プレイレポート
「モンスターハンター フロンティア オンライン」,公認ネットカフェのサービスも体験してきたシーズン3.5のプレイレポートを掲載
かなり手強いハンターランク100以上の古龍
筆者も実装後に様子を見てみたが,防御力450程度の防具では,どの攻撃でも体力をごっそり削られ,場合によっては体力満タン(150)の状態でも一撃で力尽きるほど。これはつらいと思ったが,体力は上位古龍と大差ないのか,下方修正前の古龍ほどクエストに時間がかかるわけなかった。個人的には,「やるかやられるか」のドキドキ感を味わえるモンスターであり,武器防具の性能がインフレ気味だったMHFにおいては,いい刺激となったように感じられる。
ちなみに,どうしても討伐できないと悩んでいるプレイヤーにちょっとだけヒントを。先ほど「防御力450程度の防具では一撃で力尽きることもあった」と書いたが,防御力がそれより低い400程度の防具で力尽きないこともあった。違いはといえば,前者は各耐性値がほぼ一ケタ台だったのに対し,後者は水耐性と龍耐性が+10前後であった点だ。
MHFでは,モンスターの攻撃に属性がある場合,耐性値0の状態で受けるダメージを100%とすると,耐性値の分だけダメージが軽減されるという仕組みになっている。たとえば,龍耐性+50なら,モンスターの龍属性攻撃の50%がカットされる(耐性値がマイナスの場合はダメージ量が増える)。つまり,耐性値が高ければ高いほど属性付きの攻撃によるダメージが軽減され,防御力が低くても生き残れる可能性が高くなるわけだ。
なお,新変種モンスターであるドスランポス/ドスゲネポス/ドスイーオスの3種類は,ドスイーオス変種とドスランポス変種が9月17日から,ドスゲネポス変種が9月24日からようやく登場となった。アクラ・ヴァシム亜種のアクラ・ジェビアは,10月以降の配信ということでまだお目見えしていないのが残念なところ。ただ,シーズン3.5実装時に一挙に配信されて,そのあとシーズン4.0まで何もなし,というよりは,段階的に実装されることで楽しみが続くともいえる。アクラ・ジェビアはHR71以上で挑戦可能となるので,HRが71に満たないプレイヤーは,今のうちにHRを上げて配信に備えよう。
新しい武器防具やL/Rシリーズ防具について
また,特殊古龍武器の弓は状態異常ビンの威力が通常の1.5倍,そして新しく爆撃ビンが使えるのが特徴だ。爆撃ビンは,マイトレで調合屋LV1を設置していれば調合が可能だが,古龍の汎用素材が必要なので,湯水のように使えるというわけではない感じだ。
そのほか,SP武器や新グラフィックスの武器なども併せると,合計で209種類の武器が追加された(※SP武器はI〜VIIをそれぞれ別武器としてカウント)。中でも特殊リーチ武器は,最終段階まで強化すると,最強クラスの既存武器と同等かそれ以上の性能になるものがいくつかある。ただ,特殊リーチ武器の多くは,狩人祭に勝利しないと入手できない「祭典の思い出」が強化に必要だ。運がなく狩人祭で勝ち組になれなかったり,猟団に所属していないと生産/強化できないのが,少々残念なところだ。
新たに追加されたLシリーズ防具/Rシリーズ防具は,既存のS/Uシリーズ上位版という位置づけだ。シーズン3.5で追加されたL/Rシリーズ防具は以下のとおり。
・ガレオスLシリーズ(剣士用) ・ギザミLシリーズ(剣士用) ・バサルLシリーズ(ガンナー用) ・フルフルLシリーズ(剣士用) ・レウスLシリーズ(剣士用) ・ゲリョスLシリーズ(ガンナー用) ・マフモフLシリーズ(剣士/ガンナー共用) | ・ハンターRシリーズ(剣士用) ・リオハートRシリーズ(剣士用) ・ザザミRシリーズ(剣士用) ・ガーディアンRシリーズ(剣士/ガンナー) ・ヒーラーRシリーズ(剣士/ガンナー) |
上記シリーズのすべてを確認したわけではないのだが,L/Rシリーズの特徴は以下のような傾向にあるといえそうだ。
・防御力は元防具のLV7より高く強化でスロット数が増える場合もある
・Lシリーズ:Sシリーズのスキルのうちマイナススキルのポイントが軽減され,いずれかのスキルのプラスポイントが増える
・Rシリーズ:一部スキルを除き,スキル構成ががらりと入れ替わっている
