イベント
総額100万円以上の売り上げとなった「4Gamer Presents『第2回チャリティオークション』」の模様をレポート
また当日はスペシャルゲストとして,伊藤賢治氏,ヒャダインこと前山田健一氏,声優の磯村知美さん,タレントの喜屋武ちあきさんらも駆けつけ,さまざまなアイテムを出品。さらに,伊藤氏と前山田氏によるセッションも披露されるなど,記憶に残る催しとなった。本稿では当日の模様をレポートしていこう。
喜屋武ちあきさんやイソッチさんも登場
ここでしか手に入らない逸品が次々と落札された第一部
イベント最初のゲストは,喜屋武ちあきさんだ。喜屋武さんは自身が所属するアイドルユニット「中野風女シスターズ」が「中野腐女シスターズ」という表記で活動していた頃に,レッスン着として着用していたというTシャツ,愛用していたニンテンドーDSi(喜屋武さんのサイン入り),さらに2008年にロフトプラスワンのイベント用に作ったというエコバッグ,そして喜屋武さんとの2ショットチェキ撮影権などをセットで出品。オークションはスタート段階から,大きな盛り上がりを見せた。
続いての山場は,アルケミストの中川 滋氏が登壇し,PlayStation 3用ソフト「ぎゃる☆がん」と,予約特典のクリアしおり(フルセット)を出品したシーンだ。おまけとして出演声優の寄せ書きサイン色紙がつくこともあってか,かなりの高額で落札されていった。
中盤には,KONAMIから広報の山宮友美氏,吉岡裕美氏が登壇。「METAL GEAR SOLID HD EDTION」(小島監督のサイン入り),「METAL GEAR SOLID PEACE WALKER HD EDITION」(小島監督のサイン入り),「METAL GEAR SOLID SNAKE EATER 3D」などを出品。どれも激しい争奪戦が繰り広げられた。
スクウェア・エニックスからは,同社宣伝プロデューサーの井上和則氏が,「ロード オブ ヴァーミリオンRe:2」の使い魔カード(板鼻利幸氏のサイン入り)や,「Call of Duty:Modern Warfare 3」のソフトと世界に200個しか存在しないという特製ワイヤレスヘッドセットのセットなどを出品し,そのどれもがきっちり落札されていった。
続いて,この日のために用意されたという世界に4点しかないGRAVITY DAZEの描き下ろしイラストと,特製Tシャツなどのセットを出品した。当然のごとく値段はどんどんつり上がり,かなりの高額になったため,途中で悔しそうな表情を浮かべながら諦める人達が続出していたのが印象的だった。
ユービーアイソフトからは,広報の福井蘭子氏が登壇。同社の人気シリーズである「スプリンターセル」や「アサシンクリード」関連の非売品レアアイテムを出品したのだが,その中には関係者でも持っている人は少ないという逸品も含まれており,司会を務めるDJ急行さんが我慢できずに落札するという珍光景も。
第一部のトリは,アークシステムワークスだ。ここでは森 利道プロデューサーと声優の磯村知美さんが登壇。磯村さんは「バカとテストと召喚獣!」のコミック9巻とキャラクターソングCD(どちらも磯村さんサイン入り)を,森氏はラグナ柄の「描き下ろしネシカセット」,サイン入りのPS3版「BLAZBLUE CONTINUUM SHIFT EXTEND」,ウロボロスのパーカー,ディズィーの1/8フィギュアといった豪華グッズを出品。
さらに,4Gamerのライターとしておなじみのマフィア梶田も呼び込まれ,私物などをパンパンに詰め込んだ「マフィアBOX」や,梶田自身も知らないうちに作られていたという「マフィア梶田Tシャツ」,梶田と親交の深い,声優の杉田智和さんから託されたという「杉田さんセット」などを出品すると,どれもきっちり落札されていった。
上記以外にも,ゲームソフトやクリエイターサイン入りのグッズ,このイベントのために用意された色紙など,数々の商品が出品され,第一部終了時点で売り上げ金額としては62万6600円を記録した。
伊藤賢治氏と前山田健一氏の対談では
ここでしか見られないセッションも!
