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マフィアの生き様を描く「Mafia II」ファーストインプレッション。デモ版をプレイしつつ,リアルな世界をムービーに収めてみた
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印刷2010/08/19 00:00

プレイレポート

マフィアの生き様を描く「Mafia II」ファーストインプレッション。デモ版をプレイしつつ,リアルな世界をムービーに収めてみた

 前作「Mafia」(邦題 マフィア)の発売から8年越しの続編となる,クライムアクション「Mafia II」PC/PlayStation 3/Xbox 360)。そのPC用デモ版が,北米時間2010年8月10日にSteamで公開された。
 2K Gamesが手掛ける本作は,1940〜50年代のニューヨークやサンフランシスコなどをモデルとした架空の都市「Empire Bay」(エンパイア・ベイ)に巣食うマフィアのアンダーグラウンドな生き様を,美麗なCGと物理シミュレーションによって体験させようという意欲作だ。


 英語版の発売予定は8月27日。残念ながら日本語版の発売予定は今のところ立っていないようだが,ひとまずファーストインプレッションということで,デモ版をプレイしてみた印象をお伝えしてみたい。


リアルに作り込まれた街並みと

PhysXベースの物理効果は没入感満点


Mafia IIの舞台となるEmpire Bayは,端的に述べて相当にリアル。デモ版では移動できる範囲が制限されているものの,それでも広いエリアを歩き回れる
画像集#002のサムネイル/マフィアの生き様を描く「Mafia II」ファーストインプレッション。デモ版をプレイしつつ,リアルな世界をムービーに収めてみた
 初代Mafiaには「そんなところまで作り込むのか!?」と言いたくなるほど(当時としては)リアルに作りこまれた街並みがあった。まず,その点でMafia IIはどうなのかが気になるところだが,ここはグラフィックス技術の進化に伴って順当な向上を見せているとまとめていいだろう。デモ版では移動できる範囲が限られているので,Empire Bay全体がそうだとまでは断言できないものの,少なくともプレイした限り,グラフィックスに手抜きや破綻といったものは感じられない。
 主人公が自宅を一歩出ると,そこには「平和に暮らす人々」がおり,公園のベンチでくつろぐ人,商売をする人,車を修理してる人など,彼らの何気ない生活がある。これが,写実的なグラフィックスと相まって,リアリティを高めているのだ。

Empire Bayでは,人々が“生活”中。彼ら彼女らのなにげない活動が,ゲーム世界の“存在感”を高めている
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デモ版では,プレイヤーキャラクターの自宅ガレージに3台の四輪自動車が用意されている。どれもこれも往年のマフィア映画に出てきそうな姿形だ
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スピード違反が見つかると警察がうるさく追いかけてくる。これがまた暴走車顔負けの荒っぽい運転のうえ相当にしつこく,逃げ切るのはなかなか難しい。捕まっても免許停止などはないが,もちろん罰金は科せられる
画像集#008のサムネイル/マフィアの生き様を描く「Mafia II」ファーストインプレッション。デモ版をプレイしつつ,リアルな世界をムービーに収めてみた

 止め絵でも写実感は十分にあるのだが,動いているときの迫力というか,没入感はさらに圧巻。というのも,Mafia IIは物理シミュレーションエンジンとして「NVIDIA PhysX」(以下,PhysX)を採用し,GPUによるPhysXアクセラレーションにも対応しているからだ。

オプションメニューから「Video」の項目。PhysXに関する設定が用意されている。項目名が「APEX PhysX」になっているあたり,APEXの採用をアピールしたいのだろう
画像集#009のサムネイル/マフィアの生き様を描く「Mafia II」ファーストインプレッション。デモ版をプレイしつつ,リアルな世界をムービーに収めてみた
 ゲームのオプションメニューからはPhysXの「Off」「Medium」「High」を選択可能。PhysXアクセラレーションが有効になるのはMediumからで,主要キャラクターの衣類が風や爆発の衝撃にたなびいたり,爆発時の破片が増えたり,煙やゴミの描画が行われたりして,リアリティが増す。
 なお,シングルGPU構成において,Medium適用が推奨されるGPUは「GeForce GTX 470」以上。「GeForce GT 240」以上のGPUをPhysXアクセラレーション専用のセカンダリGPUとして組み合わせたときは,衣類のシミュレーションは全キャラクターに適用されるという。また,Mediumではパーティクル数が3000のところ,Highではこの数が1万となり,推奨ハードウェアは,3Dレンダリング用がGeForce GTX 470以上,PhysXアクセラレーション専用GPUが「GeForce 8800 GT」以上となる。

 ちなみに,衣服やパーティクルの表現には,PhysXをベースとした物理シミュレーションの規模を実行プラットフォームに合わせて自動的に制御する「NVIDIA APEX※」(以下,APEX)も採用されているとのことなので,PlayStation 3版やXbox 360版では,APEXにより,ゲーム機側の性能に合わせた規模でこれらのシミュレートが行われるはずである。





※Applied PhysX Extensionの略で,カタカナ読みでは「エイペックス」。布や爆発,自然の風景といった物理シミュレーションがモジュールとして用意されるフレームワーク(=枠組み)のことだ。詳細は解説記事を参照してほしい。


