インタビュー
「初音ミク -Project DIVA-」追加楽曲集第1弾「ミクうた、おかわり」でミニゲーム「*ハロー、プラネット。」を監修したsasakure.UKさんにインタビューをしてきた
また,現在PlayStation Storeでは,追加楽曲集第1弾「ミクうた、おかわり」がダウンロード配信されており(関連記事),7月1日には追加楽曲集第2弾「もっとおかわり、リン・レン ルカ」の配信が予定されている(関連記事)。
今回4Gamerでは,ニコニコ動画で人気の楽曲「*ハロー、プラネット。」の作者であり,「ミクうた、おかわり」収録のミニゲーム「*ハロー、プラネット。」の監修をした,sasakure.UKさんのインタビュー記事を掲載しよう。
なお,sasakure.UKさんは,2010年3月3日にメジャーデビューアルバム「ボーカロイドは終末鳥の夢をみるか?」をリリース。
また楽曲「モバイリ:センセーション(C.A.LLME-EDIT)」「ワンダーラスト(A.R.MAGE-EDIT)」の2曲を先述の追加楽曲集第2弾「もっとおかわり、リン・レン ルカ」に提供しており,リズムゲームデータおよび高画質PVが収録されている。
「初音ミク -Project DIVA-」公式サイト
sasakure.UK(ササクレ・ユーケイ)さん 公式サイト: http://sasakuration.com/ Twitterアカウント: https://twitter.com/sasakure_UK メジャーデビューアルバム 「ボーカロイドは終末鳥の夢をみるか?」 定価:3000円(税込) 品番:XECJ-1008(CD+DVD) (Joint Records) |
「初音ミク -Project DIVA-」公式サイト
ゲーム版だけのエンディングは最初から構想していたもの
どちらのエンディングも“アリ”
本日は,よろしくお願いします。
「*ハロー、プラネット。」が「ミクうた、おかわり」にミニゲームとして収録されることが決まったときの,率直な感想を教えてください。
sasakure.UKさん:
もともとゲームというフォーマットで作品を作りたいと思っていまして,「*ハロー、プラネット。」もそういったレトロゲームを意識した形で制作したんですが,「それがまさか本当のゲームになってしまうとは……!」と,非常に驚いてしまいましたね。
4Gamer:
今回,ミニゲームの「*ハロー、プラネット。」を監修したとのことですが,どのような流れで進んだのでしょうか?
sasakure.UKさん:
ステージ構成,全体の流れ,楽曲の裏にある「これはどういうストーリーでどんな感じで進んでいくのか」みたいな話をまず書き出していきました。そこから,「こういう構成にしよう」「敵キャラクターやステージ内容にいたるまでこういう内容のものにしよう」という具合に,細かい設定を決めていったんです。
4Gamer:
コンセプトであったり,世界観であったり,そのほとんどには携わっていると。
sasakure.UKさん:
そうですね。
ゲーム中でポストに届く手紙は,sasakure.UKさんが書いた文章なんですか?
sasakure.UKさん:
最終的に仕上がったものは,制作スタッフの方によるものですが,「こういう内容の手紙にしたい」という方向性を,あらかじめすべて説明したうえで,監修させていただきました。
4Gamer:
原曲の「*ハロー、プラネット。」はもともと物語仕立てのPVでしたが,ゲーム化される前から,細部まで設定が決まっていたんでしょうか?
sasakure.UKさん:
はい。ゲームでは,楽曲よりちゃんと伝えるべきところを掘り下げた部分がいくつかあります。どこまで伝えるべきかはセガさんといろいろと相談して,最初のディレクションのときにお話しして決めさせてもらいました。
4Gamer:
ミニゲーム「*ハロー、プラネット。」でも,原曲のドット絵が使われたんですか?
sasakure.UKさん:
そうですね。もともとあった自分のデータを有効活用しつつ,使える部分は使っていただいたり,描き起こす必要があるときは,自分の絵を元に新たに描き起こしていただいたりしました。
4Gamer:
ドット絵やイラストは昔から描いていたんですか?
sasakure.UKさん:
はい。ただ,イラストに関しては独学なので,完全に趣味のような感じですが。
4Gamer:
ドット絵はどんなツールを使って描いたんですか?
