連載
9月5日に大型アップデートが実施された「モンスターハンター フロンティア オンライン」(以下,MHF)。ハンターランク(以下,HR)99までの開放や“轟竜”ティガレックスの登場などについては,4Gamerでその内容はお知らせ済みなので,ご存じの読者も多いだろう。
細かいところでは,大衆酒場や大老殿でクエストを受けられるNPCが増え,種類に応じて分類されている。中でも,これまで期間限定の配信クエストだったヒプノック/ヴォルガノス/リオレウスの狩猟クエストなどを常時受けられるようになった点は,プレイ時間が限られていた人にとって嬉しい変更といえる。
第2回では,下位クエストで入手可能な素材を中心に,防御力を高める方向で話を進めてきた。ただ,上位クエスト(で難度の高いもの)となると,それだけではなかなかに厳しいものがある。
というのも,上位クエストでは,大型モンスターの攻撃がよりたちの悪いものとなるからだ。分かりやすい例として,グラビモスが挙げられる。グラビモスの熱線ブレスだが,下位クエストでは一直線に飛んでくるが,上位クエストではこれに左右の動きが加わる。熱線ブレスは“ガード性能”スキルが発動していないとガードできないので,どんなに防御力が高くとも大幅に体力を削られてしまうし,一撃で力尽きることもあり得る。そのほかの大型モンスターについても,上位クエストではバインドボイス(咆哮)→突進といったコンボ攻撃を頻繁に繰り出すため,“聴覚保護”スキルがないとつらい局面に多々遭遇する。
第2回でも述べたが,MHFにおいては“力尽きないこと”が最重要課題である。難度の高いクエストをクリアするためには,防御力の上昇に加え,武器/防具のスキルを発動させることも重要になってくるのだ。
そこで今回は,S/Uシリーズ防具,上位クエスト全般で必要となるスキル,そしてスキルを発動させるために便利な装飾品について解説しよう。
MHFでは,生産した防具を強化して一定のレベルにすると,SシリーズやUシリーズといった派生防具への強化が可能となる。Sシリーズは防御力が高めになり,Uシリーズはスキルの種類が多彩になる。なお,派生可能なレベルは防具の種類によって異なる。
基本的に,S/Uシリーズへの派生強化は,防具を限界までレベルアップさせてからでも遅くはない。レベル5でもレベル7でも,派生強化したときのS/Uシリーズ防具のレベル1での防御力は固定のため,派生強化ではなくレベルアップを選ぶと,無駄が多いように感じるかもしれない。しかし,S/Uシリーズいずれもノーマル防具より高性能なのだが,派生強化したばかりのレベル1の状態では,派生強化前のノーマル防具と同程度かそれ以下の防御力しかない。S/Uシリーズを強化するには,上位クエストでしか入手できない素材が必要となることもある。当然,素材がないと強化が頭打ちになってしまうので,いくらスキルが発動しても,防御力自体が上げられないとクエストのクリアが困難になってしまうだろう。HR31になるまでは,ノーマル防具の強化を優先したほうが無難だ。
そのほか,Sシリーズ防具を生産して一度でも装備すると,「シンボルカラー」が常に表示されるようになる。プレイヤーキャラクター名の右にある“※”マークと,メンバー詳細の武器アイコンの色がその目印だ。
シンボルカラーは複数あり,それぞれ条件を満たすと取得可能となる。取得条件の詳細な解説は省略するが,例えば赤を取得したければ,クエストのターゲットとなる大型モンスターを,条件を満たすまで連続で討伐するといった感じだ。HR30以下の場合,条件を満たすたびに新しいシンボルカラーが上書きされるが,HR31以上になると,大長老から許可を得ることで,一度取得したシンボルカラーを自由に変更できるようになる。
なお,シンボルカラーが有効になったクエストメンバーが揃うと,その色の組み合わせに応じて「友情スキル」が発動する。友情スキルは4人全員が同色,4人のうち3人が,“赤”“白”“緑”といった特定の組み合わせが揃うと発動する。色の組み合わせごとに効果が異なる。ちなみに,最も取得しやすい「豪腕の赤」をシンボルカラーに設定しているプレイヤーが多い。その効果も,クエスト達成報酬が増える“幸運”が発動するというものなのでお勧めだ。
