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印刷2009/04/20 18:22

イベント

「Blue Mars」国内開発者向け説明会を開催,βテストは6月から

画像集#013のサムネイル/「Blue Mars」国内開発者向け説明会を開催,βテストは6月から
 Avatar Realityは,4月18日東京新宿のモード学園コクーンタワーで開発者向けの説明会「クリエーターズミーティング」を開催した。「Blue Mars」は,テラフォーミングが進んで青くなった火星を舞台としたバーチャルワールドを目指して,2年ほど前から開発の続いている作品だ。今回は50名という人数制限のあるイベントではあったものの,国内の一般向けとしては初公開となった。

画像集#001のサムネイル/「Blue Mars」国内開発者向け説明会を開催,βテストは6月から
 冒頭,同社橋本和幸氏は,Blue Marsのコンセプトなどを解説した。Second Lifeに始まったバーチャルワールドブームもすでに落ち着いてきているが,これはSecond Life自体の限界によるところも大きいだろう。それに対しBlue Marsでは,当時議論されていた次世代のバーチャルワールドを構築するうえで不可欠な要素を盛り込んで作られた,新次元のバーチャルワールドであるという。

 開発に際しては,次の三つのキーワードを挙げている。

  Beautiful
  Believable
  Enjoyable


 あくまでも美しい画面を実現するため,Blue MarsではCryEngine 2が採用され,違和感のないアバターを実現するためにシーン内の細部にわたってディテール感を統一。そしてなにより楽しめるコンテンツとそれを作りやすい環境を目指したという。開発当初は,動かすのに5000ドルくらいのハイエンドPCが必要だったそうだが,現在では500ドルクラスのPCでも動くようになった。GPUでいうと,GeForce 9600クラスのものが目安となるようだ。

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画像集#006のサムネイル/「Blue Mars」国内開発者向け説明会を開催,βテストは6月から
 Blue Marsでは,Avatar Rearityはインフラを提供し,コンテンツについては一般開発者に開放するというコンセプトとなっている。一般的なアーティストに発表の場を提供したいという目標もあるという。
 また,簡単にゲームを作れる環境を用意するという点にも力を入れている。なにもないところから「Crysis」クラスのグラフィックスクオリティの3Dゲームを開発するとなると,開発コストは恐ろしいものになるだろう。Blue Marsでは,3Dグラフィックス表示環境は基本システムが提供し,LUA言語によるスクリプティングだけである程度の3Dゲームが作れるような環境となっている。サンプルのゴルフゲームの場合,シングルプレイだと600行,対戦プレイでも1500行程度のプログラム量だという。Flashゲームを作るのと同じくらいのコストで3Dゲームを作れる環境を目指しているそうだ。

画像集#007のサムネイル/「Blue Mars」国内開発者向け説明会を開催,βテストは6月から
 これからの展開としては,まず6月にβテスト。2009年9月にサービスを開始し,しばらくはアイテムなどを中心にコンテンツを増やしていく。デザインコンテストなども開催される。次にゲームを拡充していき,2年後には100本程度は揃えたいとのこと。その後は,一つのメディアとして放送局のような存在になるのではないかとの見通しだ。

画像集#008のサムネイル/「Blue Mars」国内開発者向け説明会を開催,βテストは6月から 画像集#009のサムネイル/「Blue Mars」国内開発者向け説明会を開催,βテストは6月から

 面白いのは,AI用のゲートウェイが用意されており,ロボット(Botと書いたほうが分かりやすいか)を作って設置できるようになっていることだ。クライアントが受け取るすべての情報を使って,ゲーム内にキャラクターなどを登場させることができる。デモではAvatar Realityが開発しているチャットロボットや,自動移動のNPCなどが紹介されていた。

以前の発表会での滝の画像。1000万ポリゴンクラスのシーンで,1万5000個の衝突判定付きパーティクルを飛ばしている。非常に計算量も非常に多いが,最近のPCは昔のSGIなんかのワークステーションより遥かに強力だそうで,活用しないともったいないとのこと
画像集#002のサムネイル/「Blue Mars」国内開発者向け説明会を開催,βテストは6月から
 最新版のデモでは,髪型の例として,かなり無茶な縦ロール(負荷的に。形状は,かなりちゃんとした縦ロール)などのアバターのファッションや,以前も紹介した滝(不調で水が出てなかったが),ゴルフゲームなどが紹介された。

 続いてコンテンツ制作についての方法や注意点などが解説された。テクスチャ形式はDirectXのDDSが標準だが,TIFFでも自動変換されるほか,衝突判定用のオブジェクトも(指定しなければ)自動生成される。また,1オブジェクトはパッケージして2MB以内などなど。今回はアーティスト向けの内容が多かったのだが,後日プログラマ向けの説明会も開催する予定とのこと。



画像集#010のサムネイル/「Blue Mars」国内開発者向け説明会を開催,βテストは6月から 画像集#011のサムネイル/「Blue Mars」国内開発者向け説明会を開催,βテストは6月から

 6月に予定されているβテストの登録受け付けも開始されているので,興味がある人はぜひ登録してみよう。

Blue Mars βテスト先行登録ページ

http://www.bluemarsonline.com/beta_subscribe/
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