第一部終了後,壇上のテーブルの上にキーボードが設置されたところで第二部がスタート。
スペシャルゲストとして作曲・作詞・編曲家のヒャダインこと前山田健一氏が,友人であるという“一般の方”と共に歓声に包まれながら登場。続いて「ロマンシング・サガ」「聖剣伝説」などの作曲でお馴染み,伊藤賢治氏がショルダーキーボードを携えて登壇した。
なんでも前山田氏は,ももいろクローバーZの「猛烈宇宙交響曲・第七楽章『無限の愛』」を作曲するにあたって,伊藤さんが紡ぎ出してきた“イトケン節”をオマージュしたのだという。TeTがそれを伊藤さんに伝えたところ,「また前山田さんと話してみたい」という要望が出たため,今回のイベントでお二人の対談をセッティングしたのだそうだ。
対談では,“一般の方”が「『聖剣伝説』は本当に神ゲームだよ!」と絶賛すると,伊藤氏が「“一般の方”にここまで熱く言われると嬉しいですね」と若干照れた様子でコメントする場面などもありつつ,主に前述の無限の愛のどのあたりにイトケン節へのオマージュが込められているのかを,伊藤氏と前山田氏が交互にキーボードの鍵盤を叩きつつ,コード進行の特徴などを語り合うという展開に。
前山田氏が,「僕がイトケンさんから受けたフレイバーは,切ない展開をこれでもかと重ねていく『しつこさ』なんですよ」と語ると,伊藤氏は「無限の愛は,コード進行が僕よりねちっこいんですよ」と返し,会場を笑いに包む。
また伊藤氏が,無限の愛を初めて聴いたときに「いきなり三連シャッフルで,そこから始まるかって感じで驚きました」と感想を述べると,前山田氏は,同曲でギターを弾いているマーティ・フリードマンさんに「ここって(ピンク・レディーの)『UFO』だよね」と指摘されたというエピソードを披露。これには,「確かにその通りだ」と,客席から同意の声が上がっていた。
対談のラストには,伊藤氏のショルダーキーボードと,前山田氏のキーボードで,無限の愛のセッションが披露された。イトケン節へのオマージュが込められた楽曲に,伊藤氏本人が参加するという奇跡のコラボに,来場者から万雷の拍手が送られた。
その後は,伊藤氏,前山田氏,一般の方が持ち寄った商品を,オークションに出品。伊藤氏が「聖剣伝説」のピアノスコアを含むセットを出品すると,前山田氏はそれを見ながらキーボードを弾き始め,それをBGMに来場者が入札をしまくるという展開の結果,最終的にはかなりの値段で落札されることに。
前山田氏は,PVで着用していたオーバーオールや,リコーダーなどを出品。熱心な女性ファンによるデッドヒートの結果,壇上の全員が心配顔を浮かべる金額にまで到達し,TeTも思わず「チャリティだからって無理だけはしないでくださいね」とセーブする一幕も。
そしてイベントの最後には,NVIDIAからの「Eee Pad TF201」やNVIDIAグッズセット,TSUKUMOから「つくもたんグッズ10点詰め合わせ」,伊藤氏や前山田氏がその場でサインを入れた「eX.computer エアロミニ MI5J-C33/S(特別仕様)」,TeTから「NEWラブプラス マナカデラックス(ソフトなし)」,DJ急行さんから,iPad 2(64GB)など,ハードウェア系のアイテムが出品され,大盛況のうちにオークションは終了。合計金額の総額は106万7800円を記録した。
※当日会場で発表した金額との相違は,第一部の合計額を算出する際,同じ商品の落札金額を複数回足し算してしまうという初歩的なミスに起因するものです。ここにお詫びして訂正させていただきます。
なお,このすべては前述のとおり,あしなが育英会の東日本大地震・津波遺児募金に寄付済みだ(後日領収書を掲載予定)。
なお,イベント終了後に後片付けをしていたTeTに話を聞いたところ,「悲しいことを伝えるのは一般の報道機関の仕事だと思うので,楽しいゲームの情報を取り扱っている4Gamerとしては,会場に来てくださる皆さんに,この場を楽しんでいただくことを第一に考えました。いつか『あのイベントは楽しかった』みたいに思い出したときや,落札したものを家で見たときなんかに,イベントが意図した企画趣旨も一緒に思い出してもらえると嬉しいです。そして会場に足を運んでくれた皆さん,素敵な商品を出品してくださった皆さん,登壇してくださった皆さんに心から感謝しています。ありがとうございました」と語っていた。
ともあれ,大盛況のうちに幕を閉じた今回のイベント。この記事を見て「楽しそうだな」と思った方がいるなら,このイベントの趣旨にも軽く思いを馳せていただけると幸いだ。
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