ただ,友情スキルは,クエストメンバーそれぞれがSシリーズ防具のパーツを1か所以上クエスト装備に組み入れている必要がある(古龍素材で生産した防具など,Sシリーズ以外にも例外的に友情スキルが発動する防具もあるが)。シンボルカラーが表示されていても,クエスト時に該当の防具を装備していないと,友情スキルは発動しないので注意しよう。
防具を考えるうえで避けて通れないのが,スキルを発動させるための各パーツの組み合わせだ。スキルは,装備している防具の各パーツに割り振られたポイントの合計が,一定値を超えると発動する。ただし各パーツの数値は必ずしもプラスとなるスキルばかりではなく,マイナスとなるスキルもあるのだ。
例えば,攻撃+5/防御−3のパーツを全身5か所に装備したとすると,合計が攻撃+25/防御−15となり,「攻撃力UP(大)」と「防御−30」が同時に発動してしまう。スキルは合計10種類まで同時発動可能なので,いかにプラスを増やしマイナスを発動させないようにパーツを組み合わせるかが重要となる。スキルの効果と発動に必要なポイントは,公式サイトに掲載されているので,そちらを参照してほしい。
ただ一口にプラススキルといっても,多くのハンターにとって有効なものもあれば,使用する武器によっては不要となるものもある。例えば,“耐震”は,大型モンスターに密着して攻撃する剣士にとっては有効なスキルだが,遠距離から攻撃するガンナーにはほぼ不要といっていい。剣士/ガンナー,武器の種類やプレイスタイルによって必要なスキルは異なるが,ここでは汎用性の高い,お勧めのスキルをいくつか紹介しておこう。ちなみに,“攻撃”や“防御”などは名前どおりの効果が得られるので,発動させられるならばそれに越したことはない。
聴覚保護系のスキルは,バインドボイスで硬直→ノーガード状態で攻撃を受けて大ダメージ,というコンボを避けるために必要となる。とくにガンナーの装備は全般に防御力が低いため,一撃で力尽きてしまう可能性も高い。したがって,聴覚保護のスキルはほぼ必須といえる。聴覚保護+10の“耳栓”,できれば聴覚保護+15で“高級耳栓”を発動させておきたいところだ。また,バインドボイス中の大型モンスターは無防備なので,攻撃の絶好のチャンスとなるので,剣士系でも有効なスキルだ。
スタミナの減少速度を抑えるスキルで,+10以上になると発動する。溜め動作中にスタミナを消費するハンマーや弓を使う場合,あるいは双剣で頻繁に鬼人化する場合には必須といえる。それ以外の武器であっても,長くダッシュできるようになるので,砂漠など広いフィールドでは便利だ
回避時の無敵時間を延ばすスキルで,+10以上で“回避性能+1”,+20以上で“回避性能+2”が発動する。回避性能+1でも十分な恩恵を感じられるが,+2にするとどんな攻撃でも避けられるんじゃないかという気になる(無論,有効なのは数フレームなので錯覚に過ぎないが)。大型モンスターの突進を避けるときにとくに効果を実感できるので,剣士はもちろんガンナーにもお勧めできる。
ガード時の仰け反りを抑えるスキル。+10以上で“ガード性能+1”,+20以上で“ガード性能+2”が発動。ガード可能な武器限定だが,モンスターに常時密接し,ガードしながら攻撃するランスおよびガンランスには必須といえる。プレイスタイルにもよるが,片手剣や大剣の場合はあれば便利というレベルだろう。
文字通り,砥石の使用を高速化するスキル。通常,砥石使用時に「シャッシャッシャッシャッ」という研ぐ動作(効果音)が4回入るが,“砥石使用高速化”発動時は,「シャッ」という動作1回で研ぎ終わる。斬れ味ゲージの緑部分が短い(またはそれ以下)の武器や,頻繁に武器を砥ぐ必要がある双剣使いには必須といえる。
武器の会心率を上げるスキルで,剣士/ガンナーともに非常に有利になる。+10以上で“見切り+1”が発動するが,できれば,+15以上の“見切り+2”,+20以上の“見切り+3”まで発動させたいところ。とくに,封龍剣【超絶一門】(双剣)など,会心率がマイナス設定となっている武器を使用する場合には必須といえる。
