連載
2008年春最大の注目タイトル「Soul of the Ultimate Nation」(以下,SUN)の魅力を,大きめのスクリーンショットと共にお届けする連載「エレメンタリスティックな午後」。連載第1回でSUNの魅力を大まかに把握し,輝かしいSUN生活をスタートさせた読者のために,この第2回と続く第3回ではいよいよ,実践的なクラス育成を指南していこう。同時に,SUNの初心者がつまづきがちな箇所もフォローしていくので,これを参考にキャラクター育成に励んでほしい。
SUNのキャラクター育成は,ボーナスポイントにまつわるシステムが要注意なので,最初にここをしっかりと押さえておきたい。キャラクターはレベルが1上がるごとに,ステータスやスキルの熟練度を上昇させるための「ボーナスポイント」を5ポイント獲得する。「ステータス」(5種類)にポイントを割り振ることで,“基本戦闘能力”が上昇し,それと同時に“武具の装備条件”を満たしていける。一方の「スキル」(2系統)にポイントを割り振れば,主に“新スキルの習得”や,“習得済みスキルの強化”などが可能だ。
ここで注目してほしいのは,5種類の「ステータス」と2系統の「スキル」の両方を,たった5ポイントのボーナスポイントが担っているということ。当然,すべてのパラメータをカバーするには全然足りない。それどころか,5種類の「ステータス」に1ポイントも割り振らなかったとして,2系統あるスキルの習得だけでも遠い遠い道のりなのだ。
しっかりとした計画を立ててボーナスポイントを割り振っていかないと,キャラクターの実質的な成長は大幅に遅れてしまう。最初のプレイで適当にボーナスポイントを割り振ってしまい,泣く泣くキャラクターを作り直すことになるケースも多いようだ。SUNでは,不要なパラメータには1ポイントだって振り分ける必要がなく,そこにはシビアな育成ルールがすでに存在しているのだ。
こういった失敗をしないためのコツとして,全クラスに共通していえるのは,武具の装備条件を目標にボーナスポイントを割り振っていくことだ。「何を当たり前のことを……」と思うかもしれないが,実はSUNでは同じ性能の武具でも,装備条件の異なるものが4パターン用意されている。例えばバーサーカーの場合,このような感じだ。
パターンA:「力」と「体力」(力の必要量が多い)
パターンB:「力」と「体力」(体力の必要量が多い)
パターンC:「力」と「バーサーク(スキル熟練度)」
パターンD:「力」と「ディフェンダー(スキル熟練度)」
商店で表示されるウィンドウには「スロット」があり,これを切り替えることで上の4パターンを選べるので,じっくりと見比べてほしい。アイコンが同じなので分かりにくいが,スロットによって装備条件が微妙に違っているはずだ。
バーサーカー以外のクラスについても同様に,ステータスやスキル熟練度といった装備条件の異なる武具が,4パターンずつ用意されている。このあたりは少々紛らわしくて,初心者泣かせとなっているので要注意。
それでは次に,A〜Dのどのパターンが良いのかを考えてみよう。AとBの場合だと,基本的な戦闘力はグングンと上がっていくものの,新しいスキルなどはまったく習得できない。確かにSUNのグラフィックスはとても魅力的だ。しかし,いかにバーサーカーの筋肉が割れていようが,いかにエレメンタリストの太ももがムチムチだろうが,クリックばかりの戦闘ではさすがに飽きてくる。やはりスキルが欲しいところである。
したがって,最初は「C」あるいは「D」のパターンでボーナスポイントを割り振っていくのをオススメしよう。これなら装備とスキルの両方を,そこそこのペースで満たしていける。この方針でレベルを15前後まで育てる頃には,最初のランクの防具を一通り装備でき,しかも新たなスキルもそれなりに習得できる。そこから先は,自分自身で進む道を考えてみるのがよいだろう。
なお注意したいのだが,「D」のパターンで育成を進めている人が,「C」のパターンのマジックアイテムを入手した場合,思わずバーサークにもちょこっとボーナスポイントを割り振りたくなってしまうが,これは基本的にNG。初心者が陥ってしまいがちな罠だが,ぐっとガマンしよう。
それでは,いよいよクラス別の詳細解説へと入っていこう。最初に紹介するのは,近接戦闘に特化したクラス「バーサーカー」だ。
もともと迫力のあるグラフィックスをウリとしている本作だが,バーサーカーが得意とする武器は,ツーハンドソードならびにツーハンドアックスと,いずれも両手用の武器。巨体のバーサーカーがこれらの武器をブンブンと振り回す姿に,筋肉好きの人ならウットリのはず。
もちろんそのパワフルな見た目に相応しく,最前線でモンスターをがっちりと受け止めるための,さまざまな能力を持ち合わせている。
・戦闘を行うことで「SP」を蓄積していく
