連載
インディーズゲームの小部屋:Room#496「Darkwood」
仕事で使っているデジタル一眼レフ用の新しいレンズが欲しくてたまらない筆者がお届けする「インディーズゲームの小部屋」の第496回は,Acid Wizard Studioの「Darkwood」を紹介する。本作は,物資を集めて拠点を強化しつつ,装備を整えて不気味な森林地帯からの脱出を目指すという見下ろし視点のサバイバルホラーだ。いっそのこと,カメラごと買い替えちゃおうかな。お金ないけど……。
本作の舞台となるのは,旧ソ連領内のどこかにある,謎の病原菌が蔓延した森林地帯。主人公がどうして,たった一人でこの森にいるのかははっきりとしないが,ゲームの目的はこの森から脱出することだ。しかし,そのためには入念な下準備が必要となる。
何やら不穏なプロローグを終え,いざ本編を開始すると,主人公は拠点となる小屋の中にいる。小屋の裏手の壁には大穴が開いており,バリケードが設置されている窓は1つだけと,なんとも心もとない。最初のうちは物資がまったく足りず,ほかの窓を封鎖するのは無理なので,小屋の中にある家具を押して動かし,壁の穴だけでもふさいでおこう。
小屋の中や周囲を探索して,集められるだけの物資を手に入れたら,まずは武器を作っておきたい。ちょっとした工作はTabキーでインベントリを開いてその場でできるが,それ以外の物を作る場合は小屋の隅に置かれたワークベンチを使用する。必要な量の板切れと釘があれば,これらを使って釘バット的な粗末な武器を作れるはずだ。
さらに余裕があれば,ぼろ切れから包帯を作ったり,たいまつなどを用意しておきたいところ。本作ではランダムでマップが生成され,何が手に入るかは運次第なので,もしかすると,どれも作れないこともあるかもしれない。素手では野犬にすら勝てないが,その場合は運が悪かったとあきらめて,小屋から少し遠出をして物資を探してみよう。
小屋から離れる際に大事なのは,まず道に迷わないこと。一応,Mキーで大雑把な地図を表示できるが,現在地は表示されないので,周囲の地形を覚えて帰り道をしっかりと把握しておきたい。そしてもう一つは,夜になる前に小屋に戻ること。夜になると,たいまつなどの照明が無ければ真っ暗闇で何も見えず,おまけに得体の知れないクリーチャーが徘徊しており,襲われたらひとたまりもない。
クリーチャーなどに襲われて死亡すると,持っていたアイテムの一部をその場に落としてしまう。もう一度その場に戻れば,落としたアイテムを拾うこともできるが,貴重なものは小屋にある各種の物入れなどにしまっておくといいだろう。また,この不気味な森には主人公のほかに,狼人間のような人物や,奇妙なヘルメットをかぶった死人のような人物などがおり,彼らとは物々交換でアイテムを取引できる。
ざらついた感触の2Dグラフィックスがとにかく不気味で,どこからともなく聞こえてくるうめき声や何かの物音も不安をあおる。じわじわと忍び寄ってくるような恐怖を体験できるゲームなので,興味を持った人はぜひどうぞ。そんな本作は,Steamにて1480円で発売中だ。
■「Darkwood」公式サイト
http://www.darkwoodgame.com/(C)2013 Acid Wizard.