プレイレポート
やることが盛りだくさんなオンラインレーシングゲーム,「ドリフトシティ」のプレイレポートを掲載
信号? 車線? 天下御免で暴走せよ!
オンラインカーアクション「ドリフトシティ」
カジュアルゲームに力を注ぐnPlutoが開発したタイトルだけあり,操作は非常にシンプルかつ直感的。レーシングゲームが苦手,あるいはあまりレーシングゲームをやったことがないという人でもストレスを感じることなく楽しめる,気持ちのいいゲームである。
日本でのサービスは,2007年6月に設立された新進気鋭のパブリッシャー「アラリオ」が提供し,サービス形態は基本料金無料のアイテム課金制となる予定。日本語版のトライアルテストは,1月10日から1月19日までの期間で行われていた。本稿では,そのテストで確認できた本作の概要と魅力についてお伝えしていく。
ゲームの舞台は腕利きドライバーが集まる車両犯罪都市
北太平洋で新たなエネルギー資源,「ミトロン」が大量に眠る島が発見される。島には採掘関連施設が設けられ,それはすぐに都市へと発展した。そうして,いつしか島は「ミトロンアイランド」と呼ばれるようになったのだ。
ミトロンアイランドでは,都市の発展とともに車両犯罪が増加した。政府はそれに対応するため,世界中から優秀なドライバーを集めることを決定する。かくして「ミトロンアイランド」は腕に覚えのあるドライバー達が巡り合い,競い合う場所となった。
プレイヤーは,政府から招待され「ミトロンアイランド」にやってきた腕利きドライバーとして,「HUV」と呼ばれる暴走車の検挙をはじめ,救急患者の輸送,ピザの配達など,車を運転してさまざまな仕事をこなしていく。
ゲームの雰囲気を端的に言うと,レーシングゲームというよりは「車から降りられないグランド・セフト・オート」といった感じ。もちろん,プレイヤーは悪人をやっつける側に立つので,プレイ感が近いわけではないのだが,箱庭の中で自由気ままに遊べる感覚が,実に楽しげだ。
車両犯罪が相次いでいるとは思えない,どこかのどかな町並み |
ハフ○ン島ではなくミトロン島だ。当然ロボットも出てこないぞ |
綺麗なお姉さん達がたくさん登場するのも実に嬉しい |
直感操作で華麗にドリフト
「ミトロンアイランド」は逆走せよ!
プレイヤーの操る車は未来燃料「ミトロン」で走るミトロンマシン。ミトロン車はすべてオートマチック車なので,初心者でも安心だ |
本格的なレーシングゲームでは,通常,車の挙動が非常にシビアで,初心者にとっては大きなハードルとなりがちだが,ドリフトシティの車はとても素直に(ある意味,大ざっぱに?)動いてくれる。ドライブシムというよりはアーケードライクな操作感なので,少しプレイすれば,派手なドリフト走行を気軽に楽しめるはずだ。
・逆走する
・対向車とギリギリですれ違う
・ドリフト走行を行う
・ジャンプ台などを使ってジャンプする(ゲージが必ず100%溜まる)
となっている。暴走車を検挙するためにやってきた政府公認ドライバーが,そんな暴走行為をしていいのかどうか心配になるが,そういう仕様なんだから仕方がない。
ちなみに,壁や障害物,対向車にどれだけぶつかっても,自車が壊れることはないが,その場合溜まっているブースターゲージが減ってしまうので注意が必要だ。安全第一を心がけつつ,積極的に暴走行為を楽しんでいきたい。
仕事の呼び出しは適度に無視?
