連載
男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第504回「私以外の全員がタイムトラベルしたんじゃないか」
もともとの「STEINS;GATE」(PC / PlayStation 3 / PlayStation Vita / PSP / Xbox 360 / iOS / Android)も,遊んだことはあるものの最後までたどり着けなかったんだけど,今作はアニメ―ションでストーリーを表現しているんで,いくぶんプレイしやすい印象です。
まだ途中ではあるけども,ようやく面白くなり始めました。主要キャラクターがあらかた出そろい,物語の前提となる「タイムトラベル」(※作中では,過去にメールを送ったり,記憶を送ったりする)の説明がされ始め,ここからどういうテーマを提示してくれるのか。楽しみです。STEINS;GATEが好きな人の話によると,最後になればなるほど面白くなっていくそうなので,期待が高まるばかりですね。
というわけでまだプレイ最中なので,ストーリーそのものについて触れることは現時点ではできません。まあ,仮にクリア後であれストーリーがキモのアドベンチャーゲームなんであんまり触れたくないんですけどね。ただ,このゲーム……というか,STEINS;GATEというゲームの構成の特徴については触れることができるでしょう。
ということを踏まえたうえで,この作品,私が思うにひと手間かけています。最終的にはキャラクターの人間関係を含んだ人間の葛藤を描くものなんですが,それってゲームに限らず,物語の基本なんですね。物語の中で起きた事件を介して出てくるキャラクターが何を思い,どういう選択をしていくか。それに対して我々読者,視聴者,プレイヤーは共感だったり反発だったりといった感情を揺さぶられ,それが作品の評価につながっていくわけです。
なので,作品内で起きる事件が面白ければ,その物語が面白くなるというわけではないのです。例えば作品の中で“日本が突如侵略されて,笑うと死刑になる世界”になったとしましょう。それだけでは面白くないのですよ。その世界でキャラクターが何を思い,どういう会話をし,どういう選択をするか。そこが人の心を揺さぶるわけで,評価のポイントになっていくのです。基本的には,ですが。
作品やジャンルによっては音楽だったり,演出だったり,演技だったりが重要視されることもありますが,純粋に物語という観点から言えば,基本は事件,キャラクター,そしてそのキャラクターが何をするか。ここがポイントであると私は考えるのです。
で,この説をSTEINS;GATEで説明してみましょう。まず,キャラクターは立っています。そしてタイムトラベルという事件があります。ただ,そのタイムトラベルというものに対する説明がやたらと念入りなのです。原作では文字が主体だったのですが,今作STEINS;GATE ELITEではアニメーションによって表現されています。
だから気付いたんですね。なぜ私が原作の序盤で脱落してしまったのかというと,タイムトラベルの概念の説明が文字だったからです。頭に入ってきづらかったのですね。誤解を恐れずに言うと,STEINS;GATE ELITEはアニメだから,集中しなくても何となく見ていられる。これが大事なんです。
作り手側の意図としては,タイムトラベル理論についてきちんと説明しておきたかったのでしょう。なぜならそうすることによって,後々,リアリティと重みが出てくるから。そのために説明が必要なのだけれど,難しい話ではあるから文字で表現すると集中力が必要になってくる。だから,その部分をアニメで軽くした。非常に理にかなっています。
ファンからすると「なんで昔の作品をわざわざアニメの表現で発売しなおすんだ?」という疑問があると思います。でも,新しく入ってくる人にとっては文字での表現よりも,アニメでの表現のほうが圧倒的に入りやすいのです。内容が難しいだけに。
タイムトラベル理論の説明をすっ飛ばすことは,この作品の根幹にかかわるからできない。だから,アニメで軽くする。非常に正しいと思いました。この序盤のタイムトラベル理論の概要説明が終わってから動き出すのですね,この作品は。たぶんだけど。
ここからキャラがどう思いどう選択するのか。そればかりでなく,きっと思いもよらぬ事件が加わってくるのでしょう。だから,ここからが楽しみでしょうがない。STEINS;GATE ELITE,今から入る人もそうなんだけど,どちらかというと私のような前作脱落組にもオススメですかね。入りやすさは全然違いますから。見切った気にならないで,もう一度プレイしてみてもいいかもしれませんね。
というわけで,今週はSTEINS;GATE ELITEについて語ってみました。この作品の世界観では,タイムトラベルをして過去が変わると,周囲の“今”の記憶は,その過去と帳尻を合わせたものになるそうです。例えば,タイムトラベルをした自分には残っている記憶が,タイムトラベルをしていない人には残っていなかったり。まあ,実際にタイムトラベルなんてできないから,分からないんですけどね。
……それはそうと,何か変なのですよ。先週からこの世の中が。私,たまにプロレスをやっていたのは覚えているんです。でも,みんなが私のことを「男色ディーノ」というゲイレスラーとして活動していたって言うんです。この連載も,どうやら私,鳳毛院凶真ではなく男色ディーノが書いてることになってるんです。
うう……頭が痛い。これ,ひょっとしてタイムトラベルしたんじゃないかって疑惑もあります。私以外の全員が。だから私の記憶に改変が起こっているんじゃないか。ここだけ読むと何を言っているのか分からない人も多いと思いますがね。何か私の記憶におかしなことが起こっているっていうことだけは明記しておきます。
あまり語りすぎると機関から狙われてしまうのでこの辺にしておきますけど。しかし,私は屈しない! なぜなら私が鍛えずリングに上がるマッドプロレスラー鳳毛院凶真だからだ! フゥーハハハ! また来週。
今週のハマりゲイム
PlayStation 4:「Marvel’s Spider-Man」
Nintendo Switch:「STEINS;GATE ELITE」
iOS:「PUBG MOBILE」
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(C)MAGES./5pb./Chiyo St. Inc. (C)2009 MAGES./5pb./Nitroplus 協力 未来ガジェット研究所
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