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インディーズゲームの小部屋:Room#500「Fight'N Rage」
記念すべき「インディーズゲームの小部屋」の第500回は,Seba Games Devの「Fight'N Rage」を紹介する。本作は,獣人のミュータントに支配された世界を舞台に,3人の主人公達が死闘を繰り広げるという,ウルグアイ生まれのベルトスクロールアクションだ。2007年の連載開始から足かけ10年となりますが,とりたててお祝いめいたこともなく,今週も平常運転でお届けします!
遠い未来の世界,地球は全世界規模の電磁障害によって荒廃し,人類は「ジャングルの掟」を唱える“ボス”が率いる獣人のミュータントによって支配されていた。しかし,すべての希望が潰えたわけではない。ボスの狂気を止めるため,3人の反逆者が立ち上がったのだ……!
というわけで,プレイヤーはマーシャルアーツの達人でグラマラスなギャル,パワフルなミノタウロスのレスラーのリカルド,そしてミステリアスな忍者のF.ノリスという3人の主人公から一人を選び,悪党共との戦いを繰り広げていく。それぞれ,スピードやパワー,攻撃のリーチが異なる3人だが,誰を選ぶべきかと言えば,それはもう断然ギャルだろう。なぜなら,立っているだけでおっぱいがバインバインに揺れるからだ。
本作は1990年代のアーケードスタイルを踏襲したベルトスクロールアクションで,平たく言ってしまえば「ファイナルファイト」や「熱血硬派くにおくん」のようなゲームだ。とくに前者を始めとする往年のカプコン作品からの影響が色濃いが,ギャルの立ちモーションが不知火 舞っぽかったりと,さまざまなゲームへのリスペクトが見られる。まあ,さすがに扇子を投げたりはしないけど。
基本操作はキャラクターの移動に加え,アタック,ジャンプ,スペシャルアタックの3ボタンで行う。スペシャルアタックはSPゲージが溜まったときに繰り出せる強力な技だが,ゲージが足りないときでも体力ゲージを消費することで使用可能。通常攻撃をキャンセルして出すこともできるので,うまく使いこなして敵を蹴散らそう。
また,本作ではスコアに応じてコインを獲得でき,これと引き換えにキャラクターのコスチュームを手に入れたり,敵キャラでプレイできるようになったり,新しいゲームモードをアンロックしたりといった要素もある。新しい技やコンボを覚えたりといったことはないので,あくまでやり込み要素の一つではあるが,EASYモードでさえアンロックしないと使えないのは順番的に逆ではないのかという気がしないでもない。
ほかにも,ステージの途中に分岐があり,どのルートを選択したかによってエンディングが変化するなど,なかなかに攻略し甲斐のある本作。全体的な難度はやや高めだが,最大3人でのローカルプレイにも対応しているので,友達同士でワイワイ遊ぶのも楽しそうだ。筆者もぜひやってみたいと思って周囲を見回したが,友達なんてどこにもいなかった……。
ボタン連打で気持ちよくコンボがつながり,敵が落としたナイフを拾って投げたり,方向キーとの組み合わせで投げ技を出したりと,この手のゲームのお約束もしっかりと守られた完成度の高い作品なので,スカッと爽快なベルトアクションを探している人にぜひお勧めしたい。そんな本作は,Steamにて1980円で発売中だ。これは面白い!
■「Fight'N Rage」Steamプロダクトページ
http://store.steampowered.com/app/674520/FightN_Rage/- この記事のURL:
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