連載
男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第245回「『The Wonderful 101』と『ブラストドーザー』」
私としては,いつもリング上でヤっていることを,そのままステージで提供しただけなんだけどね。「チューまではまだしも,それはちょっと」って言われてもうた。
そもそも,なぜ私がそんなイベントに出たかというと……。えー,このゲイムの売りが,“エンジェル達とのキス”,そして“エンジェル達をお風呂に入れる”というものだかららしいの。イベント中も,「キスとお風呂でエンジェル達を強化していく」ってことを開発の井田さんに説明してもらったんだけど,私には何を言っているのかさっぱり。
まず,なぜキスをしたりお風呂に入れたりすると強くなるのか,その因果関係が分からない。でもまあ,そう突っ込んだ私に対して,イベントに来ていた人達やほかのゲスト達は「強化にキスは必要だし,お風呂にも入れるよね,強くするためだったら」的に納得していたんで,私もその場じゃそれ以上は食い下がらなかったわ。ぶっちゃけ,イベントから数日経った今でも「強化=キス+お風呂」の計算式を理解できていないけどな。
でもまあ,私はもともと数学が苦手だし,きっと私の知らないうちに中学高校でこんなファンタジー計算式が教えられているんでしょうね。だから,そこは受け入れるとするわ。
で,その「キス」と「お風呂」の要素のうち,「キス」の部分を私が担当するんだろうな,という解釈で私はイベントに臨んだわけ。で,紆余曲折があって……。
一応,ざっくり説明すると,イベントの最後に声優さんから「キス」のプレゼントがあるってな話だったのよ。ところがどっこい,プレゼントは魚の鱚(キス)でした! というまさかのダジャレオチ。
これ,ヤバいよね? プレゼントしたのは声優の山本希望さん通称のぞふぃすだけど,彼女は悪くないよね? むしろ彼女はキスの天ぷらというナマクラの刀を手によく戦ったと思う。悪いのは,彼女にその呪いの装備で戦わせてしまった大人だ。
そう思った私は,責任者を呼び出したわけさ。で,いつものようにエンジェルマスターを手掛けているマイネットの取締役さんにキスをして,いつものようにケツを晒して,私の生ケツにマイネットの社長さんの顔面を強引に埋めさせたわけさ。
すると,のぞふぃすをはじめとする声優さん達はドン引き。結果,「チューまではまだしも,それはちょっと」,と。アレ? 悪いのは私? むしろ私は君達の勇気に感銘して悪と戦ったはずなのに? 私が悪?
そんなこんなでこのイベントで最終的に私に残ったのは,声優さん達のドン引き,声優さんのファンからの殺意,そして私のキスと生ケツを喰らった主催会社のお偉いさんの苦悶の表情でした。私の2013年の夏は,こうやって幕を下ろしたのです。いいゲイムですよエンジェルマスター。今までにない(煩悩の詰め込まれた)スマホゲイムです! 私はiPhoneユーザーだから遊べないけど!
ゲイムを簡単に説明すると,最大100人のヒーローが合体して繰り出す技を駆使し,敵を倒しながら進んで行くというアクションゲイム。そして,簡単に感想を言うと,スゲー面白い。
あ,私の立場って,ある種グルメレポーターみたいなもんだから,今「スゲーうまい」って言っちまったようなものよね。分かってる。どうおいしいのか,どう面白いのかを伝えろって話でしょ。でも,面白いとしか言いようがないのよ。
とはいえ,無理やり説明するならば,NINTENDO 64の「ブラストドーザー」を思い出すような面白さとでも言えばいいのかしら。ゲイムとしては全然違うんだけどね。
ブラストドーザーって,さまざまな車両やロボットを操って街を壊しながら平らにして,危険な化学物質を積んでるトレーラーの進路を確保するっていうアクションゲイムなんだけど,その面白さのメカニズムと近い気がするのよ。
とりあえず,ブラストドーザーとThe Wonderful 101の共通面白ポイントを羅列してみるわね。
●操作してるだけでよく分からない高揚感がある
これは,アクションゲイムとして一番大切な要素。動かすだけで,これから起きることにドキドキしちゃう。
●クリアするだけならまずまず簡単。でも,仲間を助けたり高ランククリアに挑み始めたりすると,やたら難しい
このあたり,何となく任天堂のゲイムっぽい手触りよね。簡単かつ奥が深い感じ。ステージに遊びがあるのよ。適度な箱庭感も共通してる。
●オブジェクトを壊したときのスッキリ感
壊すことは最終的な目的ではないけど,壊すこともできて実際にそれが爽快なもんだから,結局好んで壊してしまう。壊し感とでもいうのかしら。それが秀逸。
●ストーリーが明るい。映画でいうとハリウッドっぽい
宇宙からの侵略だったり,化学物質から世界を守るだったり,スケールがやたらでかい割に決して重くないストーリーが,ゲイムをやってる気分を満喫させてくれるわ。
いい意味で,面白いアクションの前では,細かいことがどうでもよく感じてしまうような適当さ。要するに,ストーリーは世界観構築のため,平たく言えば,プレイヤーが心置きなくオブジェクトを壊すための言い訳なのよ。ブラストドーザーよりThe Wonderful 101のほうが,人間を扱ってる分だけストーリーはしっかりしているけど。
いずれにしても,アクションゲイムを楽しませるためのストーリーになってるのが凄い。
とまあ,こんな感じかしら。とにかく,ゲイムとしては全然違うんだけど,誰がプレイしても楽しめるという意味で任天堂っぽさ爆発。そしてここまで書いてきて気付いたわ。ブラストドーザーって言われても,ピンとくる人のほうが少ないだろうという悲しい事実に。
イヤ,本当に面白いんですよどちらも。思い通りになったときの嬉しさ。でも,なかなかそこまではうまくいかないジレンマ。その両方が混在するバランス。そこがゲイムになっている感じ。選ばれし者の恍惚と不安,二つ我にあり。おススメですよ。Wii Uを持っているなら迷わず。
そうそう,Wii U GamePadだけでも遊べてしまうんだけどね。これは,Wii Uのいいところなのか,それともThe Wonderful 101のいいところなのかは分からないんだけど,TVを使ったプレイとWii U GamePadでのプレイとでは,ちょっとゲイムのプレイ感覚が変わるの。同じソフトなのにね。そこでほんのちょっとだけ,得した気分にもなるわ。
ともかく,The Wonderful 101と,NINTENDO 64のブラストドーザーの二つを,激しくオススメします!
ふう,夏が終わりましたねえ。でもまあ,あくまで夏休みシーズンが終わったというだけであって,外はまだ暑いんで気をつけてね。この連載を読んでいるのは,たいがい屋内だろうけどな。
そして,ぼちぼちモンハンの季節がやってまいりますよ。「モンスターハンター3(トライ)G」では,いまいち操作になじめなかったクチだけど,果たして「モンスターハンター4」はどうなのか。発売日に買って,確かめてみたいわ。これもまた,選ばれし者の恍惚と不安,二つ我にあり。ひとまず今週はこの辺で。2013年の夏,さようなら。
今週のハマりゲイム
(文字通りゲイムスロットにハマっているゲイム)
PlayStation 3:「ワールドサッカー ウイニングイレブン 2013」
PlayStation Vita:「CONCEPTION II 七星の導きとマズルの悪夢」
PSP:「サモンナイト5」
Wii U:「The Wonderful 101」
Wii:「ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オンライン」
ニンテンドー3DS:「逆転裁判5」
Xbox 360:「Minecraft:Xbox 360 Edition」
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