男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ：第672回「1年ちょい遅れで『三國志14 with パワーアップキット』をヤっています」

著者近影

　私は歴史が好きなのです。歴史は雄大で，人が紡いできた時間の積み重ねじゃないですか。まさにその転換期となるかもしれない瞬間が今なんだと思うと，やはり注目して，ニュースを追ってしまうのですよ。
　学問としての歴史は，人々の暮らしに影響を与えるほどの流れを変える出来事を記憶し，考察していくことが大事なんだろうと私は思っていて。でも，実際の歴史は違う。なんてことのない人々の暮らしの積み重ねこそが人類の歴史じゃないかと。「人類の歴史は争いの歴史だ」とよく言われるけども，私は逆に捉えているんですよね。歴史上の特筆すべき事項のない瞬間こそが，その時代を生きている人々にとっては大切で，それを変えたのが特筆されている戦争なんだ，と。
　歴史は好きだけど戦争は嫌いだからね，私。基本的には悲劇しか生まないじゃないですか。でも，現実として今まさにそういう事態が発生しているし，実際にこれまでの歴史でも数多く起きている。私は戦争は嫌いだけど，人間の紡いできたものは好き。戦争もまた，歴史的に見ると人間の紡いできたものでもあるわけだけど，それでも私は戦争を直に体験したくない。そう思っております。
　そんな複雑な気持ちを抱えながら，ここのところニュースに触れておるわけですよ。

　この流れで今週は「三國志14 with パワーアップキット」（PC / PlayStation 4 / Nintendho Switch）について。思いっきり戦争のゲイムじゃないか！　と言われてしまうと，確かにそのとおりなんだけども。
　私はゲイムにおいて，いわゆる戦略ゲイムは好きなんですな。逆に，ゲイムだから好きと言ってもいいと思う。前々から思っているんだけど，ゲイムに影響されて犯罪を犯した人がいたとして，それでゲイムのせいにされるのは本当に勘弁してほしいのよね。どう考えても犯罪というケツ論を出したその人が悪いに決まっているんだから。
　そりゃね，ジャンルを問わず創作物は誰かに何かしらの影響は与えるよ。創作物に限った話だけでもない。生きていると，いろんなものから影響を受けるんだ。その中で大切なのは，影響されたうえでどういう行動を選ぶかでしょう。だから，好きなものに対して遠慮することはないと思うし，ちゃんと影響されたうえで自分の行動を決めなきゃいけない。つまり，特定の何かのせいってわけじゃない。っていう考え方をベースに言い切ります。
　私は「三國志」シリーズが大好きです。今回私が購入した三國志14 with パワーアップキットは1年ちょっと前に発売された作品。なぜ最近になって買ったかというと，先日，新型コロナウイルスに感染してしまったってのが大きいよね。寝ながらゲイムするにはNintendo Switchが最適で，そうするとNintendo Switchに対応している三國志シリーズの大物が，三国志14 with パワーアップキットだったってことで。


　実は「真・三國無双8 Empires」（PC / PlayStation 5 / Xbox Series X / PlayStation 4 / Xbox One / Nintendo Switch）を先に買ったんだけど，寝込んでいた私が求めていたのはアクションゲイムではなくシミュレーションゲイムだったのよ。ほら，ベッドの中で意識が朦朧としているわけじゃん。その状態でアクションは厳しい。もちろん真・三國無双8 Empiresも無印と比べるとシミュレーション要素は強いんだけれども，やっぱり無双シリーズということでアクション要素は少なからずある。
　そこで考えたのですね。どうせだったら戦略要素に特化したほうを遊んだほうがいいんじゃないか，と。そこで，1年ちょっと遅れたけれど三國志14 with パワーアップキットを買いました，と。

　元々，私は無印の「三國志14」をシリーズ最高傑作だと思っていたのですよ。思い出補正を抜くならば。詳しくは以前書いた「『三國志14』は『パワーアップキット』で『三國志14.5』になるのかも？」をご参照いただくとして（関連記事）。これは発売前の公式番組に出させてもらったときの印象だけど，実際に発売日にPlayStation 4版を買うだけ買ってプレイしていなかったのですね。そこは謝らなきゃいかん。すみませんでした。
　で，今回あらためてプレイしてみて思ったのは「やっぱ変わらず面白いな」ってこと。良くも悪くも。悪い点から述べると，結局大きなゲイム性は変わってない。これは要するに「頭に入れておくべきルールが増えた」ってことであって，ダイナミックに遊びは変わらない，ということ。だから，無印の三國志14が合わなかった人にはオススメできない。そして，三國志14を遊び尽くした人が無理してでも買うものか？　と問われると，その人にも強くはオススメしづらい。
　ただ「久しぶりに三國志14を遊びたい」って人，そして「Nintendo Switchで三國志を遊びたい」って人には強くオススメできる。なぜなら，面白いから。そして，確実に無印よりも遊びの幅が広がっているから。寝ころびながら本格的なシミュレーションゲイムを遊べるのは，やはり魅力ですよ。
　私はNintendo Switch Liteで遊んでいるけど，動作も問題ないし文字もそこまで読みにくいとは思わなかったよ。コロナに感染して良かったとは思わないけど，感染していなかったら今作の魅力に気付けなかったと思えば，まあ不幸中の幸いってやつですよ。巣ごもりのお供にぜひ。


　というわけで，今週は戦争は嫌いな私だけど戦略ゲイム，とりわけ三國志シリーズが好きっていうお話をさせていただきました。プロレスをヤってるからって，もしくはプロレスを好きだからって，イコール暴力的な人間ではないんですよ。そういう偏見と闘うため，これからも私はぐうたらと日々を過ごしてインドアな印象を振りまいていこうと思います！　世界の平和を祈りつつ，また来週！

今週のハマりゲイム
PC：「METAL DOG」
PlayStation 5：「FIFA 22」「テイルズ オブ アライズ」
Nintendo Switch：「三國志14 with パワーアップキット」
iOS：「ロードモバイル」
iOS：「ウイニングイレブン カードコレクション」

■■男色ディーノ（プロレスラー）■■ 男色“ダンディ”ディーノ選手が所属するDDTプロレスは，今週末の2月27日に東京・後楽園ホール大会「Ultimate Tag League 2022 the FINAL!!」を開催します。ディーノ選手は第2ダークマッチで大和ヒロシ選手と対戦予定。ディーノ選手は「ぶっつぶして海苔を買う。そして私も地元の名産品である瀬戸内レモンにちなんだ何かを売ることを考えたい」とのことです。