OS標準のペイントってあるじゃないですか。実はあれでドットをポチポチ打って作ったんです。
4Gamer:
なんと! もしかして,アニメパターンもですか?
sasakure.UKさん:
そうですね。一つ描いたらそれをコピペして……。ほかのソフトも試してみたのですが,結局ペイントが一番使いやすかったんですよ。
4Gamer:
まさに職人技ですね……。
ゲームの形になった「*ハロー、プラネット。」をプレイしたときはいかがでしたか?
sasakure.UKさん:
自分の作ったキャラクターが動いたり,縦横無尽に画面を駆けまわったり,それだけで感無量でしたね。BGMも自分で制作したのですが,自分の制作したBGMがゲーム中に流れるというのは,言葉に表せない感動がありました。
4Gamer:
ミニゲーム「*ハロー、プラネット。」にはエンディングが2種類ありますよね。あれはどういう経緯で二つになったんですか?
あれは,最初から構想していたものです。
「*ハロー、プラネット。」ではもともと,最後のオチをどうするかというところで,制作中にすごく悩んでいたんです。
原作のPVのほうは,はかないけど希望のある感じで終わるんですけど,同じようなベクトルで,「違う展開にするんだったらこうだな」と構想していたものがあったんです。
せっかくゲームにできるのだったら,入れていないほうのエンディングもぜひ入れてみたいな,と思って。
4Gamer:
原曲だと,「最後に一つの命が生まれた」みたいな,一抹の寂しさを感じる終わり方という印象でした。
ゲーム版のみで見られるもう一つのエンディングも,相当グッと来るものだったんですが,ゲーム版のみのエンディングが,いわゆるトゥルーエンドなのでしょうか?
sasakure.UKさん:
いえ,どちらが正しいというものではないですね。
4Gamer:
では,どちらのエンディングも“アリ”だと。
sasakure.UKさん:
“アリ”です!
チップチューンやレトロな感じを出すことに気を配りつつ
新しいジャンルや自分らしさを表現できたら本望
4Gamer:
ミニゲームの「*ハロー、プラネット。」はクリアしましたか?
はい,クリアしました。気球のステージとか,けっこう苦労しました(笑)。
4Gamer:
「ミクうた、おかわり」で,「*ハロー、プラネット。」のエディットデータでリズムゲームがプレイできますが,そちらの感想はいかがでしたか?
sasakure.UKさん:
やったんですけど,あまり上手くないので,すごく難しくて……。実は自分の曲なのに,まだクリアできないんですよ(笑)。
4Gamer:
収録されているハイレゾのPVを見た感想はどうでしたか?
sasakure.UKさん:
制作はセガさんにお願いしたんですけど,原曲の雰囲気を汲みとってくれて,ちゃんと楽曲のイメージを考えてくれているんだな,と嬉しかったですね。
4Gamer:
sasakure.UKさんは,追加楽曲集2「もっとおかわり、リン・レン ルカ」にも「モバイリ:センセーション(C.A.LLME-EDIT)」「ワンダーラスト(A.R.MAGE-EDIT)」の2曲を提供されていますが,「2nd」についてはいかがですか?
sasakure.UKさん:
「2nd」も,良いお話があるのでしたらぜひぜひ……! という感じです。
4Gamer:
「ドリーミーシアター」を触った感想はいかがでしたか?
sasakure.UKさん:
小さい画面でプレイするのとは迫力が違って,きれいだなあと。なめらかに動くし,素晴らしいと思います。PVの素材として使ったら非常にいい感じのグリグリ動くものができるんじゃないかなと(笑)。
4Gamer:
音楽制作をするようになってから,ニコニコ動画に投稿するようになるまでは,どのような形で活動していたんですか?
ニコニコ動画ができる前は,自分のサイトでオリジナルのインストゥルメンタル楽曲などをMP3の形で公開していました。
ニコニコ動画という媒体ができたことで,発表して感想やコメントをすぐいただけるような,嬉しい機会に恵まれました。イン/アウトが活発というか,すごく密に交流が行われるようになったなあって思います。
4Gamer:
プライベートでは,ゲームをプレイすることはありますか?
sasakure.UKさん:
プレイはしているんですけど,ほとんど時間が割けないんで,昔やったゲームをたまにやり直したり,ゲーム音楽のサウンドトラックとかを聴いたりするくらいですね。矩形波倶楽部などは,やっぱり昔今かかわらずよく聴きます。
4Gamer:
やはりその時代のゲーム音楽が,sasakure.UKさんの原点になっているんでしょうか?
sasakure.UKさん:
そうなりますね。当時はなにかあったらまずゲーム! という感じだったので……!
