インタビュー
三国同時&人数無制限!「SEKIHEKI」大型アップデート「UPDATE Ver.10 要塞争奪戦・子午谷」の詳細,6月の1周年に向けロードマップも公開
「SEKIHEKI」は,その名からも想像がつくとおり,三国志(正確には三国志演義)をモチーフにしたMMORPGである。一般的なMMORPGのシステムを踏襲してはいるが,戦闘はアクション性の高い独自方式をとっており,本作の最大の魅力は,プレイヤーが所属する国別に覇を競う「国戦」をはじめとする対人戦要素となっている。Ver.10では,この対人戦に「子午谷(しごこく)争奪戦」という新機軸の大規模戦闘が追加された。
また,本日4月28日には,今後の展望を含んだ「ロードマップ」が公開される。新戦場,要塞争奪戦の新マップ,新システムの導入といったアップデートが,サービス開始から1周年を迎える6月まで過密スケジュールで進んでいくようだ。
今回は,シーアンドシーメディアの「SEKIHEKI」プロデューサーである森下竜登氏に,新規アップデートの内容と今後の展開について聞いてきた。Ver.10から1周年となる6月22日までのアップデートは,生まれ変わるSEKIHEKIという位置づけになるのだという。
大規模対人戦闘の新機軸「子午谷争奪戦」の内容は?
■子午谷争奪戦概要
魏・呉・蜀,三国に士官しているレベル60以上のユーザーが参加できる大規模対人戦システム。これは毎週1回の開催となり,制限時間は2時間。マップ中央部分要塞「子午寨」(しごさい)を占領し,さらに「子午寨」を維持したままで残った敵本陣近くの拠点のうちいずれか一方を占領すれば勝利となる。制限時間内に勝利条件を満たせなかった場合は引き分け。引き分けの場合でも,個人単位での戦いにおける貢献に応じた報酬は手に入るようになっている。
■子午谷争奪戦の報酬
子午谷争奪戦での活躍で得られる報酬は,高レベル帯の貴重な装備関連が中心。新たな装備となる「勲章」の製作に必要なレシピ,素材,成長素材といったものも入手可能だ。さらに,勝利国だけが受けられる専用のクエストもあるという。
実際の戦いについては,中央の「子午寨」奪取までは参加人数が多く,力のある国が有利であるものの,「子午寨」を占拠した国は二つの勢力から攻められて数的不利な状況になると予想される。ただし,勝利するのはただ一国であるため,「子午寨」を攻める側の二国にしても完全な協力体制を組めるわけではない。結果,流動的に敵味方が入れ替わり……。というように,単純な戦いだけで勝負が決まるわけではないのが面白い点だ。参加するプレイヤーの人数や質でも戦況は変わってくるので,毎回違った展開の戦いができるというわけである。
また,マップ各所に存在する資材を集めて「子午寨」の防衛強化,中立勢力として登場する五斗米道(ごとべいどう)を味方につけて援軍を召喚,といったことができるのも特徴だ。レベルが低かったり,戦闘が苦手という人でも,裏方として戦いに貢献することができるのである。前線で戦う者と裏方として戦いを支える者,仲間との連携が勝利を呼び込む肝になるだろう。最初は何をすればいいのか分からないといった混乱もあるとは思うが,いずれは軍団というコミュニティを中心に,洗練された戦術が生み出されるはずだ。
制限時間は2時間ということで,「子午谷争奪戦」について,実際に勝利条件を満たすのは難しいのではないか? と聞いてみたところ,森下氏は参加人数が少なすぎると難しい可能性があるかもしれないとの認識を持っているという。そのため,キャンペーンやイベントなどで盛り上げていき,大規模対人戦をしたくて集まってくれるプレイヤーとコミュニティを大事にしていきたい,ということだった。
三国志でもキーとなっている二つの戦場を追加
一つめは,呉軍の名将・呂蒙の計略で,荊州最後の地である麦城へと追い込まれてしまう関羽最後の戦いを扱った「麦城の戦い」。プレイヤーは,関羽とその養子である関平を救うべく戦場に赴くこととなる。
この戦場では,戦場での戦いの最中,ある基点に達すると,参加した各プレイヤーで多数決を取る場面があるという特殊な仕掛けが用意されている。選択によって戦況は変わり,本来ならここで敗北して斬首されてしまう関羽が生き残るという,ifのストーリーが楽しめるのが特徴だ。対象レベルは75以上と高レベル向けで,参加人数は6〜9人だ。
これら二つの戦場では,報酬として高レベル帯の装備品が手に入るとのこと。物語の分岐をいろいろと試しながら,何度もチャレンジすることになりそうだ。
その他,Ver.10での細かな仕様変更について
プレイヤーからの要望でとくに多かったものを,Ver.10で仕様変更という形にしてゲームに反映させているという。
■Ver.10での主な仕様変更点
- PK(無差別対人戦)可能レベルの上限を今までの16から40へ引き上げ
- 経験値のデスペナルティ適用レベルも16から40へ引き上げ
- デスペナルティとなる経験値のロストを5%から1%へ引き下げ
- バッグの最大マス数を120から132に増加
- 「漢軍殿戦」と「落凰坡の戦い」の二つの戦場の開放人数が6人から2人に
- ターゲットに背中を向けている状態でのスキル使用時,自動的にターゲットのほうに向き直る機能の追加
デスペナルティの緩和については,これから増える新マップや新戦場など未知の場所にどんどんチャレンジしていってもらいたい,ということから導入となったようだ。とくに高レベル帯のユーザーにとって5%というデスペナルティは厳しいものだったので,うれしい仕様変更といえるだろう。
