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[GDC 2012]朝刊のニュースの情報が自動生成でゲームに。「News Games」というコンセプトを米ゲーム業界の論客が紹介
このコンセプトには,ジョージア工科大学とカルフォルニア大学サンタクルーズ校で共同開発された,「Game-O-Matic」というFlashベースのゲーム制作ツールを利用する。Game-O-Maticは,名詞や動詞などの言葉を打ち込み,それを線で繋げていくことで,ゲームとそのルールを自動生成してしまうというものだ。
今回会場で公開されたのはα版とのことだが,ボゴスト氏は当日の朝刊に書かれていたニュース記事の内容を利用して,実際にデモを行ってみせた。
その内容は,10秒ほどで「You Win!」と表示されてしまったので詳しくは分からないが,単語を意味する1つのアイコンが,ほかのアイコンを追いかけて破壊することで勝利となるような,鬼ごっこ形式のシンプルなもののようだった。
次にボゴスト氏は,「Facebook」というアイコンと,「Zynga」というアイコンを使って似たようなゲームを披露。追いかけ回すFacebookと,なんとか逃げようとするZyngaという,なんとも意味深な内容で会場の笑いを取っていた。
Game-O-Maticはまだ未完成なツールであり,生成されたゲームも単純なものでしかなかったが,例えばニュースメディアのサイト内で,その日の最新ニュースを元に日替わりのゲームを紹介し,読者の興味をひくというような利用法が考えられる。News Gamesの目的とするところは,ニュースサイトに訪れる若者達が,少しでも世界情勢について触れる機会を作ろうというものなのだ。
News Gamesというジャンルに社会的なニーズがあるのかは不明だが,ニュースサイトの読者離れに歯止めをかけようという試みには賛同できる。Game-O-Maticがさらに複雑なゲームを生み出せるようになれば,これを利用した新たなプロジェクトが多方面で紹介されていくことになるかもしれない。
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