インタビュー
「飛天オンライン」最新「妖魔塔アップデート」の詳細とそれ以降の展開についてガマニアに聞いてきた
「謎」がいっぱい「妖魔の塔」
ストーリーとしては,大梁にいるNPCから鳳凰の塔の異変を聞いて乗り込んでいく形となる。ストーリークエストに関連した展開や,今後のストーリーに影響しそうな要素も多いので,ぜひとも確認しておいてほしいコンテンツである。
妖魔の塔の入り口は,鳳凰の塔に入ってすぐのNPCのところとなる。妖魔の塔は,異次元にある塔という設定になっている。内部は鳳凰の塔とほぼ同じ構成なので,鳳凰の塔をプレイしたことのある人なら馴染みのあるマップに感じられるだろう。ただし,中身は大きく変わっている。
また,このダンジョンは,パーティ内でいちばん上のレベルのプレイヤーに合わせて全体の難易度が決定される方式となっており,幅広いレベル帯で楽しめる。いろいろ理由があって,パーティ内のレベル差はできるだけ抑えておくか,レベル下の後衛職は避けたほうが無難かもしれない。
最初の謎解きというか,この塔での進み方のいちばん基本になる部分だけ紹介しておこう。
塔の各階は封鎖されており,封印を破るには,各階で提示される条件をクリアしなければならない。とりあえず最初の階では,石塔のところで「生命の火」を使うことになる。塔の内部のモンスターを倒すと「生命の火」が手に入る。この生命の火を内部にある石塔に一定数注ぎ込んで封印を開けるというのが妖魔の塔での基本的な作法となっている。塔の階層が上がるにつれて,妖魔のレベルは上がり,必要となる生命の火の数も増えてくる。かといって,低層階で生命の火を溜め込んでもフロアが変わると消えてしまうのでご注意を。
また,各フロアには,これまでのストーリークエストで出てきたボスキャラが中ボス的な扱いで登場してくる。最初に出てくるのは鳳凰だ。ちなみに山賊ボスの火眼スオーニも出てくる。後述のように,このボスは今後のアップデートで覚醒ボスとして登場し,レベルキャップ69への鍵となる妖魔となるとのこと。
途中で出てくる謎の少女……については,残念ながら今回のアップデートの範囲では正体が明かされない。次のアップデートに期待しよう。
ただし,どこでもセーブというわけではなく,ボス戦の手前などにある記憶の石塔のある場所のみに限られる。パーティリーダーが記憶の封印石で登録を行うと,次回はその場所からプレイができる(正確にいえば,入り口からその場所まで素通りできるようになる)。これはパーティリーダーのみに付属する属性となるので,メンバーが違うパーティでも適用可能だ。とりあえず,途中のフロアまでやって,今日はここまでといった遊び方もできる。
なお,このセーブ情報はボス部屋までは消えずに何度でも使えるようだが,最終ボス部屋に入ると記録は消えてしまうので,ボス戦では気合いを入れて挑んでほしい。
黄金の宝箱を1個開けるためには,数個の白銀の宝箱が必要だろうし,青銅の宝箱はもっともっと必要になる。どうしてもすぐ開けたいという人は,課金アイテムで対応可能といった感じだ。
宝箱になにが入っているかが気になる人も多いだろう。まず,金銀銅でそれぞれ入っているものが違う。黄金のほうがよいアイテムが出るのはいうまでもない。入っているものは,だいたい以下のような感じだそうだ。
・青銅の宝箱
変化丸,収妖鏡,妖魔の霊薬,妖魔封印カード,白銀の鍵など
・白銀の宝箱
青銅の中身に加え,高レベルHP/MP回復薬の錬金図,ほかでは手に入らないおしゃれアイテム,黄金の鍵など
・黄金の宝箱
白銀の中身に加え,任意場所への移動巻物,特別な装備,高レベル装備の錬金材料など
妖魔の霊薬,妖魔封印カードは,同時に実装されるミスティックブックを使うときに役に立つものだ。
黄金の宝箱で手に入るアイテムには「変わった形の武器」があるという。性能はしょぼいので実用品ではないようだが,これまでなかったような非常にユニークな形のものが手に入るとのことで(半分ネタ装備ぽい雰囲気もあるが),いろいろ集めてみるのも楽しそうだ。それと,「など」で済ませているが,いいものがいろいろあるらしいのでお楽しみに。
なお,宝箱も鍵もアイテムとしてインベントリに入るものなので,開けられそうにないと思ったら,ほかのプレイヤーに売ることも可能になっている。
この妖魔の塔をクリアすることで手に入る称号「妖魔塔の勇士」は,中レベル帯のプレイヤー用としてはそれなりに強力な付加効果があるという。1個しか出てこないので,パーティみんなで手に入れるには繰り返し挑むしかない。
「これまでの飛天オンラインにはなかった要素がたくさん入っているダンジョンですので,できるだけ多くの人に楽しんでみてほしいですね」(宮島氏)
最後まで突破することは,かなり高難度と思われるが,途中もなかなかおいしいダンジョンなので諦めずチャレンジしてみていただきたい。
第四の覚醒ボス「女王蜘蛛」登場
長陽北区にある防風氏の墓から入るダンジョンでは,ザコ妖魔がレベル70クラス。ダンジョン内では当然ながら蜘蛛系のモンスターが多いのだが,これらが頻繁に糸を吐いて「足止め」をしてくるため,難度はかなり高めになっている。全体に緻密な攻略が必要なダンジョンだという。
「これまでのボスは,結構力押しでも行けたんですが,このダンジョンではEverQuestのレイドみたいに,一つのミスで全滅もありうる感じになっています」(宮島氏)
攻略の引き金となるバトンの攻略も,妖魔のリンクが厳しいので,きちんと引いてバトンを狙い討ちしないと厳しいだろう。