バッグ拡張クエストが追加されることに伴って,バッグの最大マス数が増える。バッグは課金アイテムとしても存在しているが,レベル13と26でそれぞれ1回受けられるこのクエストをクリアすると,無料バッグのマス数が増えるのだ。
「漢軍殿戦」と「落凰坡の戦い」という二つの戦場は,難度としてはそれほど高くない場所。今まで開始人数がネックとなっていた部分が緩和され,気軽に楽しむことができそうだ。この二つの戦場が好評なようなら,今後も人数制限を緩和した戦場を増やしていく予定であるという。
最後の自動的にターゲットの方向に向き直る機能については,「SEKIHEKI」の特徴的なPvPの戦闘システムの根幹にも影響する部分だ。今までは武器によって攻撃範囲(多くはプレイヤーの前方180度の半円形)が決まっていて,背後など攻撃範囲の死角にいる敵に向かってはスキルを発動できなかった。今回の仕様変更では,死角の敵に対してもスキルを使うことで自動的に相手のほうに向き直って攻撃できるようになるのだ。
なぜここで戦闘システムの仕様変更なのか,森下氏に詳しく聞いてみた。
「既存の戦闘システムは上級者には好評でした。賛否あるとは思いますが,今回は初心者向けに一段階イージーにしたい考えです。現在は,サービス開始当初とは違い,武器も多く実装されて効果もさまざまなスキルが存在しています。例えば1対1の戦闘であっても,初期の頃と変わってきているんですね。以前は,激しく動き回って敵の攻撃を回避するようなスタイルが一般的でした。今もそういった戦いをしないわけではないのですが,それよりも自分が使えるスキルをどう組み合わせて使うのかが重要視されているようです。自動的にターゲットの方向に向き直る機能といいましても,武器の射程範囲は変わりませんので,スキルを使って距離を縮める,または離すといった方面で"駈け引き"を楽しんでいただければと思っています」(森下氏)
6月22日「SEKIHEKI」1周年に向けた新たなる動き
冒頭でも述べたが「SEKIHEKI」は,MMORPGにある戦闘や生産といった要素がふんだんに盛り込まれたタイトルである。1周年までの道のりでは,その中でも多くのプレイヤーに支持されている対人コンテンツをメインで強化していくらしい。クリックゲームでもノンターゲッティングでもない絶妙な戦闘バランスの"駆け引きアクション",大規模な集団戦闘も可能! と聞くと,確かにわくわく感が止まらない。
具体的には,まずVer.10の「要塞争奪戦・子午谷」と同パターンの戦場として,5月に「要塞争奪戦・七星湖」,6月に「要塞争奪戦・白帝城」を実装する予定。合計3種類となる要塞争奪戦は,それぞれ開催する曜日が異なるという。戦術・戦略が異なる要塞争奪戦を毎日のように楽しめる日が続きそうだ。ちなみに,白帝城ではキャラクターのステータスを大きく引き上げてくれる新しいシステムに関連するクエストも追加されるらしい。
さらに国戦や要塞争奪戦といった大規模戦闘だけでなく,小〜中規模戦闘にもスポットを当て,面白さをグレードアップさせたいという。こういった趣旨から,5人パーティ単位で挑む競技大会,運用チームが主催する対人トーナメント,さらには軍団単位での競技大会なども企画中とのこと。1対1から100対100,さらに人数制限なしの領域まで,さまざまなレベル帯に対して魅力的かつ面白い戦いを提供したい,と森下氏は語っていた。大規模戦争の国戦を一つのゴールと捉えたとき,小さなコミュニティで仲間とレベルを上げていき,国に所属し軍団という大きなコミュニティに入り,そして国戦に参戦というステップになる。このステップをイベントやキャンペーンを段階的に行うことでユーザーに意識してもらい,ゲームを活性化させる狙いもあるのだろう。
アップデートだけでなく,5〜6月のアップデートに合わせて「新規プレイヤーに向けたキャンペーン」「結義結成キャンペーン」「軍団結成キャンペーン」といったコミュニティに関連した各種キャンペーンを実施していく。今回のアップデートで力を注いでいる対人要素は,やや高レベル帯のユーザーが主な対象だ。クエストが豊富なため,普通にプレイするだけでもすぐにたどり着けるレベルだが,このキャンペーンを活用するとより効率的にレベル上げができるようになっているのだ。
最後に,森下氏からユーザーに向けてのメッセージをいただいたので掲載しておきたい。
「今まで「SEKIHEKI」を牽引してきたのは,国戦をはじめとする多人数で楽しめる対人要素です。お客様の間でも,毎週行われている国戦に合わせて,1週間の間にクエストをこなしたり,戦術を練ったりということが行われているようです。これは,ゲームシステムとして強制されているものではありません。国戦を勝つために,同じ国のプレイヤー同士が自発的に話し合いを行っていただいているんですね。そういったお客様たちが今の「SEKIHEKI」を盛り上げてくださっていることに感謝しております。私達運営チームとしましては,そういったお客様の意見も取り入れながら,共に「SEKIHEKI」を作っていく,というスタンスで歩んでいけたらと考えております。ゲームの面白い部分は1つでも増やし,不満と感じる部分は一つでも解消できるよう努力してまいりますので,今後ともよろしくお願いいたします」
ソロでも充分楽しめる「SEKIHEKI」であるが,ユーザーが作り出したコミュニティの存在がゲームに味付けを与え,より面白い方向へと導いているのだろう。今後新規ユーザー向けキャンペーンも行われるようなので,三国志が好きな方はもちろん、対人戦に興味があるなら,この機会に「SEKIHEKI」に触れてみてはいかがだろう。
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