プレイレポート
「ルーセントハート」“ゲームプレイに慣れた人向け”新サーバーの狙いとは? 新職業「エクリプス」や新マップ「パタニア」の特徴もチェック
また,この新サーバーの稼働に合わせた大型アップデートでは,約2年ぶりとなる新職業の追加が行われるほか,新マップや新システムによるインスタンスダンションなども公開される予定だ。
今回は,新サーバーの見どころとアップデート内容について運営ディレクターに話を聞く機会を得たので,さっそくその概要をお伝えしていこう。
新サーバーはペット隊を廃止した“ゲームプレイに慣れた人向け”。アップデートを先行導入して導入
まずは,5月23日から稼働を予定している新サーバーの特徴について,ルーセントハートのディレクターである廣田一億氏に話を聞いた。
昨年12月に開催された「ルーセントハートオフラインイベントin東京」(関連記事)でもすでに発表されているとおり,今回予定されている新サーバーでは,ゲームの一部仕様が既存のサーバーとは異なっている。サーバーの新設というと,新規プレイヤーを主な対象とするのが普通だろうが,廣田氏によると,今回の新サーバーは“ゲームプレイに慣れた人向け”の仕様になっているのだという。
新サーバーで最大の特徴といえるのが,「ペット隊」システムの廃止だ。ルーセントハートでは,最大4体のミニペットを召喚して戦闘に参加させることができるのだが,このペット隊については,ゲームの難度が大幅に下がるために遊びやすいと感じるプレイヤーがいる一方で,「ペット隊がなかった頃のゲームバランスが良かった」という古参プレイヤーも多く,賛否が大きく分かれている。
とはいえ,既存サーバーで多くのプレイヤーが利用している機能である以上,ペット隊のシステムを今から廃止することは難しい。そのため,“ゲームプレイに慣れた人向け”という位置付けの新サーバー設立に至ったというわけだ。
新サーバーでは,ペット隊が廃止されている一方で,転職についても行いやすい仕様となっている。既存サーバーに比べるとゲームプレイの難度は上がるが,その分,役割をきっちり決めてパーティプレイをするなどの「よりMMORPGらしい」手応えが楽しめるだろう,と廣田氏は述べていた。
さて,既存のゲームバランスで満足できないプレイヤーのための施策となる新サーバーだが,新規のサーバーでプレイする場合,既存プレイヤーであってもまた一からキャラクターを育成していかなければならない。ルーセントハートでは一般に「3次職からが本番」と言われているだけに,新サーバーでのキャラクター育成がどうなるかも気になるところだ。この点について廣田氏に話を聞くと,序盤のレベル上げをテンポアップするためのキャンペーンを用意しているとのこと。具体的には,クエストでの取得経験値を2倍にするアイテムを配布する予定らしく,そのほかにもいくつかのキャンペーンが予定されているという。
なお,今回の新サーバー稼働後も,既存サーバーではペット隊のシステムが利用可能となっている。そのため,新規にルーセントハートを遊び始めるプレイヤーに対しては,基本的に既存サーバーでのプレイを推奨することとなるそうだ。既存サーバーの今後の方針について,廣田氏は「初心者に対して厚みを持たせていきたい」と述べる。新サーバーのオープンと時期を同じくして,既存サーバーのほうでは初心者向けのフォローイベントなどを実施する予定もあるようだ。
一方で,新サーバーでは「ルーセントハートの歩き方」のような初心者向けキャンペーンをあえて行わないなど,より明確な差別化を図るのだという。
カジュアルにゲームを楽しみながら多くのプレイヤーとの交流ができる既存サーバーと,よりゲームとしての遊び応えが味わえる新規サーバーとで,サーバーごとの特色が大きく分かれていくことになるだろう。
新たな3次職「エクリプス」は「武技」「錬技」の2種類が存在。新マップ「パタニア」には砲台で戦うボスも登場?