カーチェイスや銃撃戦などのミッションで

マフィアの世界を満喫せよ


 見た目の話はこれくらいにして,ゲーム内容について触れていこう。

画像集#010のサムネイル/マフィアの生き様を描く「Mafia II」ファーストインプレッション。デモ版をプレイしつつ,リアルな世界をムービーに収めてみた
 デモ版は主人公Vitoの自宅から始まる。
 マフィア仲間のJoeからの電話に出ると,合流地点へ来いという最初のミッションが提示される。ここで普通はガレージにある車に乗って目的地へ向かうことになるのだが,別に走って向かっても構わないし,道路に駐車されている他人の車を盗んで乗っていくこともできる。
 それどころか,指示されるルートとは正反対の方向へ進んでドライブを楽しんだり,サンドイッチ屋で買い食いしたり,通行人と喧嘩したり,スピード違反が見つかってパトカーとカーチェイスしたりと,移動方法というより,行動そのものの自由度が非常に高い。どんな行動を選んでもゲームの進行には関係なく,むしろ「警官に射殺されてゲームオーバーとなる確率が上がる」という意味において,攻略面では逆に手間が増えるだけなのだが,精巧に作られた街に立っていると,ついついこういう行為をしたくなってしまうのだ。このあたりは非常に“GTA的”といえるだろう。

罪もない通行人に喧嘩を売るVitoの図。天下の往来で殴り合いをおっぱじめてしまったので,当然のように警察が駆けつけた。度が過ぎると問答無用で発砲されるので,ホールドアップ&罰金で済むのはまだマシなほうだったりする。罰金を支払って見逃してもらうもよし,警官を張り倒して逃げるもよし
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 そんな感じで,本筋から遠ざかるような寄り道をしてはゲームオーバーという行為を何度か繰り返したあと,ようやく最初のミッションの目的地に到着。するとストーリーが進行して次のミッションが指示される。ミッションを淡々とこなしていくことでストーリーが進むという基本的な流れは,前作から変わっていないようだ。

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 デモ版の中盤では,序盤にあった,ある意味のんびりしたゲーム展開とは打って変わって,激しい銃撃戦が展開されるシーンもある。ピストルやトミーガンなど,使用される火器の種類がそれっぽく,また,シーン全体も「いかにもマフィア同士の抗争」という感じでたいへんよろしい。
 物陰に隠れるカバーアクションを駆使しながら,仲間のマフィアを援護したり,逆に援護されたりしつつ,敵のリーダーを追い詰めていく。ピストルが相手なら数発まで耐えられるので単身強行突破も可能だが,相手が火炎瓶やトミーガンとなると,うまく隠れてかわしつつ仲間と連携する必要が出てくるのである。

カバーアクションの一例。物陰で[Ctrl]キーを押すと敵の攻撃から身を隠すので,銃撃がやんだ瞬間を見計らい,右クリックでエイムしつつ反撃しよう
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 なお,ゲームプレイに関しては,前作から変更されている点がいくつかあるようだ。あくまでもデモ版から読み取れる範囲ではあるのだが,

  1. 体力が数値式からゲージ式に。ヘルスパックはなくなったようで,負ったダメージは時間経過で自動回復する方式が採用されていた。ただし,最大体力はダメージを負うごとに減少する
  2. 自動車を盗むとき,鍵がかかっていない車ならそのまま盗める。かかっていても,窓ガラスを割れば盗むことができる。いわゆるLockPickの技術の有無は不明。また,運転できる自動車の種類に制限はなくなったようだ
  3. 移動中に犯罪を犯して警察に追われる「Wanted」状態になっても,目的地に到着すればシナリオは進行する

というところか。デモ版だと,ミッションの遂行中,シナリオが進むごとに自動セーブされ,ゲームオーバーになった場合はそこから再スタートになる仕様で,手動でのセーブ/ロード機能は用意されていなかったのだが,このあたりが製品版でどうなるかは不明だ。

窓ガラスを割って車を盗むVito。無人の車であれば窓ガラスを割って開錠し,有人であれば運転手を引きずりおろして強奪。バスやパトカーも盗める
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話を進めるだけならサクサク,

本題を忘れて遊びすぎてしまうのが嬉しくも辛い


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 少なくともデモ版において,銃撃戦を含む各ミッションの難易度はそれほど高くない。ミッションを進めていくだけならサクサク進められそうなゲームバランスという印象だ。
 もっとも,上で述べたとおり,そのあまりの自由度から,「ミッションの目的達成を目の前にしながら“いらないお遊び”をしたくなって,うっかり警官に射殺されゲームオーバー。またやり直し」ということも多々あったので,ついつい脇道にそれがちという性格の人は,気を付けないといつまで経っても先へ進めないかもしれない。いや,街並みの没入感が半端なく,ブラブラしているだけでも楽しいため,ミッションそっちのけになるのは仕方がないような気もするのだが。

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公道上で一般人に喧嘩を仕掛けたらポリス沙汰に。銃を突きつけらるところまで行ったが,最終的にはパトカーを強奪して逃げおおすVito
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 デモ版は,いかにも絶体絶命なシーンで「続きは製品版で!」と幕を下ろすので,先が気になるストーリー展開ではある。英語版だとどうしても言語の壁があるため,できることなら,PhysXアクセラレーションが効くPCで日本語版をプレイしてみたいと思った。
 これまでのマルチプラットフォームタイトル(の多く)と同様,最高の環境でプレイしたいなら英語PC版,日本語でプレイしたいならコンシューマ版ということになるのだろうか。日本語PC版発売の朗報があるといいのだが。

Mafia II公式Webサイト


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  • 関連タイトル:

    Mafia II 日本語版

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