけだ。

14人全員を作戦に参加させることができる。初期メンバーや,控えの順番も自由に変更可能だ。慣れないうちは,回復などをしてくれるキャラクターをNPC操作の仲間に入れておくと良いだろう。戦いに夢中になっていても回復してくれるのは嬉しい
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乱入は,慣れないうちは仲間の損耗を抑えられるのでありがたい。今回はマルチプレイで遊べなかったので,魔導院の支援を選択
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体験版でも開発スタッフ(の名前のキャラクター)が,0組の支援にきてくれたが,製品版では出演声優などを含めて,さらに多くの支援キャラクターが登場するようだ

 また,この時点からミッション中に配信される特殊なミッション“S.O.(スペシャル・オーダー)”も受けられるようになる。成功すれば嬉しい報酬が,失敗すればプレイキャラクターが戦闘不能になるというハイリスクハイリターンなS.O.だが,少し慣れてくるとただ作戦を遂行するだけでは物足りなくなってくるので,こうした刺激で自ら調整できるのは面白い。

失敗すると戦闘不能になるという非常にリスクが高いS.O.だが,支援効果が非常に強力だったりするので,挑戦しがいもある。成功したS.O.の数に応じて作戦終了時にアイテムがもらえる
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フィールドでは敵と遭遇するようになる。好きなキャラクターで遊べるようになるので,試しに戦って操作感に慣れておくと良いかも
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フィールドでは,敵とのバトルに勝利すると連戦も可能だ。連戦で登場する新たな敵は,どんどん強くなっていく。勝利すれば得られるものは大きいが,調子に乗っていると敵に1ダメージしか入らず,攻撃を食らったら即戦闘不能に。勝つにはキルサイトで即死させるしかない,なんてことにも……。負ければ容赦なくゲームオーバーなので,ほどほどに。無理をせずに“退却”を選ぶことも大切だ
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 マクタイの街の奪還ミッションでも,近づけない場所に敵がいたり,バリケードの向こう側に敵や砲台があったりと,前回の作戦のおさらいといった感じになっている。前回と同じようなシチュエーションを用意することで,S.O.を使ったときの効果の差が分かりやすくなっているわけだ。

 S.O.の基本的な難度は高くないのだが,調子に乗って達成できる見込みのないS.O.を受けていると,あっという間に0組のメンバーが倒れていくので要注意(ええ,筆者はやらかしましたとも)。とはいえ,危なくなったら全滅する前に作戦を中止すれば,経験値は引き継げるので頑張ってみるのもありだ。もちろん,S.O.を受けずに無難にいっても問題ない。

バリケードの向こう側には砲台が。大きく迂回すれば背後に回れるようになっているが,絶妙のタイミングで正面突破させるS.O.も受信できるのが,悩ましいところ。安全にいくか,報酬のために挑戦してみるか……というか,うまいなあ
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マクタイの街のボスも,前回のミッションボスのダーインスレイヴに近い攻略方法になるのだが,さすがにルシではないためか倒すのは圧倒的に簡単だ。ボス戦でもS.O.を受信できる。S.O.は魔法局で受信OKにしておくと(そのための係がいる)かなり頻繁に入ってくる
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 ミッションをクリアするとその街が解放される。ちょっとしたイベントの後,自由行動の時間に。魔導院に戻るとフィールドに出られるので,次に備えて経験値稼ぎをしておくのもありだ。レベルは上がりやすい印象なので,キャラクターを成長させて,アビリティを修得させていくのも楽しい。

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作戦終了後は開放された街の近辺フィールドのみ移動できるようになる。成長していないキャラクターも,強いキャラクターと一緒に戦えばすぐにレベルアップしていく
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APも溜まってくるころなので,ここらで新しいアビリティも修得しておこう。既存のアビリティを強化する以外に,新しい系統のアビリティに手を出してみるのも良いだろう


初体験のエリア制圧戦に遊軍として参加!