昔,何かにのめり込んでいたものを,今「そういう文化があったんだよ」みたいな気持ちを伝えられたらいいなと。
4Gamer:
ゲーム音楽が好きで,その流れからチップチューンにたどり着いたという感じですか?
sasakure.UKさん:
そうですね。
4Gamer:
sasakure.UKさんの場合,電子音にドラムやベース,木琴,オルガンといった生音を組み合わせて,わりと温かみのある曲調が多いと感じたのですが,やはりそういう作風なんですか?
どこまでチップチューンにするか,レトロな感じを出すかということに気を配りつつ,新しいものや新しい楽器を取り込んで,新しいジャンルだったり,自分らしさだったりを表現できたら本望です。
4Gamer:
音選びは重要な要素なんですね。
sasakure.UKさん:
そうですね。
最初に「音色」を決めてガッツリと打ち込んでいかないと,絶対雰囲気の合わない,ミスマッチな楽曲ができてしまったりとか,どうも曲の雰囲気とつじつまが合わなくなったりしてしまうんですよ。
なので,一番最初に頭の中で,大きい根幹のようなものを決めて作っていきますね。
4Gamer:
PVを含めた楽曲を作るとき,何を最初に思いついて曲作りに入っていくんですか?
sasakure.UKさん:
最初に思いつくのは,全体の物語だったりします。起承転結でいうと,モチーフとなるイメージの「起」と「転」「結」みたいなところですね。それらが最初に思い浮かんで,そこから楽曲の造詣を掘り下げていきます。
4Gamer:
楽曲を作るフローとしては,まず物語があって,そこから曲のイメージを作りだして,詞を乗せるのは一番最後,という感じなんでしょうか?
sasakure.UKさん:
そうですね。詞のキーワードや,盛り込みたいフレーズはいくつかあるんですけど,それを詞としてはめ込んでいくのは,たいてい一番最後になります。
4Gamer:
sasakure.UKさんの楽曲は,終末感を感じられるものが多いように思えます。なぜそういったテーマを選んでいるのでしょうか?
sasakure.UKさん:
昔それらをテーマにした物語や作品に大きく影響を受けたからでしょうね。
「きっとこうなってしまう可能性も絶対ある」空想未来や,寓話やSF作品のオチのようなものと絡めて,「こういう世界もありだよね」みたいな形で出していくのって,すごく好きなんですよ。
4Gamer:
そういった物語を生み出す中で,自分の中で一番大事にしているものはなんですか?
sasakure.UKさん:
物語の中で,フィクションなんですけどノンフィクションな部分みたいなものもあって……という要素を,大切にするよう心がけています。
4Gamer:
ノンフィクションの部分というのは?
人が死に直面するような,大きな局面と向き合ったときに,「誰は何を考えるのか」「どういうことをするべきなのか」みたいな感覚って,シチュエーションが変わっても,おそらくそんなに変わらないと思うんです。
「*ハロー、プラネット」の場合は,アンドロイドとか実在しないものがモチーフですけど,それらをたとえば,人に対する気持ちとか,人間が動物に対して抱く気持ちとか,全然境遇が違う人への気持ちとかに置き換えていった場合どうなるのか? そうした時に動き出す,彼らの感情や行動に迫っていけたらいいですね。
4Gamer:
そういった気持ちは,フィクションの状況に置かれてもノンフィクションであることに変わりはないと。
それを,終末というシチュエーションにあえて置くのは,普段の生活の中でなんとなく思うようなことが,より浮き彫りになるから,ということですかね?
sasakure.UKさん:
そうですね。
4Gamer:
PVはドット絵やイラスト,実写が入っている,かなり手の込んだものになっていますが,素材を含めて,ご自分で全部作っているんですか?
sasakure.UKさん:
はい。基本的に自分で制作していますね。
曲に関してはまだ,人に見せても大丈夫みたいなイメージがあるんですけど,動画に関しては完全に独学なので,本当にこれでいいのかなというところはありますね。
僕はAfterEffectで作っているんですが,完成したものはそれっぽくても,プロジェクトデータとか絶対に人に見せられないです(笑)。
4Gamer:
音源はどうしているんですか?
sasakure.UKさん:
基本的には,ソフトシンセや少し昔のハードシンセをベースにしています。10年前くらいのハードシンセの音をわざと劣化させたりもしていますね。
4Gamer:
一概には言えないと思うんですが,楽曲一曲を作るのに,どのくらい期間がかかるものなんですか?
sasakure.UKさん:
最初にベースの部分を考えるまでちょっと時間がかかるんですけど,楽曲自体は,だいたい1週間くらいですね。できてからはさっと行く半面,そのあとのPVの肉付けとかに時間を取られることもあります。
自分の伝えたいものが人に伝わって
直接感想をもらえることは,なにより一番嬉しい
4Gamer:
「*ハロー、プラネット。」では,絵と音が相互に補完していると感じたのですが,やはりsasakure.UKさんにとっては,絵と曲が揃ったPVで一つの作品と考えているんでしょうか?
