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アメコミ世界のMMORPG「DC Universe Online」で無料プレイが可能に。スーパーヒーローになりたい「海外ゲーム四天王」は,試してみるしかない
今週の「海外ゲーム四天王」は,Sony Online Entertainmentが正式サービス中のMMORPG「DC Universe Online」を紹介しよう。2011年1月に正式サービスが始まった本作だが,11月11日に基本プレイ料金のFree-to-Playが導入された。無料会員は,月額で料金を支払っているプレイヤーに比べて制限があるものの,ちょっと試してみるにはもってこいの作品になったのだ。アメコミや映画で有名なスーパーヒーローやヴィラン(悪人)となって,メトロポリスやゴッサムシティで大暴れできるという本作だけに,アメコミファンにはたまらないものがあるはずだ。
そんなDC Universe Onlineを,なんとなく自分がスーパーヒーローなのではないかと思っているライターの朝倉哲也氏が紹介しよう。
メトロポリスやゴッサムシティで激しく戦おう
「DC Universe Online」は,アメリカンコミックや映画でおなじみのスーパーヒーローやヴィラン(悪人)と一緒に,さまざまなクエストを楽しむという,ファンにとってはまさに夢のようなMMORPGだ。バットマン&ロビン,スーパーマン,スーパーガール,ワンダーウーマンらと共にエイリアンから町を守ったり,あるいはジョーカー&ハーレイ・クイン,レックス・ルーサー,スケアクロウなどと一緒に,人間をミュータント化して暴れたりなど,まさにアメコミの世界にどっぷりと浸かったプレイが出来るのだ。うう,たまらない。
というわけで今週の「海外ゲーム四天王」は,そんなDC Universe Onlineを紹介しよう。これまで何度も記事に取り上げてきた本作だが,ご存じのように2011年1月に正式サービスが開始されたものの,2011年11月1日に料金体系が一新,月額課金制からFree-to-Play,つまり基本プレイ料金無料になったのだ。これはどう考えても,遊ばないわけにはいかないだろう。ちなみに課金オプションもあり,月額14.99ドルのLegendary会員が用意されており,また,ゲームに5ドル以上支払った場合,Premium会員として登録される。それぞれインベントリのスロット数や作成可能なキャラクターの数などに差があるが,詳しくは「こちら」のページを参照してほしい。
「DC Universe Online」公式サイト
本作はプレイヤーが有名スーパーヒーローになれるわけではなく,彼らと一緒にさまざまな冒険をすることになる。ゲーム開始後のキャラクター作成画面では,まずヒーロー側に参加して正義と自由を守るか,ヴィラン側に入って暴れ回るかを選択する。
その後,自分のキャラクターが師匠(メンター)と仰ぐヒーロー,またはヴィランを選ぶのだ。ヒーローとしてはスーパーマン,バットマン,ワンダーウーマンが,またヴィランではジョーカー,レックス・ルーサー,Circe(ワンダー・ウーマンに登場する,魔法を使う美女)のそれぞれ3人が用意されており,誰を選択するかでメインミッション(クエストのことを,DC Universe Onlineではミッションと呼んでいる)が変化する。
続いてヒーロー(またはヴィラン)にとって重要な「コスチューム」の作成だ。これは,いかにもアメコミ風のやたら濃いものばかりなので,ワビサビを大切にする日本人プレイヤーはちょっと悩んでしまいそうだが,自由度がかなり高いので,ほかのプレイヤーと外見が同じようになってしまうことはまずないだろう。その反面,体型や顔の作りなどに関する自由度は低めで,最新タイトルにしてはやや残念だ。
DC Universe Onlineには,一般的なMMORPGのように,戦士や魔法使いといったクラスはなく,攻撃方法は自由に選択できる。炎や氷を撃ち出したり,巨大なハンマーを振り回したり,2丁拳銃やマーシャルアーツを使いこなしたりと,攻撃のバリエーションは豊富で,派手なものが多い。
戦闘はやはりアメコミヒーローの登場する作品らしく,かなりスピーディでパワフルだ。RPGやMMORPGの中には,魔法攻撃の詠唱などに時間がかかるものが多いが,本作では,ほとんどの攻撃がボタンを押すと同時に発動する。中には1秒程度の“チャージ”(長押しによる溜め)が必要なものもあるが,多くがワンボタン,またはマウス左右クリックの組み合わせによって簡単に発動する。FPSのようなフリーターゲットシステムが採用されていることもあって,アクションゲームばりの戦闘が楽しめるのだ。
