連載
男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ / 第113回:「ワンダフルセタガヤンコンボ」
著者近影(男色モンハン持ち開発中)
あんた達,2011年に慣れた? 2010年には1年かけても慣れなかった私だけど,意外と2011年には慣れてきてるわよ。年末はさて置き,年始に試合がないと,けっこう年が変わることに順応できちゃうものなのね。
ま,おそらくながら見てたテレビから「2011年おめでとうございます」的な言葉をたくさん聞いちゃったからだと思うんだけど。……ここ数年は,毎年テレビすら見ることができなかったからね。
こんなに早く2011年に慣れてしまったんだったら,このまま勢い余って2012年にも慣れといたほうがいい気がしてきたわ。来年も試合がないとは限らんからな。Welcome 2012!
さて,そんなわけで年末年始でプレイしたゲイムの紹介をするんだけれどもね,年末年始は新しいゲイムが発売されないもんだから,今まで溜めてきてたゲイムを一気に! とイきたいところだったんだけど,ここにきて「モンスターハンターポータブル 3rd」にハマり倒してしまっちゃったわ。
これを書いてる時点で,100時間越えを果たしてしまったのよ。「なんだ,100時間なんて大したことないじゃん」って声が聞こえてきそうだけど,100時間っていうのは私にとって快挙なのよ。なぜなら私は忙しぶラーだから。
野暮とは思いつつ一応注釈入れておくと,忙しぶラーってのは忙しぶってる人のことね。簡単にいえば,私は忙しぶってる人間だってこと。というのも,なぜだか私,みんなに忙しいように見られてるのよ。関係者だけではなく,ファンやちょっと知ってる人からも。
私のほうから忙しいってことはあんまり言わないのに,なぜだかみんなが気を使って「男色さんは忙しいから」みたいな理由でいろんなことに誘われないの。同窓会に呼ばれたことがないのも,飲み会に誘われないのも,後輩と飯に行った記憶がないのも,逆に先輩から声がかからないのも,なんだか私が忙しそうに見えるからなの。ウンそうだそうなんだそれ以外に理由はないよきっとぜったいたぶん。
で,みんながあまりにも私を忙しい人だって思ってるもんだから,“みんなのキューティアイドル”男色ディーノとしては,そこら辺の期待を裏切るわけにはいかなくて,ついつい忙しい自分を演出しちゃうのよね。
予定がないのに早く用事を切り上げて帰ったりだとか。いや,もちろん嘘はつかないわよ。嘘をついてまで忙しぶるのは忙しぶラーとしてあるまじき行為。例えば「このあと何かある?」って聞かれたときに,何もないのに「ちょっと打ち合わせが……」って言うのは嘘になるわけ。それだと,ただの人間付き合いの苦手な人になっちゃう。いや,嘘じゃない場合はいいのよ。
でも,何もないときでも何かあるように見せる,それがプロの忙しぶラー。なので,この場合の模範解答は「今日はちょっと早く帰ります」ね。なんとなく申し訳なさそうにね。これで,相手が大人だったら勝手にあらぬことを察してくれるわけ。
じゃあ練習するわよ! ハイ!
「今日はちょっと早く帰ります」
もう一度!
「今日はちょっと早く帰ります」
今日じゃなかったら行けたのにって気持ちを前面に出して,ハイ!
「今日はちょっと早く帰ります」
ハイよくできました! たくさん上手に焼けました! ということで,私がゲイムのプレイ時間が100時間超えるっていうのは快挙なのです。……え? 本当は暇なんだったら,いっぱいゲイムできるじゃん? ……甘いよ! So Sweet!
確かに時間はあるんだけどね,忙しぶってるわけだから,ゲイムのプレイ時間が100時間を超えてるなんて他人に知られたら「ああこの人は普段忙しぶってるけど100時間もゲイムに割く時間があるんじゃん」って思われてしまうでしょうが! 子供がまだ食べてるでしょうが!
だから,プレイ時間が表示されるような,証拠が残るゲイムは100時間越えなんてもってのほかなのよ。ウイイレとかはいいのよ。プレイ時間なんて出ないんだから。
実際,ウイイレを1勝するまでプレイ→モンハン1クエスト→ウイイレ→トイレ→ウイイレ→モンハン→飯→モンハンっていうワンダフルセタガヤンコンボが正月に発動したしな。で,気付いたらモンハン100時間超えててさあどうしましょう。と,今まさにこんな感じ。
私としたことが,プロの忙しぶラーにあるまじき時間をプレイしちゃってるのね。おまけに,通信プレイなんてした日にゃ,完全に私の忙しぶりがエアだってことがバレてしまう!
なので,今のところ「電源つけたまま寝てしまって時間だけが経過した」っていう若干苦しめの言い訳を用意してこのピンチを乗り切ろうと思うわ。
ちなみに! 今,ハンターランクは6なんだけど,私,基本的にクエストに出てくるモンスターは全部狩りたいのよ。そうやってここまで成り上がってきたのね。
でも! この間,野蛮なプロレスラー達と通信プレイしてて,ジンオウガを討伐するクエストでウルクススを先に狩ってしまおうと一人で立ち回ってたら,「そういうの良くないと思うよ」って言われたの。
不思議なものね。私としては,クエストクリアしたときに身に覚えのない報酬があったら嬉しいだろうなーって気持ちでヤったことなのに,相手には協調性がない行動だと受け取られてしまったのね。
どちらが正しいのかは分からない。多人数でプレイしてるんだから,一つの敵にみんなで挑むことに意味がある――これも一つの考え方でしょう。多人数プレイだからこそ,各自が役割を果たして最大の成果を得よう――これもまた一つの考え方。
正義ってなんだ? 悪ってなんだ? 戦争ってなんだ? 争いってなんだ? 意見の割れた私達は,その後リングの上で殴り合ったわ。投げ合ったわ。極め合ったわ。そしてみんなが死力を尽くし,大の字になって天井にぶら下がったスポットライトを見ながら思ったわ。「どっちでもいいか」って。
そう。ぶっちゃけどっちでもいいのよ。楽しくプレイできれば。そして,モンハンはプレイしてて楽しい。これで十分だわ。お互い価値観やルール,そして上手さや強さが違う中で,みんなが一緒にプレイできちゃう。で,なるべくお互いのルールの妥協点を探して,多人数でのルールを決める。これって,まさに人間が学ぶべき正しいコミュニケーションのあり方じゃない。
誰? ゲイムが子供の成長にふさわしくないって言ってるのは。子供だけじゃなくね,人間が本気で他人とコミュニケートする機会なんて,実は人生でそこまで多くないの。モンハンは,それを可能にする良いコミュニケーションツールだと思うわ。
こういうゲイムが流行るって,まだまだ日本は捨てたもんじゃないなって,心から感じるわ。たかがゲイム,されどゲイム。ゲイムから学べるものは,まだいっぱいある。
……で,結局,大型モンスターは各個撃破がいいのか,みんなで集中して目的のモンスターを討伐したほうがいいのか,あなたはDOCHI?
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- 関連タイトル:
モンスターハンターポータブル 3rd
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