バーサーカーに一般的な「MP」はなく,その代わり「SP」というゲージが用意されている。SPの値は最初はゼロだが,敵に攻撃を行ったり逆にダメージを受けたりすると,次第に増えていく。そしてバーサーカー用のアクティブスキルの多くは,このSPを消費して発動させるのだ。まぁ分かりやすくいうと「怒ゲージ」のようなものである。
バーサーカーはSPを溜めるためにも,戦闘時は積極的に前へ出ていこう。……ということは最前線でモンスターと渡り合うために,攻撃力のみならず耐久力も求められる。スキルを習得したいのは山々だが,力や体力といったステータスも重要なので,ある程度はボーナスポイントを割り振っておきたいところだ。
・「ディフェンダー」
ディフェンダーは,自分自身の耐久力を上げたり,味方を守ったりと,防御にちなんだスキルが揃っている。それらの中でも特徴的なのが,前方範囲のモンスターに対するヘイトを上げる「タウント」だ。これを使ってモンスターのターゲットを常に自分に向けさせれば,ほかのパーティメンバーは安心して自分達の仕事に専念できるのである。スキルランクを上げないと効果がいまいち実感しにくいが,クールタイムごとに使う価値のあるスキルだ。
ちなみにディフェンダーとはいっても,もともとがバーサーカーなので攻撃力もかなりのもの。攻防に秀でたツーハンドソード(武器の詳細は後述)+ディフェンダーを専攻したバーサーカーは,目下タンク役としての活躍が最も期待できる育成例といってよい。
・「バーサーク」
バーサークは,遠距離攻撃やノックバックなど,さまざまな方法での攻撃にちなんだスキルを習得できる。とはいえ,前に出てナンボのバーサーカーにとって,これらのスキルは実はパーティプレイ時,ほかのクラスとの相性があまり良くなかったりする。そのためバーサークを専攻しているキャラクターの数は,ディフェンダーに比べると今のところあまり多くないようだ。
しかしバーサークが役立たずというわけではなく,例えばソロプレイがメインだったり,PvP用として育てたかったりというプレイヤーにとっては十分検討する価値があるだろう。
なお,バーサーカーには,後述する「リザレクション」(エレメンタリスト用)のような,少量のボーナスポイントで大きな効果を得られるスキルはない。そのため,ディフェンダーあるいはバーサークのどちらか片方のスキル系列に特化させるのがよいだろう。両方を少しずつ振るといった育成方法だと,器用貧乏になってしまいやすいので要注意だ。
・「剣」と「斧」どちらに特化するか?
近接戦闘系のクラスは,パッシブスキルによって自分自身の戦闘スタイルを,複数の中から選べるのが特徴である。戦闘スタイルを変えることで,攻撃対象をノックバックさせたり,攻撃スピードを上昇させたりといった特殊効果を付随させられるのだ。またスタイル系のスキルとは別に,武器によるダメージを底上げするためのマスタリースキルも用意されている。
ただし,スタイルおよびマスタリー系のスキルは,「ツーハンドソード」と,「ツーハンドアックス」によって完全に分けられている。これらのスキルは合計で10種類もあり,スキルのランクアップも含めると,かなりの量のスキルポイントが必要となる。そのためなるべく早い段階で,どちらの武器に特化するのかを決断したい。
剣と斧を比較したときのメリットをざっと見ていこう。斧は一撃あたりのダメージ量が多く,またマスタリースキルにポイントを注ぎ込んだときのダメージの伸び率が高い。もう一方の剣は攻撃スピードが速いため,若干ではあるがSPが溜まりやすい。それはスキルを数多く繰り出せることを意味する。
スタンス系のスキルについても,剣と斧とで一部微妙に違っている。特徴的なのは剣用の「バルダーズディフェンス」と,斧用の「ヒュージブレイカー」だ。前者は攻防がまんべんなく上昇するスキルで,後者は一定確率で敵の防御力を無視できるというものだ。
これらの要素をまとめると,斧は完全に攻撃に特化しており,剣は攻撃と防御がまんべんなく上がる,という見方ができる。最大ダメージを極めたいのなら斧,それともタンクとしてパーティに貢献したいのなら剣,といったところだろうか。もっとも,“ディフェンダーとバーサーク”のアクティブスキルの選択と比べると,剣と斧の選択はゲームバランスが一変するほどの違いではないので,単純に見た目の好みで決めてしまってもよいかもしれない。
お次はみんな大好き「エレメンタリスト」の育成を指南しておこう。ウィザード/ヒーラーの役割を一手に担うという貴重なクラス特性に,オンラインRPG史に残る“きわどい姿”とが相まって,ゲーム内における遭遇率がズバ抜けて高いクラスだ。それにしても,いったいなぜ本連載のタイトルがこのような名前になってしまったのか未だによく分からないのだが(意味も分からない),まあどうでもいいか。
・序盤から中盤にかけては「スキル習得」を最優先
