インディーズゲームの小部屋：Room＃637「Jet Lancer」

　長い自粛生活のせいで，ただでさえ体力がないのにますます虚弱になってしまった筆者がお届けする「インディーズゲームの小部屋」の第637回は，Code Wakersが開発した「Jet Lancer」を紹介する。本作は，大空を縦横無尽に飛び回りながら数々のミッションに挑戦する横スクロールシューティングだ。久しぶりに出社しただけで，全身筋肉痛になるとは……。


　本作の主人公は，パイロット養成学校からドロップアウトし，傭兵となった女性操縦士・アッシュ。腕は確かだが，少々やりすぎてしまうところがある彼女は，ちょっとしたことからこしらえてしまった多額の借金を返済するため，今日も空の戦いに身を投じている。あるとき，そんな彼女の前に，空賊達が海中から発見した古代兵器が立ちはだかる……。


　ゲームの目的は主人公のアッシュとなり，空賊の撃退や爆撃の阻止，友軍の護衛といった，さまざまなミッションをこなすこと。アッシュが搭乗する機体は政府によって試作された，世界でただ1機の最新鋭戦闘機で，並外れた運動性能を持っている。通常の戦闘機では真似のできない急降下や急旋回でアクロバティックに飛び回り，ハイスピードなバトルを繰り広げるのが本作の醍醐味だ。


　自機の兵装は，連射可能な機関銃，ミサイルなどのスペシャルウェポン，メガビームや大型爆弾といったチャージウェポンの3種類。スペシャルウェポンとチャージウェポンはゲームを進めると新たなものがアンロックされ，出撃前に装備を変更できる。空中戦がメインのミッションではホーミングミサイル，地上敵の破壊が目的の場合は大型爆弾といった具合に，状況に応じて切り替えていこう。


　さらに，ミッションで手に入れたモジュールを使って機体のカスタマイズも可能で，高度が下がったときに墜落を防止する自動操縦や，被弾時に展開するシールドなど，多彩な機能を追加できる。これらのモジュールはペイロード（最大積載量）の範囲内で自由に組み合わせを選べるので，安全装置を外して攻撃面を強化してみるなど，自分好みのセッティングを追求する楽しみもある。


　機体の制御方法は，スラスト（加速），アフターバーナー（急加速），ドッジロール（回避）の3つがあり，操作はかなり忙しい。そのぶん，操作に習熟して思いどおりに機体を動かせたときの気持ちよさは格別。連続でアフターバーナーを噴射しながら急旋回を行い，慣性で後ろ向きに飛びつつ敵を撃破するといった離れ業でさえ，本作では基本テクニックの1つと言ってもよく，目が回るような極限の空中戦を満喫できる。

　そんな本作のPC版は，Steamにて1520円で発売中。また，ニンテンドーeショップでNintendo Switch版も配信されているので，シューティングゲームファンはぜひどうぞ。

■「Jet Lancer」公式サイト

http://www.jetlancergame.com/