プレイレポート
今年もやってきた“お台場合衆国”。スクウェア・エニックスブースで「FF零式」「スライムもりもりドラゴンクエスト3」の体験版を遊んでみたのでレポートしよう
今回,フジテレビ本社屋1Fオフィスタワーエントランスには,「スクウェア・エニックス お台場EXPO 2011」というスクウェア・エニックスのブースが出展されており,「FINAL FANTASY 零式」と「スライムもりもりドラゴンクエスト3 大海賊としっぽ団」の体験版が公開されている。どちらもプレイアブル版の公開は初出ということで,さっそく遊びにいってみた。本稿では,そのプレイレポートをお届けしよう。
「FINAL FANTASY 零式」はなかなか歯ごたえがありそうな難度?
グラフィックスは,これは本作のディレクター田畑 端氏が制作したPSP用ソフト「The 3rd Birthday」でも感じたのだが,よくPSPでここまで描き込んだなと思える美しさ。もちろん「PSP作品としては」ということだが,ハード性能の限界まで作り込む技術は,さすがスクウェア・エニックスというところだ。
ゲームスタート後,プレイヤーはまず“サロン”にいるモーグリのもとに向かい,本作のチュートリアルとなる「戦闘訓練」をプレイすることになる。ここでは,実際にモンスターと戦いながら遊び方を覚えていく。
簡単に操作方法も紹介しておこう。移動はアナログパッド,視点移動に方向キーを使う。○/△/□ボタンでそれぞれに割り当てた技を発動し,×ボタンでケアル/回避だ。ほかはSTARTボタンでメニューで開き,SELECTボタンはアイテム使用だ。
戦闘時に重要なのがL/Rボタンで,Rボタンを押しっぱなしにすると敵をターゲットし,Lボタンで出てくるメニューで,操作キャラクターの変更や控えメンバーの途中参加を行う。
なにやら大変そうに思えるが,基本的にはRボタンで敵をターゲットすることと,Lボタンで仲間を入れ替えることを理解していれば,あとは感覚的にプレイできる印象だった。
ケアルについては,先述のとおり回避ボタンと共通になっており,戦闘での移動中は回避が優先されている。ケアルを使うためには立ち止まってXボタンを押し続ける必要があるため,まずは敵との距離をとり,安全を確保してから回復しなければならないわけだ。ただし自分のHPが減ってくると,仲間からケアルが飛んでくることもある。
また,ケアルを始めとした魔法は,ボタンを押し続けることで,ケアルならケアルラに,ファイアならファイラに変化する。ボタンの長押しで“溜め”てパワーアップできる,とイメージすれば分かりやすいだろう。
戦闘訓練が終わると,同じモーグリから作戦[其ノ壱]を受けられる。作戦を受けると,まず戦闘に参加するキャラクターを選択するのだが,今回の体験版では7人のキャラクターのみ使用可能となっており,全員を戦場に連れていける。キャラクターの選択後は各キャラクターの装備変更,実際に操作する3人のキャラクターの選択,使用する召喚獣などの選択を行って,いよいよ作戦スタートだ。
召喚獣は「軍神ゴーレム級」のゴーレムと,「軍神シヴァ級」のシヴァのどちらかを選択できた。それぞれの級には複数の選択肢(???となっている)があるので,ゲームが進行すれば,同じ種類の召喚獣でもより強力なタイプが手に入るのかもしれない。
ちなみに召喚獣を使うには△+○を押し続けるのだが,ほぼ1〜2秒ほど押せば召喚できるという簡単なものだった。召喚獣は作戦中に何度でも召喚できるが,召喚するとそのキャラクターが戦闘不能になってしまうため乱用はできないだろう。
戦闘中は,Lボタン+右ボタンを押すことで操作キャラクターの変更が可能となっている。キャラクターによって武器や魔法が変わるのだが,例えば武器であれば剣だったり,サイスだったり,銃だったりと,個性に合わせたさまざまなものが登場する。中にはカードが武器というキャラクターもいた。
魔法は自動で敵をロックするもののほかに,自分でエイムをして撃ち出すタイプのものもあるようで,戦術はキャラクターによって考えていく必要がありそうだ。
敵との戦闘シーンでは,一般的なロックオン状態の敵キャラクターであれば,スキを見せたときに表示される赤いターゲットが出た瞬間に攻撃すると,一撃で倒すことが可能だ。一方,ボスモンスターなどの巨大な敵は,スキを見せたときに黄色のターゲットが表示される。このときに攻撃できれば,一撃とはいかないまでも,大きなダメージを与えられるので,できるだけ狙っていきたいところ。
