連載
ハロー!Steam広場 第4回:核戦争と秘密の図書館
「すちーむ」ってなぁに?というよい子のみんな集まれー! 「ハロー Steam 広場」は,PCゲームのダウンロード販売サイトSteamでリリースされた気になるタイトルやニュースを,筆者の独断と偏見でピックアップして紹介する,とっても有意義なコーナーだ。毎週欠かさずチェックすれば,遊ぶ予定のないゲームを購入してしまう上級Steamerにジョブチェンジできるかも。
今回ご案内するのは,核戦争によって荒廃したアメリカ南西部の砂漠地帯だ。この砂漠地帯には,“アレが出る”と噂される謎の病棟があり,そこでは肋骨が飛び出した裸の男が,上半身を左右に揺さぶりながら襲いかかってくるようだが……。
狂気に満ちた謎の病棟から脱出するサバイバルホラーFPS「Dementium II HD」
刑務所跡地に建てられた謎の施設「ブライト・ドーン治療センター」を舞台にしたサバイバルホラーFPSが,今回紹介する「Dementium II HD」だ。ちなみに本作は,2010年9月30日にニンテンドーDS用ソフトとして発売された「閉ざされた病棟 -DEMENTIUM II-」のHDリメイク版となる。
プレイヤーは,本作の主人公「ウィリアム・レッドモアー」を操作し,“人ではない何か”が徘徊する病棟からの脱出を目指すのだ。
ゲームは,主人公が牢屋の中で目を覚ますところからスタートする。さっそく牢屋から出ようとすると,扉が突然ギロチンにジョブチェンジ。なんてこったい。
どういう経緯でギロチンに変化したのかは不明だが,序盤からプレイヤーを殺しに掛かってきていることは間違いないだろう。なんとかギロチンをくぐり抜けると,今度は肋骨が飛び出した人型の化け物が上半身を左右に揺さぶりながら迫ってくるではないか。あまりの恐怖からAlt+F4キーに指が伸びかけたが,ここは(原稿のために)ぐっと堪えていざ戦闘スタート。
ゲーム開始時にプレイヤーが所持しているのはナイフ1本のみなので,まともに戦っているとジリ貧になってくる。こういう時に,かつてドラゴンボーンと呼ばれていたころの戦闘経験が役に立ってくるのだ。つまりはヒット&アウェイが有効だということ。ちなみにちょっと先の最初のボス戦も,ナイフのみで戦うことになるので覚悟しておこう。
難度的にはそこまで難しくなく,「扉を開けるためのパズルが解けない!」といったことでもない限り,テンポよく進めていくことができるだろう。ゲーム全体の雰囲気は,オールドタイプのサバイバルホラーといった感じだ。価格も2014年1月3日まで11.24ドル(通常は14.99ドル)とお手頃となっているので,興味のある人はぜひ遊んでみてほしい。
「Dementium II HD」Steamページ(14.99ドル)
「Fallout」シリーズのルーツともいえる作品「Wasteland」の最新作「Wasteland 2」
アーリーアクセスとは,開発途中のゲームを購入して,デバッガー兼プレイヤーとして参加できる,Steamの販売形態の1つだ。今回は「Fallout」シリーズのルーツともいえる作品「Wasteland」の最新作「Wasteland 2」を紹介しよう。
本作は,核戦争によって荒廃したアメリカ南西部の砂漠地帯を舞台とするシミュレーションRPGだ。この砂漠地帯は,核の影響によって生み出されたモンスターや,武装したバンディットたちが跳梁しており,これらに怯える避難民が必死に救難信号を発信しているという,まさに世紀末といった荒れ具合だ。
プレイヤーは,彼ら避難民を救助するためのレンジャーズを結成し,救難信号をキャッチした場所に赴くことになる。
まずは,プレイヤーが率いるレンジャーズを結成するところからゲームはスタートする。レンジャーズには,予め用意されているキャラクターはもちろん,自分で作成できるオリジナルキャラクターなどを4人まで入隊させることが可能だ。
ちなみにオリジナルキャラクターは,初期能力値や特技といったゲームプレイに影響するものから,名前や年齢,生い立ちといった細かいプロフィールまで設定できる。
レンジャーズを結成したら,さっそく避難民の救助に向かおう。救難信号は,あらゆる場所から発信されており,それらをキャッチすることで,マップ上に発信地が表示されるようになる。どこに向かうかはプレイヤーの自由だが,マップ移動中は水を消費するので,無駄にウロウロしていると水がなくなってしまう。水がなくなると徐々に部隊メンバーの体力が減っていき,しまいには全滅してしまうので,マップ上を移動する際は慎重に進もう。ちなみに,水はマップ上に出現するオアシスで補給できる。
救難信号が発せられてる場所には,必ずと言っていいほど敵が潜んでいる。救助活動をする以上,これらとの衝突は避けられないので,戦闘の準備は常に万全にしておこう。
マップ移動中のエンカウントのほか,フィールド上で敵に視認されたり,こちらから先制攻撃を仕掛けると戦闘がスタートする。戦闘はターン制となっており,それぞれのキャラクターが持っている行動ポイントを消費して,移動や攻撃をしていく流れだ。
戦闘において注意すべきポイントは,敵との射線上に味方がいると,攻撃が当たってしまうということ。また,敵の背後に味方がいる場合も,敵が攻撃を避けたときには直撃してしまうので,敵と味方の位置関係を把握することが重要になってくる。この辺のシビアさは,本作の魅力の1つともいえるだろう。
価格が59.99ドルと,アーリーアクセス版にしてはかなり高く,手が出しづらいのは否めない。しかしゲーム全体の雰囲気は「Fallout」に近いものが感じられるので,同シリーズが好きな人にはオススメできるタイトルだ。
「Wasteland 2」Steamページ(59.99ドル)
本の中に広がる世界を探索するローグライクRPG「Eldritch」
こんなゲームをリリースしたい」という開発者に対して,ユーザーが賛成か反対かを投票できるサービスがGREENLIGHTだ。そんなGREENLIGHTを通過してリリースされた作品「Eldritch」を今回は紹介しよう。
本作を一言で説明するなら,ローグライクなMineCraftといった感じだ。プレイヤーは,図書館を拠点に活動し,本の中に広がる世界に飛び込み,レアアイテムやアーティファクトを求めて最下層を目指していくことになる。
魚人が徘徊する地下世界や,巨大で獰猛なペンギンが生息する氷の世界など,入る本によってステージの雰囲気やステージ構成も変わるのが特徴で,どの本に潜るかはプレイヤーの自由だ。
本の中で死んでしまうと,持っていたアイテムはすべてロストしてしまう。なので良いアイテムを拾うほど,死に対するプレッシャーがのしかかって来るのだ。残りHP1の状態でレアアイテムを拾った時の,ローグ系お約束のあのなんとも言えない気持ちは,実際にプレイして味わってみてほしい。
ちなみに本作はホリデーセールの対象タイトルとなっており,2014年1月3日まで7.49ドル(通常は14.99ドル)で購入できるので,この機会にぜひお試しあれ。
「Eldritch」Steamページ(14.99ドル)
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