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占領下のパリでレジスタンス活動に身を投じる注目タイトル「The Saboteur」が,ロンドンで開催されたEAのイベントに登場
4月23日には,「EU Showcase」と名付けられたイベントが開催され,EA SPORTSのPresidentであるPeter Moore(ピーター・ムーア)氏の挨拶に続いて,以下のタイトルが紹介されたのである。
EA SPORTSタイトル
・EA SPORTS Grand Slam Tennis
・Fight Night 4
・Tiger Woods PGA Tour 10
・EA SPORTS Active
EA Gamesタイトル
・Dante's Inferno
・Dragon Age: Origins
・Need for Speed: Nitro
・Need for Speed: Shift
・Spore: Heroes
・Spore: Galactic Adventure
・The Saboteur
・Dead Space Extraction
EA Partnersタイトル
・Brutal Legend
・Rock Band 2 (for Wii)
・Rock Band: Unplugged
続いて,各ゲームのプロデューサーやディレクターが順次登壇し,トータルで約2時間,ぶっ続けで説明が行われるという,聞いているほうもなかなか疲れるプレゼンテーションだったのだが,それぞれにNDA(情報公開規制)が設定されており,プレゼンそのものも含めて撮影は軒並み禁止。というわけで残念ながら,詳しいことは今後の記事をお待ちいただきたい。
ついでに言っちゃうと翌日(24日),ロンドン市内のEmirates Stadiumで開催されたイベントは,そのタイトルさえ書きにくい状況で,誠に隔靴掻痒の感を禁じえず申し訳ない。
とはいえ,紹介されたタイトルの一つである「The Saboteur」(以下,Saboteur)のNDAが現地時間の4月24日,解除されたのでさっそく紹介したい。
占領下のパリを舞台にレジスタンスがナチスと戦うアクションゲーム
第一報以来,長らく沈黙していたタイトルだが,今回“ビハインド ザ カーテン”というスタイルでプレイの様子がメディアに公開された。もっとも,希望者は誰でも見られたので,どのへんがビハインドなのかは聞かないほうがよさそうである。
彼は群がる敵をバッタバッタと倒していくランボータイプの主人公ではなく,レイダースシリーズのインディアナ・ジョーンズ博士のように知的であり,スティーブ・マックイーンのような腕利きレーサーで,ダイ・ハードシリーズのジョン・マクレーン警部のように「なんでオレが?」と,いやいやながらヒーローになるという。これだけでなく,French氏による説明にはやたら映画の話が出てくるのだが,Pandemicのコンセプトワークはそんな感じで決められていくのかもしれない。
巻き込まれ型の主人公とはいえ,彼が戦う動機の一つとして「復讐」があり,ストーリーはかなり複雑なものになる予定だ。
プレゼンテーションで公開されたムービーは古いヨーロッパの街並みの再現が見事で,確かに魅力的な時代,ロケーションであるという印象。余談ながら,キャバレーの楽屋と思われる場所では,そのままでは4Gamerに掲載できないんじゃないかと思われるお色気シーンも見られ,ちょっと大人向けのゲームかもしれない。
実演されたプレイを見る限り,French氏の「スーパーマンではない」という言葉とは裏腹に,一人で数多くの敵を相手にするシーンが多く出てきた。戦闘シーンはMercenaries 2とよく似た雰囲気で,ややカジュアルだ。ドイツ兵が意味なくこちらに駆けだしてきたり,撃たれるまで立ちつくしていたりと,AIは優秀とは言い難く,製品もそうなのか,プレイされたのが開発途中のバージョンだからなのかはよく分からない。
ヘルスは自動回復式で,これはリニアなFPSと違ってプレイヤーがどのルートを選ぶか分からないため,ヘルスパックを適正に配置するのが不可能だからだとのこと。
物陰に隠れて銃を撃つ,最近流行りのカバーアクションも可能で,バズーカ砲や火炎放射器など武器の種類は非常に豊富とのこと。ただ,1941年当時にはなかったものが登場したり,性能が本物と異なっていたりなど,考証に関してはリアリティよりゲーム性が優先されている。
移動には徒歩のほか,これまた非常に多くの種類が用意された車が使用可能で,クラシックカーを使ったカーチェイスなど,ゲームにおける車両の位置づけは大きい。敵の車を奪って脱出するシーンも見せてもらえたが,レースゲームのような迫力があると同時に,かなりの距離を移動してもまったくローディングラグが発生しないことが確認できた。
ドイツ軍の対空砲を破壊したり,ツェッペリン飛行船をバズーカ砲で撃ち落としたりしてミッションをクリアすると,それまで白黒だった画面が突然鮮やかなカラーに変わる。こうした演出は,Saboteurの最大の特徴の一つである。占領軍の過酷な圧力で人々が失望しているところは白黒で,Seanの活躍で人々が希望を取り戻し戦う気力を得たところはカラーで描かれるのだ。
白黒の区域はどんよりとした雰囲気で,親衛隊がパリ市民を拘束したり,あるいは射殺したりなどということが頻繁に起きる。カラーの区域は明るい雰囲気で,こうした色つきの場所を増やしていくことがプレイヤーの目的の一つとなる。とはいえ,すべてをカラーにしたところでパリが解放されるということはなく,あくまで演出の一つ。ゲームの目的は,Seanの活躍と,起伏に富んだストーリーを楽しんでもらうことにある。そうしたこともあって,マルチプレイは今のところ予定されていない。
対応機種はPCおよびXbox 360とPLAYSTATION 3で,発売時期は発表されていないが,おそらく2009年の後半になるだろう。オープンエンドなパリの街と,白黒とカラーを対比させた大胆な演出が魅力的な本作は,今年の注目タイトルの一つになりそうだ。
- 関連タイトル:
The Saboteur
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(C)2009 Electronic Arts Inc.
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