広告企画
【PR】マフィア梶田が断言。感動の完結編「ホビット 決戦のゆくえ」は、ファンタジーの“だいご味”が詰まった傑作だ!
あらゆるファンタジー作品に根付いた“指輪”の遺伝子
映画「ロード・オブ・ザ・リング」へとつながる物語
そもそも“ファンタジー”という表現の定義があいまいだとか,“ハイ・ファンタジー”と“ロー・ファンタジー”の違いがうんぬん……といった難しい話は放っておくとして,多くの人は漠然と「剣と魔法の世界」を思い浮かべるのではないだろうか。そのイメージの元となっているのは,過去に読んだ小説か……あるいはアニメや漫画,はたまたビデオゲームかもしれない。
人によって“ファンタジー”という言葉で連想するものは違っていて当たり前なのだが,その漠然としたイメージの“源”へと深く,深く潜っていくと,不思議なことにほぼ間違いなく“ある作品”にたどり着くことになる。
それが,イギリスの作家J・R・R・トールキンによる長編小説「指輪物語」だ。現代における,あらゆるファンタジー作品にとっての偉大なる父であり,我々の中に存在するファンタジー世界の原風景は,同作の“遺伝子”によって形作られたものだと言っても過言ではないだろう。
とりわけ,ゲームメディアである4Gamerの読者にはおなじみのRPG……その中でも,ファンタジーを題材にしたジャンルの作品では,指輪物語の影響を受けていないものを探すほうが難しいだろう。RPGの原点である「ダンジョンズ&ドラゴンズ」を皮切りに,海外のタイトルはもちろんのこと,国内でも「ドラゴンクエスト」しかり,「ファイナルファンタジー」しかり。それらに含まれた指輪物語のエッセンスは,我々の中で確実に血となり,肉となっている。
そんな指輪物語は,ピーター・ジャクソン監督の手によって「ロード・オブ・ザ・リング」として映画化され,史上空前の大ヒットを記録した。もはや現実世界となんら遜色のない,リアリティ溢れる映像で表現された世界「中つ国」の光景は,観た者の心に一生残り続けるであろう“幻想”を焼き付けたことだろう。
そして,ロード・オブ・ザ・リングの60年前の中つ国を舞台にした映画「ホビット 思いがけない冒険」(ピーター・ジャクソン監督)が,2012年に公開され,翌2013年にはその続編「ホビット 竜に奪われた王国」が登場。どちらもヒットを記録した。
そして本日(2014年12月13日),その完結編となる「ホビット 決戦のゆくえ」が,ついに公開された。
本稿ではあのロード・オブ・ザ・リングへとつながる物語,「ホビット」シリーズ完結編となる,ホビット 決戦のゆくえについて,その見どころをお伝えしていこうと思う。
「ホビット 決戦のゆくえ」公式サイト
「ホビット 決戦のゆくえ」Facebook
「ホビット 決戦のゆくえ」Twitter
完結編にふさわしい,興奮と感動の連続!
ファンタジーの“だいご味”が詰まった傑作だった!