どうですかね……。曲でしか表現できない,映像でしか表現できないものがそれぞれ絶対にあるので,そういうところを大切にしながら,あえて割りきっている部分もありますね。
最初に走り書きでプロットみたいなものを書き出していくんですけど,「ここはどうするの?」みたいなところは,こっちは映像,こっちは楽曲,という区切りをあらかじめつけたりとか。
4Gamer:
ちなみに,最初に手に取ったボーカロイドは「初音ミク」だったんですか?
sasakure.UKさん:
ミクですね。今は一通り持っていますが,女性のボーカロイドを使うことが多いです。
4Gamer:
ボーカロイドというツールに出会うまでと出会ったあとで,曲作りで何か変わりましたか?
sasakure.UKさん:
ボーカロイド以前はインストゥルメンタルが中心で,歌ものもちょこっとするかしないか,という感じだったんです。
言い方は悪いかもしれないんですけど,正直,もともとそんなにボーカロイドに注目していなかったんです。声の出るオモチャのようなものなのかなと思っていて……。
でも,サンプル曲とか,ほかのプロデューサーさん達の楽曲を聴いたときに,「ああ,こんなにきれいに歌いこなすことができるんだ」と,非常に感動したんですよ。
もともと星 新一さんのように,ちょっとレトロなんだけど未来感のただよう,SFとかレトロフューチャーな雰囲気のお話がすごく好きで,そういう物語を音楽で表現できたらなと。
それが,独特のニュアンスで,面白い歌いこなし方をしてくれるボーカロイドの,レトロでフューチャーなイメージととても良く合うなと思ったんです。
4Gamer:
sasakure.UKさんの中では,ボーカロイドはどのような存在なんでしょうか?
ボーカロイドというのは,歌声を出せるんですけど,それを歌っているのは人間じゃないっていうのが,すごく面白いですね。完全にSF小説の世界だなぁ,なんて思うんです。
「*ハロー、プラネット。」がすごく当てはまるんですけど,人間が主人公じゃないものとか,あえて人が歌うシーンじゃない物語なども作れたりするんですよ。
「人間じゃなくても何か悲しいとか嬉しいとか,そういう気持ちってあるんだよ」みたいな感じを伝えられる,とても貴重で個性的なソフトだなと思うんです。
4Gamer:
「しゅうまつがやってくる!」「ぼくらの16bit戦争」「ワンダーラスト」「*ハロー、プラネット。」の4曲は,ニコニコ動画では「しゅうまツアー」と呼ばれていますが,一連の組曲として成り立っているというのは,最初から狙っていたんですか?
sasakure.UKさん:
はい。「こういう構成で行こう」というのは,はじめからある程度狙っていました。もともと時系列で「順番になぞらえていくと,こういうお話になるよ」というようなものを,あらかじめ頭の中で考えていたんです。
4Gamer:
ニコニコ動画のコメントの中には,「この曲とこの曲のこの部分がつながっているんじゃないか」というような,推測交じりのものもありますよね。そういったコメントを見てどう感じますか?
sasakure.UKさん:
僕はPVに,ちょっとしたイタズラ心で,「絶対これ気づかないでしょ」みたいな要素を,けっこう入れたりするんですよ。
でも,見てくださる人って,本当に細かいところまでちゃんと気付いてくれますね。
「ここアレじゃないの?」みたいな,核心に迫るコメントを入れてくれる人が必ずいて,「うお,鋭い」ってビックリしたりします(笑)。
4Gamer:
sasakure.UKさんは,ニコニコ動画のコメントは見ているんですね。
sasakure.UKさん:
はい。見ていますよ。自分の作品のコメントは,これからの自分の創作活動の原動力にさせていただいています。
4Gamer:
PV視聴者のコメントを見て,どのような感想を持つことが多いですか?
