プレイレポート
「ファンタジーアース ゼロ」の戦争が大きく変わる? 「戦術アップデート」で追加,変更される全クラスの新スキルをレポート
この戦術アップデートでは,本作で初となるレベルキャップ開放や,新スキルの実装ならびに仕様変更が行われる。今回4Gamerでは,この実装に先立ちテストプレイをしてきたので,プレイフィールを紹介しよう。なお,本稿で紹介するスキルの使用感やグラフィックスは開発中のものであり,実装時に変更される可能性があることに注意してほしい。
サービス開始から10年にして初めてのレベルキャップ開放
まず,テストプレイに協力してくれた運営スタッフから,今回のアップデートの概要を説明してもらった。
上限がレベル40から45になるレベルキャップの開放についてだが,実のところFEZはレベル35あたりまでレベルを上げれば,戦争に参加しても問題なく活躍できる仕様だ。それだけに,ここを区切りとして休眠してしまうプレイヤーも多いという。そこで,その先を遊んでもらう施策の1つとして,レベルキャップの開放に踏み切ったそうだ。
同時に戦争で得られる経験値の見直しも行い,現在のレベル40まで育てるために必要な時間と,アップデート後にレベル45まで育てられる時間が同じぐらいになるとのこと。また,レベル45になっても経験値は入り続け,あふれた分の経験値は別のポイントに変換してアイテムと交換できるシステムも考えているそうだ。このアイテム交換のシステムは,今後のアップデートでの実装を予定している。
なお,レベルキャップの開放により,クラス間のダメージ補正にも若干影響が出る。今回のアップデートは,フェンサーとセスタスにクラス補正がないのは従来のままだが,いずれは全クラスを対象として何らかの手を入れたいとのことだ。
全クラス,全武器の新スキル,変更スキルを紹介
それでは,プレイヤーがもっとも気になるであろう新スキルや,変更されたスキルについて紹介しよう。
新スキルは,どのクラスもレベル35以降に修得が可能になる。これら新スキルは「やたらと使いやすかったり,強かったりするわけではない」そうだが,性能を十分に理解したプレイヤーであれば,便利なスキルになるものだということだ。
●ウォリアー
ウォリアーは片手武器,両手武器,大剣のそれぞれに1つずつ新スキルが追加されている。クラスについては,大きな仕様変更はない。
・ソリッドウォール
・クラックバング
・アサルトエッジ
●スカウト
銃のスキルが一新されて,デバフ系スキルのほとんどが撤廃や変更となり,中距離ダメージディーラーとして生まれ変わった。弓スキルの仕様変更としては,アローレインの射程が若干延びたことと,ピアッシングシュートの威力が下がり,ヒット範囲が狭かったことがある。短剣スキルの変更点はとくにないが,基本攻撃が短剣,弓,銃共用になったことは嬉しいところだろうか。
なお,弓と銃の共通スキルが撤廃(弓では弓スキル,銃では銃スキルしか使用できない)されたことで,これらの武器でのスキルビルドが,大きく変わることになる。
・ダガーストライク
・ドッジシュート
・フリックショット
・ファストショット
・ラッシュバレット
・クラッシュショット
・クイックビート
・コメットキャノン
・バーストキャノン
・スウィープキャノン
・ホワイトバレット
●ソーサラー
ソーサラーは,杖,魔道具共用の新スキルが3つ追加。さらに魔道具は,上級魔法がすべて仕様変更,または完全に別のスキルに変更された。
・エレキオーブ
・フレイムサークル
・アイスターゲット
・メテオインパクト
・レーザーブラスト
・グラビティキャプチャー
●フェンサー
実装当時のフェンサーは対人近接特化のクラスだったが,現在はルーンなども使う近〜中距離戦のクラスとなっている。それを後押しするかのような,中距離射程の新スキルが導入された。
・テンペストピアース
・ストライクダウン
●セスタス
サクリファイスが削除され,アイデンティティーの約半分を失ったセスタス。さらにスキルツリーも大幅に変更されたため,実質的に歩兵能力も下がったかもしれない。
なぜサクリファイスを削除したのか運営スタッフに聞いたところ,「戦争が停滞し,ムダに長引いてしまうので削除が決まった」ということだ。ただ,サクリファイスを前提にジャイアントの攻撃力や建築物の耐久力が設定されているので,それらの調整を今後のアップデートで行いたいとのことだった。
・エナジースフィア
一通り説明を受けたり,テストプレイを行ったりしたあと,運営スタッフらと新スキルを交えた模擬戦を行ってみた。筆者は魔道具装備の氷ソーサラーでプレイしてみたが,グラビティキャプチャーがなかなか面白かった。これは指定地点まで敵を貫通して進むので,攻めでも撤退時にも使いやすい。個人的に注目したいスキルである。
アイスターゲットも使ってみたが,1回のみのデバフと考えると,敵の進軍を押さえるのにはちょっと物足りない感じだ。どちらかといえば,攻勢時に力を発揮するスキルなのだろう。ちなみに受けた攻撃としては,アイスボルトやアイスジャベリンの差し合い中に,視界外から飛んできたダガーストライクが意外と痛かった。
この模擬戦は10vs.10ぐらいの小規模な社内テストだったということもあり,戦争で新スキルがどれだけ脅威なのかは計りきれなかった。やはり,実戦で使ってみて(もしくは受けてみて),初めて分かるというものだ。
以前にも大規模なスキル調整があったが,そのときには事前にプレイヤー参加の大規模テストが実施された。今回はそういったテストなしでアップデートが実施されるので,ぜひプレイヤーからのフィードバックを寄せてほしいとのこと。
一方,新スキルでできることは増えるが,戦闘バランス自体は実装前とそれほど大きくは変わらないと運営スタッフは予想しているそうだ。その大きな理由が,FEZ特有のシステムである「召喚」にある。召喚をうまく使えば,歩兵戦をフォローできるからだという。
ただ,現状では少しレイスの脆さを感じているので,強化の予定があるとのことだ。
ともあれ,この「戦術アップデート」によるレベルキャップの開放と新スキルの追加で,戦場の雰囲気が一変しそうだ。どんな戦争が巻き起こるのか,そして前線の模様がどのように変化するのか,非常に楽しみと言えるだろう。
「ファンタジーアース ゼロ」公式サイト
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