インタビュー
「蒼天」の戦争が大きく変わる。4月28日のアップデートで新たな戦場が登場する本作の,今後の展開についてアラリオに聞いてみた
ゴールデンウィークは「義兄弟」がキーワードに。ほかにも多数のイベントを予定中
イベントということで,近いところでゴールデンウィークには,何かイベントが行われますか。
長谷川氏:
はい。GW中は「義兄弟」という単語がキーワードのイベントを実施します。義兄弟というのは,血のつながりがない人同士が意気投合したり,運命を感じたりして,兄弟の契りを結ぶというものです。それをうまく「蒼天」でも生かして,プレイヤー同士で友達を作って,運命の義兄弟を見つける! という,Webとゲームを連動させたイベントを企画しています。
4Gamer:
それは具体的にどのようなイベントになるのでしょう?
長谷川氏:
まだ,開発とぎりぎりまで詰めているところなのですが,Web上で「私は兄者を見つけたい」「僕は弟分を見つけたい」「いや完全ランダムで見つけたい」といった条件を選択すると,ランダムでイベントに参加したプレイヤーが選出されて表示といった感じになります。
4Gamer:
ほかに,イベントとして予定しているものはありますか?
長谷川氏:
戦争ゲームは,常に新しい血を入れてゲームを活性化させることが必要だと思いますので,新規登録したプレイヤーが優遇されるようなキャンペーンを考えています。
4Gamer:
分かりました。そういえば,CBTの時点ですでに,ゲーム内でGMさんが活発に動いているのをよく見かけたのですが,プレイヤーからの反響はどうでした?
長谷川氏:
3人のGMについては,企画時に三国それぞれの特徴を持たせようとなりましたが,なかなか好評でした。例えば蜀と言えば民に優しいみたいなイメージがあるので,単純に民のことを思うタミコ。“江東の虎”という呉の孫堅のキャラ感を演出している猫村。そして,魏のGMイマイは,義侠に沿った侠の世界の引っ張っていく兄貴分といったイメージです。このように,GMのキャラクターを通してプレイヤーに共同意識を持ってもらい,「魏」「呉」「蜀」への愛国心を培ってもらいたいですね。
4Gamer:
ゲーム内では,GMがいなくても話題にされたり,「GMさんいますか〜?」というチャットがよく見られました。
長谷川氏:
実際に,サーバー中にはいるんですが,反応できない場合がどうしてもあります。例えば最近では,緊急で不正の問題に関して調査をする必要がありました。そういった調査をするために,24時間つねにGMは存在しています。もちろん呼んでいただければ,できるだけ行くようにしています。
4Gamer:
当然サポート業務がありますから,手が離せないときもありますよね。「掠奪戦」でもGMさんのイベントが開催されていましたが,そういったイベントは今後も行われますか?
長谷川氏:
イベントは,積極的にやっていこうと考えています。ただ「蒼天」は,プレイヤーのものですので,プレイヤーと戦ったり戦争に参加したりといったことはせず,質問や座談会といった,カスタマーサポートの一環としたイベントにしていこうと考えています。「掠奪戦」イベントを行ったのも,どちらかと言えば「掠奪戦」の仕組みをプレイヤーに広めて,早いうちから遊んでもらおうという意図がありました。
「課金=強さ」にはしない! 慎重にバランスを考えた有料アイテムの実装
有料アイテムについて,現在は成長促進系や回復系ポット,スキルリセットといったものがありますが,ほかに追加予定のものはありますか。
長谷川氏:
今回,正式サービスで実装した有料アイテムは,本当に基本的なものです。戦争ゲームではバランスが重要になり,アイテム一つでバランスがおかしくなることは十分に考えられます。なので,有料アイテムについては,テスト期間をおきながら順次導入していきます。
回復系ポットは,普通の回復系のものとは別に,例えば1秒に50回復する感じで,秒数につき継続的に回復するようなアイテムも考えています。これに関しては,通常の回復アイテムと一緒に使えるので,慎重にバランスを見ていかなくてはなりません。
4Gamer:
たしかに,プレイヤー同士の強弱がキモになるゲームなので,バランスの調整は重要ですね。では,装備や馬といった有料アイテム追加の予定はありますか。
長谷川氏:
鋭意,検討中です。
金氏:
もちろんバランスを考えて,有料アイテム買えばすごく強くなるといったものにはなりません。
長谷川氏:
間違いなく意識しているのは“課金=強さではない”ということです。やっぱり,自分がプレイヤーだとしても,課金だけで強さが決まるようなことは一番嫌ですからね。
最後に,先ほど話に少し出た,不正の問題について教えてください。正式サービスと前後して,チャットでRMTの宣伝が流れたり,アカウントハックだったりが問題になっているようですが,そのあたりの取り組みはどうなっていますか?
長谷川氏:
プレイヤーのみなさまにはまことに申し訳なく思っております。
現在は,Webとゲームの両方で対策を進めていまして,ゲーム内に関してはRMTの発言をさせないように禁止語を導入し,その特定ワードが打てなくしています。
アカウントハックについては,すでに韓国では実装されている取引パスワードシステムという,取引するときにはセカンドパスワードの入力が必要になるシステム導入を検討しています。これを導入したうえで,Webに関しても第二認証の導入を検討しています。
この問題は早急に対処しなくてはならない重要なことなので,まもなく答えを出して,なるべく早くプレイヤーのみなさんに案内できるよう進めています。
4Gamer:
分かりました。では,4Gamer読者へコメントをお願いします。
長谷川氏:
蒼天の魅力は,本当に多岐にわたっていると個人的に強く感じています。
それは,ノンターゲッティングや格闘ゲームのようにスキルを発動させるといった「アクション性」。戦争に際してプレイヤーが政策を起こし,プレイヤーが投票する「政策システム」。プレイヤーの行動力が国や都市を発展させさせていく「シミュレーション」。まるで不動産データのようにグラフデータまで用意された取引所や,ログイン状況に関わらず利用できるオークションといった「経済システム」。そして,蒼天のキモである「大規模戦争」です。
どこに注力していくかはプレイヤー次第の,非常に自由度の高いゲームです。ぜひ多くのゲーマーに,この世界へ飛び込んでいただきたいです。
また,アラリオの強みの一つは,スピード感と柔軟性だと思っています。不正に関しても,なるべくゲーム内に常駐しているGMに権限を与え,その場でIDブロックができるように,一人一人にGMとしての責任を持たせています。このスピードはどこにも負けないものであると考えています。
今回のアカウントハックの件に関しても,柔軟に考えて,頂いた多くの意見を考慮して,自分がプレイヤーだったらどう思うだろうかと考え,調べ,そして答えを出して,保障できる部分は保障できるように再検討を進めています。
金氏:
プレイヤーの意見を第一により良い「蒼天」の環境を作っていきたいです。プレイヤーのみなさんが掲示板などで,こちらに発信してくれることが一番嬉しいので,どんどん意見を聞かせてください。
逆にこんなオンラインゲームを作ってほしい思っている方も,ぜひ蒼天を遊んで意見をください。面白い意見は,どんどん採用するかもしれません(笑)。
4Gamer:
本日はありがとうございました。
「蒼天」公式サイト
――4月19日収録
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