連載
国境の長いトンネルを抜けると,そこは雪国であった。なんともベタなオープニングで申し訳ないが,事実だからしょうがない。とりあえず,Wonderland ONLINE(以下,Wonderland)のレポートを,いきなりワカサギ釣りのシーンからお届けするハメになった経緯からお伝えしよう。
これまでノース/サウスアイランド,オーストラリア,関西と三つの土地を巡って来た津瑠子だが,何かが足りないと感じ始めていた。津瑠子の中を流れる日本人の血が何かを求めている……そう,足りないのは季節感だ。先週,時代は異なれど春爛漫のふるさと関西を訪れたが,普段暮らしているのは常夏のサウスアイランド。今,彼女が欲しているのは雪景色である。
関西で出会った同じ日本人の加奈子とも意気投合し,すっかりご機嫌の津瑠子。ウィーリン村の酒屋でワインを端から飲み干して気が大きくなったのか,どうやら余計な好奇心がムクムクと湧いてきてしまったようである。津瑠子,加奈子,リン,レイチェル,ニースのみんなでクライスト村教会裏にある,怪しげな地下通路を使って新たな土地へ! などと言い出す始末。調子にのるとロクなことをしないのは,中の人たる筆者ゆずりなのか? いくつにも枝分かれした地下通路から一つの道を選び,酔いにまかせて津瑠子が目指したのは……南極だった。
大量に釣れたウナギをせっかくだから料理して,仲間にカバヤキでも振舞おうとする女子らしい津瑠子。最初は何もなかったテント内部も,徐々に家具を揃えた結果,手狭になってきた。いまや「遠心分離機」「原油加工設備」「金属研磨設備」「芝生」が欠かせない生活を送っている。連載当初から比べるとテントはにぎやかになったが,これではまるで倉庫だ。
テント拡張にはクエスト報酬で獲得できる「星」と,「土地権利書」が必要となる。携帯可能なテントなのに,どうも地権は必要らしい。まだまだ拡張には手の届かない津瑠子だが,階段を設置することでたちまちテントは二階建てに。二階の床を何で支えているのか知らないが,こうして完全プライベート空間が出来上がった素敵なテントを皆様に見ていただこう。なお,津瑠子の家具&器具の必要生産時間は,工程だけをざっと計算しても約9時間。素材の加工まで入れると,一体どれだけの時間を費やしたのか,振り返るのが怖い。
おそらく未成年のリン,レイチェルそしてニースの飲酒はWonderlandの世界でも禁じられているが,加奈子と津瑠子はおとがめなし。寒いときは体の内側から暖めないとね,などといいつつワインの次は「ヒヨコ農場特産」ラベル付きの「米酒頭」を,ぐびりぐびり。またもや酔いにまかせて突撃したのは,サウスアイランド南端から見える離れ小島「スチュアート島」だった。
スチュアート島には,古代の遺跡とおぼしき洞窟がぽっかりと口をあけており,さらに近くには怪しい船団が停泊中と,冒険心を刺激するには十分すぎるエリアだ。そして遺跡の最深部には,ここの主と思われる巨大なクモが彼女達を待ち受けていた。だからよせって言ったのに!
酔いどれピクニックの最後に現れたのは,巨大古クモ。だいたいこんな湿っぽい所に住み続ける輩が,心優しき住人だったためしはない。案の定,クモはリンを人質にとり,絶対絶命大ピンチの津瑠子らご一行様。そして彼女達は……。いや,書くのは止めておこう。気になる人は実際にプレイしてその目で確認してほしいが,津瑠子はショックすぎて酔いが覚めたどころか,心の痛手がひどく,冒険できる状態ではなくなってしまった。
いつかもとの世界に──京都の我が家に帰るまで津瑠子の冒険はまだまだ続く。けれどもこの週刊連載はいったんここでお終いとなる。しばらく津瑠子には心の傷を癒す時間が必要だから。4Gamer読者の皆さん,注意一秒ケガ一生。酔っぱらい冒険にはくれぐれもご注意を。
最終回を飾るのは蝦夷山頂の露天風呂。雪見という実に風流な趣向の中,美女・加奈子の柔肌がちらり。残念ながらイベントCGはいつもより少なめだが,お詫びとしてお好きな方なら泣いて喜ぶ,スペシャルCGを1枚用意した。津瑠子との別れを惜しみつつ,とっくりと眺めていただきたい。
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