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ウリはグラフィックスだけじゃない。分隊火器やアドオンといった要素が興味深いオンラインFPS,「SEVEN YEARS OF WAR」の概要を紹介
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印刷2008/02/18 23:10

プレイレポート

ウリはグラフィックスだけじゃない。分隊火器やアドオンといった要素が興味深いオンラインFPS,「SEVEN YEARS OF WAR」の概要を紹介

画像集#023のサムネイル/ウリはグラフィックスだけじゃない。分隊火器やアドオンといった要素が興味深いオンラインFPS,「SEVEN YEARS OF WAR」の概要を紹介
 「S.O.W(SEVEN YEARS OF WAR)」(以下S.O.W)は,CJインターネットジャパンがオンラインゲームポータルサイト「ネットマーブル」を通じてサービス予定の,新作オンラインFPSだ。これまでに公開された情報は少なかったが,1月24日から1月31日までの期間で行われていた2次フロンティアテストによって,ゲームの概要が見えてきた。同テストのレポート記事をお届けしよう。


美麗なグラフィックと5.1chサラウンド対応の音声出力


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 当初から,ハイレベルなグラフィックスがウリのオンラインFPSとしてアピールされていたS.O.W。グラフィックスに関しては,個人的に「(ゲームに関しては)チープすぎなければ別にいいかな……」と考えている筆者ではあるが,もちろん,綺麗に越したことはない。
 では,実際のところS.O.Wのグラフィックスはどうなのか。結論を言わせてもらえば,本作のグラフィックスクオリティは,基本プレイ料金無料のオンラインFPSとしては,間違いなくトップクラスのものだった。これに関しては言葉を並べて説明するのも冗長だろうし,スクリーンショットで実際のゲーム画面を見てもらうのが手っ取り早いかもしれない。ほら,なかなかのモノでしょう?
 ちなみにスクリーンショット撮影時の設定は,解像度が1280×960ドットで,画面効果は全てhigh。PCのスペックに少し不安があったのだが,思いのほかスムースに動いてくれた。グラフィックスのクオリティの割には,クライアントの動作は重くないという印象だ。

 なおS.O.Wは,5.1chのサラウンドに対応している。筆者のゲーム環境は残念ながらそれに対応していないため,その威力を確認することはできなかった。5.1chサラウンドが生み出す臨場感に関心がある人は,オープンβテストや正式サービスを通じて確認してほしい。

このクオリティのオンラインFPSが基本プレイ料金無料で遊べるというのは,それだけでもなかなかに魅力的だ
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スポーツ系? リアル系? それとも……?


 最近では日本でも,さまざまなオンラインFPSがリリースされているが,一口にオンラインFPSといっても,そのプレイフィールは驚くほど異なるものだ。ここでは,S.O.Wの特徴とプレイフィールをざっくりと紹介しよう。2次フロンティアテストに参加できなかった人は,プレイしたことのある同ジャンルタイトルを思い出したりしつつ,本作がどのようなタイトルなのかを想像してみるといいだろう。


■操作体系はオーソドックスだが
■スタミナゲージの存在に注目

キャラクターの挙動に目立った癖はないが,スタミナゲージ(画面左下)が面白い。機動力がある意味で制限を受けるため,戦術にも少なからぬ影響を及ぼしそうだ
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 本作の操作体系は,ごくオーソドックス。W/A/S/Dキーが移動,左クリックが射撃,右クリックが装備中の武器のアドオン(スナイパーライフルならズームイン/アウト)に対応している。
 キャラクターは重装備の兵士らしく,移動速度は速くもなく,遅くもなくといった感じ。足音を消してゆっくりと歩くことはできないが,左Shiftキーを押して移動すれば走る。とはいえ,銃弾を回避できるほど素早く移動できるわけではなく,走っている間はスタミナゲージが消費され,ゲージがなくなると強制的に通常移動状態に戻る。具体的に説明するなら,「WarRock」の操作感覚から「もっさり感」と前転/横転を除いた感じで,スタミナゲージの消費速度はさほど速くないため,移動時のストレスはほとんどない。
 そのほかのアクションとしては,左Ctrlキーでしゃがみ,Spaceバーでジャンプができる。ともにレスポンスは良いが,ジャンプの滞空時間は比較的長めだ。


