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[GC 2008#06]ついにGames Convention 2008開幕 〜 前途に暗雲立ちこめる
Games Conventionの最大の魅力は,各社が自社制作のゲームを,誰でも遊べる形で展示することだ。今回も,会場をざっと見ただけでもElectronic Artsの「Spore」をはじめ,Activision Blizzardの「Call of Duty: World at War」や「StarCraft II」,Sony Computer EntertainmentのPLAYSTATION 3専用タイトル「BigLittlePlanet」に到るまで,実際にGames Conventionに訪れたゲームファン達が,各社自慢の看板タイトルを心置きなく遊べるようになっているのだ。
ただ,出展するゲーム企業にとっては,ドイツでも比較的田舎とされる東南部に位置するライプツィヒで毎年イベントを開催しても,新しいファン層を取り込むのは限界があるのではという懸念も出始めている。また,海外はおろかヨーロッパ大都市への直行便も少ない人口50万人の中堅都市では,海外から参加するすべての業界関係者を収容できるホテルの絶対数が足りず,とくに今年は数十キロ離れた近隣の街に宿泊しているという話をよく耳にする。
実際,ドイツで経済活動を行うゲーム企業からなる業界団体「BIU」は2009年から,イギリスやフランスからもアクセスしやすい西部の玄関都市ケルンで独自のゲームイベント「GAMEScom」を開催することを表明しており,Games Conventionの来年以降がどのようになるのかは,まったく不透明といったところだ。BIUにはNintendoやMicrosoftなどのパブリッシャが参加しているが,すでにNintendoは今年のGames Conventionから撤退しており,ショーフロアの賑やかさにも陰りが見える。
今後の展望に関しては,20日早朝に開かれたオープニングカンファレンスでも,Leipziger Messeに対してドイツの各メディアから多くの質問が投げかけられたが,「今年のGames Conventionの展望についての話をしたい」と,Leipziger Messe社長のウルフガング・マーティン(Wolfgang Marzin)氏は一切のコメントを拒否している。これまで無難に拡大してきたGames Conventionだが,「ヨーロッパ最大のゲームイベント」として存続していくのは難しそうだ。
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