基本的には,SシリーズからLシリーズ,UシリーズからRシリーズに派生する。筆者が確認した限り,派生を出現させるには,元の防具をLV7まで強化する必要があるようだ。また,L/Rシリーズの派生強化には汎用素材が要求されるため,基本的にはHR100を超えないと派生強化できない。なお,男性キャラ専用のガーディアンシリーズ,女性キャラ専用のヒーラーシリーズは,派生元は剣士/ガンナー共用の防具だが,Rシリーズ派生時に剣士用とガンナー用別々の派生となり(派生後の各部位の名称も異なる),スキルも異なるので気をつけてほしい。
なお,L/Rシリーズに強化しても,見た目は派生元の防具と変わらないのが少々残念なところ。両方とは言わないまでも,見た目や配色を変えてほしかったというプレイヤーも多いのではないだろうか。
シーズン3.5実装前のMHFでは,「この組み合わせを作っておけば安心」という防具の組み合わせが極まった印象もあった。しかし,Lシリーズ防具は,マイナススキルが減ったことで使い勝手がさらによくなり,Rシリーズ防具は,これまでにないスキルポイントの組み合わせのものが出てきた。
言ってみれば,L/Rシリーズ防具の実装により,性能を追求した防具の組み合わせの楽しみの幅がさらに広がったといえる。今回は12種類の追加にとどまったが,今後,定期的にL/Rシリーズ防具を追加してほしいものだ。
加熱した盛り上がりを見せる狩人祭だが問題点も
ただ,最近の狩人祭では,もっとも効率よく魂を稼げる試練に皆が殺到し,結局はそのクエストを多くこなしたほうの勝ち,という傾向にあったといえる。1日で数万魂レベルの差がつくこともあり,そうなると劣勢の組は,あきらめムードが漂ってしまいがちだろう。猟団対抗韋駄天杯で魂がもらえるという逆転の要素があるにはあるが,それでも入魂祭が始まって数日で勝敗の大勢が決してしまう感があるのは否めなかった。
今回の開催では,入魂数を効率よく稼げそうなクエストがいずれかの組に偏ったサーバーもあり,それぞれの組の占有試練が確定した時点で「戦いの前から勝敗は決まったか?」と心配してしまう面もあった。
しかしながら,シークレット試練で獲得できる魂数の設定が,公開された試練の魂数よりかなり高かったため,筆者がプレイしているサーバー1においては,連日のシーソーゲームで最終日まで勝敗の行方が分からなかった。しかしサーバー2とサーバー3は,前回までの狩人祭同様,日を追うにつれて差が開き,9月16日の途中経過発表ではサーバー2で約66万差,サーバー3で約86万の差が開いており,期間賞/部門賞/猟団対抗韋駄天杯で得られる魂すべて(合計64万魂)を加算しても逆転の可能性は低い状態だった(最終的な結果はサーバー2で約75万差,サーバー3で約103万差)。
結果としてみると,今回の狩人祭は,前回までの「もっとも効率良く魂を稼げる試練」がシークレット試練に取って代わっただけで,あまり代わり映えしなかった印象だ。シークレットとはいえ2日目までにはその存在が知れ渡り,あとは最終日まで紅竜組も蒼竜組もひたすらそのクエストで魂を稼いでいたように思う。シークレット試練は日替わりにするなど,なんらかの改善策を講じたほうがいいように感じたのは,筆者だけではないだろう。
「俺たちの試練システム」は,シークレット試練で得られる魂が多かったこともあり,入魂対象モンスターの占有は入魂面であまり意味をなさなかったように感じられた。9月22日付けの運営レポートで,第7回以降の狩人祭における俺たちの試練システムの一時適用見送りが発表されたが,復活するときには狩人祭を盛り上げる要素となってほしいと思う。
また今回の狩人祭では,褒賞祭開始直後に,配布される祭ポイントが本来より少ないという不具合が発生し,緊急メンテナンスが実施された。不具合が発生したプレイヤーに対しては,2日後の金曜日に配布ポイントの修正が行われ,褒賞祭の期間も延長されたが,事前の検証は入念に行ってほしいところだ。
もう一つ狩人祭で気になるのは,褒賞祭での勝ち組限定のクエストだ。勝ち組限定のクエストは,「祭典の証」というアイテムを消費してクエストを受けるシステムになっている。祭典の証は,勝ち組で25個または35個しか配布されないので,勝ち組限定のクエストを受けられる回数は制限される。
勝ち組限定のクエストのクリア報酬でのみ得られる「祭典の思い出」を効率よく集めるため,「4人一組で4枚ずつ,クエストを4回プレイする」という募集シャウトを褒賞祭期間中はよく見かけたのだが,中には自分で祭典の証を消費せず,他プレイヤーのクエストに参加するだけのプレイヤーもいるようで,そういったプレイヤーに注意するよう,全体チャットで呼びかけている人もいた。
