プレイレポート
短期間ながら賑わいをみせた「エイカ オンライン」クローズドβテストレポート
4Gamerでは過去にAIKAの先行プレイレポートを掲載しており,基本システム関連についてはそちらを見てもらいたい。本稿ではそこでは触れていなかった箇所を中心に,CBTにおける序盤のゲーム展開の感想も交えつつ,軽めのプレイレポートとしてお届けしていきたい。
ゲーム序盤の全体的な流れ
これはクエスト関連のシステムによく表れており,マップ画面を開けば一目瞭然となっている。例えば「!」マークが点滅しているポイントは新規クエストが発生,「?」マークはクエストはすでに完了して,NPCと話せば直ちに報酬が受け取れるポイントを示す。
クエストウィンドウのログには目的地が記されているが,マップ内の地名と照らし合わせればだいたい分かるようになっている。昨今のMMORPGでは,マップ内に目的地を直接記入してくれたり,ワンクリックで自動的に移動してくれるタイトルも見受けられるが,AIKAはそこまでの親切設計ではない。とはいえ,実際のプレイにはほぼ支障がなく,個人的にはむしろ,なんでもかんでも無闇に簡単にするのはゲームとして味気ないような気もするので,これくらいのサポート機能で十分ではないかと思える。
AIKAのクエストを大別すると,メインストーリーを辿る「シナリオクエスト」と,その他の「一般クエスト」の2種類がある。シナリオクエストを中心にプレイを進め,そのついでに一般クエストをこなすような遊び方でも,じきに一般クエストの取りこぼしが出てくるくらいだ。よって,レベリングのためにモンスターを延々と倒すといった作業感はほとんどない。
プランは2人まで同時に育成可能
契約が済んだばかりのプランは,最初は“プラン待機所”と呼ばれるNPC倉庫にアイテムとして収納されている。ここからインベントリに移してダブルクリックすると,プランが出てきて行動を共にするようになる。
プラン待機所には2キャラ分のスロットがあり,エルタが同様のクエストをこなすことで,2キャラまでのプランと契約ができる。プランには大きく「火,水,風」の3タイプがあり,また性格などによっても育成方向が違ってくる。違ったタイプのプランを育成するのも面白いだろう。
ここで注目してほしいのは,プラン待機所のスロットは,同一アカウント内のキャラクター間で共有されていること。つまり,2人目以降のキャラクターを育成する際に,最初のキャラが育成したプランを持ってくることができるのだ。その場合は契約クエストも必要なく,試しにレベル1のキャラクタをプラン待機所へ向かわせたところ,普通に呼び出すことができた。序盤のプランは戦力としてまったくアテにはならないが,この先,完全体まで育成したら,ひょっとするとパワーレベリング的なこともできるのかもしれない。
妖精期におけるプランの能力についてだが,すでにお伝えしているように戦力としてはあまり役に立たない。3タイプの属性別にスキルを3種類習得しているが(アクティブ系が1,パッシブ系が2),いずれも戦局を大きく変えるようなものではない。よって当分の間は,会話等のコミュニケーションがプランの醍醐味となる。
会話のイベントは突発的に発生するようで,スパンとしては大体1時間に1回くらいの割合だ。プランの問いかけに対する受け答えがいくつか用意されており,それがプランの性格に少しずつ影響を及ぼしていく。また,そのほかにも食事を与えることで,プランとの親密度が変化し,スキル発動率などが変わっていく。
エルタがプランを呼び出している間は,モンスターと戦闘することでプランも少しずつ経験値を獲得していく。ゆくゆくはレベルアップもするが,エルタと比べるとそのペースは大分遅め。そしてプランをレベル5まで成長させると,イベントを通じて初期段階の“妖精期”から“幼女期”へとランクアップする。プレイスタイルにもよるが,プランが幼女期にランクアップする頃は,エルタはレベル20くらいになっているかもしれない。
今回のCBT期間は短かったが,幼女期までプランを育成した人もちらほら見受けられた。幼女期のプランの愛くるしい姿は,その他の大多数のプレイヤーから,かなり羨ましがられていたようだ。
プラン関連のボリュームアップに期待
CBTを軽くプレイしてみた感想としては,だいたいこのようなところ。今後まだまだ変わっていくと思われるが,現時点でのAIKAは良い意味でライト向けのMMORPG,という印象である。例えばスキルの使いこなしで一発逆転といったケースは少なく,テクニックを重視するタイプの人には物足りなさがある。その一方,ライト層のプレイヤーにとっては,これくらいの難度で良いという見方もあるだろう。
また,クエスト展開が丁寧なのは述べた通りだが,そのほかにもキャラクターのグラフィックスが落ち着いた上品な雰囲気で,ボイスやモーションの完成度も高い。ライトプレイヤーの視点でAIKAを見ると,かなりポイントが高い。
そのうえで,今後開発側に強く求めたいのは,プラン関連のボリュームアップである。幼女期まで育てたプランの可愛さは折り紙付きなものの,しばらく間は妖精期でのやりとりが中心になる。この間は,戦力であまりアテにできないのは仕方ないものの,会話の発生頻度があまりに低いため,コミュニケーション関連が弱いのが気になる。現状のAIKAは,ゲームとしてのボリュームゾーンが中級者以降となっており,これをもう少し手前に持ってくる必要があるだろう。
例えば会話イベントの頻度を増やしたり,プランと一緒にミニゲームを行ったりと,ゲームバランスに直結しない方向での展開はいろいろあるはず。そうすれば,幼女期まで育成するモチベーションも出てくるし,ほかのMMOタイトルにはない魅力として根付くだろう。
コアプレイヤー向けにPvP方面の展開も用意されているものの,やはりAIKAのゲームとしての柱となるのは,マイキャラならびにプランの育成にある。MMOの初心者でもプランとのコミュニケーションを楽しめるように,妖精期のプランに何らかの仕掛けがあると,ゲームとしての印象は大きく違ってくるのでは,と思えた。AIKAはまだ第一回のCBTを終えたばかりであり,今後の正式サービスにかけての進化に引き続き期待したい。
エイカ オンライン公式サイト
おまけ:キャラクターパターン例
●ウォリアー
●クルセイダー
●スナイパー
●デュアルガンナー
●ナイトマジシャン
●プリースト
- 関連タイトル:
戦場のエルタ ロード オブ マーシャル
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