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[TGS 2008#110]アクワイアが開発中の新作PCタイトル「ジパング -ZIPANG-」について,プロデューサーに現時点で話を聞けるだけ聞いてきた
だが,アクワイアといえば「天誅」「侍道」シリーズといった代表作を持ち,コンシューマ史上で大きな実績を上げてきたメーカーだ。そのようなメーカーが新たにPCでタイトルを出す,というのは割と珍しいケースだ。どういったコンセプトの作品を開発するつもりなのか,非常に気になるところ。
そこでTGS期間中,ブース内にいたジパングのプロデューサー薬師寺 健治氏に直接,いろいろと話を聞いてみた。現時点ではスクリーンショットもないため,文字ばかりの記事となってしまうのが恐縮だが,ゲームの雰囲気をつかんでもらえたら幸いだ。
チャレンジングな要素が詰まった
“戦国+ファンタジー”のアクションRPG
「ジパング -ZIPANG-」は,アクワイアが現在開発中の完全オリジナルタイトル。同社が得意とする“和モノ”な世界観ではあるが,「天誅オンライン」「侍道オンライン」といったものではない。プラットフォームに関しては,まずはPCでリリースすることを最優先。その後は反響にもよるが,後からコンシューマ版に対応させることも,あり得るとのことだ。開発進行度に関しては約15%で,まだまだこれからといったところ。とりあえず現在は,2009年中のCBTを目標に鋭意開発中のようである。
いったいなぜ,新規でPCに参入するのか。それは「アクワイアは昔からチャレンジングな行為を行っている会社であり,PC参入についても十分に現実味があると考えている」から,とのことである。その秘訣をあれこれ探ってみたところ,どうやらゲームシステム面に大きな自信を持ってそうな雰囲気。その詳細を詳しく聞けなかったのは,なんとももどかしい限りだが。
大まかなゲームジャンルは“アクション性のあるMMORPG”とのことで,キャラクターはスキルを繰り出しながら,リアルタイムで戦っていく。ソロプレイも十分に可能なバランスだという。これらの話を聞く限りでは,アジア系のクリックタイプのアクションRPGをイメージする人が多いだろう。だが薬師寺氏によると,そういったほかのタイトルとは大分印象が異なるようだ。うーむ。
クラスやスキルなどの詳細については,今後変更される可能性が高いため,まだ言えないようだ。コンセプトアートやタイトル名などの数少ない情報を見る限りでは,天誅や侍道にも通じる,戦国時代をモチーフにしたクラスが多いのかと思いきや,実際にはファンタジーの要素も取り入れているという。確かにそれならば,クラスなどの候補は一気に増えそうである。
RvRでは一兵卒のみならず
大名に成り上がっての“国盗り”も……?
このRvR関連について薬師寺氏にあれこれ探りを入れてみると(いや別に悪いことをやっているわけではないのだが),少なくとも構想レベルではかなりのアイデアを抱えているようだ。
まだ企画段階という点をあらかじめ念押ししておくが,それらの中でも強く興味を抱いたのは,プレイヤーキャラクターが一兵卒を超える力を手に入れられる,という部分。もしかすると,一兵卒から大名に成り上がって,戦国時代さながらに“国盗り”が行えるようになるのかもしれない。
仮にそうだとすると,相当面白いことになりそうである。そもそも,プレイヤー間にこういった明確な従属制度を取り入れているタイトルは,「君主」や「Asheron's Call」などがあるものの,一般的には珍しいシチュエーションといってよい。
これまでリリースされてきた多くのRvR系タイトルは,有名武将やお気に入りの国家に従属するという形での参戦であった。しかし,自らが大名となって戦略的なプレイを行ったり,あるいは一兵卒として戦場を転々としたりといったプレイスタイルを選べるとしたら,どんなに素晴らしいことだろうか。少なくとも個人的には,かなりの確率でハマってしまいそうだ。
その他の話としては,自分が所属している団体にどの程度貢献しているかによって,キャラクターレベルとは別にランクのようなものが決まるといったものを考えているらしい。そしてこのランクが上がると,ゲーム内でさまざまな恩恵を受けられるとのこと。例えば,売店で購入できる品揃えが増えたり,特別なクエストが発生したりするのだろうか。
また,国によって特産品などの地域特性が違っているとか。ということは例えば,銀や鉄などの産出量が高い国と,自分の所属国が敵対してしまうと,武器や防具などを手に入れられなくなってしまうのかもしれない。さらに話を進めるとその場合,大名は同盟を結んで流通経路を開くか,あるいは逆に支配下に置くか,などといった選択を迫られることになるのだろうか(筆者の妄想である)。なんとなく「Civilization」っぽい思考だが,MMORPGや既存のRvR系タイトルで,こういった可能性をあれこれ想像できること自体に,思わずワクワクさせられてしまう。
純国産タイトルということもあるし,いずれ新情報を公開できるタイミングが来たときに,薬師寺氏にはまたあらためて詳しい話を聞ければ,と思った次第である。今からその日を楽しみに待ちたい。
「ジパング -ZIPANG-」ティザーサイト
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