このようなトラブルが発生するであろうことは容易に予測できただけに,対応策を事前に用意しなかったことには苦言を呈したい。プレイヤー間のトラブルの原因になるので,できるだけ早く対応策を講じてもらいたいと思う。
盛り上がりに欠ける(?)「VS.クエスト」
方向性に疑問も残る「通り名称号」
ただ,通り名称号の達成条件の一部には疑問が残る。たとえば,通り名称号の獲得条件に「特定モンスターをログイン中に30頭狩猟する」というようなものがある。通り名称号は,正午に更新されるので,それから24時間以内に対象モンスターを30頭狩猟すれば条件達成となるわけだ。
ただ,1クエストが5分程度で終わるとしても,30頭狩猟するには150分,2時間半以上かかる計算となる。連続ではなく間をおくにしても,24時間以内に同じモンスターを30頭も狩るというのは作業感が強く,さすがに飽きてしまうプレイヤーも少なからずいるだろう。
しかも,通り名称号には有効期限があり,60日以内にもう一度同じ条件を達成しないと継続して利用できない。筆者も30頭狩猟の通り名称号に挑戦してみたが,称号維持のためにもう一度同じことをする気にはなれないというのが個人的な感想だ。別にその称号を獲得しなくともデメリットはないので,気に入らなければやらなければいいだけの話なのだが,せっかくの新要素だけに,もったいない気がして仕方がない。
ちなみに,同じ猟団に所属するプレイヤーが同士が通り名称号を表示させてクエストに出かけると,特定のスキルが発動することがある。スキルの効果は公開されていないので詳細は不明だが,興味のある人はいろいろと試してみてほしい。
地味ながらかなり便利な「まとめて送る」「ボックス内調合」
シーズン3.5では,「まとめて送る」と「ボックス内調合」が実装されたが,とくに「まとめて送る」はかなり便利だ。クエスト報酬はもとより,マイガーデンや毎日プレゼントなど,報酬枠が表示されるものすべてが,アイテムボックスにまとめて送れる。個人的には,報酬枠が表示される画面で,アイテムを一つずつ選んでポーチに入れたりアイテムボックスに送ったりといった作業から開放されたのは,今回のアップデートで最も評価が高い要素に思えたほどだ。
「ボックス内調合」は,その名のとおりアイテムボックス内で調合が行えるというもの。いちいちアイテムを取り出して調合したり,まとめて調合するときに調合屋でゼニーを支払う必要がなくなったりと,地味ながら便利な機能だ。調合の組み合わせを把握していれば,よく使う消耗品なら素材を買ってボックスで調合すればいいので,ゼニーの節約にもなる。惜しむらくは,「調合書G・錬金編」をポーチに入れるか錬金術スキルが発動していないと,アイテムボックス内での錬金調合ができないところだろうか。
ちなみに,ポーチに所持しているアイテムの調合においても,ボタン押しっぱなしで連続調合できるので,クエスト中のボウガンの弾を調合するのがかなり楽になった。“調合撃ち”をしているガンナーの皆さんは,ぜひ活用してほしい。
シーズン3.5での追加要素は少ないながら
利用価値が高まったマイトレ/マイガーデン
冒険屋は,冒険アイルーがさまざまな場所に出かけ,アイテムを手に入れてくるというもの。通常のクエストで入手しづらいレア素材を拾ってくることがある。
服屋は,アイルー広場で雇用しているアイルーに,スキルを発動させる効果がある。アイルー広場の売り上げを増やしたり,冒険アイルーの一部報酬を増やしたりする効果があるので,こちらも優先して拡張したいところだ。ちなみに,雇用したアイルーをどの施設に配属するかは自由に変更できるので,アイルーを1匹雇用すれば設置済みの施設すべてを利用できることは覚えておくといいだろう(配属をその都度変更する必要はあるが)。
なおシーズン3.5から,冒険アイルーからはルージュシリーズ防具のキー素材「思い出のかけら」,落とし物ネコからはメランシリーズ防具のキー素材「誰かの王冠」が入手できるようになった。
一般プレイヤーから見るとうらやましい要素が多い
公認ネットカフェでプレイしてみた
シーズン3.0以降,公認ネットカフェプレイヤーの優遇傾向にあるMHFだが,シーズン3.5でさらにそれがパワーアップした感がある。今回は,公認ネットカフェのサービスを体験してきたので,それをレポートする。まずは,公認ネットカフェでの特典をあらためてまとめてみよう。
・ハンターライフコース+エクストラコース相当のサービスを利用できる(エクストラボックス,エクストラクエストなど)
