ギミック満載のダンジョンが待ち受ける「DEKARON」大型アップデート「Action4 死線の遠征隊」体験レポートを掲載

　5月26日にその内容が発表（関連記事）された，MMORPG「DEKARON」の大型アップデート「Action4 死線の遠征隊」が本日（6月4日）導入された。すでにお伝えしているとおり，本アップデート最大の注目ポイントは，3パーティ最大18名で同時にプレイできる大規模パーティシステム「遠征隊システム」と，遠征隊でしか挑戦できないインスタンスダンジョンだ。4Gamerでは今回ゲームヤロウを訪問して，Action4のテストプレイを行った。遠征隊システムをはじめ，パーティ対決システムやオプション製造システム，新ボスクエストなどを一通り体験してきたので紹介しよう。

最大18名で挑む二つのインスタンスダンジョン

　遠征隊システムは3パーティ最大18名のプレイヤーで組む，大規模パーティシステムのことである。分かりやすく言えば“レイドシステム”だ。Action4で実装される新ダンジョン「カロンの輸送船」と「ケルビムの巣」には，この遠征隊を組んだ状態でなければ，進入できない。ダンジョン内部を紹介する前に，遠征隊について軽く説明しておこう。
　遠征隊は専用マップ「クアリン諸島」または「モルスヤウェ」でのみ結成可能で，各パーティのリーダーが自分のパーティに参加させたい相手をクリックし，招待メッセージを送るだけだ。レイド経験者ならば分かると思うが，ダンジョン攻略やボス級モンスターを狩るために大規模パーティを組むと，時間どおりにメンバーが全員集合しなかったり，キャラクターを変えたいと言う人が出たり，バランスを考えてパーティを組み直さざるを得なかったりすることが多い。DEKARONの遠征隊システムは，リーダーだけの権限ではあるものの，専用のUIを使って，遠征隊参加者を三つのパーティに自由に配置できるという便利な機能を持つ。レイドに不可避なパーティの組み直しが，メンバーリストを睨みつつ，とても簡単に行えるのだ。

遠征隊専用マップの一つ「モルスヤウェ」に集まっていただいた，GMさん達。このあとインスタンスダンジョン「ケルビムの巣」を案内（保護？）してもらった

最大18名のメンバーを，好きなように振り分けられる遠征隊システムのインタフェース。左側がまだ振り分けられていないメンバーで，右側が上から遠征隊1，2，3となっている

　いよいよ新ダンジョンへ足を運ぶわけだが，両方のダンジョンを体験するのは時間が掛かるため，今回のテストプレイでは難度の高い「ケルビムの巣」のほうを体験させてもらうことになった。
　ケルビムの巣は，「モルスヤウェ聖体」から「ケルビムの巣」まで全6フロアで構成されているダンジョンだ。各フロアには突破条件が設定されており，フロア内のモンスターをすべて討伐するといった単純なものもあるが，最も難しいのはおそらく2番目のフロア「選択の守護塔」に課せられた条件だろう。このフロアは三つの部屋に別れ，それぞれに「守護塔」が建っている。各部屋のモンスターを一定数倒すことで守護塔への攻撃が可能になるのだ。ここで重要なポイントは，三つの守護塔を同じタイミングで破壊しなければならない，というところだ。もちろんタイミングの多少の誤差は問題ないが，モンスターを倒すのに範囲攻撃を使いすぎると，攻撃可能になった守護塔までいつの間にか破壊してしまう危険性がある。間違ってほかの守護塔が先に壊れてしまうと振り出しに戻されてしまうのだ。つまり守護塔を攻撃するために再びモンスターを討伐し，タイミングが合うまで何度でもやり直さなければならない。守護塔を誤って壊さないように敵を引きつけてから戦うのか，最後のタイミングはどうやって呼吸を合わせるのか。リーダーの的確な指示とパーティメンバーの連携プレイが問われることになるだろう。

敵がやたらと多く見えるが，これはまだまだ序盤マップ。この程度はあっさり倒せないとケルビムの巣攻略はほど遠い	部屋の中央で光り輝いているのが守護塔で，部屋ごとに色が異なる。周囲にポップするモンスターもかなりの強敵なので，できれば一度で成功させたいが，実はそのギミックをよく知るGM遠征隊でさえ，この日は二度ほど失敗した