sasakure.UKさん:
やっぱり,自分の伝えたいものが人に伝わって,メッセージとかで直接感想をいただけるということは,なにより一番嬉しいことですね。皆さんにはいつも感謝しています。
4Gamer:
ニコニコ動画では,「*ハロー、プラネット。」が100万再生を達成しましたが,そのときの感想を教えてください。
僕も自分の動画の再生回数やコメント数をチェックすることはあるんですけど,100万再生ってイメージが沸かなかったんですよね。
でも,100万再生に届いたときは,皆が見てくれて積み重なっていく数字が,こうやって形になって現れるんだなあって,大きく実感しました。
4Gamer:
ニコニコ動画でのコラボレーションについてはどう感じていますか?
sasakure.UKさん:
やはり,コラボ力がすごいですね。
僕もたくさんの方に演奏していただいたり,歌っていただいたり,イラストを描いていただいたりしましたが,皆さん活動的で素晴らしいと思います。気に入った派生作品などは,僕は進んでブックマークをするようにしています。
今,アートワークやイラストレーションを,僕のアルバムのアートワークを手がけてくれている茶ころさんという方と,一緒に制作しているんですが,コラボのきっかけは,茶ころさんに「コラボしませんか?」というメッセージをいただいたことなんですよ。
4Gamer:
なんと。茶ころさんからのアプローチだったんですね。
sasakure.UKさん:
もともと,茶ころさんが「*ハロー、プラネット。」の絵を自分なりに描いたものがあって,僕はその絵を「ああ,いいなあ」って思って,デスクトップの壁紙にするくらい気に入っていたんですよ。
そこに,茶ころさんから「絵を使ってみませんか」みたいなメッセージがきたんです。
実は,僕は最初本人だと気がつかなかったんですけど,「こういう絵を描いています」って貼られていたURLをクリックした瞬間に,「あれ? どこかで見たことのあるイラストだな……」って。ウィンドウを閉じたらまったく同じ絵があって「あ,この人だ!!」と(笑)。これはコラボするしかないと思いましたね。
今では,なにかイラストの案やプロットがあったら,茶ころさんに相談するようにしています。
4Gamer:
アルバム「ボーカロイドは終末鳥の夢をみるか?」の注目ポイントを教えてください。
CDを手にしたときのワクワク感みたいなのを出したくて,デザイナーの方達といろいろ話して作ったんです。ジャケットワークも絵本のような形になっていて,ブックレットと合わせて一つの作品となるようなアルバム想定にこだわりました。
僕がボーカロイド活動を始めてから,終末シリーズの楽曲を手がけるまでの,集大成というべき作品になっています。
4Gamer:
これからも作曲活動を続けていくとは思いますが,今後の活動についてメッセージをお願いします。
sasakure.UKさん:
僕は楽曲の制作を,これまで自分が影響を受けた物語や,実際の経験・体験に基づいて行ってきました。
そういった要素も大切にしつつ,今後も新しい要素を取り入れながら,自分らしい作品を制作していこうと思います。
これからもどうぞよろしくお願いします!
4Gamer:
ありがとうございました。
冒頭でも書いたように,sasakure.UKさんの楽曲は「ミクうた、おかわり」に「*ハロー、プラネット。」と同名のミニゲームが,「もっとおかわり、リン・レン ルカ」に「モバイリ:センセーション(C.A.LLME-EDIT)」「ワンダーラスト(A.R.MAGE-EDIT)」の2曲が収録されている。
いずれもPSP用ソフト「初音ミク -Project DIVA-」を購入しないとプレイできない追加コンテンツではあるが,6月24日に廉価版である「初音ミク -Project DIVA- お買い得版」(税込3300円)が発売されたため,未プレイの人はゲームを体験する絶好のチャンスとなっている。
また,同じく6月24日には,PlayStation 3の高解像度で「Project DIVA」をプレイできる拡張ソフト「初音ミク -Project DIVA- ドリーミーシアター」の配信が開始された。こちらは「ミクうた、おかわり」「もっとおかわり、リン・レン ルカ」両方に対応しているので,sasakure.UKさんの楽曲をゲームで楽しめるようになっている。
sasakure.UKさんのファンはもちろん,このインタビューを読んでsasakure.UKさんに興味を持った人は,購入を検討してみてはいかがだろうか?
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初音ミク -Project DIVA-
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初音ミク -Project DIVA- ドリーミーシアター
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