パッケージ
聖剣伝説 VISIONS of MANA公式サイトへ
レビューを書く
準備中
お気に入りタイトル/ワード

タイトル/ワード名(記事数)

最近記事を読んだタイトル/ワード

タイトル/ワード名(記事数)

LINEで4Gamerアカウントを登録
男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第802回「結局のところ,やり切るしかない」
特集記事一覧
注目のレビュー
注目のムービー

メディアパートナー

印刷2024/09/05 11:00

連載

男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第802回「結局のところ,やり切るしかない」

画像集 No.001のサムネイル画像 / 男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第802回「結局のところ,やり切るしかない」

著者近影
画像集 No.011のサムネイル画像 / 男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第802回「結局のところ,やり切るしかない」
 「面白い」って感覚はすごく難しくて,笑えるという感情だけじゃないんですよ。喜怒哀楽とはよく言ったもんで,喜んでも,怒っても,悲しんでも,楽しんでも,最終的に全部ひっくるめて「面白い」なんですよね。
 「おいしい」に近いかもしれない。甘いのも,辛いのも,酸っぱいのも,苦いのも,結局それらをひっくるめて自分がどう感じるかで「おいしい」が変わってくる。だから,ここで「プロレス面白いよ」って言ったところであまり伝わらないんですよね。プロレスに限ったことではないんだけど。

 今は本当に多様性の時代だなって感じることが多々あって,昔に比べていろいろなエンタメが成熟してきた気がするんですよね。そのジャンルが確立したての頃は,ジャンルそのものを表現するだけで良かったんですよ。プロレスの場合,戦いだけで良かった。
 ただ,そこから総合格闘技やK-1などの立ち技系格闘技が盛り上がったときを経て,それはすなわち戦いが細分化されてきたわけで。なので,プロレスにも幅が必要とされる時代が来ました。

 演劇にも2.5次元っていうジャンルができましたよね。歌舞伎だって演出が現代的になったりしています。エンタメって基本,そういうもんなんです。変化というか,幅を取るようになってくる。
 ただ,そんな中でも「ジャンルの芯」だけはブレさせてはいけないのですよ。芯はしっかりと伝えていきつつ,もしくは意図的に変えていきつつ,そのうえで文字通りの多様性を価値として付与していく。そうやって時代を超えて,進化していくんだと思います。

画像集 No.010のサムネイル画像 / 男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第802回「結局のところ,やり切るしかない」

 何の話かって言うと,「聖剣伝説 VISIONS of MANA」PC / PS5 / Xbox Series X|S / PS4)です。これね,面白いです。まだ始めて時間が経ってないから,すべての要素に触れることはできませんが,なんて言うんだろうか,ちゃんとファンタジーとして丁寧に世界からして作られている印象です。
 17年ぶりのシリーズ完全新作とのことなんですが,正直な話,私はそこまで聖剣伝説に思い入れはないんですよ。もちろん,当時もプレイはしましたけどね。あんまり覚えてないです。でも,面白かった記憶だけは残っています。
 そして,それは最新作でも同じでした。プレイしたらすぐに「あ,これ面白いな」って思いました。ゲイム開始直後だから,何がってわけではないんです。ただ,手触りとして面白いと感じたんです。

画像集 No.005のサムネイル画像 / 男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第802回「結局のところ,やり切るしかない」 画像集 No.007のサムネイル画像 / 男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第802回「結局のところ,やり切るしかない」

 で,理由を考えてみました。今のところの仮説ではあるのですが,今作が面白いのはブレずにファンタジーの世界を作り込んでるからなんですよ。グラフィックスとか操作性とかは当然,最新の技術で作られています。ただ,一番表現したいものがブレてない。
 たぶんだけど,それが聖剣伝説の世界観であり,正統ファンタジーの部分だと思うんです。人間臭さというリアルなものではなく,純粋なファンタジー世界に生きるキャラクター達。もちろん,プレイヤーには感情移入が必要なので人間味もあるにはあるんですが,一番見せたいのはそこではない。それらを含めた世界観なんですよね,きっと。
 ここを正面から描いているのが,遊んでいて心地いい。