なお,女王蜘蛛の拓はレベル68の潜在開放に使われるアイテムなので,すでにレベル68になっているプレイヤーには不要なものなのだが,同時に出てくる高レベル防具とその錬金図は魅力的なのではないだろうか。レベル69を開放する覚醒ボスもまもなく追加されるとのことなので,しばらくお待ちを。
ミスティックブックとは
本のようなアイテムを開くと,飛天オンラインの妖魔ほぼすべてのリストが並んでいる(ただし,ストーリークエストのみに登場するようなものなどを除く)。ここに妖魔をカード化してコレクションし,召喚できるようになる。高レベルのみならず,低レベルでも妖魔を使用できるので,ゲームの展開もかなり変わってくるかもしれない。
現状では,さすがにボスレベルの妖魔の収妖はできないことになっている。ミスティックブックにはすべての妖魔の名前が載っているものの,実際には収妖が不可能なボス級の妖魔も掲載されており,ミスティックブックのコンプリートは理論上できない仕様となっている。このあたりは今後修正されるのだろうが,名前が削られるのか,ボスも収妖できるのか,バランス補正は入るのかなど,どのような方向で修正されるのかが気になるところだ。
収妖した妖魔が使い捨てではなくなるので,気軽に呼び出せるようになり,戦力として期待できるというのがまず嬉しい。また,たくさんの妖魔を収集できるので,コレクション要素としても楽しめるのはもちろん,
「たくさんの妖魔のなかからシチュエーションにあったものを呼び出して使い分けることもできますので,攻略の幅も広がります」(宮島氏)
とのことで,ゲームプレイの楽しみも広がる。パーティプレイでの妖魔の取り合わせなども,今後の研究課題になりそうだ。
また,ミスティックブックに集めた妖魔については,これまで公開されていなかった内部パラメータを詳細情報として見ることができる。見られるのはすでに倒した妖魔に限定されるわけではあるが,それぞれの特徴や弱点などを研究してみるのもいいだろう。
今後の展開をあれこれ聞いてみた
「以前もお話ししたと思うのですが,飛天オンラインではレベル上限を上げたり高レベルプレイヤー向けの縦方向の拡充と,低レベルでも楽しめる横方向の拡充を並行してやっていこうということで開発と意見が一致していまして,今回は妖魔の塔と覚醒ボスが縦方向,ミスティックブックが横方向になります。そして年末までは,毎月アップデートを行います。10月,11月,12月と,それぞれのアップデートをやっていきます」(宮島氏)
●覚醒ボス:スオーニ
10月のアップデートとして予定されているのが,先ほども出てきたレベル69を開放する覚醒ボスの投入である。山賊のリーダーであるスオーニが覚醒ボスとして実装される。当然,簡単に攻略できるものではないだろうが,装備品などには期待していいだろう。
ここにきて立て続けの覚醒ボス投入だが,投入時期にはたして女王蜘蛛は攻略されているのだろうかというのもちょっと気になる。
●装備レベルダウンシステム
装備レベルを下げるためのシステムが導入される。現在のレベルキャップが68,10月に開放されて69になるとはいうものの,現在作成できるアイテムの最高装備レベルは70となっており,せっかくできても装備できない状況となっている。そこで,装備レベルを下げてやることで,低いレベルのキャラクターでも本来は高レベルの防具を着けられるようになる。
装備レベルを下げても防具の性能は変わらないので,低レベルでも強力な装備を装着可能になる……かもしれない。
下げ幅は±5。そう,マイナス。レベル70の防具が−5下がると……装備レベル75相当の防具になってしまうので注意が必要だ。目的のレベルで使えるようにするためにはさらに2回以上レベル下げに成功しなくてはならなくなる。
●毎日イベントシステム
システムイベントや簡単なクエストなどをサポートするシステムが導入される。もの凄く豊富なパターンのイベントシステムで,これまでのイベントとはまったく違った系統のイベントもサポートされている。○×クイズやNPCとダンスをして楽しむダンスゲームのようなイベントなども用意されており,それらを自動で開催することができるという。
GMなども介在する必要がないので深夜でも問題なくイベントが開催できるほか,名前のごとく「毎日」どころか,毎日いくつもイベントを行うことすら可能になる。新たに追加される予定表でイベントの開催予定を確認できるので,自分の好きなイベントに参加すればよい。
とにかく,イベントの種類と頻度が格段に充実すると思っておけばいいだろう。今後もいろんなミニゲームが追加されていくと思われるので,飛天オンラインの新しい売りになるシステムなのかもしれない。
●裏長陽城
これはどのような実装になるか不明点も多いとのことだったが,長陽城の役所前から裏長陽城に移動できるようになるという。
裏長陽城には,さまざまなボスモンスターが出現するなど,プレイヤーが最も集まる長陽城から遠くまで行かなくてもみんなでボスを倒すなどの遊び方ができるものだそうだ。イベント的に出現するエリアなのか,常時ボスがいるエリアなのかなどいま一つ不明だ。
●インタフェース改善
そのほか,基本的なインタフェースが改善される可能性があるという。飛天オンラインの登場時は,ほかではないマップ自動移動システム(精度はやや難アリだったが)などの親切システム満載だったのだが,最近のゲームと比べると見劣りする部分も出てきているのは確かである。クエスト時の自動移動など,最新の流行にあわせたシステムが拡充される予定になっているという。
●サーバー統合? 新サーバー?