　また，ケルビムの巣と名づけられたダンジョンだけに，当然最終目的はボスモンスター「ケルビム」とのご対面となるのだが，こちらも条件は厳しくなっている。一つ手前のフロア「混沌の廊下」に出現するボスモンスター「エフライ」を倒すと，遠征隊メンバー全員のアイテムインベントリに，特殊アイテム「ナルク」が一つ自動的に入れられる。このナルクを250個集め，専用NPCに「盟約の召還書」と交換してもらい，盟約の召還書を持った状態で再度ケルビムの巣に入ると初めて「ケルビム」にへの挑戦が可能になるという，ちょっと面倒な手続きが必要だ。ただ，盟約の召還書は遠征隊メンバーの誰か一人が所持していれば条件は満たせるようになっている。また，盟約の召還書そのものはトレード不可だが，ナルクはプレイヤー間でやりとりできるので，単純計算すれば18人のメンバーが14回エフライを倒せばいいわけだ。14回という数字がどれだけ過酷なのかは，ぜひ実際に体験してほしい。
　また，せっかくケルビムとご対面できても，“面会時間”は20分と非常に短い。20分以内にケルビムを倒せなければ，全員スタート地点の「モルスヤウェ聖体」へ強制退場させられてしまうのだ。苦労して手にいれた盟約の召還書を使う以上，ベストメンバーを揃えて討伐に向かうべきだろう。


　ボスつながりということで，続けて新ボスクエスト「クィルエの宝」の詳細を解説しよう。本クエストは，Action3で追加されたエリア「巡礼の空間入り口」にある，依頼所掲示板から受けられる。実はクエストの手順が少々やっかいで，古代の魂のモンスターがドロップする「ダークロシュ」というクエストアイテムを集めなければならないのだが，これはゲーム内のシステムログでメッセージが流れてから1時間と，ドロップされる期間が決まっている。さらにダークロシュを要求された数だけ集めても，クエストを進められるのは先着5名となり，これに間に合わなければ次のクエスト開始時刻を待たねばならない。パーティを組んでいる場合は誰か一人が5個所持していればいいので，パーティ単位で集めてしまうのがよいだろう。
　クエストの後半にはボスモンスター「クィルエ・ライアナ」との戦闘があり，これを倒すと宝物が自動的に配布され，依頼所に持ち込めば褒賞と交換してくれるというシステムだ。

対人戦に専念できる「パーティ対決システム」

観戦モードの場合，キャラクターの姿は自分からも第三者からも見えなくなり，チャットも行えなくなる

　遠征隊システムと並ぶ大きなアップデート内容が，従来の対決システムと異なり，最大12名でのチーム戦が楽しめる「パーティ対決システム」である。要はPvPをより洗練されたシステムで楽しめるというもので，四つの専用マップまで用意されている。また，新たに「観戦モード」を搭載したことで，観戦者はほかのプレイヤーの邪魔をすることなく，出場者と同じ目線で対決の様子が見られるというのも特徴だ。
　なお，パーティ対決システムに参加するためには，最低1000DIL，最大で99999DILの賭け金が必要となる。勝った場合10％は場所代として徴収されるが，残りはリーダーに報奨金として預けられる。自信のあるプレイヤーは仲間を誘って，賭け勝負に挑んでみてはいかがだろう。たとえ負けて賭け金を失っても一切の責任はとれないが……。

コロッセオ	オアシスカクテル
ノラク秘密闘技場	ヘリシタコロッセオ

運も実力のうち？　オプション製造システム

テストプレイなので特別にマーブリックを大量に用意してもらったのだが，あっというまに使いきってしまった。毎回費用もかかるので，オプション製造システムはちょっと贅沢な運試しかもしれない

　最後に紹介するAction4の新システムが，オプション付き装備品を作り出せる「オプション製造システム」についてだ。今まではドロップアイテムとしてのみ入手できた，「マジックアイテム」「ノーブルアイテム」「ディバインノーブルアイテム」などを，プレイヤー自らの手で生み出せるのだ。
　必要なのは目的のオプションごとに異なる3種の「マーブリック」で，これはモンスターがドロップする。素材が揃ったら各城の錬金術NPCに話しかけると，オプション製造用のウィンドウが開き，あとはアイテムとマーブリックをスロットにセットしボタンを押すだけだ。成功すればランダムでオプションが付与され，最大で四つのオプションを付けられる。ただし，言うまでもないがオプション付与には成功率が設定されており，失敗した場合にはそれまでに成功していたオプションまで消えてしまうというリスクもある。かなり運に左右されるシステムなので，ご利用は計画的に。なお，テストプレイでマジックアイテムの製造を試みてはみたが，成功率は決して高いとはいえなさそうな印象。良オプションを狙うなら，相当の根気と覚悟が必要になりそうだ。