・公認ネットカフェ専用カウンターでアイテムを格安で購入できる(エクストラショップより割安&カラ骨【小】の販売)
・公認ネットカフェ専用クエストでオリジナル武器を入手できる
・通常のクエストより報酬金が高い「お得クエスト」
・Nポイント(5分の接続で2ポイント相当)を溜めると,レア素材などのアイテムと交換可能
・猟団ポイント(RP)が溜まるのが通常の2倍の速度(15分で1RP)
・お店によっては「公認ネットカフェ猟団」に所属することも可能
エクストラショップは,閃光玉など通常のショップでは売っていないアイテムや,ハチミツなど“特売日”しかショップで買えないアイテムを,常時通常ショップの半額で購入できる。
さらに公認ネットカフェからの接続の場合,「公認ネットカフェ専用カウンター」(という名前のショップ)が利用できる。ガンナー御用達の「カラ骨【小】」を購入できる以外,品揃えはエクストラショップと同じだが,より低価格で販売されている。
公認ネットカフェ専用クエストでは,“スティール”の名を冠した各種武器を生産するためのキー素材が入手できる(シーズン3.5以降,求人区のみで受けられるクエストに変更された)。また,シーズン3.5で追加されたお得クエストも注目だ。週替わりでHR1/31/100以上で受けられるクエストが配信されるのだが,イャンクック1頭を狩猟すれば,通常クエストよりかなり高いHRポイントとゼニーが得られるというものだ。
なお,Nポイント交換で手に入る「ネカフェの塊N」からは,武器/防具が生産できる。200 Nポイントでネカフェの塊N1個と交換できるのだが,武器/防具の生産には,それぞれネカフェの塊Nが2個(=400 Nポイント)必要だ。武器/防具を一つ生産するのに約16時間40分の累計接続が必要という計算になるので,さすがに気合いの入ったネットカフェプレイヤー向けの特典といえる。
公認ネットカフェの料金は,筆者がざっと調べたところ,3時間で1000円前後,6時間で1500円前後が相場といったところ。ハンターライフコースが30日で1400円(エクストラコースも含めると2000円)なので,より時間あたりのコストは割高になるのは比べるまでもないだろう。
ただし,MHFはコンシューマ出身のアクションゲームということもあり,ゲームパッドでのプレイが向いている。MHFは,クライアントをダウンロードすれば月額料金を支払わなくても,HR2までなら無期限でプレイ可能だが,さすがにゲームパッドは自前で用意するしかない。MHFを始めてみたいけどゲームパッドを持っていないという人は,公認ネットカフェで体験してみるのもいいだろう。
公認ネットカフェから接続するメリットは,先述した「ネカフェの塊N」から生産できる武器/防具を除けば,通常の月額課金よりも時間あたりの効率を上げられるという意味合いが強く,エクストラコースの延長線上にあるようなサービスだと感じられた。公認ネットカフェに行かなければ著しく不利になるというほどではないといえる。
また,どうしても欲しいレア素材がある場合は,公認ネットカフェを利用するのもアリだろう。たとえば,レア素材を求めて同じクエストを連戦しても,運が悪いと数時間プレイしてもまったく出ないことがある。交換レートが最も高い72Nポイントのレア素材でも,3時間ログインすれば確実に1個手に入るわけだ(レア素材を手に入れたときの喜びは半減してしまうが)。ついでにカラ骨【小】や閃光玉など,よく使う消費系アイテムをまとめ買いすることもできる。そこに十分なメリットがあると感じられるなら,公認ネットカフェを利用してみるのもアリだろう。
MHFは,シーズン3.0とシーズン3.5のアップデートで,特殊リーチ武器や特殊古龍武器,L/Rシリーズ防具などの実装で,個人的には少々マンネリ気味だと感じていたHR100以上の武器/防具を作る楽しみも広がった。また,システム面の使い勝手も向上し,より快適にプレイできる環境が整いつつあるように感じられる。
ただ,「狩人祭」については,まだまだ発展途上という印象だ。現在は勝ち負けは時の運ともいえる状態で,プレイヤーの一人としては,積極的に参加したいと思える要素がもう少し欲しいと感じているので,今後の展開に期待したいところだ。
MHFは,月額課金が切れていてもログインすることは可能なので,しばらくMHFから離れていたプレイヤーも,現在のMHFをその目で確認してみてはいかがだろうか。
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