台湾では,サーバー統合と新サーバー開設を同時に行ってかなりよい結果を出しており,具体的な話があるわけではないが日本でも検討はされているという。サーバー統合というとどうしてもネガティブなイメージがつきまとうのだが,飛天オンラインのプレイヤーは極端に継続率が高く,現時点で人数の心配はされていないようだが,ゲームの再スタートを印象づけることは,高い効果を期待できると見ているようだ。
個人的には,飛天オンラインはスタートをしくじったタイトルだと思っている。内容自体は充実している。グラフィックスやゲームシステムは現時点で見ても一線級というか,複数のクラスからスキルをチョイスしてカスタマイズできるなどの点や,属性ペット,マスコット,妖魔ペット,蟲など複数のペットを侍らせての一人パーティ状態などもほかではなかなか目にしない。「確か武侠モノだったはずですよね?」といいたくなるような,世界観を無視したアバターアイテムの充実ぶりはトップレベルにある。
しかし,かつてのサービススタート時点ではゲームバランスが無茶苦茶で,可愛い外見にも関わらず,なかなかの鬼ゲーになっていたが,その後の調整で内容は見違えるほど変わってきている。非常にもったいない経緯を辿ったゲームだ。
現在の仕様で仕切り直せば,新規プレイヤーのみならず,かつて興味は持ったんだけど,耐えきれずにやめた人も呼び戻せる可能性は高いのではないだろうか。
●属性ペットはどうなるのか?
飛天オンラインというと,属性ペットの動向も気になるところ。属性ペットではすでに新しいアプローチがいくつか行われており,4弾めの色違いや従来とは違う形態の属性ペットの方向性が打ち出されていた。
すでに第5弾となる色違い属性ペットも制作されているという。これら第4弾,5弾の属性ペットは,3次進化をするときに一定の確率で覚醒をする。それによって特殊なスキルを覚えるので,
また,進化時に属性が変わるなど,それまでの属性ペットではありえない展開も見せているので,その後の情報は気になるところだ。
聞くと,さらに新種の属性ペットも制作は進んでいるという。導入がいつになるかは不明とのことだが,これまでの属性の別種として拡充が進んでいく模様だ。
やはりあれ以上成長させてどうするんだという声はあるようで,4次進化の話は出てきていないという。個人的には,進化よりも装備などの面で拡充を図ってほしいところだ。
●レベル70はいつか?
10月にはレベル69が開放され,レベル70用の覚醒ボスも登場が予定されているものの,レベルキャップはしばらく打ち止めになる模様。レベルキャップが上がっていくと,新規プレイヤーにとって,非常に長い道のりとなることが懸念されているとのこと。
代わりに検討されているのが,スキルを拡充していく方向性だ。新たなスキルを覚えさせることでキャラクターの成長は止めないものの,レベルアップによる成長は抑制していく方向のようだ。
そのほか,流派専用スキルができるとか,恋々とかも飛ばしたいなど,いろいろ細かいアップデートも検討されているようだが,とりあえず今後しばらくの展望は以上のとおりだ。
縦方向と横方向の同時拡充という方針は今回のアップデートでも効果を挙げているように思われる。とくにミスティックブックによって低レベルから妖魔ペットを使えるようになると,ゲーム内容自体がまったく変わってしまうのではないだろうか。基本インタフェースがリファインされれば,トップクラスの至れり尽くせり親切システムに返り咲くことも予想される。個人的には,新サーバー開設での仕切り直しなどを期待したいところだ。
- 関連タイトル:
飛天オンライン〜第三の季節〜
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