 今の時代,綺麗ごとを正面から言える人を眩しく感じます。SNSではひとつの発言に対して,いろいろな角度からその発言を検証されます。極端に言えば,絶対的な正義はありません。「他人を殺しちゃいけない」という一見すると正しい意見に対しても,「戦争ではそんなこと言っていられない」という対立意見が生まれます。
 それが今の世の中です。どちらも正しい。多様性とは,正しさが多岐に及ぶって意味なんだなと思います。だからこそ,正面から言い切ってくれるファンタジーの世界は,いい意味で現実逃避できるんだと思います。
 ゲイムに何を求めるかによって,つまりは人によって変わってきますが,ゲイムのひとつの在り方だと思うんです。「ファンタジーの世界にどっぷり浸かれる」っていうのは。

画像集 No.002のサムネイル画像 / 男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第802回「結局のところ,やり切るしかない」 画像集 No.003のサムネイル画像 / 男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第802回「結局のところ,やり切るしかない」
画像集 No.008のサムネイル画像 / 男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第802回「結局のところ,やり切るしかない」 画像集 No.004のサムネイル画像 / 男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第802回「結局のところ,やり切るしかない」

 その意味で「聖剣伝説 VISIONS of MANA」は,もちろんゲイムとしても面白い。それを紐解いていけば,世界観がしっかりとしている,操作や移動が心地いい,戦闘で敵を倒せたらうれしい,フィールド上にアイテムがいっぱいあって寄り道できるなどの要素が混ざり合って,「面白い」と感じたんでしょう。
 結局,何が言いたいかと言うと,ちょっとプレイしただけでも聖剣伝説の新作は面白いってことです。正直,私個人は思い入れの少なさから「懐かしい」という感情は抱きませんでした。
 ただ,それを補って余りあるほど面白い。これは,クリアまでいきたいゲイムだなとプレイ序盤ながらに感じています。

画像集 No.009のサムネイル画像 / 男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第802回「結局のところ,やり切るしかない」

 結局のところ,やり切るしかないんだなと思いました。多様性の時代だとか,手軽に発信できる時代だとか,SNSの時代だとか。いろいろな社会の背景はあります。でも,最終的には自分が決めたことはやり切る。これに尽きるなと。
 どの方法を選ぼうが,自分が後悔しないように,状況と折り合いをつけながらやり切る。その中で思うようにいかないこともあります。思わぬ角度からの意見に考えさせられることも生まれてきます。変える,変えないは自由なんです。自由でもないことも多いけど。
 ただ,どの道を行くにしても思いっきりやろう。それが最終的には自分の人生ってやつなんですね。大切なことをまたしてもゲイムから教わりました。今週は「聖剣伝説 VISIONS of MANA」に。
 最初から面白いのでおススメです。そんな感じで,また来週。

今週のハマりゲイム
PlayStation 5:「聖剣伝説 VISIONS of MANA
PlayStation 5:「EA SPORTS FC 24
Nintendo Switch:「パワフルプロ野球2024-2025
iOS:「プロレスリング物語
iOS:「ロードモバイル
iOS:「ウイニングイレブン カードコレクション

■■男色ディーノ(プロレスラー)■■
ディーノ選手が所属するDDTプロレスは,9月7日(土)17:00より大阪・サンスクエア堺・多目的ホール大会「正田壮史凱旋!DRAMATIC INFINITY 2024 TOUR in OSAKA」を,8日(日)17:30より愛知・名古屋国際会議場イベントホール大会「友情、努力、勝利 in NAGOYA 2024」を開催します。ディーノ選手は両日共に6人タッグマッチに出場予定です。なお,6日(金)19:00から大阪・梅田Lateralで開催されるトークイベント,「髙木三四郎×正田壮史『正田壮史くんの友達できるかな』」に,ディーノ選手はゲストとして出演予定。こちらの件についてディーノ選手は「常に友達がいないことを公言している私が,このテーマのトークイベントに呼ばれる意味が分からない。『お前はこうなるなよ』という悪い見本としてさらされるのだろうか。たいへん遺憾である」と語っていました。
  • 関連タイトル:

    聖剣伝説 VISIONS of MANA

  • 関連タイトル:

    聖剣伝説 VISIONS of MANA

  • 関連タイトル:

    聖剣伝説 VISIONS of MANA

  • 関連タイトル:

    聖剣伝説 VISIONS of MANA

  • この記事のURL:
4Gamer.net最新情報
プラットフォーム別新着記事
総合新着記事
企画記事
スペシャルコンテンツ
注目記事ランキング
集計:09月07日〜09月08日