ウィザード(攻撃魔法使い)/ヒーラー(回復魔法使い)であるエレメンタリストは,前に出て武器を振るうことが少なく,戦闘時はスキルによる活動が大半となる。言い換えると,先に紹介したバーサーカーは力や体力のステータスも重要だったが,エレメンタリストにとっては力や体力はもちろん,知力や精神力のステータスすら優先度が低い。
それよりもなるべく早く強力なスキルを習得し,その後もランクアップさせていくことが重要課題となる。よって序盤から中盤にかけては,スキル熟練度を中心にボーナスポイントを割り振っていきたいところだ。極端な話,しばらくステータスにはポイントを振らなくてもいいくらい。
・ウィザードタイプなら「エーテル」
以上の点を踏まえた上で,エレメンタリスト用のアクティブ系スキルを見ていこう。「エーテル」には“火・水・風・土”の四大元素にちなんだ,単体・範囲の攻撃系スキルがぎっしりと詰まっている。またパッシブ系スキルには,四大元素の力を底上げするマスタリースキルが別途あり,エーテルの効果をさらにアップさせられる。とりあえず各攻撃スキルに1ポイントずつ割り振って使ってみて,気に入ったものに関係するマスタリースキルを並行して上げていくのがいいだろう。
中盤までに習得できるエーテル系スキルの中でとくに使い勝手がいいのは,モンスターを蔦で地面に縛り付けて動きを封じる「ソニーバイン」。敵に近付かれたくないエレメンタリストにとっては,自身の生存率アップにもつながるスキルだ。しかしこれを習得するには,エーテルの熟練度を60必要とし,最速の育成でもキャラクターレベル13以降となる。今のところエーテル系の必須スキルの一つとなっているので,ボーナスポイントの無駄遣いにはくれぐれも気をつけよう。
エーテル系のスキルではもう一つ,「テレポート」がすこぶる便利だ。基本的にはクリックした場所へ瞬間移動するスキルだが,それとは別に,方向キー(WASDでも可)を素早く2回叩く操作でも使用できる。緊急回避のために1ポイント割り振っておくといいだろう。
・唯一無二のヒーラータイプ「サークル」
エーテル系のスキルがウィザードタイプだったのに対し,「サークル」はヒーラータイプ。つまり,味方の回復や補助にちなんだスキルが数多く含まれている。ちなみに回復や補助に特化しているのは,全クラスを含めてもエレメンタリストのサークルだけで,パーティプレイにおける需要が圧倒的に高い。結果,パーティプレイ中はほぼ確実にエレメンタリストと遭遇できるわけだ。嬉しいね。
サークル系でメインとなるスキルは,単体を回復する「キュアハンド」と,周囲のメンバー全員を回復する「ヒーリングサークル」で,これらについては詳しい説明は不要だろう。そのほかに注目すべきは,ゲーム内における数少ない蘇生手段「リザレクション」だ。これは習得時に必要な熟練度が,15(=3レベル分のボーナスポイント)と意外と少ないので,エーテル系を中心に育てているエレメンタリストでも,このリザレクションだけは覚えておきたいところだ。
エーテルとサークルのそれぞれに特化したエレメンタリストは,まったく別のクラスといえるほどの違いがある。加えて,スキルランクを上げることで効果が順調にアップしていくため,どちらか片方のスキル熟練度にボーナスポイントを一気に注ぎ込もう。そうすることで,ウィザードあるいはヒーラーとして存分に活躍できるはずだ。
ちなみに専攻外のスキルに関しては,かなりのハイレベルに到達しない限りは,リザレクションを除いて無視してしまってよい(ヒーリングサークルの必要熟練度が,もう少し低ければ良かったのだが……)。
・武器は「ワンド」と「オーブ」どっち?
エレメンタリストが装備できる武器は,近接攻撃タイプのワンドと,間接攻撃タイプのオーブの二種類。ステータス画面で性能を見る限りは大差がないように思えるが,実際に武器として使ってみると,ワンドはオーブの倍近いダメージを与えられる。というのもワンドによる攻撃は,一度のモーションで素早く2回攻撃を行っているのだ。敵に接近するリスクを抱えるものの,例えば格下のザコを殲滅するときは重宝するだろう。
対するオーブは,いずれも共通してアイテムの説明欄に「固有オプション:MP消費減少率+5」と記されている。直接攻撃に秀でたワンドに対して,オーブはてっきり消費MPが減るものかと思っていたのだが,実際は逆で,装備するとスキル使用時の消費MPが増えてしまう(これは筆者も思いっきり勘違いしてしまった)。
現状だとオーブにはデメリットしかないように思われるので気をつけてほしい。不具合であれば修正をお願いしたいところだが……。
※4月22日19:50,オーブの解釈に間違いがあったため記事を修正いたしました。皆様にご迷惑をおかけいたしました。
勘のいい人は,次回「ヴァルキリー」と「ドラゴンナイト」の育成指南を掲載する気がしただろう。正解だ。というわけで皆さん,ゴールデンウィーク中もSUN三昧で過ごしていただきたい。
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