 フィールドからはいつでも魔導院に戻れる便利仕様だ。今日はこれくらいにしておこうというところまでフィールドで遊んだら,魔導院で自由時間を過ごそう。噴水広場では蒼龍の使節と遭遇するほか,ほかの組の候補生との会話イベントがいくつか発生していた。

会話イベントは時間が経過する代わりに,アイテムがもらえたりする
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0組のメンバーとの会話も面白い。意外とエイトがあちこちに出没したりして,会話や居場所にキャラクターの個性がうかがえる。裏庭のベンチも要チェック
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また,モーグリと話すと0組で授業が受けられる。授業内容に応じてステータスがいくつか上がるのでオススメ。また,授業中の会話も面白い
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 基本的に,ゲームの進行としては,自由行動を挟んでレベルアップしたり,装備を整えて次の作戦へと進んでいくという展開になっているようだ。一通りアイテムがもらえる会話イベントをこなすと,ちょうど自由行動時間を使い切る感じで,また次の作戦へと進む。ただし,今度はこれまでの作戦とは異なり大がかりな“エリア制圧戦”となる。フィールド上で展開する戦争に遊軍として参加するというものだ。

 フィールドマップに出てみるとすでに戦闘が始まっていた。モーグリから敵陣地攻略の順序について説明があるので分かりやすい。
 説明によれば,まずはマクタイから近くの陣地を落とし,そこを拠点にして,東のアクヴィの街を解放するのだという。そうすることで,背後の心配を解消しておくわけだ。その上で,最終目標であるコルシの街を奪還するというのが今回の作戦となっている。
 さて現在はというと,解放したマクタイの街から,朱雀の部隊が敵の第一陣地へ攻撃を仕掛けているようだ。しかし,状況は拮抗しているようなので,ここで敵部隊に対し攻撃を仕掛けてバランスを崩してやればいい。
 
最初にモーグリが作戦の流れを説明してくれる
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武器や魔法で敵部隊に攻撃を仕掛ける。攻撃すると敵はこちらに反撃してくるが,その分だけ敵に隙ができて味方が攻め込んでくれる
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 拮抗が崩れると,それを機に味方の部隊が敵の陣地に取り付いてくれる。味方が取り付くと次々と部隊が敵陣を取り囲んでいって,攻め落としてくれるのだ。

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操作キャラクターは陣地を直接攻撃できないので,味方の部隊を敵陣に取り付かせればこちらの役目は終了だ
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フィールドでは,通常より広範囲を表示する視点や,全体マップで戦況を確認できる

 しかし,近くの自動砲台から砲撃が始まった。ここで,特殊任務ということで,砲台を撃破することに。自動砲台を破壊すると,先ほど落とした第一陣地の指揮権が獲得できた。これで獲得した陣地から部隊をどこに向かわせるか選べるようになる。
 どこを攻めさせるかと考えてみたが,まずは当初の作戦どおりアクヴィの街へと兵を進めてみることにした。拠点であるアクヴィはエナジーウォールに護られているが,陣地同様に部隊を送り込むことでこのエナジーウォールにダメージを与えて解除できる。解除したら街中へと突入だ!

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砲台は直接攻撃が可能なので,そのまま攻撃を仕掛けるだけでOK
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指揮権を獲得すると,全体マップから,その地点のどの部隊を動かすか指示を出せるようになる
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陣地と違って拠点はエナジーウォールで護られている。これを解除したうえで,突入開始だ

 突入以降はこれまでと同じように,アクションパートの市街戦となる。ここでも街の指揮権を得るための特殊任務が発生した。これをクリアすると街を開放したときに,街の指揮権を獲得できるのだ。どのような特殊任務が発生するのか,それは実際にプレイして確かめてほしい。なお,特殊任務は一つだけではないことも……?