自分のペースでゲームを楽しもう
MMORPGでいうところの「おつかいクエスト」も,ドライブしながらとなると,やたら楽しいから不思議だ |
路上を徘徊するモンスターに衝突すれば経験値とお金が得られそうな雰囲気だが,残念(?)なことに「ミトロンアイランド」にモンスターはいない。本作で経験値やお金を稼ぐには,クエスト/クイックサービス/カーチェイス/インスタントミッションといったコンテンツをクリアする必要があるのだ。
「HUV」の読み方は「ハブ」ではなく「えいち・ゆー・う゛ぃ」なのだそうだ |
一方クイックサービスは,ステーションの周辺地域にある道路を利用したタイムトライアルで,ほかのプレイヤーとタイムを競うコンテンツだ。
ちなみにステーションでは,クエストとクイックサービスの受注のほか,車の燃料であるミトロンの補充や,カーショップ/パーツショップ/ガレージなどがある秘密基地への移動,ほかのプレイヤーとレースを楽しむバトルモードへの参加なども行える。
カーチェイスとインスタントミッションは,どちらかといえば受動的に楽しむコンテンツだ。街を流していると無線が入り,付近にいる暴走HUVを検挙しろと,その位置を知らされる。その要請に応えれば,カーチェイスモードになり,制限時間のカウントダウンが始まる。
検挙の方法は実にシンプルで,自分の車をHUVにぶつけて,相手の耐久力を0にすれば良い。
インスタントミッションもカーチェイスと似ているが,こちらはプレイヤーが何をしていてもお構いなしに,無線で「アレをしろコレをしろ」と指示される。内容としては,「対向車と10回すれ違え」「コンボを50回決めろ」など,簡単なものが多いので,クエスト,クイックサービス,カーチェイスと並行して行うのがいいだろう。
ちなみに,カーチェイスとインスタントミッションは,どちらも断ることが可能。面倒なときや,クエストを優先して進めたいときなどは,遠慮なく断ってしまおう。断ったからといって何らかのペナルティが生じるわけではないし,しばらくすれば,また新たな無線が入ってくる。
クエストには物語を進める楽しさがあり,特殊な車を運転する機会もあるなど,バリエーション豊かで飽きがこない。クイックサービスはコースを考え,ミスを犯さずタイムを削る緊張感が味わえる。カーチェイスは,暴走車を追いかけ自分の車をぶつける爽快感が魅力だ。そしてインスタントミッションでは,ミニゲーム的な走り方が楽しめる。それらをひっくるめてゲームを楽しんでいると,常に何らかの目的が与えられているため,時間が経つのがとても早く感じられる。カジュアルゲームとしては,かなり密度の濃いゲームプレイが楽しめるタイトルといえそうだ。
ラフプレイは当たり前!
ほかのプレイヤーと速さ/強さを競い合え!
バトルモードでは,ほかのプレイヤーが操る車とオンラインでレースが楽しめる。先述したように,ミトロンアイランドの各都市に設置されたステーションを通じて,バトルモードへの参加が可能だ。
レースは,多数のプレイヤーが空間を共有する「ミトロンアイランド」で行われるわけではなく,参加者だけが存在するバトルモード用のコースで行われる。
対戦形式は個人戦と団体戦の2種類となっており,個人戦では自分以外がすべてライバルという状況。純粋に,誰が一番速いのかを競い合うレースになる。
一方の団体戦では,参加者は赤と青のチームに別れ,チームメンバーが協力し合って勝利を目指す。基本的には個人戦と同様,速さを競い合うレースなのだが,先着順にポイントが与えられていき,最終的に合計ポイントが多いチームの勝利となる仕組みだ。なお団体戦におけるマッチングは,対戦型オンラインゲームでよく見られるルーム形式が採用されている。
実際にプレイしてみると,対戦型レースゲームとしてのバトルモードは,マッチングに関する不満も見あたらず,なかなか出来がいいと思う。小気味いい車の挙動と相まって,個人戦,団体戦ともに熱中度が高い。
熱中しすぎに注意
正式サービスの開始が待ち遠しいタイトル
一通りのコンテンツを満喫してみて思ったのは,ドリフトシティは,プレイを止めるタイミングが計りにくいゲームだということ。筆者は正直なところ,レースゲームがあまり好きではない。どちらかというと嫌いなジャンルだと自覚していたのだが,クエストやお金稼ぎといったRPG的なやり込み要素や,簡単操作で派手な運転が楽しめる爽快感がうまく調和しており,素直に熱中してしまった。
オンラインゲームの性質上,今後のアップデート内容によっては,ゲーム性やプレイフィールに多少の変化が起きそうだが,ゲームの核となる部分は,非常に「遊べる」ものであった。すでにトライアルテストは終了しているが,今後行われるだろうテスト(あるいは正式サービス)には,レーシングゲームがあまり好きではないという人にもぜひ参加してもらいたい。
- 関連タイトル:
ドリフトシティ・エボリューション
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