本作の主人公は,穏やかな時間の流れるホビット庄で暮らす青年ビルボ・バギンズ(マーティン・フリーマン)。愛する我が家で平凡な人生を過ごすはずだった彼の運命は,魔法使いガンダルフ(イアン・マッケラン)に“忍びの者”として見出されたことで急変。13人のドワーフと共に,邪龍スマウグ(ベネディクト・カンバーバッチ)に奪われた王国「エレボール」を奪還する旅へと出かけることになる。
森に巣食う魔物との戦い,凶悪なオークによる追撃,ドワーフと因縁深きエルフとの邂逅……。道中,さまざまな困難が一行を襲うが,「装着した者の姿を消す」という魔法の指輪を入手したビルボの活躍もあり,それを乗り越えていく。
そしてついにはエレボールへとたどり着くが,財宝の間で眠っていたスマウグが覚醒。一行はこれに立ち向かうも討伐に失敗し,激昂したスマウグは,多くの人間が暮らすエスガロスの町へ向けて飛び去ってしまう……。
以上が,今までに描かれた物語のあらすじだ。このように,前作がとても“イイところ”で終わっているだけに,完結編となるホビット 決戦のゆくえは,最初からクライマックスなのだ。
ドラゴン本来の邪悪さをむき出しにして町を蹂躙するスマウグと,それに立ち向かう弓の達人バルド(ルーク・エバンズ)による,手に汗握る戦いが,観客の意識をグイグイとスクリーンの内側へと引き込んでいく。
それこそ,指輪物語から多大なる影響を受けているタイトルの一つであり,しかもドラゴンとの戦いがテーマとなっている。
そんなゲームを夢中になって遊んだ経験があるだけに,本作におけるスマウグとバルドの戦いは,筆者がSkyrimで味わった興奮と完璧にオーバーラップし,思いのほか強烈な“没入感”へと昇華された。
エレボールを奪還した喜びも束の間。トーリンは財宝の魔力に囚われて前王と同じ“病”に蝕まれてしまう。さらに,財宝を狙うエルフの王スランドゥイル(リー・ペイス)とバルドの率いる軍勢に包囲され,そこへトーリンに加勢しに来たドワーフの軍勢が乱入。一触即発の睨み合いの中,中つ国の覇権を狙う冥王サウロンが放ったオークの大群までもがエレボールに迫っているという絶体絶命の状況……まさしく,“ラストバトル”の様相である。
ここからの盛り上がりは,とにもかくにも“アツい”。どうしても「ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還」で描かれた“ペレンノール野の合戦”のような血湧き肉躍るアクションを期待しつつ観ていたのだが,しっかりとそれに応えてくれた……というか,それ以上の興奮を味わうことができた。
激しい戦いの中でギラギラと輝くドワーフやエルフの武器と甲冑,オーク側の醜悪な兵器など,美術面でもファンタジー・ゲーム好きの琴線にビンビン響いてくる見どころが満載だ。
これは,ロード・オブ・ザ・リングの頃から変わらぬ魅力かもしれないが,本作は“皆が憧れるファンタジー”を徹底的に,違和感なく実写に落とし込むことに成功している。
ロケ地であるニュージランド各地の雄大な風景はもちろんのこと,さまざまな小道具の造形や,役者の一挙手一投足にまで“らしさ”を出すべく,こだわり抜かれている点には,ある種の狂気すら感じる映画である。
よくゲームが“能動的”なエンターテイメントであるのに対して,映画のような映像コンテンツは“受動的”なエンターテイメントだと言われるが,本作に関してはそのどちらにも当てはまらないような気がする。
物心がつくよりも,遥か昔からその世界をよく知っているような気持ち。「ああ,やっと帰ってきた」と感じられるような心の故郷。……言葉で説明するには,原始的すぎる熱い感情だ。そして,共に旅をしてきた仲間達との別れ。冒険の最後に訪れるエンディングは,涙無くしては観られないはず。
とにかく,ホビット 決戦のゆくえは傑作と断言できる出来栄えだ。ロード・オブ・ザ・リングのファンであれば間違いなく観るべき。もっと言えば原作も知らず,今までの作品を観ていなくとも,本作だけで十分に“ファンタジーのだいご味”を味わえる,上質なエンターテイメントとなっている。
そして観賞後には,筆者のように心を中つ国へと置いてきてしまい,指輪物語的なRPGをプレイしたいという強い欲求に支配されることだろう。
まるで“いとしいひと”に執着するゴラムのように。危険であると知りつつ,指輪を手放せなかったビルボやフロドのように……。
映画もいいけどブラウザゲーム「中つ国の旅」もね!
ゲームつながりで言うと,さりげなく本作も「中つ国の旅」としてブラウザゲーム化されている。中つ国の地図からビルボ達の冒険を追体験したり,ミニゲームで戦闘を楽しめたりとなかなかの力作に仕上がっている。完全無料で遊べるので,興味があれば映画の予習・復習がてらに触ってみるといいだろう。
「中つ国の旅」
「ホビット 決戦のゆくえ」公式サイト
「ホビット 決戦のゆくえ」Facebook
「ホビット 決戦のゆくえ」Twitter
- この記事のURL:
キーワード