 アクヴィの街を解放したら,次は本来の目標であるコルシの街の解放だ。ここで,敵の動きに変化が。どうやら,コルシから部隊が出撃しマクタイを攻め始めたようだ。皇国の機械部隊が相手のようで,このままだとマクタイは持ちそうにない。
 第一陣地を落としたときのように急いで援軍に行こうと思ったが,アクヴィの指揮権を得ていたので,ここの部隊を第二陣地に送り,そのままコルシまで攻撃させてみることにした。

敵部隊に有利な特製を持った雷部隊のほか,陣地・拠点攻撃が得意な炎部隊などがいる。ここでは炎魔法を使う部隊に命令を出してみた
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 さて,自分達はマクタイの援軍に……と思ったら,なんと,筆者がマクタイに着くころには,炎部隊があっさりと敵の第二陣地を突破。コルシに迫っていた。すると,マクタイを攻撃していた敵部隊もコルシに引き上げて防衛体制に。

早く援軍にいかなきゃと焦っていたのに,味方部隊の行動の速いこと……(笑)
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 そして,筆者がコルシに到着するころには,すでにエナジーウォールも解除され,突入の準備も万端に整っていた。炎部隊のみなさん仕事が速すぎ。突入作戦については,アクヴィの街と同様に敵の指揮官を倒せばクリアだ。
 それにしても,コルシの街への炎部隊の出撃は,なんとなく思いついた作戦だったのが……結果として,マクタイへの攻撃を最小限に止めるなど,思わぬ流れが生まれたのは面白かった。リアルタイムに進むなかで,戦略がうまくはまったときは,まさにRTSで勝利したときのような気持ちよさだ。

飛び道具のあるエースでテラスの敵などを倒して,地上の部隊は仲間にお任せ
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ボリューム感やストーリーの壮大さはかなりのもの

救済処置や遊びやすさにもかなり配慮されている


 以上のように,本稿では1章終わりまでの流れを紹介してきたが,序盤だけを見ても,ゲーム面でのボリュームも,ストーリー面での壮大さも相当なものだ。まだまだ戦いは激化混沌となっていきそうだし,RTS要素の制圧戦も,意外な形で部隊が活躍してくれたりと,なかなか奥が深そうだと感じた。序盤でこれだと,終盤はどんなことになっているんだろうか……。

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 また,ベテランから今注目の声優まで起用された本作だが,1章はまさにほんの小手調べといったところで,2章以降にもまだまだ新たな登場人物が。しかも,それぞれにドラマを感じさせるものになっているので注目してほしい。また,魔導院の候補生達としっかりと会話していると,きちんと話が繋がっていたりするなど,RPGで群像劇をやるならこうだ! という印象を受ける仕上がりで,ゲームシステム面での面白さはもちろん,キャラクターに魅力を感じているファンの期待を裏切らない展開だ。

 さて,ここまでプレイした印象は,ときどきしっかりとした攻略性を求めてくるなど,若干高めの難度になっているというものだ。とはいえ,気づいてしまえばそれほどハードルが高いわけではない。経験値を稼ぐポイントや要素は多いし,アクションゲームが得意なら,経験値を稼がずともキルサイトを狙って戦っていける。

 また,大勢いる0組のメンバーは,そのバリエーションの豊富さが魅力だ。近接攻撃好きというプレイヤーでも,遠距離攻撃好きでも,これだけのキャラクターが登場すればお気に入りが見つかるだろう。またトリッキーなキャラクターをNPC操作にすることで,自分が操作するよりも活躍/サポートしてくれたりするなど実に頼もしい。作戦の難度も基本的にはそれほど高くなく,S.O.を受けるか否かで,自分で調整できる印象だ。

 作戦も後から何度もプレイできるようになっていて,「あのアイテムが取りきれなかったから前に進めない」などという,完璧にアイテムを集めないと気がすまないプレイヤーでも安心だ。フィールドでのバトルで経験値を稼ぐのがつまらないというプレイヤーは,仕掛けの多い作戦で稼げば良い。

制圧戦や冒頭の作戦などはタイトル画面から再挑戦可能だ。まずは話を進めるためにクリア優先でプレイして,あとから高評価とそれによる報酬を目指してじっくりやり込むことができるようになっている
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 今回紹介したのはまだまだ序盤。ここからも,いろいろな要素が登場してくるので,その中から自分に合った遊び方を選択していこう。そして,ぜひこの先の壮大な展開を自分の手で切り開いて楽しんでもらいたい。

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