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[GDC 2009#06]Deep Silverがプレスイベントで正統派RPG「Risen」を初公開
Deep Silverのラインナップの中で最も期待できそうな新作は,2008年8月に存在が明かされた正統派RPG「Risen」だろう。
Risenの開発元Piranha Bytesは,日本でも知名度の高い「Gothic」シリーズが代表作。この作品は自家製ゲームエンジンを用いた深みある雰囲気の世界観や,リプレイバリューの高さなどが受けて多くの固定ファンを獲得している。
新作のRisenでは,中世の地中海を運航していた帆船が座礁してしまい,謎の火山島に打ち上げられた主人公が,島に溢れかえる凶暴な野生動物やモンスター達と戦いつつ冒険するというストーリーだ。
島では古代遺跡の財宝を巡って二つの勢力が激しい闘争をしており,住民達は,その横暴な指導者達の脅威に怯えているという状況で,まさしく行き場のない孤島でプレイヤーが活躍していくことになる。四つのチャプターに分かれた壮大な物語になるようで,シングルプレイに特化した正統派のロールプレイングゲームを楽しめそうだ。
家の前をホウキで掃いているNPCなど,その細かな日常の描写に,やはりPiranha Bytesらしさが垣間見える。Gothicシリーズ同様,プレイヤーの活動や選択にNPC達が反応する「評判システム」が,本作のコアになりそうだ。
島に流れ着いてしばらくすると,女性NPCが暴漢に襲われているシーンに出くわすのだが,彼女を助けることでチュートリアルがスタートする流れとなっていた。ここで面倒くさがって見殺しにするか,もしくはのちのち彼女を殺してしまうことも可能なのだが,そうした行為の積み重ねによって,住民達のプレイヤーに対する態度も大きく変わっていくわけだ。
グラフィックスはなかなかのもので,木漏れ日の露光オーバーを表現するときなどに使用されるHDR(ハイダイナミック・レンジ)レンダリングなどは見ごたえがある。樹木や雑草などのオブジェクトも多く,鬱蒼とした雰囲気がよく表現されているといえる。
開発者に制作状況を質問しているときに“偶然”判明したことだが,本作はXbox 360での年内リリースを目標に開発されており,なんとPC版の開発は未定なのだという。PCで培ってきたGothicファンにとっては非常に残念なニュースであろうが,いずれ移植される可能性もあると信じ,気長に新情報を待っていよう。
DS版は,昔のDukeシリーズらしさを演出したもので,かなりオーソドックスな印象を受ける。一方のPSP版は,主人公デュークの頭上の少し高めの位置にカメラを置いたような三人称視点で,ジェットパックで飛び回るなど,ある程度オープンワールドな世界を楽しめそうだ。
ロケットランチャーを含め,双方のバージョンで武器さえ完成していないような状況だったが,開発者は「Duke Nukem Foreverのように発売時期を引き延ばしたりしない」と,9月のリリースに向けて自信満々の様子だった。
- 関連タイトル:
Risen
- 関連タイトル:
Duke Nukem Trilogy: Critical Mass
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