連載
男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第301回「『戦国無双4』が非常に面白い」
例えばPCを使う職業だと目が悪くなりやすいとか,その手の身体的な影響から,人と出会ったときに「こんばんは」の時間のはずなのに「おはようございます」って言ってしまったりする習慣的な影響とか。なので,ある職業に就いているがゆえに普段の生活でもつい行ってしまう癖のことも“職業病”と言ったりするのね。
私の職業はというと,プロレスラーであり,この連載を書いているライターでもあるのよ。で,この二つに共通する,というか私がこの二職業に従事するに当たっての職業病は,「これの何が面白いのか」を考えがちというものなの。映画を観るときでも,本を読むときでもそう。「作ってる人がどう面白がらせようとしてるのか」って部分を見てしまうのね。
本当は,職業病っていうよりも,私がそうしたいだけの話なんだけどな。でもまあ,仕事に反映させようとしているって意味では,職業病と言っていいんでしょうけどね。で,ゲイムをプレイするにあたっても,何が面白いのかを考えながらコントロールしてるわけなんだけども。
でも,それほどまでに面白いはずなのに,今までと比べて何が面白くなったのかが,自分の中でうまく消化できないのよ。だから,ゲイム自体は面白いのに,職業病が発動してしまった私としてはストレスが溜まるわけで。
私がプレイしているのはPlayStation 4版なんだけど,敵がめちゃくちゃ増えてるのね。で,その敵を蹴散らせるのが気持ちいい。これは今までのシリーズよりも,さらに優れた面白味ではあるのよ。ただ,それってあくまで処理能力に優れているPlayStation 4だから強化された部分であって,ほかの機種版でもきっとこのゲイム自体は面白いはずなのよ。
ということは,敵がワラワラ出てきてそれを蹴散らすのが楽しいっていう部分は,必ずしも戦国無双4の面白さの根幹を担う要素ではない。
ほかに戦国無双4の新要素として考えられるのは,神速攻撃と呼ばれる△ボタンを使ったアクションね。これは特殊な攻撃で,言うなれば□ボタンによる通常攻撃に対して,大攻撃と言ってしまってもいいような,広範囲攻撃のこと。
無双シリーズは武将が成長することでアクションが増えていくんだけど,逆に言うと武将が成長するまでは短いコンボしか使えないの。でも,今回搭載された神速攻撃によって,コンボがつながらなくても敵を大量に倒すことができるのね。それによって,武将が育っていない状態の序盤でも,爽快感が約束されてるという。こういう面白さはあるわね。
でも,たぶんそれがあるから戦国無双4全体が面白いって感じでもないの。攻撃方法が変わったから何もかもが面白いのかというと,決してそうではないわけで。
その,面白さの根っこが見つからないのよ。一体何なんだろう。何が変わったんだろう。憶測だからケツ論ではないんだけど,こう考えることで,私は一番納得できるような気はするのよね。「全体的にパワーアップした」と。
けど,今回これほど面白いっていうのは,もう私が気付かないだけで全体的にパワーアップしてんじゃねーか? という,雑な納得の仕方しか残されてないのよ。職業病を和らげるには。ストーリーも面白いし,長すぎないし。でも,それだけじゃない。もう,分からん。でも,面白いってことだけは言える。その証拠に,トロフィーが集まって来ちゃってるわけだから。
無双初心者にはこの戦国無双4から始めてみるのがオススメかもしれないわね。イヤ,ホント面白い。今さらだけど難度を選べるのもいい。難度を下げたら,いわゆるヌルゲーに相当する気もするけど,ヌルいからと言って面白くないわけではないからね。むしろ,ヌルいほうが私は好きだし。ゲイムの世界でぐらい,都合良く生きさせてくれなければ,一体私という人間をどの現実がヌルく出迎えてくれるというのだろうか。
ホントに,現実逃避と気分転換にはもってこい。これって,まさに理想的なゲイムのあり方の一つじゃない。プレイしてる間は夢を見ることが出来てるわけだから。……と,私の職業病が申しております。
そんな感じで今週は,非常に面白いながら過去のシリーズ作品と比べての面白ポイントの説明が難しい戦国無双4を取り上げてみました。
でも,ここまで書いておいてアレだけど,無理やり過去のシリーズと比べなくてもいいんじゃね? という,もう一つのケツ論にも,今まさにたどり着いた自分がいるわ。シリーズものって比べられる宿命にはあるけど,でもそれはシリーズ経験者が勝手に比べているだけであって,冷静に考えたらいちソフトとして接してみれば,それはそれで新たな面白さが発見できる場合もあるんじゃないかなって。そんな気がしてきたわ。ま,これも面白味を見つけたいという私の職業病からそう思ってるだけだけど。
要は,プレイして面白く感じられればそれでいいんですよ。比べるのはプレイする側が好きにしてもらって。この作品はこの作品として面白くなるように作り手は仕上げてるはずなんだから。
「非常に面白い」。結局,面白味が探せなかった私にはこんなチープな表現しかできないけど,作り手として考えたときに一番伝わってほしいのはこれのはず。それをきちんと受け止めることができて,読者の皆様にも伝えることができたのであれば,これ幸いです。ホントに面白いんだってば。では来週。
今週のハマりゲイム
(文字通りゲイムスロットにハマっているゲイム)
PlayStation 4:「戦国無双4」
PlayStation 3:「魔都紅色幽撃隊」
PlayStation Vita:「絶対絶望少女 ダンガンロンパ Another Episode」
PSP:「サモンナイト5」
Wii U:「ゼルダ無双」
Wii:「ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オンライン」
ニンテンドー3DS:「みんなでまもって騎士 姫のトキメキらぷそでぃ」
Xbox 360:「剣の街の異邦人 〜白の王宮〜」
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(c)2014 コーエーテクモゲームス All rights reserved.
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