■キャラクターはややタフな印象
■急所を確実に打ち抜くテクが要求される

狙いすました一撃よりも,近〜中距離からの乱射戦が基本となりそうなバランスに思えた
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 銃撃戦に関しては,一発の銃弾で勝負がつくケースよりも,数発命中させてようやくトドメが刺せる場合が多い。むろん,武器の威力や当たりどころ(ヘッドショット,近距離でのショットガン直撃,スナイパーライフルによる狙撃など)によっては即死することもある。個人的には,「ややキャラクターがタフだな」と感じた。
 キャラクターのタフさは,サドンアタックのそれに近い印象だといえば分かりやすいだろうか。つまり,急所に一撃入れればあっけなく倒せるが,外せばなかなか倒せないというものだ。とはいえ,筆者がプレイしたときには,サーバーの状態が万全とは言えなかったので,若干認識のズレがあるかもしれない。その点はご了承を。


■ゲームモードは占領戦とデスマッチの2種類
■いずれもチームプレイに重きの置かれたデザイン

 ゲームモードは,占領戦/デスマッチの2種類が実装されていたが,モードの違いによる,ゲーム性の大きな変化は見られなかった。どちらのゲームモードでも,拠点あるいは要地の制圧/維持(場合によっては奪還)が最重要となり,前線の状況に応じて,互いのチームが攻守を入れ替えながら戦闘を展開していく。どちらかというと,個人技で押していくよりは,チームプレイが重視されるタイプのタイトルといえよう。


●占領戦

これはTPの目印となる旗。この近くにプレイヤーが一定時間留まることで,TPを占領できる
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 占領戦は,敵チームの拠点を占領することを目的としたモードだ。拠点はTacticalPoint(以下TP)とOutPost(以下OP)の2種類がある。
 TPはその名のとおり,戦術目標。TPを占領し,その状態を一定時間維持すれば,そのチームの勝利となる。
 一方のOPは,勝敗には直接関係しないものの,占領すれば分隊火器に分類される強力な武器が支給されるほか,リスポーンポイントとしても機能する。勝敗のゆくえを左右しかねない要素といえるだろう。
 ちなみに,占領戦モードはラウンド制となっており,各ラウンドの勝敗が決するとTP占領状態がリセットされ,プレイヤーキャラクターはデフォルトのリスポーン地点に戻されて仕切り直される。最終的に,勝利ラウンド数が多いチームが勝利となる。
 占領戦では,「SPECIAL FORCE」「サドンアタック」のように個人の力がチームの命運を握ることは少ない。もちろん,練度の高いプレイヤーはチームに勢いを付けてくれるが,的確な援護射撃を行う仲間がいなければ,TPの維持は難しい。
 TPの奪還に関しては,その傾向がより顕著に表れる。チームの連携がうまくとれなければ,一度押されると「お手上げ」状態になりがちだ。


●デスマッチ

自軍のOP付近まで攻め込まれるときつい。OPから分隊火器を取り出している間に襲われることも……
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 デスマッチモードは,設定されたキル数に到達する早さを,互いのチームが競うモードだ。マップにOPが存在するので,チームワークを無視して,各自が好き勝手に個人技を発揮するわけにもいかない。システム的に「チームプレイ重視」という意味で,ゲーム展開は占領戦とさほど変わらず,例えば「サドンアタック」のデスマッチとは,若干毛色が違う。
 とはいえ,チームワークを意識しつつ,キルすること/キルされないことを第一に考えねばならない緊張感は,当モードの最大の醍醐味といえるだろう。


■計五つのマップは比較的広め
■チーム戦を楽しみやすいデザインだ

「全体マップ→ミニマップ→表示を消去」といった具合に,Mキーを押すごとに地図の表示が切り替わる
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 2次フロンティアテストの段階では,占領戦用が三つ,デスマッチ用が二つの,計五つのマップが用意されていた。各マップは基本的に広めで,まだマップの構造を熟知していないせいもあるかもしれないが,「箱庭」っぽさはあまり感じられなかった。大きな戦場の一部を切り取ったようなマップ,というイメージである。
 オブジェクトのバリエーションはなかなか豊富で,配置パターンも不自然さを感じさせないものである。実際の戦場の雰囲気は,スクリーンショットを見て確認してほしい。

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■戦局を左右する多彩な武装
■アドオンと分隊火器が興味深い