なお戦闘中に,S.O.(スペシャルオーダー)受信というメッセージが表示されることがある。これは,戦場で発生するサブミッションのようなもので,指定時間内にオーダーをクリアすれば成功報酬が手に入る。このオーダーを“死を覚悟して”承諾すれば,いろいろなステータスアップの効果が得られるのだが,失敗するとキャラクターが戦闘不能になるので,遂行できる自信がなかったり,残りの控えメンバーの人数が不安だったりする場合は拒否したほうがいいかもしれない。
さて本作は,1人が戦闘不能になっても控えメンバーから操作キャラクターを補充できるシステムだ。体験版でも,実際に戦闘に参加できるのは3人だが,連れていける人数は7人であった。
クラスの学生達が主役という設定だけあって,何人もの特徴あるキャラクターを戦場に連れていき,戦闘が楽しめるのは面白いところ。しかしこれは逆に,それだけ多くの“控え”が必要になる難度バランスなのかもしれないと,体験版の範囲をプレイして感じた。
というのも,意外と敵からのダメージが大きく,ベヒモスといった大型キャラクターとの戦闘時には,うまく回避したり,ケアルで回復したりしないと,容赦なく倒されてしまう印象だったからだ。
体験版が通常より厳しめの設定になっている可能性もあるが,今回の試遊では,なかなか歯ごたえがありそうな作品に感じられた。
「FINAL FANTASY 零式」公式サイト
子供に大人気の「スライムもりもりドラゴンクエスト3 大海賊としっぽ団」で遊んでみた
子供に人気が高い作品のためか,列には親子連れが多かった本作の試遊台。パネルでは15分ほどでの交代を促していたが,2つのモードでプレイ時間が異なることもあり,FINAL FANTASY 零式のように,スタッフが一斉に来場者を入れ替えるということはなかった。
今回は,本作の新要素となる「船バトル」をじっくりと遊んでみた。
スライムは,身体を伸ばして発動する必殺技“スラ・ストライク”で,とにかくいろいろな物をはじき飛ばし,バウンドする敵やオブジェクトを頭の上に乗せることができる。これらは敵に投げつけることで戦いに利用できるのだが,船バトルではこの“投げる”というギミックをうまく使った砲撃戦が楽しめる。
プレイヤーは,どんどん供給される砲弾(以外の資材も出てくるが)をスラ・ストライクで最大3つまで頭に乗せて砲台に投げつけることで,その砲弾を敵に向けて発射できる。砲台は2種類あり,上側の砲台であれば,弾は山なりの射線を描いて飛んでいき,下側の砲台であれば弾は水平方向に撃ち出されるようになっている。
敵も同様に砲弾を撃ってくるのだが,同じ軌道の砲弾は当たれば相殺されるので,それを狙うのも手だ。ときには敵からいかにも危険そうな“爆弾岩”が飛んでくることがあるため,その着弾を阻止しつつ,別の軌道で敵の船を狙ってみるなど,攻撃の読み合いも面白いだろう。
ちなみに自分自身が砲台に飛び込むと,自らが相手の船に向かって撃ち出されるのだが,簡単に迎撃されてしまう。それでゲームオーバーということはなく,海に落ちて自分に船に戻されるだけだが,戻るまでに多少時間がかかり,相手にチャンスを与えてしまうので,ここは正攻法で攻めたほうがよさそうだ。
なお,3DSといえば裸眼3D立体視を忘れるわけにはいかないが,船バトルではキャラクターを動かすのが下画面になり,上画面は砲弾を撃ち合う画面なので,あまり動きがなく,立体視の恩恵はあまりなさそうに感じた。
一方の,“通常ステージ”については,上がキャラクターを動かす画面,下がマップなどを表示する画面になるので,こちらは存分に3D立体視が楽しめる。見下ろし型2Dマップの立体視ということで,どう見えるのかな? と思ったのだが,高い場所へ移動するための砲台から撃ち出されたときなどに感じられる立体感は,なかなかのものだった。
「スライムもりもりドラゴンクエスト3 大海賊としっぽ団」公式サイト
今回プレイした2作品は,お台場合衆国が開催中の夏休みいっぱい,8月31日までスクウェア・エニックスブースで遊べる。スクウェア・エニックスブースには“お台場合衆国1DAYパスポート”の購入などは必要ないので,この夏休みに東京近辺を訪れるという人は,気軽に遊びにいってみよう。
「お台場合衆国2011」公式サイト
- 関連タイトル:
FINAL FANTASY 零式
- 関連タイトル:
スライムもりもりドラゴンクエスト3 大海賊としっぽ団
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