体力の緑色のバーが40%以下まで下がったとき,攻撃力と防御力を大幅に上げるスキル。遠隔攻撃主体のガンナーには効果的だが,モンスターの攻撃を受けやすい剣士にはあまりお勧めできない。スキルの特性上,力尽きる可能性が非常に高くなるので,防御力を高めたり,“回避性能”を同時に発動させたりなど,安全対策も万全にしておきたい。なお,+10で“火事場力+1”,+15で“火事場力+2”が発動するが,−15ではマイナススキル“心配性”が発動する。心配性が発動すると,体力が40%以下になったとき,攻撃力と防御力が下がってしまうので,発動させないようにしたい。
回復薬や解毒薬などの特定アイテム使用時に,同エリア内にいるクエストメンバーにも同様の効果を与えるスキル。+10で“広域化+1”,+15で“広域化+2”が発動する。広域化+1のときは,そのアイテムを自分で使ったときの半分の効果,+2のときは同等の効果をクエストメンバーに与える。回復笛や解毒笛と同様の効果を一瞬で発揮するので,サポートスキルとしては優秀。必須ではないが,クエストメンバーに感謝されることうけあいだ。
スキルを発動させるために防具を揃えると,どのようにパーツを組み合わせても,追加スキルやもう一段階上のスキルを発動させるのに,ちょっとだけポイントが足りないケースが出てくるだろう。そんな場合に活用したいのが「装飾品」だ。装飾品は,武器/防具のスロットに装着して各種スキルポイントを付加するというもので,武器/防具同様にクエストで入手した素材を使って生産する。
追加スキルや一段階上のスキルを発動させたいときは,該当スキルポイントを付与する装飾品を装備すればいいのはもちろん,マイナススキルが発動してしまったときに,装飾品で発動しないようにする,といった使い道もある。
装飾品は複数のポイントに影響を与える場合が多く,下位素材から生産できるものは,攻撃+2/防御−2というように,プラスとマイナスを併せ持っている場合が多い。一方,入手困難な上位素材から生産可能な装飾品では,複数のポイントをプラスできることもある。
なお,一度装着した装飾品を外してスロットを空けることも可能だが,装備済みだった装飾品は壊れてしまい再利用できない。加えてノーマル防具をS/Uシリーズに派生強化するときに,装着済みの装飾品は壊れてなくなってしまうので気を付けてほしい。
なお,装飾品用のスロット数は防具の種類とレベルによって異なる。全般にノーマル防具やSシリーズよりもUシリーズ,低レベルより高レベルの装備品スロットが多くなっている。ただ,スロットが多く,何種類ものスキルを発動させられるからといって,全身をUシリーズで固めて防御力に不安が出ては元も子もない。ノーマル防具,SシリーズとUシリーズをバランスよく組み合わせ,全パーツを最高レベルのレベル7まで強化したときに,剣士なら防御力400以上,ガンナーなら250以上はあるような組み合わせにしたいところだ。
また防具セットを1種類に限定するのではなく,武器やモンスターに合わせて異なるスキルを発動するものを複数用意しておくのもいいだろう。ちなみに筆者は,汎用剣士装備。ガンナー装備(弓),古龍用剣士装備(双剣)の3セットを用意して使い分けている。複数の防具セットを揃えるのは,素材/資金いずれの面からも大変だとは思うが,必要なスキルから防具をチョイスして,長期計画で臨むといいかもしれない。
MHFにおける防具には,防御力/耐性値/スキルすべてがパーフェクトというものは存在しない。自分に適した組み合わせを考え,より高い防御力と耐性値,より多くのスキルを発動させるかを考えるのが楽しみといえる。見た目のコーディネートも含め,自分なりのベスト防具を見つけ出せるようがんばってほしい。
|
- 関連タイトル:
モンスターハンター フロンティアZ
- この記事のURL:
(C)CAPCOM CO., LTD. ALL RIGHTS RESERVED.