連載
男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第366回「人生は長いんだから,面白いことは自分で作れ」
この答えって,結局は自分にしか分からないのよね。
この世には自分がいて,他人がいる。
でも,自分は自分の人生しか歩めない。
自分の人生を歩んでいる人達の集まりなのね,この世って。
例えば,好きな人がいたとする。でも,その人は別の人が好き。いつの間にか好きな人は,ほかの誰かとくっついてしまう。
こういうとき,自分は自分の人生の主人公なのに振られてしまったわけ。そういうストーリーなのね。でも,好きな人の視点から見れば,好きでもない人に好かれたけどその人のアプローチからは逃れて,最終的に好きな人とうまくいきましたという,そんな人生のストーリー。一つの出来事でも,視点によってバッドエンドもあればハッピーエンドもあるってことね。
別の例えをしましょうか。私,プロレスをヤってるんだけど,この業界にもチャンピオンになれる人,なれない人がいるのよ。もっと言うと,例えば私が所属しているDDTプロレスは,年に2回ほど両国国技館級の会場で,いわゆるビッグマッチと呼ばれる大規模な興行をヤっているの。そこのメインに立てる人,立てない人がいる。
これはね,良い悪いを論じているんじゃないわ。ここで言いたいのは,誰もが目指すような場所やモノ,地位や立場にたどり着ける人もいれば,そうでない人もいるってこと。そのこと自体は,もう仕方がない。持って生まれた才能もあるし,目指したものを手に入れるための方法や戦略を遂行したか,または遂行するにあたって運が足りていたかどうかといったものも影響してくるからね。
もちろん,目指していたものを手に入れられるに越したことはないわ。でも,皆が目指しているものは総じて競争率が高いぶん,手に入れられる可能性は低い。ということは,自分は自分の人生の主人公なのに,バッドエンドになるケースが多いってことでもあるのよね。その章ではな。あくまでその章では。
というのもね,人生なんて死ぬまでの長編なわけだから。ある章でバッドエンドでも,その作品自体はまだ終わらないのよ。あなたという物語は続く。続いてしまう。だとすれば,恋が散り,夢破れた次の章で,また新たな目的を見つけなければならないのよ。じゃないと,自分の人生という作品が面白くならないから。自分の人生が面白くないって人がいるのであれば,たぶん本人が面白く描こうとしてないからだと,私は思う。
そもそも,面白いっていう価値観,これもまた自分で設定しないといけない。何がどうなったら面白いのか。自分が面白いと思う人生を歩むために,自分で面白いと思うように生きていく。まあ,壮大な自作自演よね。それができていますか? と。
これ,説教じみた話だと思う? いや,そんなことはないわよ。何が面白いか分からない,自分で探す方法が分かんないって気持ちは理解できるわ。私もそうだったから。たまたまプロレスっていうものがあったから,おかげさまでスゲー楽しい人生を送れてるけど,これが無かったら……って思うと,けっこうゾッとするもん。
でもね,そういうときはただ一生懸命生活すりゃいいんじゃないかなって。一生懸命ヤってりゃ,だいたいのことは面白くなってくるんだから。逆に,損得抜きで一生懸命ヤってる人って,傍から見てて楽しそうでしょ。あれ,実際に楽しんでいるからそう見えるのよね,きっと。
まとめると,夢破れることのほうが多いけど人生は長いんだから,面白いことは自分で作れ。そして見つからない時は,とりあえず一生懸命生きとけって話。
今回は武将プレイができるんだけど,本当に人生について考えさせられる作品になっているの。というのもね,武将と武将のつながりが重視されているから。
「三國志」シリーズって,簡単に言えば国盗りゲイムなのよ。国を盗ることが,大きな目的。そして三國志13は,その大きな目的のために自分の立場で何ができるかっていうゲイムなの。一人では何もできない。ほかの人の人生と関わりながら中華統一を目指す。そういったゲイムデザイン。
誰もが君主になれるわけではない。また,君主だけで大きいことを成し遂げられるわけでもない。でも,そうは言っても人生は自由だから,自分の思うように突っ張って生きてもいい。中華統一が目的。ではその目的に向かって何をして,どのように日々を暮らすのか? そんなゲイム。
ハッキリ言って,三國志13は,万人にとっての面白いゲイムではないのかもしれない。目的がその都度あって,それに向かってプレイしていくってタイプのゲイムではないから,そういうゲイムに慣れている人にとっては,とっつきにくい部分があると思う。さっきも言ったけど,大きな目的は中華統一なのよ。中目標,小目標がゲイム中に作戦的なニュアンスで提示されることはあるけど,それも自分で選ぶ感じ。だから,主に自分自身で目的を持ってプレイする必要のあるゲイムなの。したがって,誰もが同じような体験をできたり感想を持てたりするとは限らない。
でも,これだけは自信を持って言えるわね。懐は,今までの三國志シリーズの中で最も深い。なぜなら,ゲイム内でいろんな生き方が許されているから。
例えば184年の劉備でプレイを開始したとして,独立してもいいし,劉焉に仕え続けてもいい。どちらを選択してもそれっぽい三国志の物語になる。ゲイムがその場を用意してくれてる。ここでいう「それっぽい」っていうのが三國志13の最大の特徴なんじゃないかしら。単に中華統一っていうことを目的としてるんだったら,こうしたほうがいいっていう攻略法があると思うのよ。それだけじゃなく,「それっぽくプレイして中華統一したい」っていうニーズにも応えてくれる,そういう懐の深さが今作にはあるわ。
三国志というコンテンツが好きなら,プレイしてみていいんじゃないかしらね。あなたの「好き」に応えてくれると思うわよ。
さっきも述べたとおり,英傑伝ばかりヤっていてまだ本編は少ししかプレイできてない状態でアレなんだけど,自分の人生を選ぶことができるっていう意味で,私は三國志13が好き。まだ,このゲイムの底は見えていない。
私はもともと三国志が好きなんだけどね。自分の人生を楽しむうえで,ゲイムは大きな割合を占めているんだけど,三国志もけっこう大きいの。だから三国志を楽しむことのできるゲイムはプレイせざるを得ない。それもあって,私は三國志13を絶対にプレイしろとは言わないものの,三国志が好きでゲイムが好きな人には楽しんでもらいたいな,という気持ちがあるわね。何目線でのセリフかわかんないけど。
まあいずれにせよ,人生は楽しんだもん勝ち。で,ハッキリと目的が提示されてない以上,楽しむしか選択肢はないじゃん。他人がどうこうではなく,自分自身で面白い人生を。ではまた来週。
今週のハマりゲイム
(文字通りゲイムスロットにハマっているゲイム)
PlayStation 4:「三國志13」「ウイニングイレブン 2016」
PlayStation 3:特殊なDVD ※死亡確認→復活予定
PlayStation Vita:「シヴィライゼーション レボリューション 2+」
PSP:「サモンナイト5」
Wii U:「Splatoon(スプラトゥーン)」
Wii:「ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オンライン」
ニンテンドー3DS:「モンスターハンタークロス」
Xbox 360:「剣の街の異邦人 〜白の王宮〜」
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