 戦場に携帯していける武器は,主武器(アサルトライフル),補助武器(ハンドガン),ナイフ,ハンドグレネードがそれぞれ一つずつ。武装の組み合わせは3セットまで登録可能で,ゲームに参加している間でも切り替えが可能だ。
 登場する武器の名前や形状は,基本的に実在するそれが意識されたもの。ゲームの舞台は2015年だが,2次フロンティアテストの段階では,近未来的なハイテク兵器は確認できなかった。


●分隊火器

 分隊火器は,OPを占領することで支給される特殊な兵器で,運用次第では圧倒的な威力を発揮する。2次フロンティアテストで確認できたものは,ショットガン,マシンガン,スナイパーライフルの3種類だった。これらは,チーム内で一度に使用できる人数が制限されており,OPを占領すれば誰でも使えるというわけではないのだが,結束力の強いチームが効果的に運用すれば,確実に戦力アップにつながるものである。
 ショットガンは突破口を開く強力な武器として活用できるし,マシンガンは比較的扱いやすく,安定した戦果が期待できる。スナイパーライフルは,敵の攻撃範囲外から一方的にキル数が稼げるかもしれない,切り札的なアイテムとして利用可能だ。武器の役割を意識しつつこれらを使いこなせば,本作のチーム戦はより楽しくなる。どちらかというと,個人技よりもチームワークが問われる印象のある本作だが,この分隊火器に関しては,腕に自信のあるプレイヤーが利用したほうが,いろんな意味でエキサイティングな展開になるだろう。

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各チームに1丁ずつしか支給されないスナイパーライフルは,その性能の高さから大人気。手に入れて満足するだけではなく,きっちりと仕事をしたい
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誰がどの分隊火器を持っているかは,随時確認可能だ。分隊火器の特性を考慮しつつ,状況に応じた戦術を取ろう


●アドオン

 S.O.Wでは,武器に「アドオン」という追加機能が付与されている。武器によって効果は異なるが,いずれも右クリックで使用可能だ。
 アドオンの種類としては,サイレンサー,ドットサイト,レーザーサイト,グレネードランチャーなどがあり,ハンドグレネード系の武器には,下手投げというアドオンが設定されている。
 武器によっては,アドオンの使いどころの判断が難しいかもしれないが,うまく活用できれば,戦闘をより有利に展開できることは間違いない。単体の火力や命中率のみを見て武器を選ぶのではなく,自分のプレイスタイルやアドオンを考慮しつつ,武装を選べるのは,なかなか面白いところだ。実装される武器(およびアドオンのバリエーション)が増えていけば,武装選択の面白味はより深いものになっていくだろう。

画像集#016のサムネイル/ウリはグラフィックスだけじゃない。分隊火器やアドオンといった要素が興味深いオンラインFPS,「SEVEN YEARS OF WAR」の概要を紹介
筆者個人のお気に入りは,見た目が格好いいレーザーサイトと,使い勝手が良いドットサイトだ
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ハンドグレネード系の武器は,上手投げと下手投げを使い分けることが可能


群雄割拠する無料オンラインFPSの中で生き残れるか!?


 目標地点の爆破とその阻止をめぐる攻防をメインコンテンツに置く「サドンアタック」や「SPECIAL FORCE」。飛行機や戦車などが登場する大規模戦闘を体験できる「WarRock」。そうしたタイトルとは,またひと味違った魅力をアピールしているのが,「S.O.W」というゲームだ。
 2次フロンティアテストの段階では,主にゲームモードのバリエーションの面でやや物足りなさを感じたが,占領戦の激しい競り合いや,分隊火器によるバランス調整,アドオンが生み出す幅広い戦術と武器の個性化など,興味深い要素はいくつも確認できた。

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 また,下ではなく上,つまりスペックが足りなくてプレイできないと言う層にグラフィックスレベルを合わせるのではなく,あえて「それなりのグラフィックスじゃないと遊ぶ気にならない」という層をターゲットとした点も,個人的には好感が持てた。
 サーバー状況やゲームモードごとのバランスなど,いくつか気になる点はあったものの,2次クローズドβテストの段階で問うべき問題ではないだろう。とりあえず今は,よりブラッシュアップされた,完成形に近いS.O.Wをプレイするために,オープンβテストあるいは正式サービスの開始を待ちたいところだ。

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