連載
男色ディーノのゲイムヒヒョー:其の五拾七「アニマルセラピー」
他人とのコミュニケーションは苦手な人だって,何かと接することで安らぎを得たい日もある! ということで,他人とのコミュニケーションが苦手な男色ディーノ選手は,動物達と触れ合うことを選んだのであった……。
……で,結局何? と言われたら,「パンダさん日記」と答えるしかないわ。これは端的に言うと「nintendogs」のパンダ版(出してるのは任天堂じゃないけど)。言うなれば「bandainam pandas」ってとこかしら。このゲイム,狙っているのかどうかは定かではないけど,かなりシュールなの。
イヤ,状況としては面白すぎるわよ。想像してみてちょうだい。あんたが家でパンダ飼ってたとしましょうよ。で,ある日,家に帰ったらパンダが2頭に増えてんのよ? 超面白くね? 「今度は女の子です」みたいなこと言われたんだけど,1頭目が男の子だったことすら知らなかったわよ!
それに正直,今のところ性別の違いの意味が分からない。将来的に3頭めが子供パンダとかだったらなんとなくの意味は分かるけど,それはそれで引くわ。電源切ってる間に何を! みたいな気分になるんでしょうねきっと。あ,ひょっとして高校生の娘が妊娠したって聞いたときの親の気分って,こんな感じなのかなぁ……。
ともかく,シュールでなおかつ長時間プレイをしなくてもいいあたり,忙しいけどなんかゲイムやってみたいなぁと思ってる人には向いているゲイムだと思うわ。少なくとも,私はコレ好き。意味分かんなさ具合が。
普段ならなんとなくスルーしてしまうジャンルなんだけど,やはりパンダさんの不可思議な可愛らしさにヤラレてしまったんでしょうね。もっと大きな動物達と触れ合いたい欲が生まれてしまったのよ。
で,プレイした感想はというと,PS3スゲイなーってことかしらね。だってサバンナの世界を一つ作り上げてしまうんだから。要するに動物の写真を撮るゲイムなんだけど,もはやそんなゲイム的なことはどうでもいいのよ。サバンナがそこにあるってことに,いたく感動してしまったわ。
既存のゲイムで例えるならば,現実の世界とは別の世界があって,そこである程度自由に動き回れるって意味合いにおいてWiiの「FOREVER BLUE」に近いものがあるのかしら。
ただAFRIKAの場合,目的はあるんだけれども,あまりにも自由すぎるので心にゆとりのある大人向けゲイムだなっていうのも感じたわ。私はRPGに代表される,ゲイムが道を示してくれてプレイヤーはその指示を追っていく,いわばお遣いゲイムもそれはそれで嫌いじゃないのよ。なぜならそのほうがゲイムっぽいから。
でも,ハードウェアの性能向上と同時に最近増えている「架空の世界を丸ごとを作り上げて,プレイヤーはその中で自由に過ごせるゲイム」にも可能性を感じているのね。私の理想は,丸ごと作り上げられた架空の世界で,ゲイム的な指示を違和感なく出してもらうことだから。
アレ? それは「オブリビオン」とか「GTA」? と言われればそうかなという気もするんだけど,そこをあえて洋ゲイではなく和ゲイに求めたいのよ。なんだかんだで私もお箸の国に生まれた日本人で,日本のゲイムが好きだから。「ドラクエ」で育って「たけしの挑戦状」に驚愕した日本人ですから。
……そんな一人のゲイマーが抱く近い未来の理想郷について,広大なサバンナの大地を歩きながら思い描いた夏の終わりでした。
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パンダさん日記
対応機種:ニンテンドーDSメーカー:バンダイナムコゲームス
発売日:2008年7月31日
価格:5040円(税込)
CEROレーティング:A
公式サイト:http://panda3.namco-ch.net/
AFRIKA
対応機種:PLAYSTATION 3メーカー:ソニー・コンピュータエンタテインメント
発売日:2008年8月28日
価格:5980円(税込)
CEROレーティング:A
公式サイト:http://www.jp.playstation.com/
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