連載
インディーズゲームの小部屋:Room#678「Narita Boy」
編集部近くのビルの屋上に設置されたヒサヤ大黒堂の看板を見るたびに,あまりのインパクトに圧倒される筆者がお届けする「インディーズゲームの小部屋」の第678回は,Studio Kobaが開発した「Narita Boy」を紹介する。本作は,現実世界とつながってしまったゲーム世界で冒険するというアクションアドベンチャーだ。夜になると赤く光り輝くさまが,また実に神々しいような,そうでもないような……。
本作の舞台は,一人の天才クリエイターが生み出したゲーム機「Narita One」と,主人公の“ナリタ・ボーイ”がデジタルキングダムを冒険するアクションゲーム「Narita Boy」が大ヒットしていた1980年代の世界。しかしその裏では,ゲームのソースコード内部で現実世界をむしばむ恐ろしい事態が起きつつあった。なんと,邪悪なプログラム“HIM”が復活し,クリエイターの記憶を抹消してしまったのだ。
この危機に立ち向かうため,デジタルキングダムの管理者プログラム“マザーボード”とそのエージェント達は「ナリタ・ボーイ・プロトコル」を起動。一人のプレイヤーをゲーム内に召喚する。ただのゲーマーだったのに,偶然にもこれに巻き込まれて“本物の”ナリタ・ボーイになってしまった主人公は,クリエイターの記憶を取り戻し,デジタルキングダムを救うための戦いに挑むことになる。
本作は横スクロールのアクションアドベンチャーで,プレイヤーは主人公のナリタ・ボーイを操作して,大きく3つのエリアに分かれたデジタルキングダムを冒険していく。ゲームの目的は,13の断片にバラバラにされてしまったクリエイターの記憶を集めて世界の均衡を取り戻し,HIMの野望を阻止することだ。しかし,HIMはナリタ・ボーイの行く手にスタリオンと呼ばれる手下を次々と送り込んでくるので,一筋縄ではいかない。
ナリタ・ボーイの武器であるテクノソードは,剣にもショットガンにもなる万能武器で,ボタンを長押しすることで,溜め斬りや敵を貫通するウルトラビームを放つことも可能。ただし,飛び道具として使うには,時間と共に回復する弾薬が必要となるので注意しよう。また,ゲームを進めると新しいプログラムを入手し,回避や体当たりなどのアクションを習得できる。
デジタルキングダムの住人(?)はすべて自我が芽生えたプログラム達で,彼らが築き上げた独特の神秘的な世界観が大きな魅力。クリエイターの記憶の断片を解放すると,その中身を垣間見ることができ,ちょっぴり切ない気持ちにさせられる。ゲーム内のテキストはすべて丁寧な日本語ローカライズが施されており,複雑な世界観や会話をすんなりと理解できるのも嬉しいポイントだ。
アクションと探索のバランスも良く,完成度の高いゲームに仕上がった本作のPC版は,Steamにて2570円で発売中。また,Nintendo Switch,PlayStation 4,Xbox One版が各ストアで販売されているので,興味を持った人はぜひどうぞ。オススメです。
■「Narita Boy」公式サイト
https://naritaboy-game.com/- 関連タイトル:
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Narita Boy(C)2021 STUDIO KOBA, Published under licence by Team17 Digital Limited.
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Narita Boy(C)2021 STUDIO KOBA, Published under licence by Team17 Digital Limited.