まずは,「ルーセントハートオフラインイベントin東京」において「アルケミスト」(錬金術師)という仮の名前が発表された新職業について。こちらの正式名称は「アセティック」(修行者),「エクリプス」(日食/月食)で,前者が2次職,後者が3次職の名前となる。前回実装された「ファンタスマ」は1次職の時点で分岐する特殊な職業だったが,「アセティック」と「エクリプス」については2次職から分岐する職業となるわけだ。
また,3次職の「エクリプス」については,前衛職寄りの「エクリプス(武技)」と後衛職寄りの「エクリプス(錬技)」の2種類が存在し,3次職に転職する段階でいずれかを選ぶこととなる。いずれも太陽や月,大地などの力を借りて,物質を錬成しながら戦うことが特徴の職業だ。
「エクリプス」の使用する武器は,日食や月食を意味するその名にちなんだ,物理攻撃力重視の「日輪」や魔法攻撃力重視の「月輪」だ。ともに両腕に付けて使用するもので,個性的な形状のものが多く,「輪」の形にとらわれていないデザインも見どころといえるだろう。また,防具についてはナイトと同様,重装備を身に付けることとなる。
「エクリプス(武技)」は,前衛向きの職業となるが,日輪や月輪をそのまま武器として使って攻撃することはあまり多くない。では何で攻撃するのかというと,大剣や銃などを魔力で錬成して使用するのだ。状況に応じて得物を切り替えられるため,よりトリッキーな戦い方もできそうである。
一方,後衛職寄りである「エクリプス(錬技)」の場合は,これまでになかったタイプの魔法を使いこなすことができる。例えば,範囲内にいるキャラクターにバフやデバフの効果をかける巨大な魔法陣,発動後も自分の移動ルートを追尾してくる竜巻,自動的に近くの敵を攻撃する魔法の砲台(?)などなど,ユニークなものが多い。
ナイト系・魔法系両方の特徴を引き継いでいる「エクリプス」だが,両者の短所が反映されてしまっている部分もある。重装備を身に付けているため魔法攻撃には弱く,また,1回あたりのスキルでMPを大幅に消費するためにMPの管理も難しい。こういった短所を自分のテクニックやパーティ内での連携でいかにカバーできるか,プレイヤーの腕が問われる職業といえるだろう。
謎に包まれた新マップ「幻の大地 パタニア」
具体的なマップの内容についてはまだ不明な部分も多いが,低・中・高,それぞれのレベル帯に合わせたマップが用意されているとのこと。スクリーンショットを見ても分かるように,ビジュアルとしては高原地帯のような見た目になっているようだ。
なお,パタニア自体へ行くにあたってのレベル制限は,それぞれLv20・Lv50・Lv60からと3つに分類されており,レベルが低いうちからでも新マップを探索できるとのことである。
プレイヤーの視点からではその半身しか見えないほどの巨体を持つボスだが,プレイヤー側の足場にはいくつかワープポイントが用意されており,ワープした先にある砲台に乗って戦うことになる。
なお,新サーバーのペットについて,廣田氏は「直接戦闘に影響をもたらしてしまうため,新サーバーでのペットの販売時期を遅らせるかもしれない」とコメント。既存のペットを最初からすべて揃えるのではなく,過去のペットから順次実装していくなど,ゲームバランスを壊さないよう,慎重に取り組んでいくということのようだ。
先にも述べたように,新規プレイヤーを呼び込むために新サーバーが立てられるならばともかく,今回のように古参プレイヤーのニーズに応えてサーバーを増設するというのはなかなか珍しいように感じる。
この理由について廣田氏は「ルーセントハートはコミュニティが活発なため,既存のコミュニティを壊さないように,“ゲームプレイに慣れた人向け”の新サーバーを用意した」と語る。このサーバー増設によってルーセントハートのプレイヤー層がどのように変化するのか,興味深いところだ。
また,今回のアップデート内容に関しては,5月中にあらためて先行プレイレポートをお届けする予定だ。そちらについてもぜひご期待いただきたい。
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