ゲームはチュートリアルゾーンから始まる。ここでプレイヤーは,地球を侵略しようと侵攻してきたエイリアン「Brainiac」と戦うことになるのだが,このBrainiacというエイリアンは,ヒーローとヴィランに共通する敵なので,プレイヤーがヒーロー,ヴィランのどちらを選択してもチュートリアルの内容は一緒。とりあえず指示に従って戦い,ゲームの基本操作を覚えよう。
これを無事終えると,いよいよ本格的にゲーム開始だ。スタート地点は,スーパーマンならばメトロポリス,バットマンならゴッサムシティといった具合に,キャラクター作成時に決めた師匠によって変化する。さあ,目の前に広がるのは,まごうことなきアメコミの世界。夢の世界で,さまざまなミッションを進めていこう。
ミッションの多くはソロプレイで十分に進められるが,ストーリーに沿って進んでいくメインミッションの最後には,たいていの場合,強力なボスが待ち構えている。このボスは,数多くのスペシャルスキルを使いこなす手強い相手だけに,仲間とパーティを組んで戦ったほうが有利だろう。自分の持っているスーパーパワーを駆使すれば必ず勝てるはずだが,たとえ負けても,再挑戦が可能な場所からすぐにスタートできるので,めげずにがんばりたい。
現在のところ選べるサーバーは少なく,USまたEUサーバーだけで,それぞれにPvEとPvPサーバーが一つずつ用意されている。日本からプレイするならUSサーバーが無難だろう。NPCの敵を相手にミッションを楽しみたければPvEサーバーを,ヒーローとヴィランの対人戦闘が楽しみたいならPvPサーバーを選択するのが基本だ。
かなり話題になった作品だけに,2011年11月11日のFree-to-Play開始と同時に,メーカーの予想をはるかに超えるプレイヤーが押し寄せたらしい(公式発表では100万人!)。そのため,ログインできなかったり,クライアントがクラッシュしたりというトラブルが発生し,前途多難な門出となってしまったが,サーバー増強やパッチなどによって,今ではほとんどの問題が解消されたようだ。現在のところ,日本時間の21:00から1時間程度のサーバーメンテナンスがほぼ毎日行われている。当然ながら,この時間帯はプレイができないので注意しよう。
上記のように,無料プレイヤーはキャラクターを二人しか作成ができなかったりなどの制限があるが,筆者が実際にプレイした限りでは,ほとんどデメリットを感じなかった。アメコミファンだけでなく,ファンタジーばかりのMMORPGに飽きてしまったゲーマーなどには絶対オススメの作品なので,ぜひプレイしてほしい。
DC Universe Onlineは,日本語Windowsでクライアントを起動させると,クラッシュしてしまう場合がある。これについてはWindowsのシステム・ロケール設定を変えるだけで簡単に回避できるので,その方法をお教えしよう。対象は,Vista以降のWindowsだ。
まずコントロールパネルから,「時計,言語,および地域」を選択し,「地域と言語」をクリック。続いて「管理」タブをクリックすると,そこに「Unicode対応ではないプログラムの言語」という項目があるはずなので,「システムロケールの変更」ボタンを押して,「英語(米国)」に変更しよう。OKボタンを押してPCを再起動すれば,DC Universe Onlineが起動するはずだ。
なおシステムロケールを英語にすると,ほかのアプリケーションで文字化けが発生してしまうなどの問題が起きる場合もあるので,以上はあくまでも個人の責任において行なってほしい。
参考
http://windows.microsoft.com/ja-JP/windows-vista/Change-the-system-locale
■■朝倉哲也(ライター/四天王)■■
アクションゲームからMMORPG,アドベンチャーからストラテジーまで,なんでもプレイする雑色系ライター。年季の入ったPCゲーマーでもあったが,最近はコンシューマ機のゲームもプレイするようになったので,そのオールラウンダーぶりをますます強くしている。
※初出時,Premium会員を「月額」と表記していましたが,正しくは記事のとおりです。お詫びして訂正します。
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DC Universe Online
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